近年、日本では地震が頻繁に起きています。そのため、現在では耐震に関するものが注目を浴びています。しかし、一言で耐震といっても方法にはいくつかの種類があることをご存知でしょうか。地震対策には、その種類によって選ぶのではなく、自分の家がどのような構造で建っているのかを把握することが重要なのです。
それぞれの種類によって有効な地震対策が変わってくるなかで、今回は軽量鉄骨構造について紹介します。軽量鉄骨構造は一戸建てによくつかわれている構造なのですが、実際のところどのようなものなのかはあまり知られていません。
このコラムでは、軽量鉄骨構造のメリットとデメリットにあわせてとデメリットの改善策とあわせて耐震について紹介します。
目次
軽量鉄骨構造で建てられた建物のメリットについて
新しく家を建てる際、重要なポイントとしてどのような主要構造を選ぶかがあります。主要構造とは、家を建築するときの材料と方法を決めることです。さまざまな建築材料のなかに、今回紹介する軽量鉄骨というものがあり、メリットとデメリットがあります。
軽量鉄骨に使用する鋼材の厚さが6mm未満と薄いため、ほかの材料に比べるとコストを抑えることができるのです。コストが抑えられるだけではなく、鋼板を使用することで地震の揺れに強いことや劣化しにくく燃えにくいことなどもあります。
また軽量鉄骨構造は、木造に比べると虫が繁殖しづらいそうです。しかし、生活環境によっては必ずしも発生しないわけではありませんので、夏場などは虫よけ対策をしたほうがよいでしょう。
軽量鉄骨構造で建てられた建物のデメリットについて
軽量鉄骨構造を利用する場合、メリットだけでなくいくつかのデメリットも把握しておくことが重要です。
換気がしづらい
軽量鉄骨構造の家は木造に比べると、空気の抜けが悪いです。空気の抜けが悪いことに重ねて、熱をあまり逃がすことができません。そのため、夏場になると室内の気温が高くなり、冬になると寒くなってしまうデメリットがあります。
防音性に乏しい
軽量鉄骨は使用している鋼板の厚さが薄いため、防音性があまり高くありません。近隣の生活音や環境音が聞こえてくる場合がありますが、自身の生活音なども周囲に聞こえている場合があるため注意が必要なのです。
間取りが自由に決められないことも
軽量鉄骨構造で家を建てる際、ブレースという留め具が入っていることが多くあります。しかしこの留め金は一度設置するとブレースの構造上取り外すことができません。そのため、ある程度自由に間取りを決めることはできますが、場合によっては希望通りにならないことがあります。
軽量鉄骨のデメリットはリフォームすれば改善できることも
軽量鉄骨構造のデメリットを簡単におさらいすると、遮音性が低いこと、間取りが場合によっては制限されてしまうことです。このふたつに関してはリフォームをおこなうことで改善されることがあります。
遮音性が低い軽量鉄骨構造は、上階を歩いたり走ったりすると足音が響いてしまうことがあるそうです。また、大声で話していると隣の部屋にも聞こえてしまうかもしれません。
このような遮音性の低さは、壁や床に防音材を入れることで改善されることがあります。建築につかわれる防音材は、用途によって種類と方法があります。床には遮音性の高い吸音素材に張り替えることで、足音などが響かないようにすることが可能です。また、床と床の間に遮音マットというものを挟むことでも改善できるのです。
壁の場合、壁のなかに音を吸収する吸音素材や遮音性の高いシートなどを入れることで防音効果を一気に上げることができます。これにより室内の音を外に漏らしにくくなり、音漏れを気にすることなく生活することが可能です。
次に間取りですが、リフォーム時のプランなどをしっかりと決めることで改善することができる可能性があります。その際、いかに現状の間取りを維持しつつ景観を変えるかに重きを置くことで理想の間取りへと変化させることができるのです。注意点としては、依頼する業者との入念な打ち合わせが必要となるためしっかりと時間をかけることが重要です。
リフォームを考えている際、依頼する業者がどれほどの実績を持っているかを把握することは、とても重要だといわれています。依頼する業者のWebサイトや広告などをしっかりと下調することでこれまでにどのようなリフォームを手掛けてきたのかを調べることができます。直接業者に聞いてみるのもいいでしょう。
地震時に揺れやすい軽量鉄骨構造の揺れを軽減するには
軽量鉄骨は構造上、地震の揺れに耐えることができるため耐震性が高く倒壊しにくいです。しかし、鋼板を使用するため材料に重みがあり地震の揺れを感じやすくなってしまいます。
この問題は、免震や制震などの対策をおこなうことで軽減することが可能です。家の地震対策には揺れを伝えにくくする免震と揺れを吸収する制震、そして揺れに耐える耐震の3つがあります。これら3つの対策で軽量鉄骨構造に有効なのは免震と制震です。それぞれ紹介します。
免震
免震とは、家などの建物と建っている基礎と呼ばれる場所の間に免震装置というものを取り付けます。これにより、地面と家の間に隙間ができるため地震の揺れを直接受けることがありません。軽量鉄骨構造の場合、揺れを直接伝えないようにするこの免震は一番有効だといわれているのです。
制震
制震とは家を建てる際に、内部にダンパーと呼ばれるものや重量のある制震部品を組み込むことで揺れを吸収することができます。背丈の高い建物にとても有効で、2階や3階建ての家に取り入れられることが多いそうです。
まとめ
軽量鉄骨構造は、虫が繁殖しにくいことや劣化しにくいといったメリットがあります。その反面、揺れを感じやすいことや遮音性が低いため、騒音に悩まされるといったデメリットもあります。
しかし、軽量鉄骨構造のデメリットはリフォームをおこない、床や壁などの音が気になる場所へ遮音性の高い素材をつかうことで改善されることがあります。軽量鉄骨構造のメリットとデメリットをしっかりと把握し、リフォームなどをおこなうことでコストを抑えて揺れに強い家を作ることができるのです。
これから耐震のためにリフォームを考えている方は自身の家がどのような構造なのかを一度調べてみてはいかがでしょうか。あわせて、これから新築を考えている方はぜひ、軽量鉄骨構造を選んでみてはいかがでしょうか。
耐震工事を依頼できる業者や料金
依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「耐震工事」をご覧ください。
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