「生活音」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?その名の通り、人間が生活する中で発生する様々な音のことです。以下は代表的な生活音です。
足音、家具を動かす音、洗濯機など家電の作動音、テレビ・ラジオ・パソコンからの音、電話での話し声、ペットの鳴き声、車やバイクのエンジン音、ドアや窓の開け閉めの音……etc
普通に暮らしていればどうしても発生してしまう音ですから、お隣や近隣住民の生活音はある程度は許容するべきかもしれません。しかし度を越した生活音は、騒音となってしまうのです。
そこで今回は、しばしばニュースなどでも報道されるご近所トラブルの「騒音」について詳しく見ていくことにしましょう。現在騒音にお悩みの方も、自身が騒音の原因になっていないか心配な方も、ぜひチェックしてみてください。
目次
生活音の種類と騒音のレベルについて
一般的に騒音にはデシベル(db)という単位が使われていますが、騒音はいくつかのレベルに分類されています。以下は生活音の大きさとそのレベルの目安です。
▼静かな騒音レベル(20db~30db)
ほとんど聞こえないくらいの小さな音です。よほど注意していないと聞き逃す程度の音です。
●代表例
ささやき声
木の葉がこすれる音
郊外の深夜
▼普通の騒音レベル(40db~50db)
普通に生活をする分には支障のない程度のものです。
●代表例
人の普段の話し声
市内の深夜
静かな住宅街の昼間
家庭用エアコン室外機
換気扇(1m程度の距離から)
▼うるさいレベル(60db~70db)
このあたりか人によってはかなり気になり始める音です。会話をするときなどは、大声を出さないとコミュニケーションに支障が出ます。
●代表例
人の少し大きめの話し声
車のアイドリング
トイレの洗浄音
洗濯機の作動音
掃除機の作動音
やかんの沸騰音(1m程度の距離)
▼きわめてうるさいレベル(80db~90db)
このレベルからはかなりうるさいと感じる人が大半です。継続的に聞き続けると聴力に影響が出る場合があります。
●代表例
犬の鳴き声
人の大声での会話
ピアノの演奏音
▼100db~110dbのレベル
●代表例
線路のガード下(電車の通過時)
自動車のクラクション(2mの距離から)
ヘリコプターの近く
▼120db以上のレベル
120dbより大きな音は、生活の中で体験することがほとんどない音のレベルです。肉体的に苦痛を感じるのが120デシベルといわれています。
●代表例
旅客機のジェットエンジンの近く
近くに落ちた雷の音
騒音レベルの測り方
今現在、騒音のことでお悩みの方はまず騒音がどの程度のものか測ることが大切です。なぜなら、管理会社などに騒音対策のことで相談するとき、具体的な数値がある方が説得力を与えられます。騒音状態は他人にうまく伝えようとしても難しく、「あなただけがうるさく感じるだけでは?」と言われてしまうと、困ってしまいますよね。
騒音計について
「騒音のレベルを調べるなら、ボイスレコーダーにでも録音すればいいじゃないか」と思われる方も多いでしょう。しかし、ボイスレコーダーでわかるのは「どんな音がしているか」であって、「音の大きさ」を具体的に数値にすることはできません。
そんな時に活躍するのが騒音計です。騒音計は人の耳に聞こえるのと同じようにセットされたマイクロフォンで、騒音のレベルを数値として具体的に表すことができるものです。
近年はレンタルも行っているようなので、試してみる価値はあるかもしれません。
スマホアプリの手軽な騒音計アプリ
色々なアプリを入れて機能を追加することができるスマートフォン。実は騒音計のアプリを入れることで、お手持ちのスマートフォンが騒音計に変身させることができます。
IPhone、Androidの両方に良いアプリがあるようなので、代表的な無料アプリをご紹介します。
▼iPhone用騒音計測アプリ
・Decibel 10: プロフェッショナルノイズメーター
スタイリッシュな見た目のアプリで、最大値と最小値も記録できる優れたアプリです。
・騒音計 FREE
シンプルな見た目のアプリですが、使い方は簡単。騒音の平均値とピーク時の騒音がひと目で分かるデザインです。
・Noise Meter(Ver.2.8.3)
騒音特性を異なる3つのモードで測定可能。微調整を行うことでより高い精度の騒音計測が可能なアプリです。
