給湯器から水が垂れているときは水漏れが発生しているのかもしれません。給湯器の水漏れは放置しておくと危険な状態になることもあるので、水漏れが発覚した際は早急に修理することが大切です。
給湯器の水漏れはおもに「配管」「給湯器本体」「水抜き栓」の3箇所で発生します。給湯器は精密機器であるため、修理には専門の技術が必要です。下手に自分で修理をしようとすると、水漏れを悪化させたり、給湯器を故障させたりするかもしれません。給湯器で水漏れが発生した際は業者に修理を依頼しましょう。
水漏れが起こっているかどうかの調査方法は、以下の記事でご紹介しています。「水漏れかな?」と思ったら、まずは確認することをおすすめします。
水漏れの原因は水道メーターから特定!水漏れは発見次第すぐに修理を
給湯器で水漏れが発生して困っている方は、ぜひ生活110番にご相談ください。電話窓口は年中無休で受付しております。
目次
給湯器の水漏れは「配管」「給湯器本体」「水抜き栓」で発生する
給湯器から水がポタポタと垂れているときは水漏れが発生している可能性が高いです。給湯器の水漏れはおもに「配管」「給湯器本体」「水抜き栓」の3箇所で発生しますが、水漏れ箇所によっては対応しなくてよいこともあります。まずは、どこで水漏れが発生しているのか特定することから始めましょう。
「配管」で発生する水漏れの症状
給湯器の下部に取り付けられている「給水管」や「給湯管」などの配管が濡れている場合は、配管から水漏れしている可能性が高いです。配管で発生する水漏れは「配管の損傷」か「配管内部の※パッキンの劣化」が原因です。
※パッキン:配管の接続部分に取り付けられるゴム製の部品。水漏れを防止する役割がある。
「給湯器本体」で発生する水漏れの症状
給湯器本体下部から水がポタポタと落ちる場合は、給湯器の内部で水漏れが発生しているかもしれません。原因は内部のパーツの劣化です。給湯器内で水漏れが発生した場合、お湯を沸かすバーナーに水がかかることで不完全燃焼を引き起こしてしまうおそれがあります。
「水抜き栓」で発生する水漏れの症状
給湯器の下部には「水抜き栓」と呼ばれる配管の水を抜くための管が取り付けられています。しばしば水抜き栓から水が垂れることがありますが、この場合は水漏れではないかもしれません。水抜き栓は給湯器内で高まった圧を下げるために、給湯器の中の水を排出することがあるからです。
水抜き栓からの排水は給湯器内の圧が下がればおさまります。しかし、長期間にわたり水抜き栓から水が垂れ続ける場合は、減圧のための水抜きではなく、給湯器内部のパーツの劣化による水漏れの可能性があります。
水漏れが発生していたら放置せず業者に連絡する
給湯器の水漏れを修理する際には、給湯器を分解しなくてはいけないことが多々あります。ですが、給湯器は精密機器です。下手に自力で修理しようとすると、水漏れの悪化だけでなく、給湯器自体の故障を招いてしまう危険性もあるのです。
給湯器で発生した水漏れは軽微な症状であれ、業者に修理を依頼するのが賢明でしょう。また、賃貸マンションやアパートにお住まいの場合は、修理を依頼する前に必ず大家さんか管理会社に報告をしてください。
しかし、いざ業者に依頼するとなると「料金」のことが気になって、なかなか踏み出せない方もいるかもしれません。実際にどれほどの金額を請求されるのか、料金の相場を把握しておけば、安心して修理を依頼することができます。以下の記事では、業者に水漏れ修理を依頼したときにかかる料金についてまとめています。ぜひ一度読んでみてください。
水漏れ修理はこれで安心!水漏れの対処方法や水道料金が高くなる理由
給湯器の水漏れを放置しておくと「一酸化炭素」が発生する
水漏れしたままの給湯器を放置しておくと「一酸化炭素」が発生してしまうことがあります。給湯器内で水漏れが発生した場合、給湯器のお湯を沸かすバーナー部分に水が入り込んでしまいます。バーナー部分の炎に水がかかることによって不完全燃焼が起こり、一酸化炭素が発生してしまうのです。
通常であれば不完全燃焼が発生すると、給湯器に取り付けられている「安全装置」が作動して、給湯器の運転が停止されます。しかし、給湯器内部で水漏れが発生している場合だと、安全装置が故障してうまく作動しないという事態も起こりかねません。
一酸化炭素を大量に吸い込むと、意識障害や呼吸困難などの症状をともなう「一酸化炭素中毒」という危険な状態におちいってしまいます。身の安全を守るためにも、給湯器で発生した水漏れは早急に修理するようにしましょう。
