
オオスズメバチの駆除は、業者が使うような道具を、蜂が少ない時期に用意できれば自分でもできます。それが難しそうなら、迷わずプロに駆除を依頼しましょう。
オオスズメバチは攻撃性が非常に高く、毒もかなり強いです。万が一刺されると命にかかわることもあるため、刺される危険性はできる限り低くする必要があります。
このコラムでは、オオスズメバチを駆除するときの注意点について解説していきます。自分では難しいとすこしでも感じたら業者にまかせるようにしてください。
目次
オオスズメバチの駆除が自分でできるかの判断基準
オオスズメバチを駆除するとき、安全に駆除できるかどうかということがもっとも重要になってきます。以下の2つの判断基準に自分の状況を当てはめてみてください。どちらか1つでも満たせない基準があるなら、自分での駆除はできません。素直にプロに依頼することをおすすめします。
業者に関する情報については「オオスズメバチの駆除を業者にまかせる」で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
判断基準1:プロレベルの防護服は用意できるか?
オオスズメバチを駆除する際の必須アイテムに防護服があります。防護服は蜂の針から身を守るために必要なので、必ず用意しておかなければなりません。しかし、その防護服もどんなものでもいいというわけではなく、プロが使うような厚手の防護服が必要になってきます。
オオスズメバチの毒針の長さは7ミリほどといわれており、これはものによっては防護服を貫通してしまう可能性のある長さです。そのため、なるべく厚手の防護服、できればプロが使うレベルの防護服を用意しておかないと、安心して駆除活動ができなくなってしまいます。
判断基準2:時期は夏前で巣は小さいか?
蜂の数が多ければ多いほど駆除の難易度はあがります。大量の蜂に一斉に襲われたら、いくら防護服を着ていても危険です。なにかの間違いで防護服のなかに侵入してしまわないともいい切れないでしょう。そのため、駆除は蜂が少ない時期を選んでする必要があります。
1年のうちでもっとも駆除が簡単な時期は、夏前の4~6月です。この時期はまだ巣も10センチ以下と小さい場合が多く、蜂の数も少ないです。この状態の巣は比較的駆除しやすいので、自分でも駆除ができるかもしれません。
周りに人が住んでいる場合は要注意
プロレベルの防護服を用意できて、時期も4~6月という場合でも、周囲に民家がある場合は要注意です。オオスズメバチは攻撃されると興奮して攻撃性が増します。この状態で、駆除しようとしたオオスズメバチに逃げられてしまったりすると、巣の周囲30メートルほどにある民家にまで危険が及んでしまうかもしれません。
駆除しようとしている巣の近くに人が住んでいるという場合も、周囲に配慮しながら駆除ができる業者に依頼したほうがよいでしょう。プロであれば蜂を取り逃がす可能性も低くできます。
難しいと判断したときはすぐ業者に依頼しよう
オオスズメバチは非常に獰猛で危険な蜂です。自分で駆除しようとすれば、必ず危険がともないます。難しそうだと思ったら、すぐに業者に依頼したほうがよいでしょう。業者に依頼すれば危険な作業はすべてやってもらえます。命にもかかわることなので、すこしでも不安を感じているなら迷わず依頼してください。
それでも自分で駆除しようと考えている方は、細心の注意をはらいながら作業しましょう。
次章からはオオスズメバチの巣を見つける方法について解説していくので、参考にしてください。また、業者への依頼を考えている方も、状況を説明するために巣の位置は把握しておいたほうがよいこともあるので、ぜひご覧ください。
オオスズメバチが巣を作りやすい場所
オオスズメバチの巣は基本的に閉鎖的な場所につくられます。たとえば下記のような場所です。
- 土の中
- 木の穴(うろ)
- 屋根裏
- 床下
こうした場所で蜂の出入りがないかを確認すると、巣を見つけられるでしょう。また、蜂のあとを静かに追いかけるという方法もありますが、攻撃性の高いオオスズメバチに対してはあまりおすすめできる方法ではないかもしれません。それでもあとをつけるという場合は、近づきすぎないように一定の距離を保つことを忘れないようにしてください。
オオスズメバチの巣の見分け方
作り始めのオオスズメバチの巣はフラスコを逆さにしたような形で、そこからだんだんボールのような球状になっていきます。マーブル模様で、白と茶色を混ぜたような色をしていることも特徴です。閉鎖的な場所にこうした物体を見つけたら、それがオオスズメバチの巣と思って間違いないでしょう。
オオスズメバチの巣を見つけられたら、次はいよいよ駆除をしていきましょう。駆除方法については「自分でオオスズメバチを退治する方法①必要な道具」から解説していきます。
そのほかの蜂の巣の特徴
