ミツバチの大群を見かけたことはありますか?あのミツバチの大群は『分蜂(ぶんぽう)』という、ニホンミツバチの群れが分かれること、つまり繁殖のことなのです。
それがどのような行動でどのような意味なのか、どれくらいの頻度で行われているのか、私たちでもニホンミツバチの分蜂を捕獲することはできるのか、などの疑問をまとめました。
ミツバチの『分蜂』とはどんな行動?
分蜂とは、ニホンミツバチの群れが2つに分かれることをいいます。ミツバチは春になると新しい女王蜂が生まれ、その母親の女王蜂が群れの中にいる働き蜂の約半分を引き連れて巣を出て、新たな巣を作るしくみです。
人間の場合は子どもが家を出ますが、ミツバチの場合は逆で母親が家を出ていきます。このようにすることで、ニホンミツバチは連綿と子孫を残していくことができるのです。
しかし、ニホンミツバチの群れが1年間生き延び、分蜂まで迎えることは簡単ではありません。たとえば作った巣が崩れてしまったり、外敵に襲われてしまったりして分蜂まで生き抜くことができなかった、というケースもあります。そのためニホンミツバチの場合は、若く寿命がまだ長い次の世代に巣を引き継がせるのです。
・分蜂の時期
分蜂は主に春ごろに起こります。だいたい桜が開花するころに分蜂が始まり、開花から1か月ほどたつまで続きます。一概に春ごろに発生するといっても、各地で気候条件が異なる日本では桜の開花の時期が異なり、それと同時に分蜂の時期も異なってきます。
・ミツバチの引越し先
条件としては、「外敵が侵入することのできない小さな入り口があり、なおかつその中に巣を作れるほどの空間があるか」ということになります。
そのため、自然界では大きな木の中に。私たち人間が住む場所に巣を作る場合は、住居の床下や天井裏・壁の中といったとてもわかりにくいところに巣を作り、翌年の分蜂まで過ごすのです。
・分蜂の頻度
だいたい、1年に3回ほど分蜂はおこなわれます。つまり、もともといた女王蜂の群れを含めると、1年に4倍ほどに群れがふくれ上がる計算になります。しかし、ニホンミツバチが分蜂しているのにも関わらず数がほぼ一定の数値で推移していることを考えると、4分の3は翌年の春までに何らかの形で消滅してしまっているようです。
また、群れの大きさによっても分蜂の回数は異なります。まわりに餌が多かったり、冬を越したときに大きくなっていたりする群れは頻繁に分蜂を行うようです。
突如現れる『分蜂蜂球』に要注意
分蜂蜂球とは、ミツバチの分蜂先(新しい住居)が決まるまでの間、巣の近くにある樹の太い枝などで新しい住居を待っている状態のもののことです。この分蜂蜂球のなかに女王蜂を抱え込み、女王蜂を外敵から守る役割があります。すぐに見つかった場合は数時間程度で一斉に新居へと向かって飛び立ちますが、見つからない場合は何日間でもそこにとどまり続けます。
分蜂蜂球のミツバチは意外とおとなしい?
最初こそバラバラになって集まっていますが、徐々に固まりになり、上向きで落ちないようにつかまって蜂球を作ります。
分蜂蜂球のミツバチは温厚でおとなしいともいわれています。なぜおとなしいのかというと、分蜂するにあたって巣立つ前にお腹いっぱいにハチミツを吸ってから巣を出るため、おとなしくなるからだといわれています。すぐに巣を作るために大量のエネルギーを要するため、お腹をいっぱいにしてから巣立つのです。
中にはおとなしいミツバチの性質を利用して、手を入れたり体にまとわせたりする人も居るようです。
分蜂したミツバチの捕まえ方
分蜂したミツバチを捕まえる際にもっとも大切なことは、分蜂の時期に遅れないことです。
そして、巣箱をなるべくたくさん置くようにしましょう。巣箱が多いほど捕獲できる確率も上がります。
巣箱を近距離で並べても意味はないので、数百メートルほど離すなどしてさまざまな場所に置くようにします。そして、巣箱に蜜蝋(みつろう)とよばれるミツバチの巣の材料を塗ることで、かつて巣が作られていた場所を好むミツバチを誘い込む効果があります。
駆除・養蜂業者以外はなるべく手出ししない
ニホンミツバチを「ハチ」というだけで殺虫剤などで駆除しないようにしましょう。とくに分蜂群は集団になって動いているだけなので人を刺すわけでもないのにもかかわらず、「ハチ」ということだけで殺虫剤で駆除されてしまうことがあります。
ミツバチの分蜂群には殺虫剤をかける必要はありません。むしろ、ニホンミツバチがいなくなってしまうことで受粉ができない植物が出てきてしまい、生態系に悪影響を及ぼしてしまうのです。ミツバチはハチミツの生産のみならず、受粉などの役割も果たしているのです。
それでも駆除しなければならないという場合は、必ずハチ駆除業者を頼るようにしてください。ミツバチといえど、何箇所も刺されれば重症に陥るおそれがあるのです。
まとめ
ニホンミツバチの分蜂という繁殖のしかたについてまとめました。ミツバチは私たち人間だけではなく、生態系にまで影響を及ぼします。そして、スズメバチなどのように攻撃性はないので、もし見かけてもなるべく殺虫剤などで駆除しないようにし、生態系を守れるようにしましょう。
しかし、大勢のハチがうごめいている光景を不快に感じるかもしれません。その場合は自分自身で手を出さず、まずはハチ駆除業者に相談することをおすすめします。
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