雨漏り診断士は民間資格!雨漏りを繰り返さないための業者選びのコツ

2021.4.30

雨漏り診断士は民間資格!雨漏りを繰り返さないための業者選びのコツ

建物を維持管理する方にとって、雨漏り対策は重要な課題です。そのため雨漏り対策を検討するうえで「雨漏り診断士に調査を依頼すれば安心だ!」と考える方もいらっしゃることでしょう。しかし大切な建物を雨漏りから守るためには、「雨漏り診断士」というキーワードだけを頼りに業者を探すのはお勧めできません。

なぜなら「雨漏り診断士」は民間資格であり、実務や経験がなくても受験することができるという実態があるからです。もちろん雨漏り診断士の資格を持っているということは一つの安心材料になりますが、雨漏り修理をしっかりとおこなうためには豊富な知識や経験が必要です。

そこで今回は雨漏り修理に焦点をあて、雨漏り診断士とはどのような背景で誕生した資格なのか、また信頼できる雨漏り修理業者の選び方などを分かりやすくご紹介していきます。

雨漏り診断士は「民間資格」――資格が生まれた背景

冒頭でもお伝えしたように、雨漏り診断士は「民間資格」です。雨漏り診断士の受験資格に実務経験は関係なく、「試験当日に満20歳以上であること」が唯一の条件です。ここではまず、雨漏り診断士の資格が生まれた背景についてみていきましょう。

【資格が生まれた背景】

近年では建物に用いられる「材料・デザイン・機能」が多様化しています。そのため、ひと昔前の建物に比べると雨漏りのメカニズムが複雑になってきました。さらに異常気象による長雨やゲリラ豪雨など、想定を超える量の雨が降り注ぐことによって「雨漏り」のトラブルが絶えることはありません。

建物の機能を語るうえで最も大切なのは「雨露」から身を守ることですが、その機能を低下させる原因となる「雨漏り」は住む人を精神的に苦しめ、経済的にも打撃となります。そこへ追い打ちをかけるように「リフォーム詐欺」や未熟な技術者による「施工トラブル」も増加傾向にあるといわれています。

そうした背景から誕生したのが「雨漏り診断士」の資格です。雨漏り診断士は「技術者の職業能力開発」を主な目的とした「調査・研究・研修」を通して、公正な立場で適正に雨漏り診断をするという理念のもと活動しています。

工事経験だけで雨漏り修理は難しい時代です

先にも述べたように、近年では建物に用いられる「材料・デザイン・機能」が多様化し、雨漏りのメカニズムが複雑になっています。そのため新しい建物の雨漏りを修理する場合、長年の工事経験だけでは修理が難しい時代であるといえるでしょう。

もちろん工事者にとって長年の工事経験は何物にも代えがたい財産であり、信頼の証となるものです。しかし、それと同時に新しい「施工方法」や「建築様式の多様化」に対応すべく、雨漏り診断士の資格を取得するなど、日々学びを深めて研究する必要があるでしょう。

      雨漏り診断士は「民間資格」――資格が生まれた背景

雨漏り修理の需要――建設ラッシュ時の建築は雨漏りの危険度が

ここまで雨漏り診断士の資格が生まれた背景などについてご紹介してきました。そして建物の機能を語るうえで最も大切なのは「雨露」から身を守ることであり、「雨漏り」はその機能を低下させる原因になるということもお伝えました。

そのため、雨漏りが発生した場合は早急に修理をおこなう必要があるとご理解いただけたかと思います。

しかし現在は増税前の建築ラッシュに加え、オリンピックに向けての人手不足などもあり、突貫工事で建てられた建物については今後、雨漏りの危険性が高まることが予想されます。なぜなら、建築の防水性能を高めるために用いられる「防水紙」の質は、施工中に放置された期間で変わるからです。

ここでいう「防水紙」とは建物を建築する際に用いられるもので、外装材の施工前に建物の外側を覆うようにして取り付けられます。基本的には、この防水紙が正しくキチンと施工されていて、なおかつその性能が保たれていれば雨漏りは発生しづらいといわれています。

それほどに重要な役割を担っている防水紙ですが、近ごろのように増税前の建築ラッシュやオリンピックに向けての人手不足が発生すると、外装業者が忙しくなりなかなか工事にとりかかれないというケースも出てきます。そうなると防水紙を取り付けただけの状態で、長期間放置される可能性もあります。

そうなれば防水紙は太陽の紫外線や雨風にさらされることになりますから、防水紙が持つ本来の防水性能が劣化してしまう恐れがあるともいわれています。そうした事態を避けるためにも、この「増税前の建築ラッシュやオリンピックに向けての人手不足」の期間中に家を建てるご予定がある方は、工事の進行予定を把握して現場に足を運んで状況を確認することをおすすめします。

      雨漏り修理の需要――建設ラッシュ時の建築は雨漏りの危険度が

信頼できる雨漏り修理の業者はどう選べばいい?

