「ヤマトゴキブリってどういうゴキブリ?」
「クロゴキブリと似てるけどどう違うの?」
日本固有種のゴキブリで、おもに寒い地域に生息する傾向があるのがヤマトゴキブリです。
一般家庭によく出没するクロゴキブリは知っていても、ヤマトゴキブリはよく知らない方も多いのではないでしょうか?
この記事では、ヤマトゴキブリがどのようなゴキブリなのか、生態や見た目の特徴などをわかりやすく解説しています。
参考にすることでヤマトゴキブリの実態がわかり、「知らないから怖い」という不安を解消できます。
また、ヤマトゴキブリが部屋に侵入してきた際に最善の方法で対処するために役立ちます。
目次
ヤマトゴキブリは森林に住む日本固有のゴキブリ
ヤマトゴキブリの生態を知るために、まずはヤマトゴキブリがどのような特徴を持つのか見てみましょう。
体の特徴などの基本的な情報を表にしてまとめました。
体長 | 幼齢:約5mm 成虫:25~30mm |
体の特徴 | 体色:黒褐色~黒色 体の形:体表に凹凸がありツヤがない メス:翅が短く、腹部の後ろ半分が見える オス:腹部を覆うほど翅が長い |
卵の特徴 | 大きさ:約10mm 卵の数:1つの卵鞘に平均12個 |
産卵 | 時期:夏~秋 周期:4~6日に1回 回数:7~19回 |
主な生息地 | 北海道、東北~関東・中部、九州 |
寿命 | 約2年半 |
ヤマトゴキブリは森林のような自然の多い環境で生息しているゴキブリです。
主なエサとなるのは昆虫の死骸や樹液で、夜になると樹液を求めて木の幹に貼りついている姿が見られます。
オスとメスの姿がはっきりと違うのも特徴で、オスは翅(はね)が長いのに対しメスは短いです。
比較的寒さに強く休眠をおこない越冬する
ヤマトゴキブリは寒さに対する耐性が比較的高い種類のゴキブリです。
生まれてから成虫になるまで1~2年ほどかかり、比較的暖かい場所である樹木の隙間や落ち葉の下に隠れて「休眠」という行動をおこない越冬します。
休眠とは、自分の体の成長や活動を止めて厳しい環境を耐え抜く行動のことです。
この行動により、ほぼエサを食べずに冬をやり過ごします。
そして成虫になり、3~6ヵ月の期間に生殖をおこない一生を終えます。
人間の生活圏内にも出てくることもある
ヤマトゴキブリは人間の生活圏内にも出てくることがあります。
暖かい季節になると隠れていたヤマトゴキブリが出てきて、大量発生することもあります。
たとえば公園のような自然が多い場所の場合、以下の動画のように樹木に集まったヤマトゴキブリの姿を見かけることもあるでしょう。
【参考動画】※実物のゴキブリが映るため閲覧注意
また、ヤマトゴキブリは雑食性であるため生ごみなども食べます。
エサや隠れ場所を求めて、まれに建物に侵入することもあるため注意が必要です。
クロゴキブリなどの他ゴキブリとの違い
ヤマトゴキブリはクロゴキブリと姿が似ているため、見慣れていないうちは見分けにくいでしょう。
しかし、体の特徴をよく見てみるとヤマトゴキブリを見分けることは簡単です。
他のゴキブリの特徴と合わせて、ヤマトゴキブリの体の特徴を見てみましょう。
このように、ヤマトゴキブリは他の大型種よりも少し小柄で、ツヤのない黒い体をしています。
また、赤丸で囲っている「前胸背板」とよばれる部分に凹凸があります。
体のツヤを見るのが一番判別しやすいので、どのゴキブリなのか迷ったら体をよく観察してみましょう。
ヤマトゴキブリが引き起こす被害
先ほども解説したとおり、ヤマトゴキブリは基本的に森林に生息しますが、まれに家屋へ侵入することがあります。
万が一侵入された場合は、なるべく早めに駆除しなければなりません。
なぜなら以下の被害が起きるおそれがあるからです。
病原菌を媒介する
ヤマトゴキブリの体にはさまざまな菌が付着しているおそれがあります。
侵入されて部屋の中で動き回られると、体に付着していた菌が部屋中に広まってしまいます。
すると、知らず知らずのうちに菌に触れてしまうでしょう。
菌の付いた手で食べ物を触ってしまうと、菌が体内に入って食中毒などの健康被害が出るおそれがあります。
食品や植物を食害する
ヤマトゴキブリは床に落ちた食べ残しや人間の食べ物を食害します。
侵入されている場合は、食べものを外に置かずに冷蔵庫などの密閉された空間に保管してください。
