引越しの際、洗濯機の設置を自分でやろうと思っている人も多いかと思います。
引越し業者に洗濯機の取り付け工事を依頼すると、有料のオプションとなる場合が多いので、少しでも安く済ますためには自分で取り付けてしまった方がコストはかかりません。
ただ、自分で作業を行う場合は水漏れが起きないように慎重に作業を行う必要があります。
自分での作業が不安な方は、洗濯機1つから運搬してくれる引越し業者に依頼すれば、設置や取り付け工事など、安心して全て任せることができます。
この記事では洗濯機1つからの引越しに対応している引越し業者や、取り付けオプション料金、自分で洗濯機の設置を行う際の手順について解説していきます。
洗濯機だけ依頼できる引越し業者と設置費用の相場費用
引越し業者(プラン) | 設置費用目安 |
---|---|
アーク引越しセンター (大物限定プラン) |
3,000円(タテ型洗濯機) |
4,000円(ドラム式) | |
サカイ引越センター (小口便引越しサービス) |
4,000円(タテ型洗濯機) |
6,000円(ドラム式) | |
アリさんマークの引越社 (ミニ引越しプラン) |
無料(タテ型洗濯機) |
4,500円(ドラム式) | |
日通 (単身パック) |
3,000円(タテ型洗濯機) |
5,000円(ドラム式) | |
ヤマト (らくらく家財宅急便) |
3,000円~(タテ型洗濯機) |
9,000円~(ドラム式) | |
ムービングエス (小口引越し) |
無料(タテ型・ドラム式) |
※引越し業者に電話調査を行った結果に基づく(2018年11月)
引越し業者に洗濯機の取り付け作業を依頼すると、基本的にはオプション料金が発生します。
なぜなら洗濯機の配線ミスで水漏れなどのトラブルが起きた場合、尋常じゃない損害賠償額を請求される場合が多いので、引越し業者は専門の知識を持った協力会社に取り付けを委託するからです。
オプション料金を節約するために、引越し業者に頼らずに自分で洗濯機の設置をすることはもちろん可能です。
ただ先ほども書いた通り、設置方法を誤ると水漏れを起こす危険性が高いということは覚えておきましょう。
集合住宅で洗濯機の水漏れを起こした場合は、下の階の住人に水漏れ(雨漏り)などで迷惑をかける可能性もあり、修繕費や損害賠償を求められて、結局高額な料金を支払うことにもなりかねません。
引越し業者や設置専門業者に設置を依頼すれば、4,000円程度で設置してもらうことが可能なので、修繕費用など払う事を考えたら、多少お金を払ってでも専門業者に依頼した方が安心&確実です。
アーク引越しセンター(大物限定プラン)
洗濯機や冷蔵庫など、大きな家電や家具を1点から引越しすることが可能です。
もちろん、傷がつかないようキチンと保護をして運んでくれるので安心です!
洗濯機設置場所までの運搬は基本料金内で行ってくれますが、そこからの取り付け作業は有料となります。
サカイ引越センター(小口便引越しサービス)
小口便引越しサービスは、規定のBOX(144cm×105cm×75cm)に荷物を載せて引越すプランです。
このボックスサイズは、ワンルームの家具・家電がある部屋の荷物が載せられるイメージなので
洗濯機以外の荷物もあれば、一緒に運ぶことが可能です。
ただし、このプランが利用できるエリアは関東から関西、関西から九州などの長距離引越しに限られています。
順次、対応エリアを拡大してしていく予定とのことなので、小口便引越しサービスを検討している人は、自分の引越しエリアが対象かどうか確認しておきましょう。
ムービングエス(小口引越しプラン)
ムービングエスは東京・神奈川・横浜エリアで単身引越しをメインに行っている引越し業者です。
多くの引越し業者が有料で洗濯機の取り付け作業を行う中、ムービングエスは何と無料で取り付け作業を行ってくれます。
引越し作業には軽トラック(荷物が多い場合には2tショートトラックになる場合もあります)を利用するので、洗濯機以外の荷物も一緒に積むことができます。
引越しエリアが限られているものの、無料で洗濯機(ドラム式含む)の設置・取り付けサービスを行ってくれる引越し業者は少ないので、対象エリア内の人は検討してみてはいかがでしょうか。
日通(単身パック)
日通の単身パックは荷物量に合わせてS・Lの2タイプから選ぶことができます。
洗濯機のみの引越しの場合、Sサイズのカートでも充分に積めるサイズとなっています。
新居での洗濯機の取り付け工事は、協力会社へ委託するため縦型洗濯機で3,000円、ドラム式洗濯機で5,000円が別途必要となります。
ヤマト(らくらく家財宅急便)
らくらく家財宅急便とはクロネコヤマトが提供するサービスで、家具や家電を1点から運搬することができます。
配送したい家具や家電のサイズによって料金が設定されており、洗濯機の場合は(ドラム式含む)