蜂は種類によって作る巣に違いがあります。以下ではオオスズメバチ以外の蜂の巣の特徴について解説していきます。見つけた巣がオオスズメバチのものではなかった場合、参考にしてください。
・ミツバチ全般の巣
ミツバチの巣は板状になっていることが特徴です。大きさは1メートルを超えることもあります。巣を作る場所は木の穴や屋根裏、床下といったところが多いです。
・アシナガバチ全般の巣
アシナガバチはシャワーヘッドのような形の巣を作ります。巣の大きさはそのほかの蜂と比べると小さめの15センチほどです。比較的、人の生活圏に近いところ、たとえばベランダや庭、軒下といった場所に作られます。
自分でオオスズメバチを退治する方法①必要な道具
オオスズメバチの巣を自分で駆除するときは、まず以下の道具を揃えましょう。
- 防護服
- 厚手の手袋
- 60~120グラム缶の燻煙式殺虫剤×2
- スプレータイプの殺虫剤×2~3
- 棒(3メートル前後)
- 針金
- スコップ
このなかで重要なのが、前述した防護服、そして厚手の手袋です。蜂は動くものを優先的に狙う習性があるため、手はとくに刺されやすいポイントといえます。そのため、厚手の手袋は防護服と同じくらい重要なアイテムなので、必ず用意しましょう。
以下におすすめの駆除グッズを記載します。
■おすすめの防護服
・ハチ防護服 蜂武者
・ハチブロック
■おすすめの燻煙式殺虫剤
・【第2類医薬品】バルサン18~24畳用 60g
・虫コロリアース 一撃必殺 くん煙剤 [6-12畳用 10g]
■おすすめの殺虫スプレー
・フマキラー フマキラー カダン ハチ・アブ 殺虫剤 駆除 スプレー バズーカジェット 550ml
・スズメバチマグナムジェット プロ 蜂駆除スプレー [550mL]
道具は自治体で貸し出してくれることも
お住まい地域によっては蜂駆除に関して自治体のサポートを受けられることがあります。防護服などを貸してもらえたら、DIY作業にかかる費用を抑えることにもつながるでしょう。
ただし、防護服の種類によってはオオスズメバチの針が貫通してしまうことには注意が必要です。貸し出しを受ける際に、どういった防護服なのかについては必ず確認しておきましょう。
自分でオオスズメバチを退治する方法②駆除の手順
道具の準備ができたら、いよいよ駆除をしていきます。いくつか注意点あるので、安全な駆除作業のためにも必ず読んでください。
駆除の時間帯は夜が最適
オオスズメバチは基本的に昼に活動するので、日中に巣の位置を確認したら、日が落ちるのを待って駆除をおこないましょう。注意点としては、巣に近づくときはなるべくゆっくり近づくということです。大きな音を出したりしてしまうと、その振動がオオスズメバチの巣に伝わって、巣から出てきてしまうことがあるためです。
オオスズメバチを駆除する手順
それでは早速駆除していきましょう。駆除は以下の6つのステップでおこなってください。
- 燻煙式殺虫剤を用意した棒の先端に針金でくくりつける
- 燻煙剤に点火して、巣穴の入り口付近に近づける
- 10~20秒そのままにしておく
- 燻煙剤を巣穴の奥に差し込んでいく
- 巣からオオスズメバチが出てきたらスプレータイプの殺虫剤で駆除する
- すべてのオオスズメバチを駆除できたらスコップで巣穴をふさぐ
以上でオオスズメバチの駆除は終了です。お疲れ様でした。
駆除したあとはスプレータイプの殺虫剤を散布しておこう
駆除が終わったら、逃げてしまった蜂の対策として巣があった場所にスプレータイプの殺虫剤をまいておきましょう。こうしておくことで巣に戻ってきた蜂(戻り蜂といいます)も一緒に駆除することができます。
オオスズメバチの駆除を業者にまかせる
ここからは自分で駆除できないと判断した方のために、業者に依頼するときに知っておくべき費用相場や業者の選び方について解説していきます。
業者にまかせたときの費用相場
オオスズメバチの駆除を業者にまかせたときの費用相場は15,000~50,000円ほどといわれています。かなり金額に幅がありますが、これは巣の大きさや作られてしまった場所によって費用が異なるからです。正確な費用については見積りを依頼して確認するしかないでしょう。
自治体が補助金・助成金を支給してくれることも
お住まいの地域によってはオオスズメバチの駆除に補助金・助成金が使える可能性があります。一度地域を管理する自治体に確認してみてください。支給される金額は駆除にかかった料金の半分が多いといわれています。
信頼できる業者の選び方
オオスズメバチの駆除をしてくれる業者を選ぶ際、一番重要なことは保証があるかどうかでしょう。駆除をしたあとオオスズメバチが再発してしまったとしても、保証があれば無料でもう一度駆除をしてもらったりできます。