給湯器で発生する水漏れの原因は3つある
給湯器の水漏れは、おもに「配管の凍結」「経年劣化による部品の破損」「初期設置の不具合」によって発生します。これらの要因が水漏れにどう関連しているのか理解すれば、対策も立てやすくなるはずです。以下で詳細を解説するので、ひとつずつ確認していきましょう。
原因1.配管の凍結
給湯器の水漏れ原因としてよくあるのが「配管の凍結」です。冬になり気温が0℃を下回る環境下では、配管の中に残った水が凍結します。水は「凍結すると体積が増加する」という性質があるので、結果的に配管の中の水が膨張して配管が破裂するのです。
給湯器の配管が凍結してしまうと、お湯はもちろんのこと、給湯器がつながっているキッチンやお風呂などの水も使用できなくなってしまいます。配管が凍結すると水漏れが発生しなくても生活に支障が出てしまうので、はやめに直すようにしましょう。
配管の解凍は「自然解凍」と「ぬるま湯を利用する方法」があります。自然解凍は、配管に負担をかけずに解凍することができるので安全です。
ただし、解凍されるまでに時間がかかるため、しばらくは給湯器が使用できません。また、配管を自然解凍している間は、給湯器の電源を切るようにしてください。配管が凍結しているときに給湯器を使用してしまうと給湯器に負担がかかり、水漏れや故障の原因になってしまうためです。
ここからは「ぬるま湯を利用する解凍法」を紹介していきます。
★ぬるま湯を利用する解凍法
配管が凍結していても、冬場であると給湯器をすぐに使用したくなることもあるかもしれません。どうしてもすぐに給湯器を使用したいという方は、ぬるま湯を利用するのがおすすめです。自然解凍よりはやく給湯器が使えるようになります。
しかし、この方法には注意点があります。それは「絶対に熱湯を使用してはいけない」ということです。凍結した配管に熱湯をかけると急な温度変化により配管に負担がかかってしまいます。最悪の場合、配管が破損してしまうこともありますので、熱湯は絶対に使用しないでください。
それでは、ぬるま湯を利用する解凍法を説明していきます。
【準備するもの】
・タオル(2枚)
・ぬるま湯
【手順】
1.凍結した配管にタオルを巻く。
2.ぬるま湯をタオルの上からゆっくりかける。(一気にぬるま湯をかけると、配管に負担がかかり、破損の原因になる)
3.凍結を確認できたら、給湯器が使用できるか確認する。
4.問題なく使用できれば作業完了。
原因2.経年劣化による部品の破損
給湯器は年中使用する機器です。そのため負担がかかりやすく、内部の部品の劣化は避けられません。給湯器内部のパッキンなどの部品が劣化し寿命を迎えることで、水漏れが発生してしまうことがあるのです。
給湯器は製造中止から10年が経過すると、その給湯器に使用されている部品も廃番になってしまいます。部品が廃盤になってしまうと、部品交換による修理ができなくなり、故障した際は買い替えなければいけなくなってしまいます。
部品交換に比べ、買い替えには多額な費用がかかります。給湯器をお得に長く使用するためには、部品が廃番になる前に一度メンテナンスをして、必要であれば部品を交換するとよいでしょう。
原因3.初期設置の不具合
給湯器で発生する水漏れの原因として「初期設置の不具合」というものもあります。これは給湯器を設置する工事の不備で発生する水漏れです。症状はさまざまですが、新品の給湯器から水漏れが発生した場合は、初期設置の不具合による水漏れを疑ってよいでしょう。
新品の給湯器で水漏れが発生したときは、給湯器を設置してくれた業者に連絡しましょう。保証制度やアフターサポートの充実している業者なら、無償で給湯器を取り付け直してくれます。
給湯器の水漏れを防止する3つの方法
危険な状態でありながら自分で修理することが困難な「給湯器の水漏れ」は、そもそも発生させないことが一番です。給湯器の水漏れが起こる原因には「配管の凍結」と「経年劣化」がありましたね。これらの要因に気をつけておけば、給湯器の水漏れを予防することができます。
以下で詳しい方法を紹介します。手元に必要なものを用意して、作業のガイドとしてご覧ください。
方法1.配管の水を抜いておく
寒い時期にしばらく給湯器を使用していなかった場合、配管が凍結してしまうという事態が発生します。水道からの給水を止めて配管の中の水を抜いておくことで、このような事態を防ぐことができます。具体的な方法については以下で解説しますので、給湯器をしばらく使用しない方はぜひおこなってみてください。
