波板の屋根を取り付けるときは、まず波板の素材を決めましょう。波板には複数の種類があるのですが、素材によってカットに適した道具やカットの難易度は異なります。
本コラムでは、波板の素材と素材別の波板のカット方法、取り付けの際の注意点などを詳しく解説します。波板の素材ごとの特徴を知り、目的に応じて適したものを選択して取り付けましょう。
また、素材によっては加工にプロの力が必要な場合もあります。そのときは、無理に自分で作業せず業者に相談しましょう。
目次
物置やベランダの屋根に合うものは?波板の素材5種
波板はおもに5種類の素材があり、それぞれ異なる特徴があります。素材ごとの特徴を知って、取り付け場所に適したものを選択しましょう。
塩化ビニール
比較的透明度が高く、柔らかくて加工がしやすいという特徴があります。価格は安くて気軽に購入できます。しかし太陽の熱や雨風で劣化しやすいため、屋外での長期使用には不向きな素材です。
ガラスネット
塩化ビニールをガラス繊維で補強したものです。透明度は塩化ビニールとあまり変わりませんが、やや強度が高くなっています。5年くらいが寿命なので、定期的に付け替える必要があるでしょう。
ポリカーボネイト
ポリカーボネイトも透明度は高く、上記の2種類に比べて強度が高いのが特徴です。衝撃や太陽の熱、雨風に強く劣化しにくいので、長期間使用することができます。ただし、塩化ビニールに比べると価格が高いので、値段が気になる方は別の素材を選びましょう。
カラートタン
カラートタンは鉄製の波板です。波状のトタンは強度があり、ベランダなどの屋外でも使用されることが多くあります。ただし、潮風には弱く錆びやすいので、海の近くの住宅に取り付けるのはおすすめしません。
ガルバリウム
住宅の屋根材などとしてよく使われているガルバリウムは、もっとも耐久性が高く強度があります。熱に強いため屋外の屋根に取り付けるには適した素材といえるでしょう。ただし、比較的価格が高く加工が難しいので、取り付けは業者に依頼するのがおすすめです。
波板のカットは素材によって道具が変わる
波板の種類が決まったら、次は必要なサイズにカットする必要があります。ここまでにご紹介したように、波板は素材によって強度が異なるためカットする際に使用する道具も違うのです。ハサミ・ノコギリ・電気ノコギリがそれぞれどの素材の波板をカットするのに適しているのか解説します。
・波板用のハサミ
刃が波板に合うように波状になっている専用のハサミがあります。ただし、このハサミを使ってカットすることができるのは塩化ビニールのみです。
・ノコギリ
ノコギリを使うのはガラスネットとポリカーボネイトです。塩化ビニールよりは耐久性が高いので、ハサミで加工するのは難しいでしょう。
・電気ノコギリ
カラートタンやガルバリウムなどは電気ノコギリを使用します。耐久性が高くハサミやノコギリでは少し傷がつく程度にしかならないので、機械を使う必要があるのです。
波板の切り方
必要な長さを測るメジャーと前述した道具を用意して、カットを始めます。まずは波板を取り付ける場所のサイズを測り、波板のサイズや必要な波板の枚数を調べましょう。
必要な枚数の波板が用意できたら、測ったサイズに合わせて切るだけです。ハサミやノコギリを使用する際は、切り過ぎや切る場所を間違えないように注意しましょう。
なお、ポリカーボネイトの波板には表と裏があります。片面は太陽に当ててはいけないようになっているので、取り付けの際に間違えることがないように、表裏がわかる状態でカットしましょう。
また、電動ノコギリで加工する必要がある場合は、取り付けまで含めて業者に依頼することをおすすめします。
電気ノコギリは高額で、保管場所も必要です。適切に扱うことも難しいため、思いどおりに加工できる保証がありません。波板のカットを失敗して素材を無駄にしないためにも、業者にカットと取り付けを依頼しましょう。
トラブルに注意して波板を取り付けてみよう
塩化ビニールやポリカーボネイトなどを使用する場合は、カットが終わったら自分で取り付け作業もおこなうことができます。必要な道具をそろえて、ご紹介する手順に従って取り付けましょう。
波板の取り付けに必要な道具
波板の取り付けに必要な道具は以下のとおりです。足りないものがないか作業を始める前に確認しておきましょう。
・とめ具
・とめ具を固定する工具(カナヅチやドライバーなど)
・シーリング材
・軍手
・脚立(場所によっては不要な場合もある)
とめ具を木材に取り付ける場合はネジのような形、ステンレスのアングルなどに取り付ける場合はL字のような形などさまざまな種類があります。
上記の形もあくまでも一例で、波板をどのような素材の場所に取り付けるかによって必要なものが変わるので、袋やラベルなどをよく確認して適切なものを購入しましょう。
波板の取り付け方法
波板を複数枚使用する場合は、隙間ができないよう端の部分を重ねて取り付けます。波状の部分が2~2.5個重なるくらいで並べて、ズレなどがないように調整したらとめ具で固定しましょう。
とめ具の種類によって固定の方法は異なります。用意したとめ具に合う工具を使って波板を固定してください。ただし、とめ具が入り込み過ぎると取り付ける土台となる木材などが傷んでしまうおそれがあります。
カナヅチを強く叩きすぎたりドリルでとめ具を押し込み過ぎたりしないように注意しましょう。
取り付けミスや劣化よって起こるトラブル
ご紹介した道具をそろえて作業をしたからといって安心してはいけません。道具の選択ミスや取り付け後の劣化で起こるトラブルがあります。どのようなトラブルの危険性があるのかまで、しっかりと覚えておきましょう。
まずは道具の選択ミスです。とめ具や固定用の工具だけでなく、シーリング材を選ぶ際にも注意しなければなりません。波板を重ねる際やすき間を埋める際に使用するシーリング材ですが、金属や瓦など素材に合わせた専用のものやさまざまな素材に使える万能タイプなど複数の種類があります。
しかし、波板の素材にまったく合わない種類を誤って使用すると、波板が変色するなどして劣化が早まるおそれがあるのでご注意ください。シーリング材を購入する際はどのような素材に使えるものがよく確認しましょう。
そして、取り付けの際のミスや取り付け後の劣化で起こる可能性があるトラブルは雨漏りです。波板を隙間なく取り付けることができなかったり波板が劣化してひび割れたりすると雨漏りが発生します。
雨漏り発生の際は、波板を取り替えたり隙間を埋め直したりして自力で解決することはできるでしょう。しかし、雨漏り発生のたびに波板を購入して加工や取り付けをする費用や労力を考えると少し大変と思う方もいるかもしれません。
そのときは、自力で作業することにこだわらず、プロに依頼して必要な場所に耐久性のある屋根を取り付けることも検討してみましょう。
まとめ
波板は、ホームセンターなどで簡単に購入することができます。素材も、塩化ビニールやポリカーボネイトなどを選べば自分で加工して取り付けることが可能です。しかし、取り付ける場所によってガルバリウムなどの強度のある波板が必要なこともあるでしょう。
また、自分での作業は失敗するリスクもあります。不慣れな作業を一度でうまく成功させるのは難しいでしょう。波板をカットした際に出た余りを保管したり処分したりという手間もかかります。
上記のようなミスや手間などなく波板の屋根を取り付けたいという場合は、業者に作業を依頼しましょう。波板を購入する前に相談すれば、取り付けたい場所に適した素材を確実に選ぶことも可能です。
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