地震が起きたときに倒壊するのは家だけではありません。ブロック塀が崩れて人が下敷きになる事故も起きています。そのため、築年数が古い家にお住まいの方は、自宅のブロック塀の耐久性についても気を配る必要があります。
特に注意したいのが、既存不適格という言葉です。所有しているブロック塀が既存不適格に該当している場合、どんなデメリットがあるのでしょうか。
この記事には、どういったものが既存不適格となるのか、該当していた場合の危険性、耐久性をあげるためにはどうすればいいかをまとめてあります。
ブロック塀について心配な方は、安心・安全に生活していくためにもこの記事の情報を参考にしてみてください。
目次
ブロック塀の既存不適格に該当するものとは?
ご自宅のブロック塀の耐久性を判断するためには、どういったブロック塀が既存不適格に該当するのかを確認しておく必要があります。まずは、「既存不適格」の定義について確認していきましょう。
既存不適格となるブロック塀とは、「現在の建築基準を満たしていないブロック塀」のことです。ブロック塀を建てる際には「建築基準法」に基づいて設計する必要があります。この基準を満たさない設計のものは、建てることを許されていません。そのため、現在建っているブロック塀は、ほとんどが基準を満たしているということになります。
しかし、この建築基準法は2000年に改正されているのです。そのため、同じブロック塀でも「改正前の基準」なのか「改正後の基準」なのかによって耐久性は異なります。改正後の基準に追い付いていない昔のブロック塀は、既存不適格となることが多いのです。
このことから古いブロック塀は、改正前の基準に基づいて設計されていることがあり、衝撃に弱い可能性があるということが分かります。そういったブロック塀は地震などの衝撃に耐えることができず、ひび割れや倒壊といったトラブルを引き起こしてしまうかもしれません。ご自宅のブロック塀はいつ頃建てられたものなのかを確認してみるとよいでしょう。
ブロック塀が既存不適格でも違法なわけではない
ご自宅のブロック塀が既存不適格となる場合、「違法とならないかが心配……」という方もいることでしょう。しかし、所有しているブロック塀が既存不適格に該当していたとしても、法的に罰せられるというようなことはありません。
また、強制的に直すよう指示がとぶこともないので、直す義務があるわけでもないです。リフォームなどをおこなった際にブロック塀の耐震性の向上を要求されることもありますが、あくまでも個人の意思が優先されます。しかし、既存不適合となるブロック塀をそのままにしておくことは、多くのリスクを負うことになるのであまりおすすめできません。
古いブロック塀をそのまま放置したときの危険性
それでは、お住まいの住宅のブロック塀が既存不適格に該当する場合、どういったデメリットがあるのでしょうか。
前述した通り、弱っているブロック塀は大きな揺れや衝撃に耐えることができず、破損や倒壊といったおそれがあります。そういったトラブルの修理にかかる費用や手間などもデメリットとして挙げられますが、なにより人を巻き込んでしまった場合の危険が大きいです。
自宅のブロック塀がほかの人に危害を及ぼした場合、損害賠償責任を負うことになったり過失致死罪として裁かれたりすることがあるのです。既存不適合のブロック塀を所持すること自体は違法として扱われませんが、トラブル発生時は取り返しのつかないこととなるでしょう。
そういったトラブルは実際に発生しており、人の命が奪われてしまう重大事故も起きています。古いブロック塀を所持し続けることは危険なことなので、被害が出る前に対策をおこなっておくことがおすすめです。
ブロック塀の診断をしておこう
お住まいの住宅のブロック塀が既存不適格に該当するのか気になるかたは、一度耐震性の診断をしてみることをおすすめします。耐震診断をおこなうことで、補強が必要かどうかを知ることができるのです。
一口にブロック塀といっても「レンガ造り」「石造り」「ブロック造り」などさまざまな種類が存在します。そのため、耐震性を判断するためには専門的な知識が必要です。個人での判断は難しいことがほとんどなので、診断の際は業者に依頼するようにしましょう。
依頼先の業者は、「耐震工事」ができるところがおすすめです。耐震工事を施工する際は、耐震診断もあわせておこなっていることが多い傾向にあります。そのため、安心して診断を任せられるでしょう。業者が見つかったら、電話で「ブロック塀の診断をしてほしい」と伝えてみてください。
しかし、ブロック塀の診断や補強には費用が発生するので注意が必要です。ブロック塀の状態によって方法は異なり、工事内容によって金額は変動します。「思っていたよりも高くて払えそうにない……」といったことにならないためにも、補強方法についてあらかじめ確認しておくようにしましょう。
ブロック塀の工事方法
・補強、補修工事
ブロック塀の一部にひび割れが確認できる場合などは、弱っている部分だけを補修するだけでよい場合があります。費用は20,000円程度を目安として考えてください。比較的簡単な工事となるので、その分料金も安くなります。
・新設工事
ブロック塀が全体的にひどく損傷している場合は、新しく建て直す必要があるかもしれません。この場合、工事費用とは別で解体費用も必要となります。具体的な費用は工事の規模によって決まるので、診断の際にあわせて確認しておくようにしましょう。補修工事よりも高額になりますが、耐震性は申し分ない出来上がりになるでしょう。
・解体工事
ブロック塀に必要性を感じていない方は、取り除いてしまうというのもひとつの方法です。この場合は解体費用のみで済みますが、埋め立ての費用は別途発生するかもしれません。
まとめ
現在の基準で設計されていないブロック塀は、既存不適格に該当します。古いブロック塀は昔の基準で建てられていることが多いため、既存不適格であることが多いです。
既存不適格のブロック塀は、所持しているからといって違法になることはありません。しかし、地震や衝撃で崩れてだれかに危害を加えた場合は、責任を取る必要があります。損害賠償の問題や過失致死罪として扱われることもあるので、かなり危険といえるでしょう。
ブロック塀の耐久性が心配な方は、まずは診断を受けてみてはいかがでしょうか。診断を受けることでブロック塀の耐震性や必要な補強の内容を知ることができます。耐震工事ができる業者に依頼して、安心・安全を手に入れてみてください。
耐震工事を依頼できる業者や料金
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