ドアノブの高さが身長にあっていないと、“開けにくい“という違和感となることが多いようです。
ドアノブの高さには、明確な規定はないものの、平均身長から割り出された数字で取り付けられることが多いため、築年数が経過したお家のドアノブは使いにくい場合があります。
ドアノブの印象ひとつで、お家全体の雰囲気は大きく変わるもの。
見た目の印象だけでなく、生活のしやすさもうんと変わる場合があります。
小さなお子さまがいたり、車いすで生活をされる方がいらっしゃるなら、ドアノブの高さは低めにする方がいいのです。
快適に家で過ごすために、ドアノブの高さをカスタマイズしてみましょう。
このコラムでは、ドアノブの高さの決め方のヒントや、DIYの方法についてご紹介します。
目次
ドアノブの高さに違和感……。そんなときのドアノブの高さの決め方
ドアノブの高さに規定はないため、自分の持ち家であれば好きな高さにカスタマイズすることができます。
賃貸住宅に住んでいる場合は、ドアノブの高さを変えてもいいかどうか大家さんや管理会社に相談してから行いましょう。
ドアノブの高さを変更してもいい場合、“使いやすいように再設置”というのがなかなか難しいですね。
自分にとって使いやすいドアノブの高さを知るために、まずは一般的なドアノブの高さを知っておくといいですよ。
家に多いドアノブの高さはこれ!
ドアノブの高さは、直立したときの身長から考えて最も使いやすい位置を割り出されてつけられています。
この割り出された位置を「立位作業点」といい、ドアノブの高さは90cm~100cmに設定されることが多いです。
これは、子供でも手が届きやすく、また車いすを使用している方も使いやすい高さであると考えられているためです。
ドアノブの形によっても使いやすい高さはことなるでしょうから、使う人の身長に合わせた手元の高さを心がけることがドアノブ設置には大切であるといえます。
100cmで低いと感じる場合は、床から120~130cmの高さでドアノブを設置するのもいいかもしれません。
また、ふすまの引手は72cmがベストだといわれています。
平均身長に合わせて変わるドアノブの高さの歴史
昔のドア自体の高さは180cmが一般的でしたが、時代が進むにつれて日本人男性の平均身長は約170cmとだんだん身長が高くなってきました。
平均身長が高くなるにつれ、ドアノブだけでなく、家の天井の高さも変わっているのです。
建築基準法で低い天井が規制されてからは、天井の高さも210cm以上の家が増えていったのです。
また、身体に負担のかかりやすいしゃがむ姿勢を少なくできるよう、昔よりコンセントの設置位置は上がってきています。
ですから、自分の身長が平均身長より高いのか低いのかを参考に、ドアノブの高さを調節すると、使い勝手がよくなるでしょう。
ドアノブの高さをDIYでカスタマイズする手順
ドアノブの高さは、個人で自由に変えることができます。
とはいえ、ドアノブの高さを変えるには、ドアに新しく穴を開け、今までの穴はふさがなくてはいけません。
DIYのなかでは結構な労力が必要な作業が伴います。
ドアを付け替えるより、ドアノブの高さを変えたほうがリーズナブルに済ませられるのかどうか、プロに相談してみるのも一つの方法ではあります。
【実践】ドアノブDIYのやり方
早く高さを変更したい場合は材料と工具をそろえて時間があるときに、作業をおこなってください。
ドアノブの高さ変更に必要なものは以下の通りです。
・新しいドアノブ(ホームセンターにて5,000円ほどで購入できます)
・穴を塞ぐためのべニア板などの板
・板を貼るためのボンド
・ベニア板を塗装する塗料
・穴をあける電動ドリル
・ネジを外すためのドライバー
①まずはドアノブについているネジを回してドアノブを外します。
②今まで使っていたドアノブの穴に、ベニア板をカットしてボンドで止めて塞ぎましょう。
※ドアノブを設置するときはドア自体に穴をあけなければいけません。新しい位置にドアノブを取り付けるときも新たに穴をあけなければいけないので、古い穴を塞ぎます。