1つ6,850円で配送が可能です。(同一都道府県内の場合)。
洗濯機の取り付けはオプション料金となりますが、具体的な料金については洗濯機のメーカーや設置環境によって異なります。
明確な料金が知りたい場合は、直接問い合わせて確認することをおすすめします。
引越しで洗濯機を設置する前に知っておくべきこと
新居での洗濯機の設置をスムーズに行うために、あらかじめ知っておきたいことをまとめました。
取り外しに水抜きをしておく
引越しで洗濯機を運搬する際、洗濯機からの水漏れを防ぐ目的で「水抜き」を行う必要があります。
洗濯槽に溜まっている水滴や、ホース内に残っている水を抜くことを「水抜き」と言いますが、
これを行わないと、運搬中にホースから水が漏れ、他の荷物や新居を濡らしてしまう恐れがあります。
引越し当日は慌ただしく、洗濯機の水抜きをしているゆとりが無い場合が多いので、前日までに洗濯機の水抜きを終わらせておくのがベストです。
「洗濯機の水抜き方法」については以下の記事で詳しくまとめています。
防水パン(洗濯パン)の役割について理解しておく
防水パン(洗濯パン)とは洗濯機を置く土台のようなもので、洗濯機からの水漏れを受けとめる目的や、振動を吸収する目的で基本的にはどのご家庭にもこの防水パンが設置されているはずです。(戸建ての場合や、築年数によっては防水パンが無い場合もあります)。
つまり、新しく洗濯機を設置する予定の場所にこの防水パンが無い場合は、新しく防水パンを取り付ける工事をするのか、それとも床に直置きをするのかを検討する必要があります。
床に直置きしても洗濯機は問題なく稼働しますが、万が一の水漏れを考えた場合、やはり防水パンはあった方が良いといえます。
特に集合住宅の場合、洗濯機からの水漏れが原因で下の階が雨漏れした場合は修繕費用などが発生する可能性があります。
新居に防水パンがなく、新しく防水パンの設置を検討している人は、早めに取り付け工事の依頼をしておきましょう。
かさ上げについて
かさ上げとは、防水パンと洗濯機の間を高くして「洗濯機の下の掃除をしやすくする」ためのものです。
洗濯機の下にある「排水口」は定期的に掃除をしないと、徐々に汚れてつまりなどの原因となります。
とくにドラム式洗濯機の場合、洗濯パンと洗濯機の間にすき間ができにくい構造になっているので、掃除がしにくいのです。
掃除をこまめにすることを考えて、かさ上げをして10cm以上の隙間を作っておくといいでしょう。
掃除のしやすさ以外にもかさ上げをすることで、洗濯機を設置する際ホースの取り付け作業がしやすくなる、というメリットもあります。
洗濯機と洗濯パンのすき間が10cm以上確保できなさそうな場合は、事前にかさ上げ台(ホームセンターなどでも購入可能です)などを購入しておくことをおすすめします。
ドラム式洗濯機の場合の設置手順について
この記事では「縦型洗濯機の設置方法」について解説していますが、「ドラム式の場合はどうなるの?」と思う人もいるかもしれません。
ですがドラム式洗濯機と、縦型洗濯機の設置方法は基本的には同じです。
ドラム式洗濯機の場合、縦型の洗濯機と違って排水ホースの位置が異なる(背面にあるメーカーもあります。)場合もありますが、設置手順としては基本的には同じですので、ドラム式洗濯機を設置予定の方もこの記事に記載してある手順通りに設置を行ってみてください。
洗濯機を設置では新居の防水パンや運搬方法に注意
新居で事前に確認しておくべき点
新居の下見をする際、洗濯機回りの採寸はついつい忘れてしまいがちです。
採寸以外にも、洗濯機を設置するにあたって事前に注意しておくべき点は次の通りです。
防水パンがあるか確認する
賃貸住宅の場合、そもそも洗濯機を置く防水パン(洗濯パン)があるか確認しておきましょう。
先ほど防水パンの役割について説明しましたが、防水パンが無い場合は「新しく防水パンを設置するのか」「床に直置き」するのか検討しなくてはいけません。
新しく防水パンを設置する場合、大家さんに設置可能かどうか確認すると同時に、直置きをして水漏れが起きた場合の補償などについても併せて確認しておきましょう。
設置スペース(防水パン)・搬入経路を測る
引越し当日に「洗濯機が廊下を通れず搬入できない!」なんてことが起きないように、事前に搬入スペースをしっかり測っておきましょう。
具体的には
- 玄関や廊下の幅
- 洗濯機を2階以上に設置する場合は階段の幅
- 脱衣場の入り口の幅
- 洗濯パンのサイズ
- 洗濯機を置くスペースの高さ
- ドラム式洗濯機の場合、洗濯機のドアが開くスペースが確保できるか
引越し当日に洗濯機が搬入できない場合、追加料金を支払ってクレーン車を手配したり、最悪の場合だと洗濯機を購入し直さなくてはいけません。
そんなことが無いように、これらの箇所をしっかり採寸しておきましょう!
