
街中で見かけることも少なくなってきた瓦屋根ですが、今でも多くの家に使用されています。いくら耐久性が高くても、長いあいだ瓦屋根の家に住んでいると、瓦の交換をはじめとした修理の必要性が出てきます。そこで気になってくるのが、瓦修理にかかる費用です。
瓦修理は修理する範囲によって費用が大きく変わるだけでなく、屋根に使う瓦の価格が1枚何円かでも費用に差が出てくるものです。そのため、瓦の修理にはどれだけの費用が必要になってくるのか、事前に知っておきたいものですね。
そこで今回は、瓦屋根の施工費用などについて解説していきます。瓦屋根の一部分を修理するのと瓦屋根全体を修理するのとでは、どれだけ費用に違いが出るのでしょうか。
目次
瓦の交換が必要なときとは
どの家でも瓦の交換が必要となるわけではありません。瓦の交換が必要になるのはどういったときなのでしょうか。
屋根に使う瓦の価格が1枚何円かで、瓦の強度も変わってくるものです。安い瓦だとその分破損などの障害も起きやすいといわれているため、定期的に瓦の状態を確認することが大切です。
瓦の破損
台風によって飛んできたものが瓦にぶつかると、瓦が破損してしまうことがあります。瓦の破損に気がつかないまま、放置しておくと雨漏りの原因になってしまうおそれがあります。台風が過ぎたら瓦屋根を確認し、欠けた瓦が見当たらないか確認しておきましょう。
瓦のずれ
地震や台風などの天災の影響によって、瓦にずれが生じてしまう場合があります。また、瓦を固定している漆喰(しっくい)という接着剤が劣化すると、瓦がずれることもあります。瓦のずれも雨漏りの原因になるので、早急な対処が必要になります。
棟の歪み
瓦屋根の棟部分が歪んでいるように見えたら、棟部分の瓦の交換をする必要が出てきます。もし歪みを放置しているとどんどん歪みが大きくなっていき、最終的には棟瓦が落下するおそれがあります。
瓦工事にはどんな費用がかかってくる?
瓦屋根に不具合をみつけたら、さまざまな被害にあわないためにも早めに工事が必要となってきます。もし瓦屋根の工事をする場合、交換に使う瓦の価格1枚分の費用しかかからないわけではありません。瓦の費用以外にも、いくつかの費用が発生するのです。
人件費
瓦屋根の交換は、業者の手によっておこなわれるので、当然ながら人件費がかかります。特に屋根の工事は、一歩間違えれば命に関わる事故を起こす危険性もあるので、しっかりとした安全対策が必要となるのです。
足場費用
瓦屋根全体の工事をする場合、安全性と効率の上昇のために足場を設置する必要があります。瓦屋根は傾きが激しいものなので、必ず足場を設置するのです。
廃棄物処理費
既存の瓦は、必然的に廃棄処分する必要があります。数枚だけ交換するならまだしも、瓦全体を交換するとなると、数百枚もの瓦を処分しなければなりません。そのため、既存の瓦を廃棄するための費用が別個で必要になるのです。
下地の施工費
瓦全体の交換をする場合、瓦を載せる下地の施工もおこないます。もし下地が傷んでしまうと、たとえ瓦が無事であっても雨漏りが起きるおそれがあります。
瓦の価格は1枚からの表示!費用は結局どれくらい?
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もし瓦屋根の交換をする場合、一部分だけを交換する場合は約5万~40万円が相場となってきます。
一部分だけの交換であれば足場を設置する必要もないため、その分施工費用を安く抑えることが可能になります。
その一方で、屋根全体の瓦を交換する際の費用は、約150万~400万円が相場となってきます。これは足場代だけでなく、廃棄物の処理費用や下地の交換費用などを含んだうえでの費用となります。
もし雨漏りで激しく下地が傷んでしまっている場合は、瓦全体を修理する必要があります。たとえ瓦一枚が破損しただけであっても、破損した部分から雨水が染み込んで下地が傷めば、瓦屋根全体を交換する必要があるのです。多額の修理費を払いたくない場合には、瓦のわずかな破損も放置しないようにしましょう。
瓦によって工事費は変わってくる
使用する瓦の値段が違うだけでも、屋根の修理費は大きく変わってきます。一般的な瓦の価格は1枚で300~400円ほどとなっていますが、高いものだと1枚1,000円はかかるものもあるくらいです。
瓦をすべて交換するとなると瓦は数百枚必要になります。いくら瓦の価格が一枚数百円でも、差が大きな違いになってきてしまいます。
このように、瓦の交換工事は瓦の単価によって大きな違いが出てきます。ご家庭できちんと話し合って、どういった瓦を使いたいかを考えることが大切です。
業者の選び方
瓦の交換をする場合、屋根修理の業者に交換を依頼するものです。しかし、業者ごとに工事費用は異なってくるので注意が必要です。
屋根修理の費用は「単価」と「面積」から算出されます。そのため、屋根修理の業者によって計算方法や単価の設定が異なり、業者によって工事費用に差が出てしまうのです。
ほかにも瓦の価格1枚分をとっても、業者ごとに変わってくる場合があります。そのため、瓦の交換を業者に依頼する場合は、必ず信頼できる複数の業者から見積もりをとってもらうようにしましょう。
まとめ
瓦の価格は1枚数百円ほどしかかかりませんが、瓦全体の修理をする場合はその瓦が数百枚も必要になってきます。そのため、300円の瓦か1,000円の瓦とでは、施工費用に大きな違いが出てくるのです。
もし瓦屋根の工事をする場合は、事前にどれだけの費用が必要になるのか見積もりをとっておくことが大切です。見積もりをとるときは複数の業者からもらうようにするのをおすすめします。
瓦工事を依頼できる業者や料金
依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「瓦工事」をご覧ください。