土地の売買にはさまざまな種類や方法があります。更地渡しもそのひとつです。更地渡しは建物がないまっさらな状態で売買の取引をすることです。
この記事では、更地渡しということばの意味から、「更地渡しをするメリットはあるの?」という疑問まで取り上げてご紹介します。更地渡しに関わるさまざまな業者や法律との関連性についても知ることができますよ。
目次
「更地渡し」ってどういうこと?
更地渡しとは、簡単にいえば建物などが建っていないまっさらな土地を買い手に引き渡すことです。
建物やその土地は所有者のものですが、その所有権は売買によって新たな人や会社などに移すことができます。売買は建物が建っている状態でおこなうことも珍しくありません。
更地とは?
更地は専門用語です。主に土地の売買や宅地建物取引にて使われる用語です。更地ということばには下記の2つの意味があります。
・手入れがされていない土地
・建物がなく、すぐにでも建物を建てることのできる宅地や工業地帯
この記事で取り上げている更地渡しということばは、まっさらな土地を引き渡すという一連の工程のことを指しますから、両方の意味があります。
解体工事は売主の責任に
更地渡しをする場合、すでに建っている建物を取り壊す必要があります。このとき、解体工事に関わる責任は売主に発生します。更地渡しにはさまざまな業者や法律、または契約などが関わってきますから、ここで1度更地渡しの基本的な流れについて触れておきます。
(1)買主と売買の契約をする
(2)建物の解体工事
(3)引き渡し
売買の契約をしたときに更地渡しで発生する細かな責任をだれが請け負うのかは、法律によって定めらます。しかし更地渡しはまっさらな土地であることが前提ですから、建物の解体については売主が責任を持たなければなりません。
更地渡しで取引するメリット
建物やその土地を売買するときに、あえて更地渡しで売買をするメリットについてご紹介します。売買には売主と買主の両方が関わりますから、双方の観点から見ていきましょう。
売主のメリット
・瑕疵(かし)担保責任がかからない
瑕疵(かし)とは欠点という意味です。更地渡しは、特に建物に欠点がある場合に行われることが多いです。
例えば老朽化している建物を売ったときに、建物の状態が悪いことは欠点となり買主に迷惑がかかります。このとき建物の修繕費用などの責任を買主が売主に求めるのは当然のことですが、建物自体を取り壊しておくとその責任を請け負わなくてよくなります。
・買い手が見つかりやすい
売主が建物やその土地を売るときは、「更地渡し可」という記載をしておくだけで買い手が見つかりやすくなります。その理由は、中古物件を探している人と土地活用を目的としている人の両方の目に止まるからです。
・地下埋設物を確認しやすい
この項目は先述した瑕疵担保責任と似ているところがあります。土地にはさまざまな地下埋設物が存在していることがあります。それはときには産業廃棄物や環境汚染に関わるものかもしれません。
地下埋設物があることがわかっている物件は取引に不向きですし、後から地下埋設物があることがわかると取引自体が却下されてしまう可能性もあります。更地渡しで土地をまっさらな状態にしておくと、地下埋設物などを確認しやすいです。
買主のメリット
・負担額が減る
建物がある状態で取引をすると、その建物を取り壊したいときに費用がかかります。費用は一般的な住宅であっても100万円近くなることもあるのです。更地渡しをすることで、買主の取り壊しにかかる費用の負担額が減ることになります。
・すぐに新しい建物の建築ができる
建物の取り壊しには数週間程度の期間がかかります。更地渡しで土地を購入するとその期間を待たずに建物の建設に取り掛かることができるのです。
更地渡しには双方にメリットがありますが、その中のひとつとして、土地の売買のトラブルを避けられるという点もあります。では、更地渡しをするときのトラブルにはどのようなものがあるのでしょうか。
更地渡しで起こりやすいトラブルって?
更地渡しで起こりやすいトラブルは次のようなものです。
契約内容の漏れ
契約内容に漏れがあると、そこを突かれて法律を巻き込んだトラブルになることがあります。
売買に関わる費用や工事期間についてや、地下埋設物が発見されたときの責任など、細かに確認しておかなければ後から苦情や賠償金を請求されるなどのトラブルにつながってしまいます。
ローン特約をしていない
ローン特約とは、建物やその土地を購入するときに金融機関でローンを組む方に関わる特約になります。ローンの審査結果に関わらず契約内容を白紙に戻すことができる約束のことです。
ローンを組んで購入するためには、ローンの審査が通らなければいけません。しかし売買の契約と並行しておこなっている場合は、審査の結果によって契約内容が左右されます。
もしローン特約を契約内容に組み込んでいなければ、ローンの審査が通らなかったときに契約自体ができなくなったり、契約を白紙に戻すときに手付金を放棄しなければならなかったりします。
更地渡し予定の土地での解体で気を付ける点
更地渡し予定の土地での解体で気を付ける点は、近所とのトラブルを避けることです。近隣トラブルは、主に解体工事の際に起こります。
近所の方々が気にするのは、解体工事の期間や工事の騒音です。売主が解体工事をするときには、近所の方々へこれらの配慮をしていなければ、予期せぬ苦情がきてしまうことがあります。
さらに苦情がきている最中に事故などが起きてしまうと、話がこじれて裁判沙汰になるなど大きなトラブルに発展し兼ねません。解体工事をする前には、近所の方々へあいさつ回りや工事の説明の資料を渡すことなどが大切です。
まとめ
更地渡しとは、建物やその土地を売買するときに建物をなくしたまっさらな状態で取引をすることです。更地渡しをするときは、解体工事に関して売主に責任があることは知っておくとよいでしょう。
更地渡しには売主と買主の双方にメリットがあります。しかし更地渡しは契約内容や建物の取り壊しに関してトラブルが起きる可能性があります。
契約内容をしっかりと確認して、解体工事をする近隣の方々への配慮まですることが大切です。更地渡しや土地の売買をしたい方は、プロの解体工事業者に依頼してみてはいかがでしょうか。
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