瓦屋根の家は今でも見かけますが、昔に比べると減ってしまった印象があります。瓦屋根は、古い家に使われているイメージを持ちがちなので、耐久性などの安全面を気にする方もたくさんいるかもしれません。
しかし瓦には意外と知られていないだけで、さまざまなメリットがあるのです。瓦に隠されたメリットを知ると、それまで持っていた瓦へのイメージが変わるかもしれません。
でも、なぜ瓦はたくさんメリットを持ちながら近年使われなくなっているのでしょうか。
そこで今回のコラムでは瓦に隠されたさまざまなメリット、そのメリットを持ちながら瓦屋根の家が減っているのかを説明します。
目次
瓦屋根の住宅が減っている理由
近年、瓦屋根を使った住宅が減っている理由のひとつに、さまざまな屋根材が増えたことが考えられます。昔は屋根材というと、瓦かトタンの2種類しか選択肢がありませんでした。そのため、自然と屋根材は瓦を使うことが多かったのです。実際、昔の家のイメージというと瓦屋根の家を思い浮かべる方はたくさんいるのではないでしょうか。
しかし、屋根材が増えただけが瓦屋根の住宅が減った理由ではありません。瓦屋根のデメリットとして、重量があることと費用の高さがよくあげられます。
最近の屋根材は、重量や費用だけでなく、瓦屋根のデメリットを補うような優れた屋根材がたくさん出てきました。さらに屋根材のデザインもたくさん選べます。自宅の屋根を、自分の好みに合うようなデザインにすることもできるようになりました。
そのため、自然と屋根材の選択肢として瓦屋根を選ぶことが少なくなってしまったと考えられます。
また、瓦屋根は地震などの災害に弱いイメージがあります。災害に弱いというイメージと結びつくのは、瓦の重量からではないでしょうか。地震で瓦がはがれてしまたり、台風などで障害物が瓦に当たって割れてしまったりするおそれがあるからです。
たしかに瓦は、直接的な障害物にはあまり強くないようです。しかし、本当にイメージ通り瓦は災害に弱いのでしょうか。
地震で家が倒壊するのは瓦が原因ではありません
古くからある家をみていくと瓦屋根の家が多いです。地震で崩れやすいのも古い家なので、どうしても瓦の耐久性が低いのが原因とみられがちです。しかし、実は地震で家が壊れるのは瓦が原因ではないのです。
家が崩れてしまう理由は、瓦屋根だからではなく家全体のバランスがとれていないからです。瓦は他の屋根材と比べて、とても重量があります。つまり、その瓦の重さに耐えられるように建物全体の重量も増やして基礎を固めることができれば、家が倒壊する心配は減らすことができます。
昔の家は耐震性がそこまで高くなかったのですが、主な屋根材が瓦でした。重量のある瓦をしっかり固定すると建物全体がその重さに耐えられません。そのため、瓦を屋根の上にのせておくだけの状態にしなければならなかったようです。
瓦屋根にはメリットがたくさん!
欠点はあっても、それでも瓦屋根の家が今でも残っている理由はたくさんのメリットにあります。瓦屋根に隠されたメリットをいくつか紹介します。
・瓦自体の耐久性はすごく高い
瓦は他の屋根材と比べても重量があります。しかし逆を返せば、それだけ耐久性に優れているのです。「50年に一度の強風にも耐えられる」なんてこともよくいわれています。
・瓦は高い断熱性を持つ
瓦はとても分厚いので熱を通しにくいです。そのため夏は熱が、冬の場合は寒気が家の中に伝わりにくくなります。特に夏の場合は、瓦屋根だと7,8度も屋根温度が下がるといわれています。
・メンテナンスが簡単で塗り替えの必要がない
瓦は、屋根の塗り替えをする必要がないです。そのため、屋根材でかかる費用は最初に瓦を屋根に敷くときのみといってもいいですね。また、瓦屋根の場合はもしも災害でダメージを受けても、壊れた部分の瓦だけ差し替えることもできてしまいます。
瓦にもさまざまな種類があります
瓦屋根の家に敷かれている瓦は同じようにみますが、さまざまな種類があります。種類によって、性能も変わってきます。
・粘土瓦
文字通り粘土でできた瓦です。粘土を瓦の形にして、そのまま窯の中に入れて焼きます。その後、蒸し焼きにして、瓦の表面に炭素膜をつけます。塗装の必要もなく、耐久性も瓦の中では一番高いです。
・スレート瓦
スレート瓦には、天然のスレートと人工的なスレートがあります。一般には人工的に作られたスレートがよく使われています。 元々スレート瓦はアスベストを使用してしました。しかし環境問題の関係により、現在ではセメントなどを原料にしています。他の瓦と比べて重量は軽めです。
・セメント瓦
セメントと砂を原料にして作られた瓦です。セメント瓦の強みは色を選べることです。セメント瓦は塗料によって色をつけるため、建物の形や色に合わせることができます。ただ塗料を使うことで、定期的な塗り替えが必要になってきます。
どんな屋根の家でもメンテナンスが必要です
屋根は、常にわたしたちを雨風から守ってくれています。その分、屋根は負担がかかっていると考えましょう。当然寿命もあるので、時間がたつと屋根は劣化します。屋根が劣化したまま放置をすると、雨漏りしてしまったりする危険があります。そのため、瓦屋根の家も含めて、屋根のメンテナンスはとても重要なのです。
瓦屋根に関しては種類によっては、50年ほどメンテナンスの必要がないものがあります。しかし、目で劣化の状態がわからなくても地震などの災害の後に住宅がゆがんでしまっているかもしれません。
たとえ50年とメンテナンスが必要ない瓦屋根でも自然災害などが起きたら劣化してしまう危険性はあります。
基本的に屋根のメンテナンスは、10年が目安といわれています。そのタイミングで屋根の塗り替えなどをおこないます。屋根の塗り替えのタイミングで、無料点検をおこなってくれる業者さんもあります。その点検の結果に応じて、適切な対処をおこなってもらうようにしましょう。
まとめ
瓦屋根の家は古い家が多いので、勝手に瓦は欠点だらけだと思ってしまいがちです。地震などの災害にも弱いイメージがついてしまっています。
しかし瓦自体の耐久性はとても高いのです。地震で瓦屋根の家が崩れやすいのは家全体のバランスが悪いからなのです。建物に瓦を支えるだけの強度を持たせれば、瓦屋根の家はとても頑丈で耐震性の高い建物になります。
しかし自然災害などで劣化してしまうことは十分にあります。屋根の劣化を放置すると雨漏りなどの症状が起きてしまうかもしれません。そうならないように、定期的に業者さんに依頼して点検してもらうことも重要になってきます。
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