ムカデは見た目の嫌悪感のほかに、毒も所持しています。ひょんなことで噛まれたりすることもあるため、被害にあう前にはやめに駆除したいところです。
しかし、ムカデ駆除といってもどういった方法を取ればいいのか、悩んでしまうことも少なくありません。とくに殺虫剤の使用は自分や家族はもちろん、ペットの体に影響はないのか心配になってしまいます。
今回は、ムカデの駆除や対策についてご紹介していきます。万全に近い駆除・対策でムカデの発生を阻止しましょう。
目次
ムカデに殺虫剤は効く?最適なムカデ駆除とは
ムカデは基本的に肉食でゴキブリなどの昆虫を好み、大顎と毒性がある顎肢(がくし)を持っています。
ムカデは人を噛むことがあり、噛まれると患部に激痛が走るほか、腫れあがったり、最悪の場合アナフィラキシーショックを引き起こしてしまったりすることもあるのです。
人や動物にも危害を加える可能性が十分にあるので、もし室内に侵入してきた場合は早急にムカデ駆除をしなければいけません。
ムカデの駆除方法とは
虫とは思えないほどのいかつい見た目をしているムカデは、「殺虫剤は効きにくいのでは……」とそう思われがちかもしれません。しかし、ムカデ専用の殺虫剤なども売られているため、こういったものやムカデが苦手とするものを活用すれば、自分でもムカデ駆除は可能になります。
ムカデの殺虫剤を使った駆除方法
ムカデ駆除では、毒や刺害などに気を付けながら駆除しなければいけません。また、虫が苦手な人はなるべく近づかずに駆除できればと思ってしまうことでしょう。
殺虫剤のスプレータイプであれば、なるべく離れたところから吹きかけたい所へピンポイントでスプレーすることができます。ムカデの死骸はほうきやちりとりなどで回収し、ゴミ袋へ捨て可燃ゴミへ出しましょう。
誘引剤と粘着シートで駆除
誘引剤と粘着シートで罠を張り、ムカデを駆除する方法もあります。隠れているムカデをおびき寄せられるほか、ムカデが出現しやすい場所に設置すれば、一網打尽にしやすいでしょう。また、罠を貼っておくことでムカデ予防にもつながります。
熱湯で駆除
殺虫剤や粘着シートなど家に常備していないこともあるでしょう。この場合のムカデ駆除は熱湯がおすすめです。ムカデを含む多くの虫は熱湯が苦手で、ムカデの場合は50度以上のお湯をかければ死滅するといわれています。
しかし、50度ほどのお湯だと、ムカデが完全に死滅しない可能性があるため、ポットやコンロで沸かした熱湯を使います。ちなみに、熱湯をかける際は、ムカデの体に全体的にかかるようにしましょう。体の一部分のみしか当たらない場合、死なないことがあるからです。
床などにかけるのが心配な人は割りばしなどでムカデをつかみ、紙コップなどすぐに捨てられる容器にお湯を注いで中につけてしまいましょう。
ムカデの侵入経路は?なぜ室内に現れるのか
ムカデは外で見かけるイメージがありますが、室内に現れる可能性は十分にあります。なぜ、ムカデが室内に現れるのか、その侵入経路も合わせてみていきましょう。
ムカデは巣を作らない
ムカデは巣を作らないのも生態のひとつです。外では基本的に土や腐った木の中、石の下など、暗くじめじめとした場所に生息します。集団で固まって生活するということは少なく、単体、または少数でえさとなる虫を狩って生きています。
また、ムカデが家の中に住みついても巣を作って生活することは少ないため、見つけ次第、見失わないうちの駆除が必要です。
何故家の中に侵入するのか
ムカデはゴキブリなどの害虫を食べます。そのため、家の中にゴキブリが発生し、その発生したゴキブリを求めムカデが侵入してくるケースもあるのです。
また、湿気が多い、隠れる場所が豊富(ごみが家の中に放置されているなど)という場合もムカデが侵入し、生活の拠点としてしまう原因になりえます。
ムカデが侵入する経路とは
ムカデは扁平で細長い姿をしているため、えさを求めわずかな隙間から侵入してくることがあります。そのため、次のような場所には注意が必要です。
・網戸などのすき間
・天井裏
・床下
・浴室やシンク、水回りの排水口
・換気口、換気扇のわずかなすき間
・ひび割れや壁間のわずかなすき間
これらの場所には小さな虫も入りにくいような対策をおこなっていかなければいけません。対策については後章でまとめてご紹介していきます。
殺虫剤などで。二度と寄ってこないムカデ対策は
ムカデ対策で効果的なのは、ムカデの侵入経路となる場所にムカデ対策を施すことです。ムカデは基本的に野外で生活する虫ですので、ムカデを追い出し、対策を講じればムカデも室内に侵入しにくくなるでしょう。
侵入経路を断つ
