夏になると自宅の庭木や軒下で、蜂の巣を見つけることもあります。巣から出てくる蜂が大型のアシナガバチで、黄色が目立つようならキアシナガバチかもしれません。もしキアシナガバチのようなら、アシナガバチの中でも危険とされているため早急に駆除したほうがいいでしょう。
ここでは、キアシナガバチの危険性から見分け方、自分で駆除するときの方法までわかりやすくご紹介します。キアシナガバチによる刺傷被害が出る前に、安全な方法で駆除していきましょう。
目次
アシナガバチのなかで最も危険ともいわれる「キアシナガバチ」
おとなしい性格の多いアシナガバチは、巣に刺激を与えるようなことがなければ、攻撃してくることはほとんどないとされています。しかし、キアシナガバチの危険性は高く軽視は禁物です。
見た目の特徴
キアシナガバチはアシナガバチのなかでも大型な種類で、体長は2.0~2.5cm前後になります。アシナガバチ特有のスラリと伸びた足と細い体型にくわえ、頭部や胴体また触角の3分の1が黄色いことからキアシナガバチと呼ばれるようです。
危険なのは攻撃性の高さ
キアシナガバチは、日本に生息するアシナガバチの中で最も攻撃的とされており、スズメバチにも劣らないほどといわれているようです。また、ほかのアシナガバチは外敵を注視して威嚇します。それに対してキアシナガバチは、腹部の毒針を見せて威嚇行動するようです。
刺されると痛いキアシナガバチの毒針
アシナガバチのなかでも刺されたときの痛みが、とても強いとされるのがキアシナガバチです。たくさんの刺傷被害を出すスズメバチにも負けない毒で、強い痛みとさまざまな症状が出ます。刺されたときの特徴として初めは赤くはれ、次第に強いかゆみが伴うようです。とくに、刺された後のかゆみが強いとされています。
また、蜂の毒針に刺されることで、呼吸困難や急激な血圧の低下などアナフィラキシーショックを引き起こすおそれがあります。そのため、キアシナガバチに刺されたときには、少しでも早い処置が必要です。
キアシナガバチかどうか見分ける方法
アシナガバチとスズメバチは同じスズメバチ科になり見た目が似ているため、ぱっと見では判断しにくいことがあります。より正確にキアシナガバチかどうかを見分けるためにも、スズメバチとの違いを知っておきましょう。
アシナガバチとスズメバチの見分け方
勘違いされることも多いアシナガバチとスズメバチを簡単に見分けるには、巣を見つけるのが一番有効です。外見にも頭部と胴体のつなぎ目がくびれているかどうかなど特徴の違いはありますが、見慣れない方がぱっと見ただけでは判断しにくいでしょう。一方で、それぞれが作る巣の形には、異なった特徴があるのです。
キアシナガバチであれば、アシナガバチが作る巣と同じで蓮の花を逆さまにしたような形になります。スズメバチなら、うろこのような模様をした丸形の巣になるのです。このため、見かけたハチの種類を見分けるのに不安を感じるようであれば、まずは巣を探してみるといいでしょう。
また、巣以外にもそれぞれのハチが取る行動から、見分けることもできるのです。アシナガバチは、素早く飛んでいくというよりもふわふわとしながら移動をします。逆に、スズメバチは素早い動きでまっすぐ飛んでいくため、ハチの動きをしばらく観察してみることで見分けることができるかもしれません。
キアシナガバチとその他のアシナガバチの見分け方
他のアシナガバチに比べて大型に分類されるキアシナガバチは、その大きさからある程度は見分けることができます。しかし、見た目と大きさが似ているセグロアシナガバチがいるため、すぐにキアシナガバチだと判断しないようにしましょう。
セグロアシナガバチに比べて黄色が目立つ見た目をしていて、胸部と腹部の間にある背中部分に黄色の縦ラインが2本あるのがキアシナガバチになります。また、生息地にも違いがあり、山地に多く見られるのがキアシナガバチになるようです。
アシナガバチの種類ごとの写真や特徴はこちらをご覧ください。
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キアシナガバチが活動する時期を知ろう
キアシナガバチが活動する時期を把握することで、巣を駆除するタイミングを見計らうことができます。危険が伴う蜂の巣駆除を自分でするのなら、少しでも安全になるタイミングを知っておくことは大切です。
