電気温水器とは、電気を使ってヒーターを温め、その温めたヒーターが水を温めることでお湯を作る機械です。火を使わないため、不完全燃焼はもちろん、ガス漏れなどの心配がないのがメリットです。また、設置すればすぐに温かいお湯が出せるため、温かいお湯を使って家事をおこないたい人は電気温水器のお世話になっている人も多いはずです。
そんな電気温水器がある日突然冷たい水しか出さなくなったら、「故障してしまった」かと思って困ってしまいますよね。この記事ではそんな電気温水器の寿命について見ていきます。
電気温水器の寿命・交換時期
電気温水器の寿命は一般的には約15年。長くても約20年といわれています。この電気温水器の寿命を迎えたら使えていても、近いうちに壊れる可能性を予想して買い替えたほうがよいでしょう。
しかし、「まだまだ現役で使えるものを買い替えるなんて……」と交換への一歩も踏み出せない人もなかにはいらっしゃると思います。
そこで、電気温水器の交換のサインについてもみていきましょう。
電気温水器の交換のサイン
電気温水器の交換のサインは以下の通りです。
【サイン①】お湯がでない、水が冷たいまま
電気温水器の故障でよく挙げられないのはお湯がでない、水が冷たいままといったものです。スイッチを点けてもお湯が沸かないなどの症状は電気温水器が壊れていることが予想されますので、修理、または交換を検討したほうがいいでしょう。
【サイン②】貯湯タンクが壊れている
貯湯タンクが屋外にある場合、雨風にさらされることになるため、腐食や衝撃などでタンクが壊れてしまうことがあります。これらが原因で水漏れも起こしてしまうことが予想されますので、タンクが壊れた場合は修理・交換をした方がいいでしょう。
【サイン③】お湯に異物が混じっている
お湯のなかにサビなどの異物が混じっている場合は電気温水器を交換する必要があります。お湯に異物が混じる原因としてはタンク内のサビや腐食の汚れなどが挙げられます。衛生的にも問題ありですので、これを機会に新しい電気温水器を探してみてください。
【サイン④】不具合が頻繁に起こる
先ほど挙げてきた症状をはじめ、さまざまな電気温水器の不具合をかんじたら、電子温水器の寿命のサインかもしれません。修理しても不具合が直らない場合は一度、交換を視野にいれながら、業者と相談してみたほうがいいでしょう。
電気温水器の劣化放置は危険
また、電気温水器の寿命が来ているのにもかかわらず、無理に使った場合は危険があります。その危険とは、電気温水器の故障だけではなく、貯湯タンクが壊れてしまったり、配管が壊れたりした場合などのリスクです。
これにより、水漏れが起きてしまうこと。水漏れが起きることにより水道料金の高額請求や漏電などといったトラブルが起きてしまうことが考えられます。
電気温水器の交換にかかる費用は
電気温水器が寿命を本格的に迎えてしまうまえに、交換を済ませたいところです。しかし、電気温水器を取り替えるということは費用がかかってしまいます。その費用が高ければ高いほど、なかなか交換までの勇気を踏み出せない人も多いのではないでしょうか。
そこで、電子温水器の交換にいくら費用がかかるのかご紹介していきます。
電気温水器の交換を業者に頼むときは、その設置とプラスして本体代もかかってきます。また、出張費などのオプション費用もかかってきますので、一概にはいえません。しかし、あえて費用を挙げるとすれば以下のような費用になるでしょう。
本体費用:約9万円~
作業費用:約7万円~
最安施工費:おおよそ約16万円~から設置できることでしょう。これに機械の種類にこだわったりすれば、交換費用も高くついてしまうことでしょう。より、正確に費用を知りたい人は業者に見積もりを請求してみてください。
電気温水器を取り替えるときは容量も考慮
電気温水器を取り替えるときは容量も考慮しましょう。家族構成に合わせたタンク容量を選ぶことでより快適に生活の中でお湯を使うのです。
ちなみに、3~4人家族向けは370Ⅼ目安に。
また、1人向けは一度に大量のお湯を使う機会が早々ないので200Ⅼ対応のものがよいといわれています。
電気温水器の種類ってどんなのがある?