また、ヤマトゴキブリは植物も食害することがあるので、部屋で育てている観葉植物も狙われるおそれがあります。
フンを排出して汚染する
ヤマトゴキブリは、ゴマのような小さなフンをして部屋を汚染します。
ゴキブリのフンには「集合フェロモン」が含まれているため、他のヤマトゴキブリが入ってくる原因となります。
フンは病原菌を媒介するだけでなく、フンの粒子を吸い込むことでアレルギーが起きるおそれもあります。
そのため、フンを見つけた場合はすぐに掃除をしてください。
具体的な掃除方法は下の記事で解説しているので、フンを吸い込まないように注意してきれいにしましょう。
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ヤマトゴキブリの駆除方法
ヤマトゴキブリの駆除方法は他のゴキブリと変わりなく、以下の方法が有効です。
各駆除方法のグッズの選び方や使い方を紹介しますので、上手く駆除して被害を最小限に抑えましょう。
駆除方法1:殺虫スプレーを吹きかける
目の前にいるヤマトゴキブリを駆除する場合は、殺虫スプレーを使うのが効果的です。
殺虫スプレーに含まれているピレスロイドという成分は以下4つの特長があります。
- 即効性がある:神経に作用する成分のため、少量吹きかけるだけでもよく効く。
- 忌避効果がある:ゴキブリがピレスロイドを嫌がって逃げ出す。
- 追い出し効果がある:忌避効果により、隙間に吹きかけると中にいたゴキブリを追い出せる。
- 安全性が高い:人間やペットにとっては安全。ただし、昆虫や魚など一部の生物には有害のため注意。
参考:ピレスロイドの特長は?|キンチョー(最終閲覧日:2023年3月28日)
使用する殺虫スプレーはゴキブリ専用に作られたものがベストです。
ゴキブリ専用の殺虫スプレーは、ゴキブリに対してもっとも効果的に駆除できるように、成分や噴射力などが調整されています。
殺虫スプレーを購入する際は、対象害虫にゴキブリが含まれている商品を選びましょう。
殺虫スプレーの使い方とコツ
殺虫スプレーの使い方は簡単で、ヤマトゴキブリに向かって噴射するだけです。
一度噴射したら、動かなくなるまで数秒間噴射し続けてください。
ヤマトゴキブリを仕留めそこなって隙間に隠れられた場合は、その隙間の奥を狙って殺虫スプレーを吹きかけます。
隙間の中に殺虫スプレーの煙を充満させれば、忌避効果によりヤマトゴキブリを追い出せます。
ヤマトゴキブリが出てきたら、再度スプレーを噴射しましょう。
駆除方法2:ベイト剤を設置する
ゴキブリを死滅させる成分を含んだエサ(ベイト)を設置して駆除する方法です。
設置しておけばあとは待つだけでいいため、ゴキブリの姿を見ずに駆除ができます。
また、ベイト剤の成分でおすすめなのが「フィプロニル」とよばれる成分です。
フィプロニルは即効性に優れている成分で、食べてから数日間での駆除に期待できます。
ベイト剤の使い方のコツ
ベイト剤でうまくヤマトゴキブリを駆除するには、ヤマトゴキブリが好む場所に設置することが重要です。
ヤマトゴキブリは水分を補給するため、台所や洗面台などの水回り周辺にいることが多いです。
そのため、水回りの周囲にベイト剤を置けばヤマトゴキブリが食いつきやすいです。
また、食いつく確率を上げるためにベイト剤は多めに設置し、掃除をしてベイト剤以外の食べ物がない状況を作りましょう。
その他、ゴキブリ駆除の詳しい方法はこちらの記事をご参考にしてください。
駆除が難しい場合は業者に依頼
「ヤマトゴキブリを見失って駆除し損ねた!」「ベイト剤をなかなか食べてくれない……」など、自力での駆除が思うようにいかない場合は、業者にゴキブリ退治を代行してもらいましょう。
ゴキブリ駆除業者なら、豊富な駆除経験で培った技術で家にいるヤマトゴキブリを一掃してくれます。
依頼料金については、駆除範囲や駆除の難易度で変わるため、現地調査にて見積りを取ってもらうまでわかりません。
だだ、相場だけでも知りたいという方もいるでしょう。
そこで、弊社の加盟店による2,012件もの駆除実績データをもとに相場を調べてみました。
その結果、平均37,238円の駆除料金がかかることがわかりました。
価格帯別の駆除料金の割合は以下のようになっています。
あくまで目安としてですが、3万円ほどかかると考えてよいでしょう。
ヤマトゴキブリ駆除業者探しは生活110番へ!