発生したムカデを駆除した後は、ムカデの侵入経路となり得る場所に防虫対策をおこなうようにしましょう。すき間によっては完全にふさげない場所もあるので、以下の場所はとくに気をつけて対策をおこなってみてください。
○屋根裏
通気口は目の細かい防虫ネット、経年劣化などでできたわずかな隙間などはパテでふさぐようにしましょう。
○配管の隙間
配管と壁、床の間のわずかなすき間はパテでふさいでください。
○床下
通気口には防虫ネットを設置しましょう。また通気口の前に物などを置いてしまうと、床下から湿気が逃げれなくなってしまい、じめじめした環境を作る一因になります。
完全に通気口をふさがないようにしてみてくださいね。
○換気口など
これらは完全にふさいでしまうと空気の入れ替えなどにくくなるため、防虫ネットを設置しましょう。ただし、ほこりや汚れが溜まりやすい場所となるため、定期的に掃除することはかかせません。
○ひび割れなどのすき間
壁間のひび割れなどは害虫の侵入経路になるだけでなく、雨漏りなどの原因につながります。害虫対策をする場合は、パテですき間を塞ぎ、侵入対策をおこないます。
水回りの排水口は排水トラップをする
排水トラップとは下水道で発生する悪臭やガスを遮断したり、そこから屋内へ侵入する害虫を防いだりしてくれる役割を持ちます。これを取り付け、ムカデはもちろん、ゴキブリなどの害虫の侵入を防ぎましょう。
網戸や玄関前などは殺虫剤、忌避剤を撒いておく
網戸や玄関前などは、殺虫剤、忌避剤を撒き、ムカデを近付けさせないようにしましょう。殺虫剤はムカデを殺す成分が含まれているため、撒いておくだけでも忌避効果を期待できます。
忌避剤は直接ムカデを殺す効果はないものの、ムカデの嫌いな成分が含まれている薬剤になるため、撒いておけば、ムカデが近寄りにくくなります。
ただし、薬剤のタイプや天候などによっては、効き目が短いこともあるので、定期的に気になる場所へ散布することが大切です。
ハッカ油でムカデ除けもできる
ハッカとはミントの一種で、刺激があるさわやかな香りが特徴です。ハッカ油はそんなハッカの精油で、玄関や窓際など、虫が侵入しやすい場所に置いておけば、ムカデ除けとしても期待できるでしょう。
また、ハッカ油は体に優しいので、小さなお子様がいる家庭でも安心して使用できます。ムカデに効くハッカ油については、別記事でもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
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よく効くムカデの殺虫剤とは。選ぶときのポイント
ムカデ駆除や対策についてご紹介してきましたが、このどちらでも活躍するアイテムが殺虫剤です。ムカデ用の殺虫剤を1本でも家に置いておけば、万が一ムカデが侵入してきたときにも役に立つことでしょう。
しかし、ムカデ駆除に殺虫剤を使うといっても、どの種類の殺虫剤を使えばいいのか迷ってしまいますよね。そこで、よく効くムカデの殺虫剤のご紹介と、殺虫剤を選ぶポイントについて見ていきましょう。
よく効くムカデの殺虫剤
ムカデの殺虫剤の種類をいくつかピックアップしてご紹介していきます。ぜひ殺虫剤選びの参考にしてみてください。
ムカデコロリ秒殺ジェット
ムカデに直接噴射するタイプの殺虫剤です。噴射された瞬間から冷撃効果でムカデの動きを止めれます。また、速乾性もあるため噴射した現場にニオイやべたつきが残らず、室内でも安心して使うことができます。
ムカデ博士 ムカデ駆除剤 粒状タイプ
建物の周りにまくだけで、ムカデを寄せ付けなくする粒状タイプの駆除剤です。雨や紫外線の影響を受けることが少なく、春ごろにまくと、最長でその年の初冬頃まで効果が持続することも。
ムカデがこの粒剤の上を歩くと、おなかの気門から殺虫成分を吸い込み、駆除されていきます。またこのムカデ博士は、ムカデ以外にもアリや毛虫など地面を這うタイプの虫にもよく効くようです。
ムカデ・ヤスデ駆除用殺虫剤 シャットアウトSE
ムカデ博士と同じ粒剤をまくタイプの薬剤ですが、通常の粒剤と比べて重く作られているのが特徴です。そのため粒剤をまいているあいだも飛散しにくくなっているので、作業中に薬剤を吸い込んでしまう心配が少なくなっています。
サイベーレ0,5SC
水で薄めて使用するタイプの薬剤です。ドアや窓のすきまから歩いて侵入してくるムカデなどの害虫駆除に有効です。液体殺虫剤なので、壁などにかければ壁から登ってくる害虫の駆除にも効き目があります。
ムシクリン ムカデ用エアゾール
室内に出たムカデに噴射するタイプの殺虫スプレーです。残効性もあるので、建物の周りにまけば害虫の侵入防止をすることもできます。即効性にも優れているため、直接薬剤を浴びたムカデがあばれにくく、短い時間で駆除することができます。