また、保証はオオスズメバチの駆除が再度できてしまった場合に備えての予防という意味だけでなく、業者の能力を見極めるためにも使えます。保証がついているということは、再発させない自信があるということでもあり、しっかり駆除してくれる業者である可能性が高いのです。
オオスズメバチの被害にあわないための予防方法
オオスズメバチの巣ができてしまったということは、その場所がオオスズメバチにとって巣作りに適した場所だったのかもしれません。放っておくとまた巣をつくられてしまうこともあるので、予防をしておくことをおすすめします。この章では被害にあわないために自分でできることについて解説していくので、ぜひ参考にしてください。
スズメバチトラップで巣をつくらせない
オオスズメバチの予防にはスズメバチトラップが使えるでしょう。スズメバチトラップとは、スズメバチを捕獲するためのアイテムです。スズメバチが好む香りなどで引き寄せて捕獲します。巣をつくる前の女王蜂などを捕まえることができれば、巣を1つ駆除するのと同じくらいの効果が期待できるのです。
ただし、スズメバチを引き寄せて捕まえるという性質上、大量のスズメバチが寄ってきてしまうことも考えられます。そのため、設置する時期は5~6月の駆除に適した時期に合わせる必要がある点にだけは注意しておきましょう。
作り方や入手方法については「【蜂の駆除】ペットボトルトラップでスズメバチ・アシナガバチを安全に退治する方法」で詳しく解説しているので、あわせて読んでみてください。
偽物の巣でオオスズメバチをけん制
スズメバチは縄張り意識の強い蜂なので、すでに巣をつくられている場合はその近くに巣をつくろうとはしません。そういった習性を利用した、フェイクネストと呼ばれる偽物の巣を先においておく方法でも予防が可能です。
フェイクネストは、茶色い厚紙を丸めただけのものでも効果があるといわれています。つくったものを、巣がつくられてしまっていた場所につるしておけば作業は完了です。ぜひ試してみてください。
オオスズメバチに襲われないためにできること
オオスズメバチの巣をつくらせなかったとしても、自然のなかなどにいくことがあれば遭遇してしまうこともあるでしょう。こういったときなるべく襲われないようにするためには、殺虫剤を携帯しておくなどの事前の準備が大切です。
また、オオスズメバチを刺激しないことも重要です。たとえば、オオスズメバチを刺激しやすいものとして香水やシャンプーなどの香りがあります。これは、香水やシャンプーに含まれる成分がオオスズメバチの出すフェロモンに似ていることがあり、オオスズメバチを興奮させてしまうことがあるからです。
また、黒い服を着ないということも重要です。黒い服を着ていると、オオスズメバチの天敵であるクマと見間違えられて攻撃される危険があります。自然の多いところへいくときは、香りの強いものや黒い服を控えておくとよいでしょう。
万が一遭遇したときの対処法
オオスズメバチに遭遇してしまったときは、ゆっくり遠ざかりましょう。間違っても大きな声を出したり、手で払いのけようとしたりしてはいけません。その行為が攻撃とみなされれば、オオスズメバチは襲ってきます。あくまで静かに、刺激しないようゆっくりと動いて、オオスズメバチから離れましょう。
オオスズメバチの生態
オオスズメバチは体長3~5センチの世界でも最大級の大きさを誇るスズメバチです。北海道から九州まで日本全国に生息しています。攻撃性は非常に高く、巣に近づいただけでも襲われてしまうでしょう。強力な毒針をもっており、刺されたことによる死者数も多い蜂です。
オオスズメバチの毒性
オオスズメバチに刺されると、激しい痛みに襲われたあと、刺された部分が腫れてきます。痛みは1日でおさまる場合もあれば、数週間続くこともあるそうです。蜂毒に対してアレルギーを持っていると、血圧の低下や呼吸困難といった、重い症状が発症することもあります。
オオスズメバチの一年
オオスズメバチの女王蜂は4~6月に産卵しながら巣を作り始めます。6~7月になると働き蜂の数が増え始め、巣もどんどん大きくなっていき、8~9月にその数は最盛期を迎えるのです。
10月以降は蜂の数もどんどん減っていき、11月にもなると女王蜂も冬眠に入ってしまいます。こうした時期の駆除は簡単そうに見えるかもしれませんが、秋頃の蜂は非常に警戒心が強く、攻撃性が高いです。
まとめ
オオスズメバチの駆除を自分でしたいという方は、必要な道具を用意できるか、時期は最適かという2つのポイントをクリアできるかを基準に判断してください。どちらか一方でもクリアできない場合は、必ず業者に駆除をまかせましょう。
蜂の巣を見つけるときは閉鎖的な場所に蜂の出入りがないかを確認してください。蜂の巣を見つけたら、日が暮れるのを待って駆除活動をおこないます。駆除のあとは予防も忘れずにおこないましょう。
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