ドロバチとは、泥や土で巣を作るという特徴をもつ蜂の一種です。スズメバチのように集団で行動することなく、巣に近づくだけで攻撃するほど獰猛でもありません。毒針をもっていますが、その毒もスズメバチやアシナガバチより弱いものとなっています。
一方で、土と関わりの深いハチといえば、極めて凶暴なオオスズメバチが有名です。このことから、ドロバチとオオスズメバチが混同してしまう方もいるかもしれません。 そこで今回は、あまり知られていないドロバチの巣と生態、ハチの巣の見分け方についてまとめてみました。ドロバチについて知らない方や、泥や土でできたハチの巣を作られていて困っている方、ハチの巣の見分け方を知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
目次
ドロバチってどんな蜂?
まずはドロバチがどのようなハチなのかをご紹介します。
〇ドロバチの生態
ドロバチとは泥や土を使って巣を作るハチです。
ドロバチの見た目は黒をベースとしており、腹部に黄色の2本線が入っています。ほぼ日本全国に分布しているといわれていることから、もしかしたら1度は見たことがある蜂かもしれません。
ほとんどの種類のハチはコロニーという「集団」で行動しますが、ドロバチは「単独」で作るという独特の特徴をもっています。
そんなドロバチは秋に巣を作り、エサとしてつかまえた青虫に麻酔をかけて生きたまま巣の中に貯蓄していきます。そのあと産卵し、巣の中に卵とエサの青虫だけが残され、巣の穴をふさいだらもう二度と巣の中に親のドロバチが入ることはありません。
巣に残された幼虫は、親が捕えたエサを食べて閉じられた巣の中で成長していき、翌年の春にサナギになって羽化をしたあと、巣を出ていくのです。また夏に巣が生まれ、秋に羽化する個体もいます。
〇ドロバチって危険なの?
ドロバチの生態で紹介したとおりドロバチは集団で行動しないため、巣に近づいただけで敵と判断し、攻撃するといった行為をすることはほとんどありません。
ただ、無理に駆除しようとしたり、こちらから攻撃したりしてしまうと刺される可能性もあるそうです。また、スズメバチやアシナガバチよりは劣りますが、ドロバチも毒をもっています。
その毒には虫に麻酔をかけるための成分が含んでいるため、万が一、刺されてしまったときに、危険が全くないかと問われれば首を縦には振れません。
ドロバチの巣の特徴とは
ドロバチはすでにご紹介しているとおり、泥や土を使って巣を作ります。コロニーで生活しないため、巣もあまり大きなものではないです。また、人の生活圏で巣を作る場合、ベランダ・軒下、床下・屋根裏などに巣を作ります。
実際のドロバチの巣は、下記の画像のようになります。
このように、単純に泥を固めただけといったような巣となります。なお、ドロバチが使った泥によって、色が変わってくることもあります。
土や泥でできたハチの巣はドロバチ?スズメバチ?
「ドロバチとは泥や土を使って巣を作るハチ」と紹介しましたが、ドロバチの巣と似たような巣を作るハチも日本に生息しています。
それは、スズメバチの中でもよく名前を聞く機会が多いオオスズメバチです。
オオスズメバチといえば日本でもトップに入る凶暴で危険なハチといわれているため、知らずに近寄ってしまうと集団で襲いかかられたりと大変な目に合ってしまいます。
そうならないためにも、ここではドロバチとオオスズメバチの巣の違いについて知っていきましょう。
以下はドロバチの巣とスズメバチの巣を簡単に表でまとめてみました。
ドロバチ | オオスズメバチ | |
巣の特徴 | 約1匹~2匹 | 約数百匹~約数千匹 |
巣の規模 | 約1匹~2匹 小規模 |
約数百匹~約数千匹 大規模 |
営巣場所 (自然) |
植物の枯れた茎・枝 木材の穴・くぼみなど |
樹洞・樹木の根元 地中など |
営巣場所 (家) |
ベランダ・軒下 床下・屋根裏など |
床下・屋根裏など |
まず大きな違いとして、ドロバチは泥や土を使って、軒下などの土の外に巣を作りますが、オオスズメバチは土の中に巣を作ります(木の根っこや床下などの閉鎖空間)。土の中にあるのか土の外にあるのかでまず見分けがつきます。
もうひとつは巣の大きさです。ドロバチの巣はハチが1~2匹入れる程度の小さな巣ですが、オオスズメバチは集団で生活するためとても大きな巣を作るので、大きさからも見分けがつくでしょう。
ドロバチの駆除は必要?
