でかいアリは一体何者?生活の中でよく見かける大きいアリについて

2021.11.12

でかいアリは一体何者?生活の中でよく見かける大きいアリについて

地面を這う小さい黒いアリは生活の中でも見かける機会も多いことでしょう。そんななかでひときわ目立つでかいアリ。あのアリは一体何者なのでしょうか。

噛まないアリならいざしらず、大きいアリは噛む力も強いはず。狂暴なアリだったり、毒があるアリだったら心配になる人も多いでしょう。
そんなでかいアリの正体や、人に害はないのかについてみていきます。

たまに見かけるでかいアリは何者?その正体とは

小さい黒いアリは生活の中で見かける機会も多いでしょう。しかし、そんな黒いアリの中でひときわ目立つ黒いでかいアリ。あのアリは一体何者なのでしょうか。

【でかいアリ①】クロオオアリ

クロオオアリはハチ目、・アリ科・ヤマアリ亜科に分類されるアリで、体長は7~12㎜ほど。体色は光沢感のない黒灰色です。
日本全国に分布している、日本のなかではオーソドックスなでかいアリで、働きは春~秋の1年の中でも暖かい期間でよく目撃されます。開けた場所の乾燥した地面を好み、コロニーを作り、畑や林道、住宅地であれば公園などに行けば見れる機会もあるかもしれません。
たまに見かけるでかいアリは何者?その正体とは

【でかいアリ②】ムネアカオオアリ

体長は7~12㎜、赤褐色の胸部と腹部が特徴的なムネアカオオアリはクロアリと同じく、日本に分布しているでかいアリの1種で、北海道、本州、四国、九州に生息しています。
クロオオアリは土の中にコロニーを作りますが、このアリは土の中に作らず、腐った木などにコロニーを作り、群れでは行動せず、単独で狩りをおこなうアリです。
毒性はなく、たとえ噛まれても毒によって死んでしまうことは限りなく低いですが、大きく発達した顎に噛まれてしまうと痛い思いをしなければいけません。

たまに見かけるでかいアリは何者?その正体とは

【でかいアリ③】アシナガアリ

アシナガアリは日本でも沖縄の一部を除く幅広い地域に生息しているアリで、体長は4.5㎜~8㎜とクロオオアリと比べると少し小さい見た目をしています。とても長い脚と光沢感がある暗褐色の体色が特徴的で、ヒアリと間違われやすい種類でもあります。

林などの草木が多く、湿っぽい場所に生息しており、石下などにコロニーを作ります。

たまに見かけるでかいアリは何者?その正体とは

【でかいアリ④】クロヤマアリ

体長は4~6㎜、光沢のない灰、また褐色かがった黒色をしているアリで、クロオオアリと姿が似ています。
乾燥した土に生息し、日本全国に分布しているアリの1種です。クロオオアリと比べると明らかに体が小さいため、よく観察すれば目視だけでも見分けることができるでしょう。

関東型、関西型のアリがおり、関東型は1つのコロニーに対し女王アリが1匹しかいませんが、関西型は1つのコロニーに対し複数の女王アリが暮らしているのもこのアリの特徴です。

たまに見かけるでかいアリは何者?その正体とは

【でかいアリ⑤】ミカドオオアリ

ミカドオオアリは北海道から九州に生息するでかいアリですが、北海道ではみることがまれな種類といわれています。朽木や枯れた竹にコロニーをつくり、その規模はわずか数百匹ほど。体長は8~11㎜とクロオオアリなどとあまり変わらないサイズです。
体色は光沢感がある褐色を帯びた黒で、足が長い容姿をしています。

【でかいアリ⑤】ミカドオオアリ

世界ででかいアリはどれくらいの大きさなのか

私たちが普段の暮らしの中で見かけやすいでかいアリをご紹介しましたが、世界には日本にいるでかいアリよりさらにでかい種類がいます。
そのアリはどんなアリなのかについてみていきましょう。

【でかいアリ:世界編①】アルゼンチンアリ

アルゼンチンアリは南アメリカが原産とされるアリの一種。他のアリの巣を見つけるとその巣を襲い、その巣に住んでいるアリを餌として捕食します。ハチや鳥の巣を襲い、ヒナを殺してしまうこともあり、その攻撃性の高さが伺えます。また、その性質から生態系を破壊してしまう厄介な生物としても世界的に知られているアリです。
体長は約2.5㎜で、女王アリはその2倍以上の体格だといわれています。

近年では日本にも渡来してきています。巣穴は日本に在来しているアリのように地中に巣穴をほることはなく、植木鉢や家の壁や床下、人工芝などの身を隠しやすい場所にコロニーを作ります。

【でかいアリ:世界編②】ディノハリアリ

南アメリカのアンデス山脈東部に位置する熱帯雨林帯を中心に分布するでかいアリです。体長は約25㎜、女王アリとなると体長は30㎜超えになる、世界最大級のサイズをもちます。
のこぎりのような大きな顎を持ち、腹部末端には毒針を持っています。顎の威力は人の皮膚をいとも簡単にかみちぎれるほど。毒針で刺されてしまうとアナフィラキシーショックが起きてしまう可能性があり、最悪の場合死んでしまうことも。

