屋根の葺き替えは太陽光設置がリフォーム費用の鍵?お得な方法とは

2021.4.30

屋根の葺き替えは太陽光設置がリフォーム費用の鍵?お得な方法とは

屋根に太陽光パネルが設置されているかどうかで、リフォーム費用が大きく変わります。すでに太陽光パネルを設置してある屋根の葺き替え工事をおこなう場合、太陽光パネルの取り外しに費用がかかります。それだけでなく、取り外した太陽光パネルの保管費用など、さまざまな費用がかかってしまうのです。

ただし、すでに設置しているケースであっても費用を抑えることは可能ですので、賢く立ち回ることをおすすめします。

当記事では、屋根の葺き替え工事や太陽光設置費用をお得にする方法を解説していきます。また、太陽光パネルの設置には屋根の状態も関わってきます。その点についても解説していますので、あわせてご覧ください。

リフォーム費用に太陽光パネルの有無が関係する理由

塗装であれば太陽光パネルを外さずにおこなうことはできますが、葺き替えとなると屋根材を外す作業をおこなうので、そうはいきません。

以下では、太陽光パネルが設置してある屋根の葺き替えに、費用がかかる2つの理由を解説していきますので、ぜひご覧ください。

太陽光パネルの取り扱いに費用がかかる

太陽光パネルの取り扱いに費用がかかる
屋根の葺き替えの際、太陽光パネルの取り外しと再設置に費用がかかるのは、次のような理由があります。

・作業に手間がかかる
太陽光パネルは1枚当たり10kg以上と大変重量のある設備です。そんな重い太陽光パネルを傾斜のある屋根の上で一度外して、再び設置するには、何人も作業員を動員したり、重機を使ったりする必要があります。当然ながら通常のリフォーム費用に太陽光パネルの取り外し・取り付け作業の費用が加算されるので、その分費用が高くなるのです。

・パネルの保管費用
取り外したパネルは葺き替え工事の期間中、置き場所がないといった理由でトランクルームなどをレンタルして保管することがありますので、そのレンタル料金がかかります。もし雨などで葺き替え工事の作業日数が延びれば、その分保管費用がどんどんかさむことになるのです。

・金具の交換費用
葺き替えで屋根材の種類を変更すると、それに対応する金具を設置することになるので、既存の金具を再利用できません。そのため、新しい金具に交換する費用がかかります。

・破損・故障の修理費用
太陽光パネルの保証年数は約10年~20年ですが、一度外すと保証が切れてしまうことが多いです。保証が切れると、取り外しや再設置の際に万が一、太陽光パネルが破損・故障した場合、自費で修理することになります。

業者依頼した際に中間手数料が発生する

葺き替えを検討している人は、太陽光パネルを設置した業者に葺き替えも一緒に依頼しがちです。しかし、パネルの設置業者に依頼しても、実際に葺き替えをするのは別の屋根修理業者であることが多いのです。

すると、パネルの設置業者から屋根修理業者への仲介手数料の分だけ、葺き替えにかかる費用が高くなってしまいます。

屋根の葺き替え費用をできる限り安く抑える方法については、【リフォーム費用を抑えるには「分離発注」がポイント】を、ぜひ参考にしてください。

これから太陽光パネルを設置したい!屋根の状態に注意しよう

屋根の状態によっては、太陽光パネルの設置後に雨漏りが起きて、屋根の修理工事が必要になるケースがあります。すると、パネルの再設置にまた費用がかかってしまいます。パネルを設置する前に、業者に相談して屋根の状態をチェックしてもらうようにしましょう。

以下では、屋根が劣化している場合のリフォームの必要性、リフォーム方法の種類とそれぞれのメリット・デメリット・コストについて解説いたします。

屋根が劣化していればリフォームの必要がある

屋根が劣化していればリフォームの必要がある
屋根材が劣化していると、コケが生える可能性が高くなります。たとえば、スレートの塗装が剥がれていると、スレートが水を吸い込みやすくなります。水を吸ったスレートが日当たりの悪い場所にある場合、コケが生えてしまうことがあるのです。

