古い木造の住宅などですと、冬は特に寒くて台所に立てないという話を聞くことがあるかと思います。それは、断熱材がはいっていないのが理由とされています。古い木造住宅には、高齢の方が住んでいることが多いので、部屋の温度差は心臓への負担にもなりかねません。しかし、家を建て直すことは容易にはできず、暖房器具でなんとか耐え忍んでいる方がいるかと思います。そこで、おすすめしたいのが断熱リフォームです。暖かくなる効果はもちろん快適に暮らせるでしょう。
今回は、そんな断熱リフォームの効果や施工についてご紹介していきます。きっと、参考になること間違いなしです!
目次
断熱リフォームの効果
断熱リフォームの効果をご紹介しましょう。
①断熱すると暖房の効きが良くなる。
断熱前は、暖房をつけて1時間たってもまだ暖かくならなかったというお宅をリフォームしました。すると、約30分で暖房の効果を実感でき、暖かく感じることができたという事例があります。同様に冷房も効果があり、冷暖房の空気を逃がさないので効果が良くなるのです。
②光熱費が節約できる。
冷暖房がよく効くということは、余分な消費電力を使わなくて済むということです。そのため、光熱費が安くなるでしょう。実際に、約17,000円もお得になった方もいらっしゃります。
③病気改善にも効果がある。
冬になかなか暖房が効かずに手足が冷えた状態だったのが、大きく改善されたという方がいらっしゃります。女性は特に冷え性の方が多いので、暖房がよく効くことで改善されるでしょう。また、アレルギー系の疾病改善も改善されたという結果がでています。
④壁や床の表面温度が8度上昇できる。(冬場)
一般的な自由宅で室温20℃、壁の表面温度が10℃ほどの時、体感温度は15℃程度になります。しかし、断熱がしっかりしてある住宅だと、室温20℃、壁の表面温度18℃、体感温度は19℃となります。同じ室温にいても、壁の温度で体感温度は大きく異なることになるのです。
⑤冷房を同じ設定にしても、室温が4℃も差が出る。(夏場)
一般的な住宅だと、夏場天井の温度は40℃を超えます。そのため、室温は31℃にもなります。しかし、天井に断熱リフォームをしてあると、天井の温度は35℃ほどになり、室温は27℃ほどになるのです。冷房の節電にも大きく繋がるでしょう。
⑥室内の温度をそのまま保つことができる。
断熱リフォームを行うことで、一日中室温を保つことができるでしょう。一般的な住宅では、朝と晩は特に冷え込んだりしますが、それがないでしょう。大きな室温の差がないことは、身体にもやさしいでしょう。
断熱リフォームの施工部分
断熱リフォームを効果的に行うためには、家の状態や予算によって方法が異なります。大きくわけて2つの施工方法があるので、ご紹介しましょう。
内断熱工法
家の内側から施工する方法です。内部の壁をはがし、断熱材を入れる方法。または、上から断熱材を貼る方法があります。
壁をはがす場合は、部屋の家具を移動させたり、キッチンも移動させたりする必要があります。そのため、移動が困難な場合は必要な箇所のみ断熱させる場合もあります。また、エアコンやコンセントなどの電気工事も必要になります。引っ越しを余儀なくされるので、借り住まいを用意したりする必要があります。
断熱材を上から貼る場合は、壁をはがす場合のような解体はありません。施工期間も短く済でしょう。しかし、部屋が少し狭くなるでしょう。
外断熱工法
断熱材を家の外側に貼る方法です。家具などを移動させることもなく、施工は短期間で楽です。しかし、家に重さがかかるので、耐震強度が十分にあるか確認してから行う必要があります。
これらの施工方法を踏まえて、どんな箇所を断熱リフォームすれば効果があるのか見ていきましょう。
①床下
底冷えという言葉を聞いたことはありませんか?冷たい空気は足元に溜まる性質を持っています。そのため、床に断熱材が入っていないと特に冷たく感じてしまいます。
床下にもぐって施工する方法、床をはがして施工する方法、いまの床の上から断熱材を貼る方法と3つ方法があります。
②天井
屋根裏を断熱するための方法です。隙間なく断熱材を敷き詰めると、屋根や天井から熱が逃げることを防ぐ効果があります。
③壁
部屋は、壁にかこまれてできています。その壁に断熱材が入っていないと、外気温をそのまま部屋に伝えてしまいます。そこで、熱を通しにくい断熱材を入れることで部屋の温度を外気温で左右されないようにします。
