
インテリアやガーデニングとして花や観葉植物を、育てているという方もいらっしゃるでしょう。しかし植物を育てるためのプランターや植木鉢は、ムカデの発生源になってしまうということをご存知でしょうか。ムカデは湿度が高く、暗い場所を好むという習性があります。そのため、プランターなどの下にムカデが住みついていることもあるのです。
ムカデは、細長い体と多数の脚が特徴の節足動物です。日本でも、大きなムカデでは20cm程度にまで成長する種類も生息しているのです。また、ムカデは毒を持った牙で人に噛みついてくることもあります。噛みつかれると危険な状態になるおそれもあるので、ムカデが発生しているときには早めの駆除が必要となります。
今回は、そんなムカデの生態と対策方法についてご紹介します。万が一ムカデが発生してしまった際にも、適切な対処を行うことができる知識を蓄えておきましょう。
目次
春から秋にかけてムカデの活動が活発に
ムカデは寒い時期には人目に付かない場所で冬眠するため、主な活動時期は春から秋にかけてとなります。しかしムカデは熱に弱いため、真夏の30度を超すような時期には活動が鈍りはじめます。
なかでもとくに活動が活発になるのが、産卵期である5月~6月と、子ムカデが親離れする時期である9月~10月ごろです。雨の多いこの時期は、湿気を好むムカデには絶好の季節となります。そのため梅雨と秋頃は活動が活発になり、ムカデの被害が増加します。
またムカデは、強い攻撃性と毒性を持っています。ムカデは毒を持っており、ムカデに噛まれると、激しい痛みとしびれを生じてしまうおそれがあるのです。さらにムカデに二度噛まれた場合には、アナフィラキシーショックが起こるおそれがあります。ムカデの毒はハチの毒と似ており、ハチに刺されたことがあるという方もムカデに噛まれないように警戒が必要です。
そんなムカデは、植木鉢の下に潜んでいることが多いといいます。次の章ではムカデが植木鉢に潜んでいる実態についてご紹介します。
ムカデは植木鉢にも潜んでいる
ムカデが好むのは、湿度が高く暗い場所です。そのため昼間は草かげや落ち葉の下などに潜んでいます。じつはほかにもプランターや植木鉢の下にムカデは潜んで生活していることがあります。プランターや植木鉢の下は暗く湿度も高いので、ムカデが発生しやすいのです。
植物の栽培を楽しむのは問題ないですが、プランターの下に潜んでいるムカデを放置してしまうと危険です。ムカデは餌を求めて、屋内に侵入してくることがあるのです。夜行性のため、昼間は侵入されることがなかったとしても、夜の間に侵入されてしまうことがあります。
ムカデの屋内への侵入を防ぐためにも、ムカデが発生しないための対策や駆除を行うことが必要です。
植木鉢にいるムカデを駆除する方法
植木鉢やプランターにでたムカデを駆除するにはどうしたらよいのでしょうか。ムカデを潰して殺してしまうと、ひどい悪臭が発生してしまいますし、虫が苦手な人にとっては抵抗がある場合も多いでしょう。効果的な駆除方法は以下の通りです。
◆熱湯をかける
ムカデは熱に弱いため、熱湯をかけることで駆除を行うことができます。熱湯でプランターの下にいるムカデを駆除する際は、一度プランターをずらしましょう。直接プランターの上から熱湯をかけてしまうと、植物が熱の影響を受けて枯れてしまいます。
ベランダなどで直接地面に熱湯をかけることが難しい場合は、一度トングなどを使ってバケツにムカデを移します。このとき素手でムカデに触ると噛まれてしまうおそれがあります。熱湯をかけてしばらくすると、ムカデの動きが止まると思いますが毒が完全に効力を失っているとは限りません。素手で触らずにトングや割りばしなどを使って処分しましょう。
◆殺虫スプレーを使う
そのほかにも有効なのが殺虫スプレーを使用する駆除方法です。殺虫スプレーは即効性があり、早めにムカデを駆除することができます。散布するときは、プランターで栽培している植物にかからないようにしましょう。殺虫成分が大事に育てている植物にかかり、植物の生育にダメージを与えてしまうことがあります。
◆凍殺スプレー
虫を凍らせて駆除するタイプのスプレーです。ムカデは熱に弱いとお話ししましたが、冬には冬眠するなど15度以下の低温に弱い性質があります。そのため凍殺スプレーも効果的です。凍殺スプレーのなかには、殺虫成分を含まないタイプもあります。凍殺スプレーは植物に限らず、小さなお子さんやペットがいる場合にも安心して使用することができます。
上記の駆除方法でも、慣れない駆除に自力での作業が難しい場合もあるでしょう。ムカデを安全で確実に駆除するには、信頼できる業者に依頼するのがおすすめです。とくに大きいムカデの場合やムカデが大量に発生している場合は、市販の殺虫スプレーや凍殺スプレーでは駆除できないことがあります。
ムカデ対策には湿気のある場所をなくそう
ムカデは、繁殖力が高いのが特徴です。ムカデの繁殖時期は梅雨ですが、多いときでは1回に50個ほどの卵を産むといわれています。そのためムカデが発生してから数が増えた場合、駆除するのは一苦労です。ムカデは発生する前の段階で、きっちり対策を施すのが一番です。そこで、ムカデの発生を防ぐのに有効な手段を紹介します。
・落ち葉の掃除や草むしりをする
暗くてジメっとした場所が大好きなムカデにとって、草かげは絶好の住みかです。家の周りに落ち葉が溜まっていたり、雑草が生い茂っている場合にはそれらを取り除きましょう。
・庭の排水を改善する
ムカデは乾燥に弱いため、湿気のある場所を好みます。水の溜まりやすい場所や日当たりが悪い場所に潜んでいることが多いです。そのため庭の水はけがよくなるように砂を盛ったり、排水溝を掘ったりするなどして排水環境の改善に取り組みましょう。
・プランターや植木鉢を動かす
ムカデ対策には植木鉢を移動させることも効果的です。移動させることによって、下に溜まった湿気を取り除くことができます。長期間放置してしまうと、湿気が溜まりムカデが住みつきやすくなるのです。定期的にプランターや植木鉢を移動させ、プランターや植木鉢の下にある湿気を取り除くようにしましょう。
ただし住宅周りの環境や家の構造によっては、これらの対策が困難な場合もあるでしょう。どんなに予防策を講じてもムカデが発生してしまうようであれば、業者に対策の相談を依頼しましょう。
まとめ
ムカデはゴキブリを捕食する益虫としての一面も持っています。しかし毒を持ち噛みつくことがあるため、人間に危害を与えることもあるのです。
冬季を除き長い期間を通して現れるムカデには、常日頃から発生しないように対策を行うことが重要です。対策として、周囲の雑草を取り除くようにしましょう。また、こまめにプランターや植木鉢を移動させ、湿気をプランター下に溜めないことが必要です。湿気がなくなると、ムカデは植木鉢の下に発生しにくくなります。
対策を講じてもムカデが発生してしまうようであれば、早めに駆除を行いましょう。駆除方法には熱湯をかけるなどがありますが、大きなムカデなどの場合はそれだけでは駆除できないことがあります。自力での駆除が難しい場合は、業者に駆除を依頼しましょう。
ムカデ駆除を依頼できる業者や料金
依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「ムカデ駆除」をご覧ください。
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