屋根のケラバってどこのこと？ケラバの役割と雨漏りの原因について

普段何気なく住んでいる家。お家作りやリフォーム、補修・修繕をいざ行うとなったときに業者さんとお話していると、この部分なんて言うのだろう？と知らないことやわからないことが多く出てくることでしょう。

今回はそんなあなたに、知っているようで知らない屋根の部位における名称と屋根のケラバについて詳しく説明していきたいと思います。

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屋根のケラバってどの部分？屋根の主な部位

・棟
棟は「むね」と読みます。いわゆる三角屋根の頂上部分にあり、屋根面が交差する分水部分をいいます。中心にある水平な棟は「大棟」(おおむね)と呼ばれ、軒先や屋根の隅に向かっている棟は「下り棟・隅棟」(くだりむね・すみむね)と呼ばれています。

・軒・軒先
軒とは住宅の窓ガラスや壁面、ドア等よりも外側に出っ張っている屋根の部分の総称です。屋根の下端部分の全体のことをいいます。

近年では、主に都心部で軒が短いまたはない住宅が多く建設されていますが、以前の日本住宅では、軒の出がある家がほとんどでした。軒先は軒の先端部分のことをいいます。

・ケラバ
屋根のケラバとは漢字で「螻蛄羽（螻羽）」と書き、切妻屋根や片流れ屋根で斜めになっている側の外壁から出ている部分をいいます。

・破風板
ケラバの先端に取り付ける板材のことです。

・鼻隠し
軒の先端につける板材のことです。

屋根のケラバにはどんな役割があるの？

ケラバには主に3つの役割があります。その3つの役割について説明していきます。

・日当たりの調節
冬は日射角度が低くなるので、ケラバがあっても日当たりは悪くなりませんが、夏場に屋根にケラバがないと、外壁や窓ガラスに直接日光があたってしまい、2階の部屋の室温がかなり高くなってしまいます。

・外壁の紫外線における劣化の防止です
ケラバがある場合、外壁面よりもケラバが出ているため、外壁が太陽からの紫外線を受けにくくなります。よって、紫外線による外壁の劣化を防止することができます。

・雨水の吹き込みを防止することです。
ケラバは外壁よりも突き出ているので、雨の日には、窓や外壁へ雨水が当たることを防いでくれます。

ケラバ部分からの雨漏りが多い理由とは

屋根のケラバ周辺は接合部が多く、雨漏りの原因となる場合が多くあります。
ケラバを使って正しく雨仕舞することによって、屋根の内部への水の侵入を防止し、雨漏りを防いでくれます。

近年、全くケラバを出さない住宅が増加傾向にあります。確かに屋根にケラバがないことでデザインとしてかっこよく、近代的な雰囲気の家になったり、可能な限り家を大きくすることができますが、ケラバ周辺の雨仕舞をしっかりと行えない場合、雨漏りの原因や外壁の劣化や汚れにもつながっていきます。

デザインを重視したことによって、ケラバの雨仕舞ができず外壁に雨水が伝ってしまい、雨だれが原因の黒い筋汚れが目立つ家もあります。これから住宅を建てるという方は後々後悔しないためにも、ケラバの役割をきっちりと理解し、屋根のデザインを考えてみてはいかがでしょうか。

ケラバの修理には火災保険が使えるかも

意外と一般常識として知られていないことですが、火災保険を使用して0円で屋根を修理できることがあります。火災保険には、火災被害に対しての基本補償以外にも、風災・雪災・ひょう災補償があります。屋根の修理ではこの風災補償が適用となります。

風災補償とは、突風・強風・春一番・台風・木枯らし・旋風といった強い風によって起こった災害により、家財や建物が被害にあってしまったときにその損害金額を補償するというサービスです。風で住居のスレート・屋根瓦・雨樋・漆喰・ベランダ・TVアンテナ・バルコニー・カーポートなどが壊れたときなどが対象です。

よって、もし屋根のケラバから雨漏りが発生してしまった場合は火災保険を利用して修理することが可能となります。

風災補償は、基本補償と一緒に組み込まれていることが大半です。もし、お手元に火災保険証券がありましたら、是非確認してみてください。

まとめ

今回は屋根の部位の名称と屋根のケラバについて詳しく説明していきました。ケラバの場所と重要な役割についてご理解いただけたでしょうか。

これから注文住宅でお家を建てられる方は、今回の記事を参考にしてケラバをしっかり出した家にすることをおすすめします。また、屋根の修繕を火災保険の利用で行う場合には、しっかり見積りをとったうえで信頼のおける専門業者に依頼することが望ましいでしょう。

屋根工事できる業者や料金

依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「屋根工事」をご覧ください。