瓦屋根の住宅が雨漏りをしたとき、どこが原因で雨漏りが起きているのかわからないときがあります。もしかしたら、その原因は「棟瓦(むねがわら)」という部分にあるかもしれません。
今回は、棟瓦とはどこの部分なのか、そしてどんな役割を担っているのかについて解説していきます。瓦屋根において棟瓦がどれだけ重要な存在なのかを、このコラムを通して学んでいきましょう。
棟瓦ってどこの部分?
棟瓦といわれても、いったいどの部分のことなのかわからない方もいるかもしれません。棟瓦とは、瓦屋根の頂上部にある瓦のことを指しています。この棟瓦は、どういった役割を担っているのでしょうか。
・棟瓦の役割①:雨漏り防止
棟瓦の最大の役割は雨漏りの防止です。瓦屋根の頂上部は棟(むね)と呼ばれているのですが、屋根の結合部であるこの部分は雨の影響を受けやすくなっています。そのため、棟瓦を施工することで棟に降ってきた雨を受け流し、棟の下地に雨が侵入するのを防いでいるのです。
・棟瓦の役割②:見栄えを良くする
棟瓦は瓦屋根の中でも目立つ部分です。そのため、棟瓦の段数が高かったり派手な装飾だったりするほど、その屋根は豪華に見えるでしょう。ただし、棟瓦の段数が高いとその分雨風の影響を受けやすくなるため、施工の難易度が高くなってしまいます。
棟瓦の種類を知ろう
棟瓦はいくつかの種類の瓦によって構成されており、これらが組み合わさることで家を雨水から守っているのです。この項目では、それぞれの瓦がどういった役割をもっているのかを解説していきましょう。
・のし瓦
のし瓦とは、棟瓦を構成する短冊形の瓦のことです。漆喰を塗り込みながらのし瓦を積み上げていくことで、棟瓦の段数は高くなっていくのです。積み上げたのし瓦の段数が高いほど、屋根の下地に雨水が浸入するのを防ぐことができます。
・冠瓦(かんむりがわら)
冠瓦とは、棟瓦の最上部に位置している半円型の瓦となります。のし瓦の頂上にふたをする役割を担っており、これがなくては頂上部に雨水が浸入するのを防げません。たまに棟瓦そのものを指して冠瓦と呼ぶこともあるとされています。
・鬼瓦(おにがわら)
鬼瓦は、棟瓦の端に取り付けられる板状の瓦を指しています。魔除けの役割を担っていたとされており、当初は鬼瓦の名前の通り鬼の形相が彫られていました。現在では鬼だけでなく、若葉や雲に七福神など、さまざまなデザインが存在します。
棟瓦の状態を確認しよう
棟瓦が劣化していた場合、早急に修理をする必要があります。棟瓦の劣化を確認する場合、どこを見ればいいのでしょうか。
・漆喰の劣化
のし瓦の間にある漆喰が劣化した結果剥がれてしまうと、のし瓦がずれてしまったり、劣化した漆喰から雨水が浸入したりしてしまう場合があります。瓦屋根に白っぽい欠片が落ちているときがありますが、それはおそらく剥がれてしまった漆喰でしょう。
・冠瓦のずれ
冠瓦は普段は銅線で固定されているのですが、経年劣化によってこの銅線が傷み、その結果固定がゆるんで冠瓦がずれてしまう場合があります。もしこのずれが悪化すると冠瓦が落下してほかの瓦を割ってしまう危険性があるので、補修工事が必要となってくるでしょう。
劣化状態を放置しておくと
もし棟瓦の劣化を放置しておくと、雨漏りの原因なってしまいます。先ほどもいったように、棟瓦の役割は瓦屋根の頂上部から雨水が浸入するのを防ぐことです。棟瓦が劣化すると雨水の浸入を防ぐことができないため、簡単に雨漏りが起きてしまうでしょう。
もし雨漏りが起きてしまうと、瓦屋根の下地が傷んでしまいます。下地が激しく傷んでしまうと屋根そのものを交換する必要が出てきてしまい、その結果多額の施工費用が必要になってしまいかねません。
また、棟瓦が劣化してしまうと、棟瓦を構成しているのし瓦や冠瓦の固定がゆるんでしまいます。固定がゆるんだ瓦は、強風によって落下してしまうおそれがあります。瓦の落下によって重大な事故が起きる危険性もあるため、棟瓦の劣化を放置するべきではないのです。
棟瓦のメンテナンスは業者に依頼しよう
棟瓦の補修工事をする場合、のし瓦や冠瓦の一部分だけを補修することはできません。そのため、棟瓦全体を修理する必要が出てくるのです。棟瓦全体の工事費用は、約50~150万円が相場だとされています。
一般的に、屋根瓦は約20~30年で棟瓦が劣化するとされています。もし約20~30年もの間瓦屋根の家に住んでいる場合は、一度瓦屋根のメンテナンスを業者に依頼するのをおすすめします。
まとめ
棟瓦は瓦屋根の美観を高めるだけでなく、雨水から家を守るという役割があります。瓦屋根の中でも、棟瓦は重要な存在なのです。
もし棟瓦の劣化を放置してしまうと、呆気なく雨漏りが起きてしまうでしょう。ですので、定期的なメンテナンスによって棟瓦の劣化を防ぐ必要が出てくるのです。
とはいえ、棟瓦のメンテナンスを自力でやるのは非常に困難です。もし棟瓦のメンテナンスや補修工事をする場合には、必ず信頼できる業者に相談するようにしましょう。
瓦工事を依頼できる業者や料金
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