ムカデコロリ 毒餌剤 [顆粒タイプ 250g]
粉タイプ・粒タイプのものは家の周辺などに撒くとムカデ避けになります。ムカデの体に吹きかければ、駆除することもできますが、雨が降ったり風が吹いたりしてしまうと効果が薄くなってしまうので注意が必要です。
ムカデの殺虫剤について把握しておきたいこと
ムカデの殺虫剤についていくつか把握しておいても損がない情報があります。これらのことも知って、殺虫剤選びに役立ててください。
殺虫作用を理解しておく
殺虫剤の作用はいくつかのパターンが存在します。これらによって使用方法、効き目に違いがでてくるので、把握して殺虫剤を使っていきましょう。
○接触剤
スプレータイプの多くはこの接触にあたります。殺虫剤の成分が虫の体に触れることで殺虫剤としての効果を発揮します。目に見えたムカデをすぐに退治したい場合はこの接触剤の殺虫剤がおすすめです。
○食毒剤
毒餌タイプのものはこれにあたります。虫が毒餌を食べなければ効果が発揮されないため、殺虫剤のなかでは遅効性ですが、巣に餌を持って帰る習性がある害虫に適しています。
ムカデは巣を持たないため、仲間に餌を分け与えるということは少ないですが、目に見えないムカデを退治できます。これに似た薬剤は浸透移行性剤や誘殺剤などがあります。
ムカデ殺虫剤に含まれる成分の多くは「ピレスロイド」
ピレスロイドとはムカデ駆除用の殺虫剤を含め、さまざまな殺虫剤に含まれる成分になります。除虫菊に含まれるピレトリンと似ており、殺虫の即効性や忌避効果に期待ができる成分となります。
また、安全性も高く人や犬を含む多くのほ乳類などの恒温動物に害は少なく、虫だけをピンポイントに退治できます。また、光や熱に触れることで、成分が分解されていくため、環境にも優しい殺虫成分がピレスロイド成分です。
ペットとして飼っている虫には効果があるので注意
ピレスロイドは人や犬、猫などには殺虫効果が発揮されません。しかし、クワガタやカブトムシなど、ペットとして飼っている虫などには効き目があるので注意が必要です。
ムカデを退治するつもりが、クワガタやカブトムシを飼っているカゴにあててしまい、死んでしまうなんて事故もあり得ますので、使用にはくれぐれも注意してくださいね。
魚や爬虫類などにも注意
ピレスロイド成分を含む殺虫剤などは、魚や爬虫類などの動物にも注意が必要です。例えば、うっかり魚がはいった水槽に殺虫剤をかけてしまい、飼っていた魚が死んでしまうということが報告されています。
虫ではない、トカゲやヘビなどの爬虫類にもその効き目があるので、これらの動物を飼っている方も使用するときは気を付けましょう。どうしても使いたいときは、水槽や虫かごを別の場所に避難させてください。
ムカデ駆除を頼む場合。どんな方法で退治してくれる?
室内にいるムカデの数が多い場合、どこかでムカデが大量に発生しているかもしれません。これらの調査、対処をするためにも、ムカデ駆除業者に依頼して原因を究明、解決していきましょう。
ムカデ駆除の費用相場
ムカデ駆除の相場は約3万円からといわれています。部屋の広さや、発生した場所、その他のオプション費用(出張費など)によって価格は変動していきます。より正確な費用を知りたい場合は、依頼したい業者に見積もりをお願いしてみてください。
業者のムカデ駆除も基本的に薬剤を使用
業者では薬剤を使い、すでに発生したムカデを駆除していきます。駆除したムカデの死骸は多くの場合、業者が回収してくれるでしょう。
ムカデ駆除が終わったら、屋根裏や床下などにムカデがいないか確認をしていきます。取り逃がすことなくムカデを家から追い払った後に、忌避剤や殺虫剤を散布して、ムカデが近づかないように対策をほどこしていきます。
ムカデ駆除の内容のなかに「点検」「駆除」「対策」までが含まれていますので、ここまでの労力、かかる費用を考慮すればけして高い金額ではないでしょう。
まとめ
もともと外に生息しているムカデですが、えさを求めて室内へ侵入してくることがあります。そんなおすずめのムカデ駆除が殺虫剤や熱湯などです。これらは即効性があるので、見つけ次第駆除したい場合は、こちらのムカデ駆除の方法をとってみましょう。
しかし、1匹駆除したからといって安心してはいけません。目に見えないところにムカデが発生している、または大量発生している場合があります。こういった場合はさらに綿密な点検、駆除が必要になるため、一度ムカデ駆除の業者へ相談してみましょう。
(この記事は2020年4月14日に加筆・修正しています)
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