ドロバチはほかのハチよりも攻撃性が低く、比較的安全といえますが、駆除する必要はあるのでしょうか?
ドロバチは害虫である青虫を捕食してくれるため、ドロバチの巣を積極的に駆除する必要はないでしょう。ただ、ハチの巣が家にあったり、ハチが敷地内や敷地付近を飛んだりしていると嫌悪感や恐怖を抱くこともあると思います。とくに小さなお子さんのいるご家庭ではあてはまるでしょう。
そのような場合はやむを得ず駆除するのがいいでしょう。
〇ドロバチを駆除する際の注意点
ドロバチが完全に飛び立ってから巣を破壊することで比較的安全に駆除をできるでしょう。ドロバチの巣があることで見た目が気になる方も、巣立ったあとであれば安全に取り除くことが可能です。
ドロバチが巣を作っている間に壊したり、直接触れたりすると刺されてしまうかもしれません。前述したように危険性がないというわけではないので、安全で確実にドロバチを駆除したい場合はハチ駆除の業者に相談することをオススメします。
その他のハチの巣
ドロバチの巣について紹介してきましたが、この章ではドロバチ以外の蜂の巣についてまとめました。
〇トックリバチ
黒色で、からだのところどころに黄色の模様があるドロバチです。泥で、入り口が細いトックリのような形 の巣を作るのが特徴です。
トックリバチについては過去コラム「とっくり蜂ってどんな蜂?とっくり状の巣が危険な理由とは」もご覧ください。
〇スズメバチ
ボール状などの球体の形をした巣が多いです。コガタスズメバチというハチは、球体になる前にトックリバチの巣と同じような形の巣を作ったり、ヒメスズメバチは下半分がむき出しの巣を作るなどの例外はあります。
巣の場所は種類によって様々で、天井裏、家の軒下、床下、生け垣、土の中、木の中などが主です。
大きさはほかの種類よりも大きめのものが多く、最大で50~60cmです。
〇アシナガバチ
見た目はよくシャワーヘッドや、お椀を逆さまにした形と表現されます。6角形の巣穴がむき出しとなっているのも特徴の1つです。
巣の場所は、ベランダ、庭の木、岩かげ、窓枠、室外機などが主です。
大きさは直径10cmほどが一般的ですが、最大で長さ60cmのものも確認されているそうです。
〇ミツバチ
巣板と呼ばれる平面上のものが重なり、下に垂れている構造をしています。
巣の場所は屋根裏、床下、植え込み、木の洞、石垣などの閉鎖的な狭い空間に作ることが一般的ですが、木の枝や軒下などの開放的な場所に作ることもあります。
大きさは多岐にわたりますが、最大で横幅が1mに達します。
〇クマバチ
木や木材に穴を開け、中に個室を作るといった個性的な巣を作ります。
見た目や飛んでいる音とは裏腹に、危険性はそこまで高くないそうです。
大まかにハチの巣について紹介しましたが、どの種類のハチでも大小はありますが危険性が伴っています。駆除するときはハチ駆除の業者に依頼して安全に済ませるのがいいでしょう。
まとめ
ドロバチとは泥や土を使って巣を作るハチです。見た目は黒をベースとしており、腹部に黄色の2本線が入った見た目をしています。
ハチの中では危険性がかなり低いといわれているだけでなく、害虫である青虫を捕食するため、積極的にドロバチの巣を駆除する必要はないでしょう。ただ、ハチを見て嫌悪感を抱いてしまう人や、小さなお子さんがいて不安な人はやむを得ず駆除するのがいいでしょう。
ドロバチは危険性が低いとはいわれていますが、状況によっては人を刺すこともあります。また、ドロバチだと思ったけど別の種類のハチという可能性もあります。ハチの駆除は安全性を考えて、ハチ駆除の業者に依頼するのが安心ですね。
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