「はめ殺し」とはなにかご存知ですか。何かにはめて……という物騒な言葉ではなく、れっきとした建築用語なんです。建築用語には意味を知らずに聞くとえっと驚いてしまうようなネーミングが少なくありません。「はめ殺し」はその代表的な例といってよいでしょう。
今回は「はめ殺し」についてご紹介します。
目次
「はめ殺し」は建築用語?「はめ殺し」とは
「はめ殺し」とは、「FIX窓」とも言い、一般的に開閉することができない窓を指します。昨今では、外観を楽しむ窓という用途から「ピクチャーウインドウ」とも呼ばれることがありますが、細長いはめ殺しの窓を「スリット窓」と表現することもあります。
主に採光を目的に、玄関のドア枠や階段ホールの天井窓などに設けられることが多いです。
「はめ殺し窓」の気密性に関するメリット・デメリット
はめ殺し窓は開け閉めできない点で気密性に関するメリットとデメリットがあります。そんなメリットとデメリット双方を以下でご紹介します。
気密性に関するメリット
・花粉症対策になる
花粉が中に入ってこなくなります。開け閉めができないので、花粉が家に入ってくることがありません。
・エアコンの稼働効率が上がる
空気が外に逃げることがないので、エアコンによる温度変化がより効率的になります。
・落下対策になる
開け閉めできないので、誤って物を落としたり、子どもが落下する可能性が低くなります。
・視界が広くなる
「ピクチャーウインドウ」という表現からも想像できますが、家から風景を見渡せます。はめ殺し窓は窓の枠(サッシ)を細く作ることができます。そして、ガラス面が広くなることによって、「ピクチャーウインドウ」としての機能を果たすことができるということです。
・デザイン性が高い
はめ殺し窓では四角い窓だけでなく、さまざまな形に変えることができます。自分の好きなようなデザインに仕上げてもらうことができます。
気密性に関するデメリット
・換気ができない
エアコンの温度調節の効率化があるという一方で、空気が逃げないので換気ができません。
・掃除が大変
はめ殺し窓が高い場所にある場合は大変です。トップライトとして使うことになった場合、業者に頼むことになりコストがかかります。トップライトとは屋根に設けられた窓のことを指します。
・直射日光の熱の影響を受けやすい
トップライトとして使用する場合、特に夏季は直射日光によって熱くなりすぎることがあります。またガラス面が大きい場合は冷房のコストがかかります。
・プライバシーの確保に工夫がいる
高い窓でない限り、外からの視線が入りやすいので工夫が必要になります。窓の配置や透明度の低い窓を選ぶ必要があります。
「はめ殺し窓」の防犯性に関するメリット・デメリット
続いて防犯におけるはめ殺し窓のメリット・デメリットを紹介します。空き巣はガラスを破って侵入することもあります。選ぶ際はしっかり考慮してください。
防犯性に関するメリット
・錠がない
錠がないため、ガラス破りのひとつである「こじ破り」が通用しません。こじ破りとは、ドライバーなどを使って錠前の部分をサッシのガラス溝に差し込み、穴をあけて、開錠してしまうことです。大きな音を出すこともなく短時間で解錠ができます。
窓から侵入する手口には、大きな音がする「打ち破り」という手法や、急激な温度変化を利用する「焼き破り」などの方法もあります。
・「打ち破り」の場合
打ち破りは大きな音がするため目立ってしまい、犯人にとってリスクが高い方法です。昨今では防犯フィルムがあるため、このフィルムを使用することで防犯性能が高まります。
・「焼き破り」の場合
焼き破りとは錠の周囲を焼くことで、音もなく、短時間で侵入できます。昨今この「焼き破り」の被害が多くなってきています。上記しましたが、錠があることが前提で焼きます。はめ殺し窓の場合、焼き破りで入ろうとするのは、広ければ広いほど時間がかかります。
空き巣は5分以上かかるのは諦めるとされるデータがあり、またプライバシーの確保が難しいということも人に見られやすいということになるので、これも犯人にとって都合が悪いです。
防犯性のデメリット
・目立たない場所の場合
プライバシーを守るという目的で、普段は人から見られない場所に設置してある場合は、防犯対策をしていないと、すぐに入られます。小さい音なら出しても平気な場所となると、なおさらです。空き巣は下見をするので、目立たない場所に目をつけられる可能性を避ける必要があります。
はめ殺し窓のガラスが割れたときの対処法
残念ながら、どんな窓も完璧な防犯機能を持っているわけではありません。そのため窓を割られる前に対策をするしかありません。そうした対策として防犯フィルムを貼ったり、防犯センサーや防犯カメラを設置するなどの手があります。またできるだけ犯人に諦めさせるためには、窓を打ち破るのに時間がかかることや、通りから目立ちやすい場所に窓を設置することも、有効な防犯対策です。
錠がないというのも犯人から見れば、大きな侵入口を開けるしかないことになります。上記のような防犯対策でさらに防犯性が高まることになるので、ぜひ取り入れてみてください。
まとめ
メリット・デメリットがあるはめ殺し窓ですが、防犯面は特に注意を払う必要があります。特にどんな形状で、どの場所に設置し、どのくらいの大きさになるのかは重要な点ですので、設置する際は業者からアドバイスをもらうようにしましょう。
ただはめ殺し窓にはメリットや魅力も多いので、そうした利点を最大限活かせるようなはめ殺し窓を考えましょう。
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