【準備するもの】
・プライヤー
【手順】
1.給湯器下の給水バルブをしめる。
2.給湯器下の水抜き栓(2つ)をプライヤーで外す。
3.給湯器にたまった水を出す。
4.水抜き栓をしめ直す。
方法2.配管に凍結防止帯を巻く
毎日のように給湯器を使用していた場合でも、気温が急激に低下したときは一晩で配管が凍結してしまうことがあります。給湯器の配管の凍結は「凍結防止帯」という保温機能の付いた帯を巻き付けることで防止することが可能です。凍結防止帯はホームセンターで簡単に入手できる製品なので、ぜひ購入して配管に巻き付けてみてください。
【準備するもの】
・凍結防止帯
・※保温テープ
・※パイプカバー
・ビニールテープ
・※ビニタイ
※保温テープ:保温効果のあるテープ。配管に巻き付けて使用する。
※パイプカバー:配管を保護するカバー。
※ビニタイ:袋などの口を閉じる針金の帯。
【手順】
1.配管に凍結防止帯を巻く。
2.凍結防止帯をビニールテープとビニタイで固定する。
3.凍結防止帯の上から保温テープを巻く。
4.保温テープをビニールテープで固定する。
5.さらに、保温テープの上からパイプカバーをかぶせる。
方法3.メンテナンスをおこなう
前述しましたが、給湯器は使用頻度の高い精密機器です。日々使用し続けることで当然劣化してきます。少しでも「おかしい」と感じたらメンテナンスをおこなうとよいでしょう。部品の劣化を放置していると、いずれ水漏れトラブルが発生してしまいます。
こんなときは要注意!給湯器の3つの異常
給湯器が故障する前にはおもに3つの異常が発生します。以下の症状が見られたときは、給湯器が故障を起こす寸前かもしれません。一度ご自宅の給湯器をチェックしてみてください。どれかひとつでも当てはまった場合は、業者にメンテナンスをしてもらうことをおすすめします。
・温度が安定しない
・異音がする
・煙が発生する
【温度が安定しない】
水栓から排出されるお湯が、設定温度よりも明らかに高かったり低かったりする現象が発生した場合は、ふたつの原因が考えられます。ひとつは「一度に複数の箇所で給湯器を使用している」こと。もうひとつは「給湯器内のパーツが劣化している」ことです。まずは、給湯器が使用されているところを一箇所ずつ、設定温度通りのお湯が出るか確認してみてください。
場所によって排出される温度が違う場合は、水栓に問題が発生しています。すべての箇所で温度が安定しない場合は、給湯器本体の異常を疑ってください。水栓の修理は自力でおこなうことができますが、給湯器の修理は基本的には自力でおこなえません。一度、業者に給湯器を見てもらいましょう。
【異音がする】
給湯器は稼働しているときは音を発生させますが、「ゴー」や「ボン」という音が聞こえた場合は注意が必要です。これらの音は給湯器内で異常が発生しているときに発せられる音です。
もし、このような音を聞くようなことがあれば、故障する前に業者に問い合わせて給湯器の検査をおこなってもらいましょう。
【煙が発生する】
給湯器はお湯を沸かす際に水蒸気を発生させますが、給湯器から黒い煙が上がっているときはガスの不完全燃焼が発生しています。原因は、給湯器内部の水漏れかもしれません。一酸化炭素が発生する給湯器は危険な状態です。
一酸化炭素中毒につながりかねない状態ですので、すぐに使用をやめて業者に修理を依頼しましょう。
給湯器の水漏れ修理は生活110番におまかせください!
給湯器での水漏れを放置しておくと一酸化炭素を発生させてしまう危険性があります。 大量に一酸化炭素が発生してしまうと、「一酸化炭素中毒」にもなりかねません。身の安全を確保するためにも給湯器の水漏れは早急に修理しましょう。
しかし、給湯器は精密機器であるため、専門知識のない個人が修理をすることは困難です。修理は業者に依頼することをおすすめします。
給湯器で発生した水漏れの修理は生活110番におまかせください。お電話をいただいたら、全国多数の加盟店の中から、お客様のもとへ迅速に駆けつけられる業者を派遣いたします。水漏れ修理だけでなく、メンテナンスも承っておりますので、少しでも「給湯器がおかしい」と感じたときはいつでもご相談ください。
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