
和室を作るにあたって「これが絶対欲しい!」と思うものは何でしょうか。そう聞かれると、まず畳をあげる方が多いかと思います。しかし「障子」も和室を作るため、洋室を和風にアレンジするためには重要な要素です。
和風の建具の魅力のひとつに、自然を生かすということがあります。障子は木材をすいて作った紙が張ってあり、光を適度に抑えてくれます。しかしそこで過ごしていくうえで、障子は必ずしも現在の生活に合ったものとはいえなくなってきているのも確かです。
障子はやぶれやすい、しっかり光を遮ってほしい、障子は地味。こうした声に対応するため障子紙もやぶれにくいもの、遮光性のあるもの、そしておしゃれな障子紙が開発されています。今回はそんなさまざまな機能性を持った障子紙について紹介していきましょう。
やぶれにくい障子
障子は窓ガラスとは違い、基本的に張ってあるのは紙です。そのため「障子=やぶれる」というイメージが強いかもしれません。
しかし障子紙にもやぶれにくいものがあることはご存知でしょうか。
まずあげられるのが、手すきの障子紙です。楮(こうぞ)と呼ばれるクワ科の低木などを材料にしたこの障子紙は1枚1枚、職人の手すきによるものであることから高級品として扱われます。しかし楮は繊維が長いため、その分丈夫さと柔らかさを兼ね備えることができるのです。
もう1つの破れにくい障子紙として、プラスチック障子紙があげられます。この障子紙は塩化ビニール製の薄いシートで和紙を挟むことで丈夫さを保ちつつ、和紙の見た目と両立させています。また逆に、ビニール製のシートを和紙で挟むこともあるようです。
このプラスチック障子紙はやぶれにくい分工程がかかり、その分値段も高めになります。また通気性がないことが特徴であり、冷暖房の効率化という点ではメリットにもなるでしょう。
障子紙の素材については「障子紙を種類別に解説!自宅の障子紙には何が適している?」でも解説しています。障子紙にはほかにもさまざまな種類があるため、こちらも参考にしていただければ幸いです。
遮光性のある障子
障子の魅力は「適度に光を通す」ことです。しかし、しっかり光を遮断してほしいこともあるでしょう。
こうした障子に遮光性を持たせるにはいくつか方法があります。1つは障子の前に遮光カーテンやブラインドを設置することです。洋室の遮光に準じた方法ですが、和室にカーテンを付けるのには抵抗がある方も多いでしょう。
すると考えられるのはつい立てを使うことでしょうが、つい立ては支えとなる部分が必要になる以上、どうしても場所を取ります。また障子全体を覆うことができず、光は漏れてしまうでしょう。
和室の雰囲気を崩さず、場所を取らずに障子で遮光性を確保したい。そのような要望に応えるのが遮光性のある障子紙です。
こうした遮光性のある障子紙の需要はとくに、和室を寝室として使っている場合に高いといえるでしょう。朝の強い日差しを防ぐためにも、こうした遮光性のある障子紙はおすすめです。
ちなみに、遮光性のある障子紙は現在2種類販売されているようです。一方はプラスチック障子紙としての持っているのに対し、もう一方は天然遮光材を使った機械すき障子紙です。
おしゃれな障子
障子紙といえば白無地、もしくは白に近い無地といったイメージが強いかもしれませんが、近年ではおしゃれな障子にするための障子紙も多数販売されています。
おしゃれな障子紙は2つの方向性があります。1つは柄を入れて、その模様によりおしゃれなイメージを与える方法です。もう一方は障子紙自体に色を付ける方法です。どちらの障子紙も部屋に合わせて使い分けることが大切ですが、色つき障子紙はとくに、和室に洋風を取り入れる、またその逆で洋室に和風として障子を取り入れる際に活用しやすいと言いわれています。
また色つき障子紙は全面に張ると強く強調してしまうため、マス目の一部を色つき障子紙に変えてみるというのはどうでしょうか。1マスだけ穴が空いてしまい張り替えたい、といったときには少し色合いを変えることで、本来目立ってしまう張り替え部分が逆にアクセントとして有用となります。
障子を守る室内外のペット対策
穴を開けていく作業、というのは楽しいと思う方が意外にも多いようです。それは動物も例外ではないようで、ネコなどは障子をよじのぼり破ってしまいます。また通路として放し飼いのペットが穴を開けてしまうこともあり、対策が必要です。
こうしたペットの対策として、まずは爪を切る習慣をつけ、簡単には穴が開けにくい工夫をすることが大切になるでしょう。しかし爪を切ったところで、力をかければ穴は開いてしまいます。
それでは、障子自体をプラスチック障子紙でやぶれにくい対策とするのはどうでしょうか。また「ネコがひっかいても障子がやぶれない」と宣伝のポイントにする障子紙もあり、こうした障子紙を検討してみるのもひとつの手です。消臭効果を持った障子紙などもペットのいる部屋には使いやすいでしょう。
逆に、通り道を作ろうとするペットには一部のマス目に障子紙を張らず、そこを使ってもらうことで障子をやぶることを防ぐといった手もあるでしょう。
まとめ
白無地・穴が開きやすいというのが従来の障子のイメージでした。しかし現在の障子紙はやぶれにくい製品だけでなく、おしゃれな障子紙、遮光性のある障子紙など、さまざまな付加機能を持たせた障子紙が市販されています。こうした障子紙を活用し、和室を障子から過ごしやすい空間に変えてみてはいかがでしょうか。
ただその分、障子の張り方も多様化しています。1部屋しか和室がなく、障子を張り替える機会が少ないため方法がわからない、といった声も聞かれます。そうした和室のメンテナンスは、ときにプロに頼むのも1つの手かもしれません。
障子の張り替えなど、和室のメンテナンスを依頼する際は
依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「畳・襖・障子張り替え」をご覧ください。
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