④窓
室内の熱の約半分が窓から逃げていくともいわれています。窓のサッシを取り換えることもできますが、2重サッシにするほうが簡単に施工できてコストを抑えることができます。
【実際の施工事例】
冬の寒さがストレスになっているので、断熱リフォームを決意されたA様。
特に生活に必要な、居間兼寝室と、浴室や台所などの水回りとそれをつなぐ廊下を断熱リフォームされました。
工事内容
今までの壁・天井・床はそのままで施工する方法でおこないます。
壁や天井は「ネオマ断熱ボード」を貼り、窓は内窓「プラマードU」を設置、床は床下収納庫などから床下に入り、床用断熱材「ジュピー」を設置する施工内容です。
工事の流れ(工事場所ごと)
【壁】 1日目 家具などを移動させて養生します。
↓
既存のクロスをはがして、上からボードを貼っていきます。
2日目 断熱ボードの上から新しいクロスを貼って終了。
【床】 1日目 床下収納から床下に入ります。
↓
床下から断熱材を貼って終了。
【窓】 1日目 室内側に内窓を設置し、終了。
工事後の効果
居間兼寝室で検証したところ、暖房してもなかなか暖かくならなかった床が、リフォーム後は足に冷たさが伝わるのが和らいだということでした。それは、暖房機器の温度と同じ温度に床が温かくなったということを意味し、外気温に影響されていないという証拠となっています。A様も、冬のトイレが苦痛できしたが、今ではそれはありません。とおっしゃっていました。部屋もすぐに暖かくなるので、暖房機器をいくつも使用しなくて済むので、荷物もすっきりされたそうです。
断熱リフォームの施工に使用される断熱材
断熱リフォームに効果的な断熱材をご紹介しましょう。
繊維系の断熱材、グラスウール断熱
多くの住宅で使用されているグラスウール。厚みや繊維の細さによって、性能が異なります。特に細い繊維のものを「高機能グラスウール」と呼んでおり、繊維が細かくなるほどに空気を良く含むので断熱効果が高くなると言われています。価格は安いので、よく使用されています。
繊維系の断熱材、ロックウール断熱
耐熱性に優れている商品です。そのため、家事になってもなかなか燃えないので安心です。人口的に作られて繊維でもあります。
繊維系の断熱材、セルローズファイバー、羊毛、ポリエステル
リサイクルされた断熱材です。古新聞や古着などから再生されており、環境にやさしい商品です。ただ、価格はグラスウールやロックウールより2~4倍もします。
発泡樹脂系、ポリスチレンフォーム
水や湿気に強い商品です。そして、断熱効果も高く、床や外断熱に使用されています。価格は、グラスウールより高くなります。
発泡樹脂系、フェノールフォーム
フェノールフォームは、断熱材の中で特に性能がよいです。しかし、そのぶん高価なものとなっています。
発泡樹脂系、ウレタンフォーム吹きつけ断熱
形になった断熱材を貼って施工するのではなく、吹き付けると発砲する材料を使用して断熱効果を得る方法です。隙間をしっかり埋めることができ、劣化にも強いとされています。今の所、約2割しかシェアはありませんが、それからは需要が増えると考えられています。
断熱リフォームの工期
断熱リフォームで効果を得るように、施工した場合の工事期間をまとめてみました。
・床 断熱材のみ 1~2日
床下断熱+ 床材の張替え 3~6日
・天井 天井裏にもぐって施工する場合 2~4日
天井をはがして施工する場合 3~4日
・壁(内側から施工)骨組みの中に断熱材を入れる場合 2~4日
(外側から施工)断熱材を直接塗る場合 8~14日
外壁に直接断熱材を貼る場合 14~30日
・窓 内窓をつける 1~2日
断熱リフォームにかかる費用
断熱リフォームで効果を実感するために必要となる費用を、事例と共にご紹介します。
【床の断熱リフォーム】
・施工 床下断熱と床材の張替え
・施工面積 66平方メートル
・施工費用 約125万円
【天井の断熱リフォーム】
・施工 天井をはがして断熱材を貼る
・施工面積 66平方メートル
・施工費用 約100万円
【壁の断熱リフォーム】
・施工 内側から壁を壊して、骨組の隙間に断熱材を入れる
・施工面積 150平方メートル
・施工費用 約90万円
【窓の断熱リフォーム】
・施工 内窓をつくる
・施工サイズ 腰窓 170センチメートル×110センチメートル
・施工費用 約7万円