英語表示だけなのがネックといえますが、それを補ってもあまりある機能性といえるでしょう。
▼Android用騒音計測アプリ
・Smart Tools – ツールボックス
分度器や高度計、メジャーなど様々な機能が一つになったアプリで、騒音計機能もあります。
・サウンドメーター&ノイズ検出器
シンプルな見た目で騒音測定が可能なアプリです。騒音をグラフ化して見ることも可能です。
・サウンドメーター
スタイリッシュなメーター付きの騒音計アプリです。端末ごとの微調整も行ってくれるアプリですから、Androidスマートフォンのように様々な機種がある場合でも安心して使えます。
▼騒音計測アプリの注意点
アプリによる騒音計測は、本来の騒音計と比べると精度が落ちることがあります。しかし、試しに騒音を測ってみたいというときに手軽にインストールして計測できるのは大きな魅力です。
騒音対策に効果がある防音グッズを紹介
様々な生活音に囲まれて暮らす私たちは、常に音によりストレスを受けているとも言えます。特に深夜や早朝の騒音は、睡眠妨害にもなるので健康にも悪影響です。
そんな騒音に悩まされている時に役立つ手軽に使える防音グッズをご紹介します。賃貸住宅のように大規模に部屋の工事を行えない場合は、防音グッズをうまく活用しましょう。
・耳栓
周りがうるさいのなら、その音が耳に入らなければいいのです。耳栓は最も簡単な騒音対策ですが、耳栓を装着した時の違和感がどうしてもあります。どうして自分ばかり我慢しなければならないのか、と納得できないところがあるかもしれませんね。
・防音カーテン
例えば、交通量の多い道路や鉄道路線の直ぐそばに住んでいたり、近隣住民の車やバイクの空吹かしなど窓の外からの騒音にお悩みの方は、、防音カーテンがおすすめです。
防音カーテンは普通のカーテンよりも厚手に作られており、特殊な折り方や素材を使うことで窓からの騒音をシャットアウトしてくれます。
・防音シート
防音シートは、工事現場などで外に工事の騒音を漏らさない目的で利用されることがありますが、市販されているのでこれらを壁や床に敷いて騒音対策にすることができます。
見た目が実用一点張りなのが玉に瑕といえますが、上から壁紙を張ってみたり、カーペットの下に敷き詰めるなどすると良いでしょう。
より高品質な騒音対策
上記でご紹介したグッズは、簡単に騒音対策ができる反面、見た目や防音性能に若干劣る部分があるものです。より本格的な騒音対策を行うのであれば、やはり専門業者の力を借りることも検討する必要があるでしょう。
・壁や床、天井自体に防音対策
壁や天井、床に防音材を入れたり、既存の壁の表面に防音材を貼り付けるなどして、外からの音を遮断する方法です。専門業者への依頼であれば、防音シートとは異なり室内の壁として不自然にならないような見た目で施工をしてもらうことも可能です。
・ドアや窓の騒音対策
壁だけを防音対策したところで、窓やドアなどの対策が疎かにしては、騒音がそのまま室内に入ってきてしまいます。二重窓の施工や、防音効果の高いサッシやガラスに交換するなどが必要です。
・防音室の設置
家全体の工事を行うことは難しくても、防音室を作ることでその部屋だけに騒音対策をすることも可能です。ピアノを習うお子様がいるなど楽器演奏をする方などが作ることの多いものですが、外からの音に対しても効果を発揮するので、検討の余地はあります。
上記の防音工事は大規模な工事が必要になります。これから設計に入る住宅の場合も、家の壁の厚さ、騒音の種類などで最適な騒音対策を行うために専門業者が設計段階から一緒に参加してもらう必要もあるでしょう。
まとめ
騒音は一度気になり始めればどんどん気になってくるものです。もちろん騒音の発信源は必ずしも悪意があるとは限りませんし、また自身が気づかない間に騒音の原因になっていることもあります。
近隣トラブルの主な原因ともなる騒音問題ですが、騒音の原因がどうしようもない場合や、住居環境によっては自身にあった防音対策で自衛をするより他ありません。防音グッズやの活用や、根本的な解決として防音工事を検討するなど、快適な住環境を賢く実現していきましょう。
またこれらの対処を依頼する騒音対策のプロをお探しの場合は、「生活110番」から「家のリフォーム業者」を探してみてください。
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