防犯カメラを新しく設置するとき、「防犯カメラってどんなものかな?」と調べてみますよね。でも防犯カメラで録画した映像の保存期間はかならずチェックするようにしてください。
いざ窃盗や万引きがあったときに「映像が残されていなくて、被害状況がわからない」という事態になりかねません。つまり防犯カメラの保存期間は、購入前に絶対に知っておきたい知識のひとつですよね。
今回は、防犯カメラの保存期間について取り上げます。個人宅からコンビニやATMなどの防犯カメラの保存期間もご紹介していますから、実際に設置するときの参考にしてくださいね。
目次
【コンビニやATMなど】各施設の保存期間はどれくらい?
原則として、防犯カメラの映像を何日間保存するかについては、使う人が自由に設定することができます。
ただ、映像データの記録容量には限りがありますし、防犯カメラの保存期間があまり長すぎたり短すぎたりすると、重要なシーンを探しづらかったり、見たいときには上書きされて消えてしまったりと、防犯の用途に差し支えますよね。
こうしたトラブルを避けるために、防犯カメラを運用するうえでは、「この施設ではこのぐらいの期間保存する」といった相場のようなものが存在します。
街中で見かける防犯カメラの保存期間は、一般的に以下の通りだとされています。
住宅用…1週間~10日間
コンビニ…1週間~1か月
ATM…1か月~3か月
金融機関…1か月~1年
これらの数値はあくまで参考です。とくにコンビニや住宅用は、カメラ自体の性能にバラつきがあり、保存期間の設定も左右されやすいため、一概にこの期間内は保存しているとは断言できません。
また市役所や公民館といった公的施設では、市町村ごとに保存期間のガイドラインが設けられている場合があります。ガイドラインは各市町村が独自に設定するものなので一概にはいえませんが、大抵の場合は1か月程度保存するとされています。
防犯カメラには、犯罪抑止や証拠押さえといった防犯用途のほかにも、たとえば従業員の作業工程を確認したり、建設現場などで工事の様子を撮影したりといった記録の用途で設置されることがあります。
そうした記録用途の防犯カメラは、1年程度の長期間にわたって映像を保存されることがあるようです。
防犯カメラの保存期間を決める要素
防犯カメラの保存期間には、「防犯用途に扱いやすい期間」と「カメラが保存できる限界の期間」というふたつの制約があります。防犯カメラを運用するにあたっては、このふたつの制約を念頭に置いて、バランスの良い保存期間を決めなければなりません。
防犯カメラが映像を保存できる期間は、主にカメラ自体の性能によって左右されます。保存期間を決定づける要素は以下の通りです。
記録媒体の容量
カメラがとらえた映像は、ハードディスクやSDカードといった記録媒体に保存されます。当然、記録媒体の容量が大きければ大きいほど、長い期間映像を保存しておくことが可能です。
画質
より鮮明で解像度の高い(画質の高い)映像ほど、データの容量が大きくなり、保存可能な期間は短くなります。しかし、データを小さくしたいからといって画質を落としてしまうと、今度はカメラに映った人の顔が判別できなくなってしまうため、とくにバランスを考えるべき要素です。
フレームレート(fps)
カメラのとらえる動画映像は、1秒間に何十枚というスピードで連続して撮影された静止画の集合体です。「フレームレート」とは、この静止画を1秒間に何枚のペースで撮影するかを示す数値であり「fps」という単位で表されます。
たとえば5fpsの映像は1秒間に5枚のペースでシャッターを切った映像であり、これはコンビニの防犯カメラなどによく使われるカクカクしたコマ送りの映像です。
fpsが高ければ高いほど、映像内の静止画の枚数は増え、その分データも大きくなります。しかし、fpsが高くないと人の素早い動きに対応できず、人相をとらえられない可能性があるため、防犯用途でカメラを使うならある程度のfpsは確保しておくべきかもしれません。
カメラ選びに迷ったら・・・
防犯カメラを運用する際は、上で挙げたようなさまざまな要素をバランスよく考えながら適切なカメラを選んでいく必要があります。ご自宅や店舗にどのようなカメラを設置するのがいいか、個人で判断するのは難しいかもしれません。
カメラ選びに迷ったときは、防犯カメラの専門家にどんなカメラが適切かを相談するというのも1つの手段です。
防犯カメラ設置を依頼できる業者のなかでも、 防犯カメラ設置110番のような現地調査を無料でおこなってくれるところであれば、気軽に相談することができます。カメラの導入をお考えの際はぜひ検討してみてください。
保存期間をのばす方法
防犯カメラを運用していると、もっと長い期間防犯カメラの映像を保存したい、でも記録媒体の容量が足りない……といった課題につき当たることがあります。
より大容量の記録媒体を買い増しすることももちろん1つの手段ですが、工夫次第で今の機材でも防犯カメラの保存期間をのばすことができるかもしれません。
画質、フレームレートを下げる
画質とフレームレートはともに映像データの大きさを左右する要素です。市販されている多くの防犯カメラは、設定でこのふたつの数値を変えられるようになっています。画質とフレームレートを下げて、データ容量を小さくすることで、保存期間をのばすことが可能です。
時間帯を限定する
24時間常に監視していれば、当然映像データの量は膨大になっていきます。一方で、防犯カメラによる監視が必要なシーンというのは、1日のなかで意外に少ないのではないでしょうか。
たとえば、住宅の空き巣に対する防犯が目的でカメラを設置する場合、朝や夜間など誰かが家にいる時間帯はカメラで撮影する必要性が薄くなります。逆に駐車場などで盗難防止にカメラを設置する場合、昼間に車で外出している間の映像はあまり重要ではないかもしれません。
このように、24時間ずっと撮影し続けるのではなく、1日のなかでピンポイントに監視が必要な時間帯を考えて、その時間帯だけカメラが稼働するように設定すれば、映像データの量を極力少なくして、保存期間をのばすことができるのではないでしょうか。
適切な保存期間はどれくらい?