・5月~6月ごろ
土の中や木の茂みなどで越冬をした女王蜂は、暖かくなり始めると冬眠から目覚め単独で軒下や木の枝などに巣を作り始めます。女王蜂は木の皮と唾液を固めたものを巣の素材として、1ヶ月近く巣作りと卵を産むことに集中するようです。アシナガバチ特有の外皮がないむき出しの巣には、育房と呼ばれる六角形の巣穴がいくつも作られていきます。
それぞれの巣穴に卵が産みつけられ、働き蜂を増やしながら巣は大きくなっていきます。初期段階の小さい巣であれば、働き蜂が少なく女王蜂1匹しかいない可能性もあるので、駆除しやすいでしょう。
・7~8月ごろ
暑くなってくる季節になると、巣は15センチほどの大きさになり、働きバチの数もどんどん増えていきます。女王蜂は、卵や幼虫の世話、巣作りなどを働き蜂にまかせて産卵のみに専念するのです。この頃になると、新しい女王バチや働きバチが羽化する繫殖期になるため、キアシナガバチがいつも以上に攻撃的になります。
むやみに近づいて巣を刺激してしまうと、一斉に襲ってくるおそれがあるため注意しましょう。巣も大きくなりハチの数も増えたこの時期は、近づくことさえ危険なため、自分で駆除するのはやめておいたほうがいいでしょう。
・9~10月ごろ
新しい女王バチが雄バチと交尾をして、冬眠の準備をします。準備が終わると新しい女王バチを除いて、すべてのハチは冬を超えることなく死に絶えてしまうようです。そして、新しい女王バチは越冬をし、また別の場所へ新しく巣作りをしていきます。
キアシナガバチを駆除しよう
自宅の軒下や庭木にキアシナガバチの巣があるようなら、刺されてしまう前に駆除したほうがいいでしょう。しかし、十分な安全対策をせずに駆除しようとすると、毒針にさされてアナフィラキシーショックなどの症状を引き起こすおそれがあり危険です。
準備するもの
・防護服……市販されているようなハチ駆除用の防護服、毒針が肌に届かないくらい厚手の衣類、肌を隠すためのタオル・手袋など
・殺虫剤……スプレータイプの殺虫剤、ハチ駆除用もあるがハエやゴキブリ用でも有効、ピレスロイドなどが含まれる即効性の殺虫剤がおすすめ
・懐中電灯……ハチをなるべく刺激しないために赤いセロハンなどを使って光を弱めておく
・ハサミ……巣を木や軒下から切り離すために使用、長さを調整できるハサミだと便利
・ゴミ袋……駆除する巣の大きさにあわせて用意、余るくらい余裕のある大きさだと安心
駆除作業の手順
夜になると働き蜂が巣に戻ってくる習性のあるキアシナガバチは、日が落ちてから駆除作業をおこないしょう。そうすることで、女王蜂を含め働き蜂もまとめて駆除することができます。巣から2mほど離れた位置まで近づき、殺虫剤を数十秒間撒き続けます。このとき、殺虫剤がまんべんなく巣にかかるよう、風上から作業をおこなうようにしてください。
殺虫剤をまいたら巣から離れ、しばらく様子を見ます。飛んでいるキアシナガバチがいなくなったら、ハサミとゴミ袋を使って巣の処分をしていきます。このとき、巣の中に生き残っている蜂がいるかもしれないので、そのときは焦らず殺虫剤を使って駆除してください。キアシナガバチの巣をゴミ袋に入れて、しっかり封をしたら可燃ごみとして出して駆除は完了です。
ハチの駆除は業者へ依頼しよう
蜂の駆除にはさまざまな危険があるため、知識や経験がない素人の方が駆除をするのはあまりおすすめできません。キアシナガバチのような攻撃的で強力な毒を持つ蜂に刺されてしまうと、最悪死に至る可能性もあるのです。
そのため、少しでも駆除作業に心配を感じるようなら、業者に依頼したほうがいいでしょう。業者には知識や経験があり万全の安全対策をして作業するため、安心して任せることができますよ。
まとめ
自宅の庭木や軒下で見つけた蜂の巣がキアシナガバチのものであったら、早急に駆除するようにしましょう。スズメバチにも負けないほどの攻撃性と毒を持っているため、そのままにしておくと非常に危険です。
時期や巣の状態によっては、自分で駆除することもできます。しかし、刺されてしまうと死に至るおそれもあるため、蜂の駆除は業者に依頼したほうが安心でしょう。業者なら、蜂の駆除だけでなく、巣の処分から再発防止までおこなってくれます。
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