コケが生えると屋根の景観を損ねます。さらにコケがスレートの隙間を埋めてしまうと水切れが悪くなります。その結果、雨が防水シートの上にたまって、雨漏りにつながるおそれがあるのです。

また、屋根材が反っていたり、割れたりしている場合も雨漏りする原因となります。雨漏りすると柱や壁にカビが生えて、住人の健康を害するおそれがありますし、耐震性の低下にもつながるので、早めの対処が必要です。

このように屋根材が劣化している場合、業者に依頼して早めにリフォームしてもらうことが必要です。リフォームの方法としては、おもに葺き替え・カバー工法・塗装があります。それぞれの方法のメリット・デメリット・コストは以下のとおりです。

1.塗装

屋根材の塗装が剥がれているところや、薄くなっているところだけを塗装するケースもあれば、全面的に屋根材を塗装するケースもあります。

〇メリット

・塗装の色を変えれば、家の景観を変更することができる
・使用する塗料によっては防水力を高めたり、紫外線に強くなり劣化しにくくなる
など

〇デメリット

・雨風や紫外線の影響を受けて劣化しやすいので、定期的にメンテナンスしなければならない

〇コスト

足場代・洗浄代などすべて含めると、1平方メートル当たり約3,000円~7,000円
※使用する塗料の種類によって費用相場は変動します

2.葺き替え

葺き替えでは、既存の屋根材をすべて撤去し、新しい屋根材に交換します。その際、防水シートや屋根材を支える野地板も交換することがあります。

〇メリット

・屋根材を取り外すときに、下地の劣化の程度をチェックすることができる
・新しい屋根材を設置するため、次のメンテナンスまでの期間が長くなる
・軽い屋根材に変更すれば、耐震性が高くなる
など

〇デメリット

・古い屋根材の撤去と処分をするため、費用が高くなる
・屋根材の撤去作業が工程にはいるため、工期が長くなる

〇コスト

足場代・撤去費用などを含めると、1平方メートル当たり約1万6千円~2万7千円
※使用する屋根材などで費用相場は変動します

3.カバー工法

カバー工法では、既存の屋根材の上に新しい屋根材をかぶせます。既存の屋根材の撤去・処分はおこないません。

〇メリット

・既存の屋根材の撤去・処分をしないため、葺き替えよりも費用は安くなる
・屋根材が二重になるため、防音・断熱・防水効果が高くなる

〇デメリット

・屋根が重くなるため、耐震性が低下する
・既存の屋根材を剥がさないため、下地の劣化に気づきにくい

〇コスト

足場代・防水シート代などすべて含めると、1平方メートル当たり約1万2千円~3万円
※使用する屋根材によって、費用相場は変動します

リフォーム費用を抑えるには「分離発注」がポイント

屋根が劣化していれば雨漏りなどが発生するおそれがありますので、早めにリフォームしたほうがよいでしょう。しかし、太陽光パネルを設置している屋根のリフォームを屋根修理業者に依頼すると高額の費用がかかります。

そこで、ここでは太陽光パネルを設置している屋根のリフォーム費用を抑えることができる「分離発注」という方法をご紹介いたします。

分離発注とは総合的に取り扱っている会社にすべての工事を一括で依頼するのではなく、施工箇所ごとに特化した業者にそれぞれ直接依頼することです。たとえば、屋根なら屋根業者、太陽光パネルなら太陽光パネル業者に依頼します。では、分離発注にはどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。

分離発注することのメリット

分離発注すると以下のメリットがあります。

・屋根のリフォーム費用が安くなる
リフォームを総合的に取り扱っている会社などに屋根の修理を依頼しても、実際に作業するのは下請けの各施工箇所に特化した業者であることが多いです。総合的に扱っている会社を介することで仲介手数料が発生し、そのぶんだけリフォーム費用が高くなります。