防犯カメラの保存期間を設定する場合は、「どこに」「どんな目的で」カメラを設置するかを考えて適切な保存期間を決めましょう。また、自分がカメラの映像を確認できる頻度も重要です。
たとえば、住宅の空き巣対策に防犯カメラを使う場合、毎日録画データを確認できるのであれば、保存期間は1日あれば十分かもしれません。
しかし実際は毎日録画を確認するのは大変ですし、何かあったときに警察にデータを提出する可能性を考えると、1週間程度は保存するようにしておくのが無難とされています。
同様に、遠く離れた場所や、頻繁な確認が難しい場所に設置する場合は、映像データの確認が可能な頻度を目安にして保存期間を設定するようにしましょう。
防犯カメラの映像の提供を求められるとき
防犯カメラで撮影した映像は、裁判や犯罪捜査などで強力な物証としてはたらくため、防犯カメラの保存期間次第では、警察や第三者から映像データの提出を求められる可能性があります。
映像データを要求してくる第三者とは、たとえば防犯カメラの範囲内でひったくりやスリなどの犯罪被害に遭った人や、浮気・素行の調査を行っている興信所、事件の捜査を行う警察や検察、裁判所などです。
こうした要求に対して映像データを提出する場合、気を付けなければならないのは「個人情報」の取り扱いについてです。人の顔が映り、個人の特定が可能な映像は、法的に個人情報として扱われます。
個人情報の取り扱いには「個人情報保護法」という法律で厳重な管理が求められ、第三者に安易にデータを渡してしまった場合、法的なトラブルに巻き込まれる可能性があります。
そのため、警察などの捜査機関を除いて、個人間の映像データの受け渡しには十分に注意をしておきましょう。原則として、公的な求め以外には応じないのが無難かもしれません。
いざというときのためにバックアップをしてみよう
一般的な防犯カメラは、保存期間が過ぎたデータから順次削除され、次の録画データが上書きされていくこととなります。これは防犯カメラを運用し続けるうえで避けられない措置ではあるのですが、撮影した映像を消さずに残しておきたいケースがあるかもしれません。
たとえば、警察に録画データを提出しなければならないけど、スケジュール的に提出しにいける日が保存期間を過ぎた後になる場合。あるいは、見知らぬ人が家の近くをうろついているのが撮影できて、事件があったときに有力な証拠になりそうな場合。
有事に備えて映像を残しておきたいのに、保存期間が過ぎてデータが消えてしまっては、元も子もありません。そこで、いざというときのために重要そうな映像はバックアップしておきましょう。
防犯カメラに取り付ける記録媒体(レコーダー)には、別の記録媒体に映像データを移し替えるバックアップ機能をそなえたものがあります。USBメモリやSDカードなど、別途用意した記録媒体を繋げて操作することで、大事なデータを取り置きしておくことができます。
大抵の場合USBメモリやSDカードはレコーダーよりも保存容量が小さいため、映像データのすべてをバックアップすることは難しいです。そのため、撮影した映像をしっかり確認して、残しておきたい部分を取捨選択する必要があります。
犯罪が起こったときに捜査に役立てるためにも、定期的に映像の確認を行い、必要ならバックアップをとるようにしましょう。
まとめ
防犯カメラは住宅や施設を守る非常に心強い味方ですが、その真価は適切な運用を行ってはじめて発揮されます。防犯カメラの保存期間を決定づける「保存容量」、「画質」、「フレームレート」の3要素をしっかり把握して、必要な映像をしっかり保存できるような使い方を心がけましょう。
また、使う防犯カメラを個人で選ぶことが難しい場合は、専門家に相談して決めるのも有効な手段です。防犯カメラの運用に詳しい経験豊富なプロの目線から、適切なカメラ選びについてアドバイスがもらえるかもしれません。
防犯カメラ設置を依頼できる業者や料金
依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「防犯カメラ設置」をご覧ください。
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