これらのように、断熱リフォームには費用がかかってしまいます。そのため、少しでも安く抑えるコツをご紹介しましょう。それは以下の3つがポイントです。
①断熱リフォーム実績が十分にあるか。
断熱リフォームには、隙間をしっかり埋める細かな作業が必要となります。そのため、実績がないとおもわぬトラブルに発展しかけません。その後、またリフォームし直しなどならないように、しっかり実績ある業者に依頼しましょう。
②追加費用がかからないか。
しっかり、施工前に見積りをお願いしましょう。1社だけではなく、数社見積りをお願いして比較してみることをおすすめします。そして、追加費用がかからないことを確認してから依頼しましょう。施工内容や必要とする材料などをしっかり確認することで、追加料金がかかることを防ぐことができるでしょう。
③他のリフォームと同時に行う。
内側から断熱材を貼る場合、家具の移動などが一度で済むのでおすすめです。また、外側から断熱材を貼る場合では、足場を組むのでついでに屋根や家の外壁のメンテナンスを行うとトータルコストを抑えることに繋がるでしょう。
断熱リフォームの注意点
家の空気を外に逃がさない断熱リフォームの効果だけに注目してしまうと、デメリットを見逃してしまいます。しっかり、注意点も確認していきましょう。
①しっかり隙間なく施工しないと、家の空気は逃げてしまう。
せっかく、断熱リフォームをしても隙間があれば意味がありません。施工には丁寧かつ正確さが求められます。施工業者を選ぶ時には、その会社のホームページなどで施工事例などを確認しましょう。その会社の評判を調べるのもよいでしょう。
断熱リフォームには、経験が必要です。しっかり、実績と豊富な経験を持った業者を選ぶとよいでしょう。
②結露に注意しないと、湿気でダメージを受けてしまう。
断熱することで、家の中の水分量が多くなってしまいます。そうすると、結露を発生させてしまうでしょう。結露は、水分です。そのまま、放置しておくとカビが発生してしまう可能性があります。また、カビをエサとするダニもよってくると衛生的にも悪くなってしまいます。そして、木造の家では水分で木を腐らしてしまう可能性まで出てくるのです。
そのため、防湿シートを使用し、結露を防止することが重要となります。
断熱リフォームの効果を実感するためにもよい業者を
断熱リフォームを効果的に実感するためにも、良い業者選びが重要となります。良い業者であるかを見極める方法をご紹介しましょう。
断熱リフォーム実績を多く持っていること
先ほども述べたとおり、断熱リフォームは細かで正確さが求められる作業です。隙間があいていては、断熱効果も得られません。追加費用が掛かる場合もあるので、しっかり実績を確認しましょう。
断熱リフォーム事例をホームページに掲載していること
多くの断熱リフォーム実績を持っている業者は、事例も一緒に掲載していることがほとんどです。そのため、事例や評判などを確認して判断しましょう。
しっかり見積りを出してくれること
事前に自宅の状態を見てもらい、見積りをしっかり作ってくれる業者を選びましょう。今の状況を確認もせずに見積りは出せないでしょう。追加費用を請求される場合もあるので、施工内容などもしっかり確認してから依頼しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は、断熱リフォームの効果とその施工についてご紹介してきました。冷暖房がなかなか効かなくてお困りの方は、ぜひ暖熱リフォームをおすすめします。そして、よい断熱リフォームを行うためにも、良い業者を依頼したいものですよね?もし、業者選びに悩まれましたら、当サイトをご活用ください。きっと、よい業者を見つけることができるかと思います。
断熱工事を依頼できる業者や料金
関連記事カテゴリ一覧
断熱工事の記事アクセスランキング
断熱工事の最新記事
カテゴリ別記事⼀覧
- お庭の手入れ
- 害虫駆除
- 害獣駆除
- 電気工事
- 鍵開け・交換・修理
- 窓ガラス修理・ドアノブ修理
- 家の修理
- バッテリー上がり
- ハウスクリーニング
- ペット火葬・葬儀
- 家電修理
- パソコン修理・ネット回線
- 家具・雑貨の修理
- 外壁・屋根工事
- リフォーム
- 防犯カメラ設置
- 盗聴器・その他調査診断
- 便利屋・代行サービス
- 引越し・配送サービス
- オフィス・店舗向けサービス
- その他