台風のあと、雨樋から水が漏れるようになることはありませんか。雨樋は屋外に取り付けるため、長年風雨にさらされると、穴があいたり割れたりすることがあります。そういった場合は、雨樋の修理用テープを使うと、費用を安く済ませられるかもしれません。
そこでこの記事では、雨樋をテープで直す方法や、どういった場合が業者に依頼するべきなのかをご紹介します。雨樋の修理方法について事前に知っておくことで、費用が安く済む最適な方法が見つかるかもしれません。
目次
雨樋の修理は業者に任せたほうが安上がりな場合がある
雨樋からの水漏れを発見すると、多くの方が「自分で直したほうが安く済むだろう」と思われるのではないでしょうか。しかし、雨樋の状態や被害状況によっては、業者に依頼したほうがかえって安く済むことがあるのです。
保険が下りる可能性がある
雨樋の修理は、火災保険の補償が適用されることがあります。それは、「風災」や「雪災」などの自然災害によって、雨樋が損傷したときです。
火災保険における「風災」の定義は、最大瞬間風速20m/sとされており、これによって被害がでると保険が下りる可能性があります。「雪災」は、雪で被害がでた場合が補償の対象です。これらの補償範囲内であれば、業者による工事の修理代が補償される場合があります。
DIYでは上手く直せないことがある
雨樋の被害の状態によっては、結局DIYでは直せなかった、ということもあります。その状態とは、専門知識が必要、あるいは高所作業を要するなど、高度な技術が求められるものです。
雨樋を設置する際は、雨水をスムーズに流すために、雨樋に適切なこう配をつけなくてはいけません。また、雨樋を切断するときは、やり直しもきかないのです。
さらに、仮に雨樋を修理用のテープのみで直すことができても、高所での作業は危険をともないます。とくに、2階以上の雨樋の修理となると、バランスを崩してはしごから落下し、ケガをする危険性があるのです。
被害の状態や場所によっては、DIYはむずかしいかもしれません。雨樋の修理は、業者に依頼することも選択肢に入れておきましょう。
雨樋の修理はテープでおこなえることがある
雨樋の修理にテープが使えるのは、その損傷が軽度である場合です。ここでは、軽度な損傷とは具体的にどのようなものか、また、テープの使い方の注意点をご説明します。
小さなキズや穴ならテープで修理できる
雨樋のキズや穴がそれほど大きくなければ、テープを貼って直すことができます。雨樋修理用のテープは、風雨にも強い、耐水性に優れたものが多いです。そのため、規模の小さな雨漏り程度であれば充分に直すことができるでしょう。
しかし、雨樋の強度に影響を与えるほど大きな損傷の場合、テープを貼ったとしてもその場しのぎの対策としかならない場合があります。雨樋に大きな穴が空いている、変形している、折れているといった場合は、交換することをおすすめします。
テープで修理するときに気をつけること
テープを使うときに気をつけたいのは、雨樋のキズや穴から水が漏れないようにすることです。そのためには、隙間をつくらずにぴったりとテープを貼らなくてはいけません。
雨が降っているときに、キズや穴からどのくらい水が漏れているのか、実際の水量を目でみて確認しておきましょう。テープがはがれないように、雨樋についている土やホコリなどをきれいに拭きとってから貼ります。また、貼るときは穴をギリギリでふさぐのではなく、余裕をもって貼りつけるようにしてみてください。
テープで直せない場合は雨樋の交換をしよう
雨樋の修理にテープを使っても水漏れが防げない場合は、雨樋そのものを交換する必要があります。雨樋の交換には、雨樋の一部分を交換する「部分交換」と、雨樋1本すべてを交換する「全体交換」があります。
①テープで直せるかどうか確かめる
雨樋の割れ目が大きいと、テープでは完全に雨漏りを防ぐことはできません。また、損傷が小さかったとしても、キズがある部分を軽く手で押さえ、割れ目が広がるようであれば交換することをおすすめします。この場合、雨樋そのものの強度が弱まっているおそれがあります。
②必要な道具を揃える
雨樋を交換するときに使う道具は、ホームセンターで購入することができます。雨樋には、屋根の軒先に取り付ける「軒樋」と外壁に沿って取り付ける「竪樋」の2種類があります。そしてこの2種類をつなぐのが「集水器」や「樋受け金具」などです。また、これらのパーツを取り付けるために、電動ドライバーやノコギリ、接着剤などの工具を使います。
③足場を設置する
2階部分などの高所では、足場をつくり、両手があいた状態で作業をしなくてはいけません。壁や屋根に手をおいて体を支えながら、もう片方の手のみで作業すると、バランスを崩して転落する危険性があるためです。脚立やはしごでは不安定になるのであれば、足場を組みましょう。
④交換したい雨樋を外す
部分交換であれば、キズがある場所を金切りノコで切り外します。全体交換であれば、雨樋を取り付けている樋受け金具から外してください。
⑤新しい雨樋に付け替える
部分交換のときは、切り外した箇所に適当な長さに切った新しい雨樋を取り付けます。一方で、全体交換の場合は、雨を適切に流すために雨樋に傾斜をつけなければなりません。傾斜のこう配を決めたら樋受け金具、軒樋を取り付けます。
雨樋をきちんと直さないと家に被害が及ぶことも
雨樋の損傷や水漏れを放置しておくと、ご自宅に被害をもたらすおそれがあります。家の見た目を損ねるほか、耐久性も落ちてしまうのです。
雨樋が機能をなしていないということは、家の外壁や基礎がまともに水の衝撃をうけてしまうということです。このまま放置すれば、外壁の耐久力を低下させたり、家の土台となっている基礎を弱らせる原因となってしまいます。
そういった被害が発生するのを防ぐためにも、雨樋の異変に気づいたら早目に修理するようにしましょう。状態によっては雨樋を修理用テープのみで直すこともできますが、最適な修理を施したいとお考えの方は、一度業者に相談することをおすすめします。雨樋に詳しい人に実際に見てもらうことで、自分でも直せるのか、専門知識が必要になるのかを知ることもできます。
まとめ
雨樋の修理はテープでおこなうなど、DIYでできることもあります。しかし、DIYで直そうと思うと、高所でおこなったり道具を買い揃えたりしなくてはなりません。
雨樋の穴が小さいことから「自分で簡単に直せる」と思いがちですが、雨樋の状況によっては結果的に失敗してしまうことも十分にありえます。さらに、最悪の場合はケガにつながることもあるでしょう。
そのため、個人での作業に不安があるのなら、一度業者に相談することをおすすめします。火災保険に加入していれば補償の適用があるかもしれないので、あわせて確認するとよいでしょう。業者に依頼することで、DIYよりも安全かつ確実に雨樋を直すことができます。
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