電気温水器の寿命を迎えるし、そろそろ買い替え時かも。そう思われた人はぜひ、新しい電気温水器へ交換して快適に使ってみてください。
しかし、せっかく買い替えるのであれば、自分や家族が快適に使えるような電気温水器を購入したいものです。この章では電気温水器を種類を焦点に見ていきます。
電子温水器の種類は大きくわけて2種類あります
電子温水器の種類は大きくわけて2種類あることはご存知でしょうか。
蛇口をひねってから温めを開始する瞬間式は、必要なときに必要なお湯の量だけ利用できます。
貯湯式はタンクにお湯を貯めて使うタイプですので、安定した温度のお湯を使えるのが魅力です。
次の項目はこれらの種類を元に、メリットを見極めていきましょう。
瞬間式のメリット
- コンパクトで場所に困らない。
- 無駄な電気を使わない。
- 必要な分だけのお湯が使える。
- 燃焼音はもちろん、排気音や稼働音も少ない。
このようなメリットがあります。必要なお湯しか使わないけど、給湯器が欲しい人におすすめなのが瞬間式です。
貯湯式のメリット
- 安定した温度のお湯を使える。
- お湯をまとめて作って置ける。
- 時間を指定してお湯を沸かせる。
- 夜間にお湯を作ってためておくことで電気代も節約できる。
上記のメリットがあるのが貯湯式のメリットです。
電気温水器の使用目的別の種類
瞬間式や貯湯式といった種類があるように、さらに使用目的によって電気温水器の種類が分けられます。これらの機能をみてみて、自分が使うのに最適な電気温水器を使いましょう。
・給湯専用
給湯機能専用の電気温水器があります。シンプルなタイプなので、ただ単純にお湯を使いたい人には最適です。低価格なうえに、導入費用も安くすむ傾向があります。
・フルオート
フルオートの給湯器とは、スイッチひとつでお湯を沸かす、張る、保温ができます。また、お湯の温度が下がったときに追い炊きをすることだって可能なのです。
・オート
オートタイプの電気温水器はお湯を沸かす、張ることができます。保温や追い炊き機能がついていないのが残念なところですが、その分低価格で購入できるのが魅力です。
自然冷媒ヒートポンプ給湯機の違いについて
ヒートポンプは熱媒体などを用いて、低温部分から高温部分へ熱を移動させる技術です。つまり、電力を使って大気の熱をくみ上げることができます。主にエアコンの空調などに利用されてきた技術です。この電力を使って大気の熱をくみ上げるヒートポンプ技術を用いた給湯器を、自然冷媒ヒートポンプ給湯機といいます。
自然冷媒ヒートポンプ給湯機との違い
水をお湯に変える装置という点に関しては自然冷媒ヒートポンプ給湯機と電気温水器の違いはさほど感じないでしょう。しかし、この2つの違いは使用用途ではなく、お湯の沸かし方にあります。
まず、自動冷媒ヒートポンプは電気の力と空気の力を使ってお湯に変えます。
対して、電気温水器は電気の力だけでお湯を沸かすのです。この違いによって双方のメリット、デメリットは大きく変わってくるのです。
電気温水器に関しては、先ほどの章で種類ごとのメリットをご紹介しましたが、この章では電気温水器全体のメリット・デメリットを説明します。
自然冷媒ヒートポンプ給湯機のメリット・デメリット
自然冷媒ヒートポンプ給湯機のメリット・デメリットは以下の通りです。
【メリット】
- タンクへの貯湯、湧き上げをおこなえる。夜間の電気料金単価が安いところ契約を結ぶことによって光熱費も押さえられる。
- 貯湯できるので、断水しても、タンクの中に入っている水を非常用水として活用できる。
- 発電効率が高い場合、給湯の省エネルギーが期待できる。
- 断水のときでもお湯を非常用取水栓から取り出せる。
【デメリット】
- 長時間使うと、低周波騒音の原因になる。
- 機械が複雑なので、故障が多く、電気温水器と比べると寿命が短い。
- 空気熱を使うので、冬になると効率が低下し、光熱費が高くなる。
- 急激な給水をすると水圧が下がる。
自然冷媒ヒートポンプ給湯機は昔から注目されている給湯器です。時間帯別電灯契約では光熱費がたかくついてしまうのがネックなところ。ですが、使い方によっては省エネルギーでお湯を使えます。
電気温水器のメリット・デメリット
では、改めて電子温水器全体のメリット・デメリットを見ていきましょう。
【メリット】
- 給湯器の中でも電子温水器は寿命が長い。
- 外の気温に影響されないので、いつでも一定の温度の給湯が可能。
- 自然冷媒ヒートポンプ給湯機と比べると面積が小さいので、置くスペースに困らない。
- お湯を沸かすときに音がしない。
【デメリット】
- 電気の力を使ってお湯を沸かすのがメインなので、電気代が高くついてしまう。
- 貯湯の湯量に限度があるので、複数の使用には不向き。
- 使い方次第ではお湯切れをおこす場合がある。
- 熱交換タイプと比べてランニングコストが高いのが難点。
まとめ
設置すれば、比較的すぐに温かいお湯を出せる電気温水器は家のキッチンなどに設置している人も多いはず。とくに寒い冬の時期には電子温水器は大活躍することでしょう。
しかし、電気温水器に寿命が来てしまったりすると、給湯器自体に異変が起きたり、そもそも温かいお湯が出てこなくなることもあります。そういった場合は交換時期であることが多いので、早めに交換してしまいましょう。
修理も交換も素人ではなかなかできませんので、自分で取り付けられない場合は業者に頼ってみるといいですね。
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