それでは私たちのように雨漏り修理に関する知識を持たない者が、信頼できる雨漏り修理業者を見つけるためには、どのような点に気を付ければいいのでしょうか?

雨漏り修理を依頼するときは業者にすべてを丸投げするのではなく、積極的に業者とコミュニケーションをとって不明点を質問しましょう。その質問に対して「納得のいく説明をしてくれるかどうか」という点が、業者を選ぶうえでの重要なポイントとなります。

さらにもう一つのポイントとしては、「雨漏り修理」を得意としている業者であるかどうかを見極めるということも大切ですので、下記を参考に見極めてください。

【業者選びのポイント】

(1)施工方法・建築様式に詳しいかを見極めよう!

<問い合わせの段階>

・雨漏り修理を依頼した場合「どのような方法で調査や原因の特定をおこなうのか」を確認する
・雨漏り修理を依頼した場合の費用相場を概算で伝えてもらう

<現地調査後の段階>

(1)雨漏りが発生した原因は何か?
(2)雨水の侵入経路はどこか?
(3)雨漏りの発生原因に対して、どのような工事をおこなうのか?
(4)工事期間はどれくらいか?
(5)工事費用はいくらか?

上記の(1)~(5)の質問に対して、しっかりと答えることが出来るかどうかも、業者選びのポイントになると思います。不明点があれば業者に質問をして、納得のいく回答が得られるか確認をするとよいでしょう。

(2)得意としている業者を探そう!

<資格を持っているか?>
冒頭でご紹介した「雨漏り診断士」の資格は、実務経験のない人でも受験することができるとお伝えしましたが「実務経験がありながら、雨漏り診断士の資格を有している」という業者は技術があり、なおかつ勉強熱心で知識が豊富であるという判断材料の一つになると思います。

なおこうした資格の有無は電話で直接たずねることもできますし、HPに記載されている可能性もありますので、そちらを確認してみるのもよいでしょう。

<依頼者が知っておくべき知識>

・住宅瑕疵(かし)担保責任保険
例えば新築で住宅を購入し、建物の根本が原因で築10年以内に雨漏りが発生した場合は「住宅瑕疵担保責任保険」を利用して無償で修理をしてもらうことができるということを知っておきましょう。

・火災保険
また自然災害による雨漏りが発生した場合は、火災保険が適用されるという事も、知っておくとよいでしょう。

<質問してみる>

電話での問い合わせの段階で「築10年も経過しないのに、雨漏りが発生した。安く修理できませんか?」とか「台風のあとに雨漏りが発生した」という風に問いかけてみるとよいでしょう。

そのときに「住宅瑕疵担保責任保険」や「火災保険」といったキーワードがすんなり出てきて「築10年以内の物件において、建物の根本が原因で雨漏りが発生した場合は、住宅瑕疵担保責任保険が適用されるので無償で修理できますよ」とか「台風のような自然災害の場合は火災保険が適用されるのですが、火災保険には加入しておられますか?」といった説明をしっかりとしてくれる業者であれば、良心的な業者であるといえるのではないでしょうか?

まとめ

今回は雨漏り修理に焦点をあて、雨漏り診断士とはどのような背景で誕生した資格なのか、また信頼できる雨漏り修理業者の選び方についてご紹介してきましたが、いかがでしたか?

ご自宅に雨漏りが発生したときは、誰だって「信頼できる雨漏り修理業者に依頼したい」と思うでしょう。家は大切な財産ですから、そう思うのは当然のことです。そんなときは先にご紹介した「業者選びのポイント」を踏まえたうえで、納得いくまで質問してみることをおすすめします。

雨漏り修理を依頼できる業者や料金

依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「雨漏り修理」をご覧ください。

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※状況によっては全体修理をおすすめする場合もございます。

雨漏りを放っておくと天井や屋根が腐り、被害が拡大することも。天井から音がしたり、シミがあるなら、できるだけ早くプロに相談して対策しましょう!

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