③ベニア板にドアの色と同じ色や目立たない色に塗装します。
④新しいドアノブを取り付ける高さを決めます。
⑤ラッチ(ドアのサイドに付けるプレート)やドアノブの位置を測り、ドリルで穴を開けて取りつけます。
⑥ドアの閉まる方のプレートの位置も新しいドアノブの高さにつけ替えます。高さが違うとドアの閉まりが悪くなるので注意が必要です。
⑦ドアがしっかり閉まるかを確認します。
ドアが閉まれば完成です。
DIYするときの注意点
ドアノブの取り付けは手順を説明するのは簡単ですが、実行して完成させるのは素人では難しい部分があります。
また、今回はドアノブのみの交換をご紹介しましたが、鍵がついているドアノブを変える場合はドア横についている鍵の高さも調節しなければいけません。
これらは鍵の取り付け方を失敗してしまうとドアがうまく開かなかったりなどのドアのトラブルに発展してしまう場合があります。
DIYに自信がある方はこの限りではないかもしれませんが、DIY初心者や慎重な作業が苦手な方などは、業者に来てもらいましょう。
家の中を快適にする「高さ」のルールいろいろ
ドアの高さは自分の好きなように調節できますし、多くの家は日本人が使いやすいドアノブの高さになっています。
しかし、その反面、ドアノブの高さはドアの高さとは無関係ではなく、ドアの高さは建物のさまざまな高さと関係してくるのです。
自分に合うドアノブの高さをより見つけやすくするためにも、次は建物の中のいろいろな高さについて知っていきましょう。
天井の高さ
天井は、建築基準法で建物の安全性を考えた高さ、210cm以上で設計しなければならないと決められています。
210cmより低いと居住スペースとして使ってはいけないので、少なくとも210cm以上は天井の高さがあると見て大丈夫でしょう。
ちなみに、洋室が多い家の平均的な天井の高さは240cm程度、昔ながらの和室が多い部屋の平均的な天井の高さは低めの220cm程度だといわれています。
一部の住宅メーカーでは240cmを超えた高さで設計されているところもあります。
しかし、240cm以上の天井の高さにしてしまうと天井の高さの問題を解決しても、天井を高くすることによった内装や斜線制限などの別の問題がでてくるそうです。
ですので、オーダーメイドで建てた家やリフォームした家や部屋でない限りの、一般的な家の天井の高さは日本人が暮らしやすい天井高である240cm程度と考えていいでしょう。
しかし、部屋によっては240cmより前後してしまうことがあります。
自分の家の天井の高さを正確に知りたい方は一度メジャーなどで測ってみるといいですね。
明かりのスイッチの高さ
次に明かりのスイッチの高さについてですが、家に備え付けてある一般的な高さとして、床面より110cm~120cm程度が標準です。
しかし、高齢者に配慮した住宅や体が不自由な方が使いやすいように設計された建物などは、床面より90~100cm。
または、ドアノブの高さとそろえているなど、一般住宅よりもスイッチの場所が低めであることが多いです。
柵の高さ
柵は一軒家の庭先に取り付けられているものや、アパートやマンションに取り付けられているものまで、さまざまな種類があります。
様々な形の家に取り付けられている柵ですが、備え付けている共通の目的としては、家に住むために必要な安全性を高めるためです。
そのため、柵としての機能を十分に果たせる高さでなければなりません。
つける場所によっては適している柵の高さに違いがあるのでその高さの違いを覚えておくといいでしょう。
ベランダの柵の高さ:ベランダの柵はマンションやアパートなどの高い場所から転落しないようにするためには必要不可欠のものです。
その最適な高さは110cm以上です。
これは建築基準法で決めている数値で、3階以上の高さを持つ住宅のベランダに柵を設けるときにはこの110cm以上の柵を設けなければなりません。