「依頼したいけれど、どの業者を選べばいいかわからない」という場合は、ぜひ弊社の【生活110番】をご利用ください。
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キャンセル料もかからないため、「依頼したいけど費用が心配」という人でもお気軽に依頼できます。
ご相談だけでも受け付けておりますので、ぜひお気軽に電話・メールにてご連絡ください。
※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様の了承をいただいたうえで、調査費用等をいただく場合がございます。
ヤマトゴキブリを入れさせない対策方法
ヤマトゴキブリを駆除できたら、また侵入されないように対策をおこないましょう。
有効な侵入対策方法は以下の3つがあります。
侵入対策1:隙間を塞ぐ
ヤマトゴキブリはわずかな隙間に入り込むのが得意であるため、外から通じる隙間があると侵入を許してしまいます。
よくあるゴキブリの侵入経路と対策法をまとめましたので、参考にしてみてください。
- 玄関ドア:隙間ができている場合は補修するか、その隙間を埋めるように、隙間テープを貼る
- サッシのつなぎ部分:隙間テープを貼る
- 換気扇:防虫フィルターまたはシャッターを換気扇に取り付ける
- エアコン室外機のドレンホース:防虫キャップを取り付ける
- 壁のひび割れ:補修用パテを使って埋める
侵入対策2:徹底的に掃除をする
台所などの水回りや部屋の床を中心として、家全体の大掃除をおこないましょう。
ヤマトゴキブリは雑食性なので、食べかすはもちろんホコリや人間の髪の毛まで食べます。
また、意外と手入れを忘れがちな部分がエアコンの中のフィルター。
エアコンはヤマトゴキブリの侵入経路のひとつで、ホコリが溜まっていると寄ってくる原因となります。
ホコリが被っているフィルターは、水洗いをしてしっかりと汚れを落としてください。
侵入対策3:ベランダなどに物を置かない
ヤマトゴキブリは夜行性のゴキブリということもあり、暗くて隠れられる場所を好みます。
ベランダや玄関前に物が置いてあると、隠れ家になるためゴキブリが寄りやすいです。
さらに、生ごみの入ったゴミ袋や段ボールの場合、ゴキブリが食害するために来ることもあります。
家の外には障害物を極力置かないようにし、捨てる予定のゴミは家の中に置きましょう。
ここでは簡単な侵入対策をご紹介しましたが、それ以外にも薬剤などを使用した対策もあります。
詳しい方法はこちらの記事もご参考にしてください。
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まとめ
ヤマトゴキブリは日本固有種のゴキブリで、東日本を中心として生息しています。
基本的には森林で生活しているため、見かける頻度は他と比べて少ないですが、エサや水を求めて侵入してくることがあります。
その場合は、殺虫スプレーやベイト剤などのグッズを使って駆除しましょう。
うまく駆除できなかったり、自分で駆除するのが怖かったりする場合は、駆除のプロにお任せするのもひとつの手です。
【生活110番】にご相談いただければ、ゴキブリの駆除が得意な業者をすぐにご紹介できます。
24時間365日いつでも受け付けをしていますので、ぜひご相談ください。
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