また洗濯機は背面・壁からそれぞれ2cm以上離して設置する必要があります。
洗濯機の上部も50cm以上のスペースを確保する必要があります。
これらのサイズも考慮して採寸するようにしましょう。
設置予定の床の状態を確認する
洗濯機は故障や水漏れを防ぐ観点から、必ず床と平行になるように設置しなくてはいけません。
防水パンがある場合は、防水パンに割れやヒビなどが無いか、床に直置きをする場合は床に凹凸がないかなど事前に確認しておきましょう。
洗濯機を設置する場所が不安定な場合は、床の修繕工事をするなり、防水パンを新しいものに変えるなどして、とにかく洗濯機が安定して設置できる状態を確保しましょう。
設置時に注意すべき点
安全面を考慮して2人以上で作業を行う
洗濯機は見た目以上に意外と重量のある家電です。
縦型洗濯機の場合40kg程度、ドラム式の場合だと80kg以上の重さがあります。
洗濯機は構造上、水平に運ぶことが推奨されているため、かならず2人以上で運搬するようにしましょう。
縦型洗濯機の40kg程度であれば成人男性一人でも運べる気がしますが、ケガをしたり壁や床を傷つけてしまう危険性もあるので、2人以上で作業するようにしましょう。
また滑り止めのついた軍手をはめて作業をすれば、ケガも防げるし落下の危険性も低くなるのでおすすめです。
「洗濯機の運び方」については以下の記事で詳しくまとめています。
排水溝や蛇口の形状を確認する
壁についている蛇口の形状や、洗濯パンの排水口の形状を事前に確認しておきましょう。
洗濯機の取り扱い説明書に蛇口の形状や排水ホースについての説明がされているはずなので、その形状と、新居の排水口の形状がうまくかみ合うか確認して、接続が難しそうであればジョイント装置などの専用部品を別途用意しておく必要があります。
洗濯機の設置手順3ステップ
それでは実際に洗濯機の設置手順について解説していきます。
洗濯機の設置手順は、大きく分けて3つです。
- 電源プラグとアース線の接続
- 排水ホースの接続
- 給水ホースの接続
洗濯機によってはこの3点に以外で必要な工程がある場合もあるので、必ず取扱説明書を参照して作業を行うようにしましょう。
【手順1】電源プラグとアース線を接続する
まずはアース線の接続から。
アース線は緑色の針金のような配線で、洗濯機に必ず取り付けられています。
電源プラグを差し込む下にある、アース線専用の取り付け口があるのでこの穴にアース線を差し込んで接続します。
穴に差し込むだけのタイプと、ボタンを押しながら差し込むタイプがあるので自宅がどちらのタイプか確認しながら作業をしましょう。
アース線が接続できたら、電源プラグを差しんでおきましょう。
【手順2】排水ホースを接続する
洗濯機に取り付けられている排水ホースを、排水パンに備わっている排水口と接続します。
まずは排水口についている排水エルボ(L字型をしたジョイント装置のようなもの)を一度取り外しておきます。
次に、外した排水エルボを洗濯機の排水ホースと接続させます。
この接続をしっかり行わないと、水漏れの原因となるので慎重に作業するようにしましょう。
排水ホースと排水エルボは、単純に差し込むだけで接続できる場合もあれば、「カチッ」と音がするまで差し込む場合、排水エルボと排水ホースをネジのように回して固定するタイプなど、状況によって接続方法は異なります。
お持ちのホースがどのタイプか確認して、排水ホースと排水エルボをしっかりと繋いでおきましょう。
そしたら次は、排水エルボを排水口に差し込みます。
このときも、排水エルボを単純に排水口差し込むだけで接続できるタイプもあれば、ネジ式になっているタイプ、「カチッ」と音がするまで差し込むタイプなど様々です。
ここの接続も、しっかりされていないと水漏れの原因となるので、しっかり固定されているか必ず確認しながら作業を行いましょう。
【手順3】蛇口に給水ホースを接続する
最後に、洗濯機についている給水ホースを蛇口に接続すれば作業は完了です。