【でかいアリ:世界編③】軍隊アリ(サスライアリ)

軍隊アリは別名、サスライアリといいます。南北アメリカ、中央アフリカなどの熱帯雨林に分布しています。軍隊という名にふさわしく、軍隊のように隊列を組み、集団で行動し、自分より大きい、昆虫や爬虫類。ときには牛や馬、人を襲うほど危険な昆虫です。
体長は15㎜ほどです。

【でかいアリ:世界編④】サシハリアリ

パラポネラの別名があるサシハリアリは、ニカラグアからパラグアイまでの湿潤な低地多雨林を中心に生息する、体長18~30㎜の大きいアリです。
コロニーは主に木の根元に作られ、数百から数千のアリが生活しています。毒針を所持しており、その痛みはハチやアリの中でも最大とされています。

世界で一番大きなアリは?

でかいアリの中でもヒアリにはとくに注意

さまざまなでかいアリについてご紹介してきましたが、日本に分布するアリの中でとくに注意しなければいけないアリがいます。それが「ヒアリ」というアリです。このヒアリは先ほどご紹介してきたでかいアリと見た目が似ていることからよく姿を見間違えられることもしばしば。
ヒアリは意外にも私たちの生活と隣り合わせで生活しています。このヒアリのことについて知ることでアリ対策に役立てましょう。

ヒアリってなに?どうして危険なの?

ヒアリとは南アメリカが原産の、赤褐色の体を持つ、体長2~6㎜ほどのアリです。体に毒針を持ち、刺されてしまうと、激しい痛みと刺された患部を中心に水膨れができてしまいます。また、アナフィラキシーショックを起こしてしまうこと。アナフラキシーショックを起こして死んでしまう可能性があるので注意が必要です。

元々は南アメリカにいたヒアリですが、海外からの荷物に紛れ、日本に渡来したことで、生活区域を広げていきました。普段は公園や農耕地のやや開けた場所に生息しています。非常に攻撃的で、ときに人を刺してしまうことも。日本では現在、茨城県や愛知県をはじめとした県で目撃が報告されています。
このことから危険な昆虫されています。

でかいアリの中でもヒアリにはとくに注意

でかいアリが家の中に入ってきたら……

私たちが日常的に目にする機会があるでかいアリ。なぜ、目にする機会があるかというと、でかいアリの多くが私たちの生活圏で暮らしているからでしょう。
だからこそ、家の中に入ってきてしまったり、人を噛む、刺してしまったりなどの被害にあう機会もあります。
もし、でかいアリが家の中に入ってきたらどうやって対処すればいいのでしょうか。

でかいアリが家の中に入ってくる理由

でかいアリは私たちの暮らしの中にいる虫です。例えば、服に付いていたのに気づかず家の中へ入れてしまったりしたことが侵入手段のひとつとして挙げられます。
また、でかいアリの中にも「羽アリ」というアリが存在します。この羽アリとは、飛行と生殖ができるアリです。このアリは種類にもよりますが春~秋にかけて、つがいをもとめて飛び回るため、家の窓などのわずかな隙間から家の中に侵入してしまうケースもあります。

でかいアリの対処法

でかいアリの対処法はほかのアリの対処法と同様、コロニーをみつけたら、コロニーの上から殺虫剤を使い、駆除をおこないましょう。
巣がわからない場合は毒餌やジェル剤を置き、でかいアリの駆除に努めましょう。

アリの対策法としては、家の中に食品をおかない。食べかすやごみが落ちていない状態を保つようにこまめに部屋の掃除をおこないましょう。
また、でかいアリの中には木材の腐った部分に生息するアリもいます。こういった場所は補修作業をおこなうことで、アリの巣となる場所をひとつでも減らすことができますよ。

頻繁に入ってくる場合は業者に相談

でかいアリが頻繁に家の中に入ってくる。対処してもキリがない。そんな場合は、アリの駆除のプロのお願いして発生原因の調査と駆除をしてもらいましょう。
駆除費用は業者にもよりますが、9,800円からおこなってくれる業者もありますよ。詳しい費用が気になる人はぜひ、一度見積もりをお願いしてみてくださいね。

まとめ

日本に分布するでかいアリの多くは私たちの生活圏に生息しています。それゆえに、公園などで何気なく地面をみていると、でかいアリが地面を這っているところを見る機会もあるでしょう。
ただ、外ででかいアリの姿をみるのはいいものの、家の中にはいってきたりすれば、びっくりしますし、危険ではないか心配にもなりますよね。

そもそも、家の中に外で生きる生き物であるでかいアリがいれば不快にもなるでしょう。
こういったことが頻繁に起こる場合は、アリの駆除をおこなってくれる業者に被害相談をしてみてくださいね。

この記事の監修者 ナカザワ氏について

この記事の監修者
ナカザワ氏 NPC 総合害虫駆除
監修ジャンル:害獣 害虫
神奈川県・東京都を中心とした総合害虫駆除サービスを運営。防除作業監督者(防第14721号)の国家資格を有し、アリ、ゴキブリ、ダニ、ハエ、トコジラミ、ハチやコウモリなど幅広い害虫や害獣にも対応。

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ナカザワ氏 NPC 総合害虫駆除
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