どっちを選べばいい？外張り断熱と充填断熱の違いを徹底比較！

「外張り断熱、充填断熱とよく聞くけれど、結局どっちが優れているの？」「住み心地を左右する断熱材選びで失敗したくない！」そう考えていらっしゃる方も多いのではないですか？今回は、外張り断熱・充填断熱のメリット・デメリットを比較しながらご紹介します。

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外張り断熱ってどんなもの？

外張り断熱とは、充填断熱とは異なり、柱・梁の外側から断熱材で覆う工法です。

配管・コンセントボックスなどが施工の障害にならず、断熱材が切れ目なく連続するため、安定した高い断熱性・機密性をもちます。壁面が均一に暖かくなるので断熱効果が非常に高いと注目されています。

また、壁の中の空間を残すことで配線や配管などのダクトスペースに活用でき、施工が簡単で、結露や木材の不朽の恐れは比較的少なく済みます。

主な断熱材として、硬質ウレタンフォーム、押し出し法ポリスチレンフォーム、フェノールフォームなどが用いられます。
　　　　　　

充填断熱とは

充填断熱は「内断熱」とも呼ばれます。
柱・梁の間に断熱材を詰め込む工法で、広く一般的に用いられています。

壁の内側の空間を利用するため、外張り断熱より低コストになるケースがほとんどだそうです。

外張り断熱と違い、充填断熱は配管・コンセントボックスなどが障害になり熱橋（ヒートブリッジ）が起きることが多く、それらがある部分の施工に注意が必要です。

熱橋とは、外壁と内壁の間にある柱など建物の内側と外側の熱が伝わりやすい場所のことで、断熱効果の弱い箇所でもあります。

主な断熱材として、グラスウール、ロックウール、セルロースファイバーなどの繊維系断熱材が用いられます。
　　　　　　

外張り断熱のメリット・デメリット

では、外張り断熱のメリット・デメリットとは一体どんなものがあるのでしょう？

外張り断熱のメリット

・省エネが期待できる
外張り断熱は充填断熱との構造の違いから、外側を断熱材が覆ってしまうため、断熱効果が非常に高くなります。そのため、外気温の影響が受けにくくなり、室内の冷暖房効果を高めてくれるのです。

・腐食しにくい
外張り断熱では柱の外側で断熱するので、夏・冬を通して壁内も室内と近い環境になり、室内との温度差を抑えることができます。そのため壁内の結露の可能性も少なくなります。結露によって家の寿命が縮む、健康被害が及ぶといったことを防ぐことができます。

・気密施工を実現できる
ボード状の断熱材を柱の外側から張り、継ぎ目に気密テープを貼るだけで気密施工が完了できます。そのため防湿・気密工事が簡単におこなうことができ、隙間が空いて湿気が壁体内に侵入するといったことを防ぐことができます。

・空間を自由に活かせる
外張り工法により従来のデッドスペースを棚にして有効に活用する柱間利用や、小屋裏を住空間として活用する小屋裏利用といった方法で、壁内に収納や棚などさまざまに応用させることができます。

外張り断熱のデメリット

・建築費用がかさむ
外側に断熱を行うため、施工工程が増えて価格が高くなります。充填断熱と比べた場合、1割～2割前後高くなることが多いようです。長年使用していくと充填断熱に比べコストがかさんでいってしまいます。

・熱のロスが大きい
冷暖房を使用する際、充填断熱とは異なり外側に壁を張っているため、壁の内部や小屋裏まで温める必要があります。そのぶん冷暖房費用がかかってしまうことになります。

・外壁が変形する恐れがある
外張り断熱は、断熱材の上に外壁を設置します。したがって、断熱材と外壁の固定がしっかりと行われていないと、経年劣化や地震などによる衝撃で外壁がずれるおそれがあります。
実際に、中越地震においては縦揺れによって多くの建物の外壁材が剥がれ落ちたことが報告されています。
　　　　　　　　　　　　

まとめ

外張り断熱と充填断熱の違いをおわかりいただけましたでしょうか。
外張り断熱、充填断熱、それぞれがメリット・デメリットを併せ持っているようです。また、最近では充填断熱をしたうえで外張り断熱を行うという「付加断熱」という方法も増えてきているそうです。

数ある断熱材、その中の特徴のどれを選択するかが断熱材選びのポイントです。
正しい知識を持ち、自分が満足できる断熱性能を備えた方を選びたいものです。しかしそれは簡単なことではないため、施工業者とよくご相談されることをおすすめします。

外張り断熱工事を依頼できる業者や料金

依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「外張り断熱工事」をご覧ください。