しかし、2階以下の住宅に関しては柵の高さに制限がありません。
しかし、指針や指導として手すりの高さを決めている行政庁も多いので、ベランダの柵の高さに関しては110cm基準と見ていいです。
庭の柵の高さ:一軒家に住まわれている方のほとんどは庭に何かしら塀や柵を設けているでしょう。
その柵の高さは各家庭によって柵の高さに違いが出てくるので、一概に柵の高さがいえません。
しかし、目安としてならば、目隠しができる柵の最適な高さは塀とプラスした高さで、道路から見て150~180cm程度のものがよいといわれています。
特に庭の柵にこだわっていない方や、もともと備え付けていた柵で、高さがどの程度かわからない場合は自分の身長と、この高さを基準に考えてみても大丈夫でしょう。
手すりの高さ
手すりは廊下や階段などの滑りや転倒による怪我を防いでくれたり、暗いところでも誘導の手助けになることから家にも設置されている方も多くいらっしゃるでしょう。
その手すりの平均的な高さは日本人の平均的な身長に合わせた75cm~85cmほどといわれています。
しかし、この数値は横移動用の手すりの高さです。
トイレや浴室に取り付けている手すりの高さは横移動用の手すりの高さと違ってきます。
ドアノブは右?左?実は向きは関係なかった
日常的によく使うドアノブ。
いつも身近にあり、使いやすさを感じてはいるものの、使うときに「左右どちらについているのか」を意識せずに使っている方もいらっしゃるでしょう。
家のドアノブは左右どちらについているのか?
急にそんな質問をされてもどちらか答えられない方も多いはずです。
この章ではドアノブの高さの番外編としてドアノブの向きについてご紹介します。
右でも左でもドアノブは設置できます
ドアノブの高さを変えるときには、「ついでにドアノブを利き手側に変えてしまおう」と考える方もいるかもしれません。
そんなドアノブにはとくに決まった向きはなく、右でも、左でも、最適な向きにつけられればいいそうです。
最適なドアノブ向きは?
最適なドアノブの向きですが、実はドアの開き方で向きが決まります。
玄関ドア前提で話をしますが、基本的にドアの設置する場所は、左右どちらかに壁があるなら壁側にドアを開けれるように設計されています。
これはドアの開口部の角度を広くとるためだそうです。
これは部屋のドアにも同じようなことがいえ、広く開口部が取れる側へ開くように設計されている家が多いので、一度、自分の家のドアはどうなのか確かめてみましょう。
また、ドアを開く向きを決めるもうひとつの判断材料として、動線を遮らない方向に開くかどうかが挙げられます。
これはドアがドア全開に開くか、扉の移動と部屋を出入りする人の行動の阻害を、なるべくしない方向へ開くと思っていただければいいでしょう。
つまり、ドアノブを設置するときは右側、左側どちらに付けるかはあまり関係ないといえます。
逆にドアノブ中心でドアのことを考えてしまえば、ドアの役割を十分に果たせない非常に不便なドアノブが出来上がってしまう可能性があります。
今後、ドアやドアノブを新しいものに取り換える方がいらっしゃれば、このコラムを参考にしていただければ幸いです。
まとめ
ドアノブはドアを開けるためには必要なもので、私たちの暮らしで日常的に使っている建具のひとつです。
とくに、洋室がある家では毎日のようにドアノブを使っているがゆえに、ドアノブの高さに違和感を持ってしまう機会があるでしょう。
違和感を感じたときは、自分にとってそのドアノブの高さは使いにくいことが考えられますので、ドアノブの高さの調節を検討してみてください。
ドアノブの高さの調節はDIYできますが、失敗すれば、失敗したときの修理費用で余計な出費をしてしまう可能性があります。
ドアノブの高さを調節するときはドアノブ修理をおこなう業者に依頼してみてくださいね。
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