
日本の伝統的な床である畳。フローリングの住宅が増える中で、畳の香りや質感が好きで今も愛用している方は多いと思います。湿気の多い梅雨の時期や、寒くて換気を怠ってしまう寒い時期に、ふとカビが生えていることに気が付くことありませんか?そのまま寝転ぶこともある畳にカビが生えていたら嫌ですよね。
そこで今回は畳のカビの取り方についてご紹介します。
目次
どうして畳にカビが生えてしまったの?
畳のカビの取り方の前に、そもそもカビはどうして発生してしまうのでしょうか。
カビは高温で多湿な場所を好みます。
具体的には、温度は20℃~40℃、湿度は70%以上です。
このカビの好む場所が、家にできてしまう時期といえば梅雨や夏場、台風の時期です。
自宅の温度を変えるには限界があるため、湿度を抑えることが有効なのです。
しかし、雨が降り続くと洗濯物を家の中で干すことになります。その洗濯物によってさらに湿気が高まってしまうため、この時期にはカビが発生しやすくなってしまうのです。
また、天然素材を使用した畳の原料となっている「イグサ」ですが、イグサの内側はスポンジ状になっており、匂いや有害物質を吸収してくれる性質があります。
しかし、同時に空気中のホコリも一緒に吸収し、湿気を調整する性質もあるため、カビが生える原因にもなります。
この性質は新しい畳ほど強く発揮されるので、買い替えたばかりのときは特に注意が必要です。
絶対にやってはいけない畳のカビの取り方って?
畳のカビの取り方として、誤った処置がよくとられています。
カビへの誤った処置は、かえって畳を傷つけてしまうため注意しましょう。
やってはいけないカビへの処置
1.水拭き
この記事を順番に読んできた方は、畳の原料であるイグサの内側がスポンジ状になっていることを既に知っていると思います。水拭きをすることで、この性質によって畳に水がしみこみ、カビが悪化してしまいます。どうしても水拭きが必要な場合は、よく絞った雑巾を使いましょう。
2.乾拭き
水拭きだけでなく、乾拭きにも注意が必要です。乾拭きをする場合、初めに掃除機でカビを吸い取る必要があります。これによって、カビがこすられて、畳の目の中に入り込むことを防ぐことができます。
3.叩いて拭く
カビをたたいてしまうと周囲に飛び散る原因となります。
4.薬品の使用(一部を除く)
薬品の中の成分が畳に残ってしまい、人間への害となります。また、畳にとっても悪く、変色・劣化の原因となります。お風呂などの水回りへのカビ対策薬品には気を付けましょう。
正しい畳のカビの取り方はこれだ!
それでは畳のカビの取り方はどのようにすればよいのでしょうか。
畳のカビの取り方は、カビの状態が軽度なのか重度なのかで変わります。
軽度のカビは、ぱっと見気づかないものや、青カビがあげられます。重度のカビは、黒カビと、広い範囲で繁殖しているカビです。これら2つの取り方を順番に見ていきましょう。
軽度のカビの場合
この場合、取り方は3つあります。
掃除機
1.部屋を換気する
2.カビを掃除機で吸い取る。
3.畳の目に沿って雑巾で乾拭きする
酢
1.水で10分の1に薄めた酢を用意する。
2.1で用意した酢を雑巾につけてよく絞り、畳の目に沿って水拭きする。
3.乾拭きする。
※新しい畳に対して酢を使うと変色の原因になるので注意が必要です。
エタノール
1.消毒用アルコールの95%以上のエタノールを用意する。
2.1のエタノールをスプレー容器に入れ、10㎝ほどの高さから畳に吹きかける。
3.スプレーした場所を歯ブラシで優しくこする。
4.掃除機で吸い取る。
5.再度同じようにエタノールを吹きかける
6.乾拭きする。
※エタノールは蒸発しやすいため安全
重度のカビの場合
酸素系漂白剤と重曹によって落とします。
1.酸素漂白剤と重曹を1:1でよく混ぜた後に水を少し加え、重層ペーストを作る。
2.1で作った重曹ペーストを綿棒に染み込ませてカビに塗る。
3.よく絞った雑巾でペーストが残らないように拭く。
4.乾拭きする。
※ペーストが残っていると畳の劣化の原因となります。丁寧に拭きとりましょう。
畳のカビ予防に!簡単なお手入れ方法
畳のカビの取り方について紹介してきましたが、その予防方法はどんなものでしょうか?
カビの予防にはとにかく湿気を溜めないことが重要です。
湿気を溜めないようにするには
・部屋を換気する。
窓を開け、畳のある部屋の空気を換気しましょう。
・除湿器、エアコン、乾燥機を使用する。
風の通りの悪い場所に畳がある住宅にお住まいの人もいると思います。
その場合は除湿器やエアコン、乾燥機によって直接除湿しましょう。
・防湿シートを使用する。
畳の下の床からの湿気が原因の場合もあります。
畳の下に防湿シートを敷くことで予防しましょう
・酢を使う
畳の素材であるイグサの表面に酢の成分が膜を張ります。
これによって、酢の持つ成分がカビの予防につながるだけでなく、汚れにも強くなります。
※手順は前述の「正しい畳のカビの取り方はこれだ!」の軽度のカビの場合と同じです。
まとめ
今まで間違った方法で畳のカビを取ろうとしてしまっていた人や、取り方がわからず放置してしまった人は多いと思います。この記事を参考に、みなさんの畳での生活が少しでも快適になるのではないかと思います。
ただ、既に間違って処置してしまい取り返しがつかない人や、自分では手に負えない方は、畳張り替えのプロに相談するとよいです。
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