給水ホースには、写真のようにレバー(つまみ)のようなものが付いています。
このレバーはスライドできる仕様になっているので、下にスライドさせながら蛇口の奥まで差し込みます。
この時の注意点としては、しっかりと蛇口の奥まで差し込むということ。
蛇口の奥まで差し込めないときは、しっかりスライドできていない可能性がある為、少し力を入れてレバーを下にスライドさせ、蛇口の奥まで差し込みましょう。
これで洗濯機の設置(取り付け)作業は完了ですが、水漏れすることなく正常に稼働するかどうか必ず試運転を行いましょう。
また、お持ちの洗濯機や住居の環境によっては多少作業手順が異なる場合もありますので、必ず洗濯機の取り扱い説明書を参考に作業を行うようにしてください。
防水パンに洗濯機が設置できなかった場合の対処法
手順通りに洗濯機の設置を行っても、不具合が起きてどうしてもうまく設置できない場合もあるはずです。
そんなときは、次の方法を試してみましょう。
洗濯パンに洗濯機が載らない場合
防水パンの上に洗濯機を乗せてみると、洗濯機が洗濯パンから少しはみ出してうまく乗らないことがあります。
カタログ上では洗濯パンに乗るサイズだったのに、そもそも「乗らない」なんてことがあるの?と思うかもしれませんが、カタログのサイズ表記は洗濯機のでっぱりの部分や、取っ手部分などの細かい箇所のサイズが含まれていないことがあります。
実際のサイズは、カタログより大きい場合があるため「洗濯パンに洗濯機が載らない!」という事態が起こりうることもあるんです。
そういった場合の対処法は2つ。
1つめは洗濯機が乗るサイズの洗濯パンに取り換えること。
洗濯パンは簡単な部品で床に固定されているので、脱着して取り換えることができます。
賃貸住宅にお住まいの場合は、大家さんに洗濯パンの取り合えが可能かどうか確認してみましょう。
もう一つの対処法は「床に直置きする」という方法です。
水漏れした場合の受け皿が無くなってしまうので、この方法はあまりおすすめできませんが、戸建て住宅などで下の階に迷惑がかからない条件であれば、洗濯パンを床に直置きすることで解決します。
排水ホースの接続がうまくできない
排水ホースを接続する前に、まず洗濯パンについている排水溝の位置を確認しましょう。
排水溝は洗濯パンの中央に設置されているパターンと、端に設置されている場合の2パターンがあります。
次に洗濯機についている排水ホースの位置を確認しましょう。
洗濯機の排水ホースも、洗濯機の真下についているタイプと、洗濯機の横についているタイプがあります。(ドラム式の場合は背面についていることもあります)。
つまり洗濯パンの排水溝が中央にあり、洗濯機の排水ホースが横についている場合、ホースが洗濯機の下をうまくカーブできずに、接続できない場合があります。
この場合も先ほど解説した「排水エルボ」と呼ばれるL字型の接続部品をホース取り付けることによって、ホースを直角に曲げることができるので排水ホースをうまく繋げることができます。
給水エルボはホームセンターで購入が可能なので、排水ホースが接続できない場合はこういったジョイント装置を接続して対応しましょう。
まとめ
洗濯機の設置は「電源プラグとアース線」「排水ホースの接続」「給水ホースの接続」この3点さえ間違いなく作業できれば、自分でも取り付けが可能です。
ただ、賃貸住宅の場合や新居の場合は水漏れに注意して、より慎重に作業を行う必要があります。
もし賃貸住宅などで水漏れを起こした場合の損害賠償や修繕費用などを考えたら、多少のお金を払ってでも専門業者に任せた方がいいかもしれません。
また、自分で洗濯機の設置を行っていたけど、取り付けがうまくいかない場合や、改善策を試しても改善されない場合も、無理やり作業を続行させずに一度専業者に相談してみましょう。
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