しかし、各施工箇所に特化した業者に直接依頼すると仲介手数料が発生しないので、そのぶんリフォーム費用が安くできる可能性があるのです。

・最適なリフォーム方法を判断してくれる
ひと口に屋根のリフォームや太陽光パネルの設置といっても、屋根材の種類や劣化の程度・屋根の形などはさまざまです。状況に応じて、最適なリフォーム方法や太陽光パネルの設置場所を選択する必要があります。

その点、それぞれに特化した業者は屋根修理や太陽光パネルの設置に関するノウハウが豊富です。そのノウハウを活用して、最適なリフォーム方法や太陽光パネルの設置場所などを提案・施工してくれるでしょう。

・早く対応してもらえる
万が一リフォーム後に雨漏りなどが発生した場合、総合的な会社に連絡をし、その会社が下請け会社に連絡をし、作業員が現場に駆け付けるには時間がかかります。それぞれの業者に直接連絡することができれば、より早く対応してもらうことができるのです。

費用をお得にする方法がわかったけど……どんな業者に依頼するべきか

費用が安くなる分離発注をしたいけれども、大切なお家のリフォームをお願いする屋根のリフォーム業者選びは失敗したくないものですよね。

そこで、ここでは屋根のリフォーム業者の選び方や費用相場を解説いたします。業者の選び方でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

業者の選び方

業者の選び方

屋根のリフォームは高額の費用がかかるので、信頼できるリフォーム業者を選ぶことが大切です。信頼できる業者かどうかを確かめるためのポイントは、次の3つです。

・相見積りをとる
相見積りとは、複数の業者から見積りをとって、価格や作業内容などを比較することです。比較することで費用相場がわかり、価格に納得したうえで業者に依頼することができます。業者と契約する前に、まずは相見積りをとることをおすすめします。

・保証について確認する
信頼できる業者には、リフォーム後にトラブルが発生しても無料で対応してくれる保証を用意しているところが多いです。業者に依頼する際は、保証の有無を確認するようにしましょう。

・見積り内容が明確
見積り内容が明確である業者の多くは、現地調査をしっかりおこなっています。そのため、後から見積りになかった追加工事が必要になって予定外の費用が発生することも少ないといえるでしょう。

屋根リフォームや太陽光パネル設置の費用相場

屋根のリフォーム業者の選び方がわかったら、次は葺き替えと太陽光パネルの脱着にかかる費用相場が気になるのではないでしょうか。葺き替えと太陽光パネルの脱着にかかる費用相場の内訳は下記のとおりです。

・足場の設置:1平方メートル当たり約700円~1,000円
・既存の屋根材の撤去と処分:1平方メートル当たり約1,200円~2,000円
・野地板の補修:1平方メートル当たり約2,000円~3,000円
・防水シートの張替え:1平方メートル当たり約600~1,000円
・新しい屋根材の施工費:1平方メートル当たり約4,500円~1万5千円
・太陽光パネルの脱着:1平方メートル当たり約1,100円~1,500円
・棟の設置費:1平方メートル当たり約2,000円~3,000円

まとめ

屋根の葺き替えの際、太陽光パネルの取り外しには非常に手間がかかるうえに、外したパネルの保管費用もかかります。また、屋根材を既存のものとは別の種類に変更する場合、既存の金具を再利用できないため、パネルを再設置する際に新しい金具に交換する必要あります。

このような理由から、太陽光パネルが設置してある屋根の葺き替えには高額の費用がかかります。

できるだけ費用を抑えるためには、「分離発注」をするとよいでしょう。分離発注をすれば、ハウスメーカーや工務店などに依頼するよりも仲介手数料のぶんだけ費用が安くなります。

分離発注をする際、修理箇所ごとに特化した業者に直接依頼することになります。どの業者に依頼してよいかわからない方は、ぜひ弊社にご相談ください。弊社では、プロの屋根修理業者や太陽光発電設備設置業者をご紹介するサービスをおこなっております。

現地調査・見積りが無料の業者もご紹介することができますので、まずは一度お電話ください。



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