
雨漏りによって天井が濡れているのを見つけたことはないでしょうか。しかし天井裏を見ても、肝心の雨漏り箇所が特定できなかったということがあるようです。なぜなら、必ずしも濡れている箇所の真上から雨漏りしているとは限らないからです。
液体の雨水はどこを伝って外から入り込んでいるのか判断することが難しいです。ときには雨漏り修理のプロの目が必要になることもあります。
そこで当コラムでは、自分でできる雨漏り箇所の見つけ方から、業者がおこなう調査方法までご紹介していきます。「なんだか雨漏りの気配がするな」と感じたときは、状況をはっきりさせるためにもぜひ参考にしてください。
目次
雨漏り箇所を見つけるには――意外な場所が原因であることが多い
雨水はほんの小さな隙間からでも建物の中に入り込みます。そのため雨漏り箇所を見つけるのは簡単なことではありません。
まずは代表的な雨漏り箇所を4つご紹介します。まだ雨漏りしていなくても、何か異常はないか見ておくことをおすすめします。
屋根
最も雨が打ち付ける場所なので、雨漏りが最も発生しやすい場所と言われています。具体的には以下の原因が多いようです。
・不十分な雨仕舞い:雨仕舞いとは、雨水が家の中に入ることを防ぐための仕組みのことです。天窓や複雑な構造の屋根は雨仕舞いが不十分なことが多々あり、屋根の他の箇所よりも雨漏りの危険性が高まります。
・棟板金の隙間:棟板金(屋根の一番上のとがった部分に被せるもの)は、強風や劣化によって隙間が広がりやすいです。
・屋根材の劣化:耐久性の低い屋根材は割れやすいです。また、コーキング材(隙間を埋めるために詰めるもの)がはがれて屋根材が浮くこともあります。
・漆喰の崩れ:瓦屋根の場合、目地に使用される漆喰が劣化して崩れます。
壁
外壁は屋根と比べて雨が当たりづらい箇所です。その反面、台風などの強風で雨が吹き付けると雨漏りしやすいです。通常は外壁の塗装面が雨の浸入を防いでくれますが、劣化して防水機能が失われていては意味がありません。
外壁材自体の耐久性が高くても、目地に使われるコーキングの寿命は10年ほどです。寿命が来てひび割れれてしまうと、そこから雨が浸入してしまいます。
ベランダ
ベランダにも防水層がありますが、紫外線や人の歩行による劣化ではがれることがあります。また、排水口に落ち葉などのゴミが溜まったり、勾配が不十分だったりすると水が溜まりやすくなってしまいます。
もしも建物の1階など下の階から水漏れが発生した場合、それはベランダの雨漏りが原因かもしれません。集合住宅であれば上下の階でトラブルが発生するおそれもあります。
窓
外壁と比べ、窓の防水性能は低いです。外壁とサッシの間に隙間が生じたり、ベランダに大量の水が溜まったりして水が室内に浸入するおそれがあります。
代表的な雨漏り箇所をご紹介してきました。それでは、雨漏り箇所の見つけ方にはどのような方法があるのでしょうか。次から確認していきましょう。
【重要】ホースで水をかける場所の順番とは
雨漏り調査の方法はいくつかありますが、その中でも代表的な方法が『散水調査』です。これは文字通り水を撒いて、雨漏りの状態を再現する方法です。簡単に言えばホースで水を撒くだけなので、一般の方でも挑戦しやすい雨漏り箇所の見つけ方です。
しかし注意点として、水をかける順番を守らなければいけません。当然ながら、水は上から下に流れていきます。つまり上から順に水をかけていくと、雨漏り箇所が下のほうにあったとしても水濡れが発生するので特定が難しいです。
ホースで水をかけるときは「下から順に」を心掛けましょう。
【コツ】ホースで水をける時間の目安
水をかける時間にも注意が必要です。状況によりけりですが、水をかける時間は30分前後が多いようです。
水をかける時間が短すぎると、水が断熱材などに吸収されて水濡れが発見できないおそれがあります。逆に水をかけすぎると、大量に水濡れが発生して本末転倒になってしまうかもしれません。
雨漏り箇所の見つけ方としてメジャーな散水調査ですが、これらの注意点もあるということを覚えておいたほうがよさそうです。それでは、雨漏り修理のプロに依頼した場合はどのような調査をしてくれるのか見ていきましょう。
プロに依頼するとどんな調査をしてくれるの?
雨漏り修理のプロは、散水調査以外にも雨漏り箇所の見つけ方を心得ています。代表的な3つの方法を見ていきましょう。
雨漏り調査って?
目視調査
屋根裏などの現場を目で見て調査する方法で、雨が降った後におこなわれます。シンプルな雨漏り調査方法で、調査員の技術や経験に左右される面が大きいです。そのため、他の調査方法と比べれば確実ではありません。
発光液調査
紫外線に反応する専用の発光液を流し、水の浸入経路を探る調査方法です。液によって発光する色を変えることで、複数個所の雨漏りの発見も容易になります。基本的に発光液は、躯体への安全性が配慮されています。
赤外線サーモグラフィー調査
建物を赤外線カメラで撮影し、対象の温度から雨漏り箇所を突き止める方法です。水を流したりしないので建物への影響はありませんが、他の調査方法と比べて高額という欠点があります。
費用はどれぐらい?
・目視調査:無料の業者が多いですが、3万円ほど請求されることもあります。
・散水調査:自分でおこなう場合は水道代のみですが、業者に依頼した場合は人件費や高圧洗浄機代がかかるので3万~15万円ほどと範囲が広いです。
・発光液調査:10万~20万円ほどです。念のため、発光液の影響がないかの確認をしておくといいでしょう。
・赤外線サーモグラフィー調査:18万~30万円ほどです。高価ですが、信頼性は高いです。
上記の費用のほかに、高所作業車や足場を組む費用が請求されることもあります。事前に見積もりを確認しましょう。
まとめ
散水調査をメインに、雨漏り箇所の見つけ方と費用についてご紹介してきました。雨漏り修理と比べれば、目視調査や散水調査は簡単かもしれません。しかし一般の方が見てもわからないことはありますし、調査中に落下して怪我を負うおそれもあります。また、雨漏り箇所を見つけても修理ができるかどうかは別問題です。
雨漏り調査も業者にご依頼されることをおすすめします。雨漏り箇所が見つかれば修理を依頼すればいいですし、見つからなくても安心感が得られます。まずはお気軽に目視調査や散水調査だけでもご依頼されてはいかがでしょうか。
雨漏り修理を依頼できる業者や料金
依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「雨漏り修理」をご覧ください。
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※状況によっては全体修理をおすすめする場合もございます。
雨漏りを放っておくと天井や屋根が腐り、被害が拡大することも。天井から音がしたり、シミがあるなら、できるだけ早くプロに相談して対策しましょう!
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