CPUとは、マウスやキーボード、ハードディスクや周辺機器などからデータを受け取り、制御、演算をおこなう部分のこと。すなわち、パソコンの頭脳ともいえます。
CPUはCPUソケットというところに入っており、CPUチップと機械の通電、通信する役割をもっています。パソコンを分解するとすぐに目に入る、緑色の基盤(マザーボード)に組み込まれています。
このように、CPUはパソコンにしっかりと組み込まれているのですが、ひょんなことからCPU自体が壊れてしまうことはよくあります。そのせいで、パソコンが使えなくなるといったトラブルがあるのです。
今回はなぜCPUが故障してしまうのか、その原因とトラブルが起きた時の対処法をお教えします。
目次
パソコンの頭脳!CPU故障するサインとは
CPUはパソコン全体の機能をつかさどる部分であり、車でいえばエンジン。人でいう頭脳ともいわれています。つまり、とても大切なところなのです。
部品自体は小さく、平らな形をしていて、裏側には数多くの突起が付けられています。
普段はパソコン内部の緑色の基盤(マザーボード)に設置されている「CPUソケット」の中にはめ込まれています。
取扱には最新の注意を払わなければいけませんが、大切なものであるからこそCPUは故障する機会は少ないといわれているのです。
しかし、故障してしまうトラブルは実際によく起こります。
CPUに不具合がでるとどういった症状がでてしまうのか、見ていきましょう。
①頻繁にフリーズするようになる
②パソコンが起動できない、起動の仕方がおかしい
③パソコンが再起動を繰り返す
④突然パソコンが落ちるようになる
CPUの故障でみられる症状は以上の通りです。これらの症状がパソコンで見られる場合はCPUの故障も視野に入れましょう。
CPUには故障の前兆もあります
CPUが故障して、故障に気づくよりも、前兆を素早く把握して壊れる前になにか対策を取りたいものですよね。そこでCPUの故障の前兆についてご紹介します。
CPUが故障する前兆
CPUが故障する前兆は以下の通りです。
①たまにフリーズするようになる
フリーズとはパソコンの画面が固まって動かなくなってしまうこと、動作が著(いちじる)しく遅くなることをいいます。このフリーズはパソコンを使っている人であれば、多くの人が経験してきたトラブルです。
大きな容量のデータの処理が追い付かなくなることで発生する現象でもありますが、CPUが故障した場合でもこのフリーズはみられるのです。
「大きな容量を使う作業もしてないし、データもそんなに保存していない」そんな場合はCPUが故障しているかもしれません。
②パソコンが勝手に落ちるようになる
パソコンが勝手に落ちる症状は、パソコン自体の電力不足などでよくあることですが、熱暴走によるものやCPUの故障で落ちることもあるようです。
しかしフリーズ=故障ではないことは留意しておきましょう。
CPUソケットの役割
CPUソケットとはCPUを固定・接続するもので、CPUチップと機械の通信、通電を介する役割を持ちます。充電器で例えるところの電源プラグのようなものです。このCPUソケットがないと、CPUチップと本体の通信、通電ができなくなります。
またチップがうまくはまっていないなどもCPUが反応しない原因になるでしょう。
メンテナンス不足?CPUが故障する原因
CPUはそもそも、パソコンのパーツのなかでも故障する頻度は少ないといえます。では、なぜ、CPUは故障してしまうのでしょうか。
・熱暴走
CPUはパソコンの制御・演算を行っている、パソコンパーツのなかでも働き者です。このCPUの熱が上がってしまうとパソコンが正常に動かなくなることがあるのです。
CPUの熱は普段、ファンやヒートシンクなどの冷却装置で熱を冷まします。しかし、このファンなどにほこりがたまってしまうと熱が逃げるところがなくなってしまい、結果、CPUが熱くなって故障してしまうことがあるのです。
ですが、最近のCPUは高熱に強く作られるようになったため、熱暴走でCPUが壊れてしまうことは少なくなってきています。つまり古いパソコンほど、CPUの故障はしやすくなるといえるでしょう。
・物理的な損傷
CPU本体を落として傷つけてしまったなどの本体自体の損傷はいわずもがな、故障の原因となるでしょう。しかし、CPUはマザーボードのソケットの中に入っているので、CPUを本体から出さない限り、PC自体が壊れるほどの強い衝撃を受けるなどしないと壊れることはないでしょう。心当たりがない人はこれが原因で壊れるのは考えにくいです。
・CPUを入れる向きを間違えている
CPUをソケットにはめるときは向きがあります。間違えた向きでソケットの中に入れてパソコンを使おうとすると、そもそもパソコンの電源が付かないといったことが考えられます。CPUを外した覚えがある人は向きを変えてもう一度パソコンが正常に動くかトライしてみましょう。
・オーバークロックでCPU内部回路が損傷
CPUの処理速度を上げるために、製造者が定めた値以上の値に高めて動作をさせることをオーバークロック、別名クロックアップといいます。よりパソコンを快適につかうのはいいですが、これが原因でCPUの内部回路が損傷する場合があります。
故障じゃないかも!CPUが故障しているか診断しよう
CPUは熱に対する耐性をもっていることから、意図的なものや製造側の不備でない限りはそもそも壊れにくいとされています。
なので、先ほど挙げてきた原因や前兆、故障のサインがあったとしても「CPUの故障である」とは確定できません。しかし、まったくCPUが壊れるかと問われれば断言はできないので、まずは、CPUが故障しているかどうかの診断をしましょう。
CPUが故障したかどうかの診断は以下のようにおこなってみてください。
CPU以外のパーツを外して確かめる
メモリやグラフィックボード、マザーボードといったCPU以外のパーツを組み替えて問題が発生するかどうかのチェックで、CPUが故障しているかどうか診断できるでしょう。しかしこの方法はパソコンに関する専門的な知識と技術を必要としますので、素人がやる診断方法としてはおすすめしません。
BIOSがCPUを認識しているか
BIOSとはOSの起動やPCの接続機器との間の入出力を制御するプログラムです。PCの根幹となるプログラムなので、CIOSがCPUを認識しない場合はCPUの故障を疑った方がよいでしょう。
CPUの温度
CPUは高熱に強い耐性をもっているものの、完璧に耐性を持っているかといわれると頷くことができません。CPUの温度を確認するフリーソフトがあるのでそれを使い、CPUがどれくらいの熱を持っているのか確かめましょう。もし仮にCPUが高熱発していた場合ファンを掃除したり、CPUの冷却装置が故障していないかどうか確かめてみてください。
CPUの故障と似ている。別の故障
CPUの故障症状と似ている故障が、パソコントラブルのなかにはあります。もしCPUの故障だと思っても、すぐにCPUの故障だと断定はせずに、冷静にパソコントラブルの原因を探ってみましょう。
CPUの故障症状と似ているパソコンの不調は以下の通りです。
①ウイルス感染
熱暴走が起きていないのに、パソコンの電源が落ちてしまう場合はパソコンがウイルス感染を起こしている場合があります。
ウイルス感染が起こると、パソコンが重くなったりもする場合があるので、ウイルスをチェックするソフトで感染していないかどうか確認をしてみましょう。
②ハードディスクの不調
パソコンがよくフリーズしてしまう場合はハードディスク(HDD)の不調かもしれません。ハードディスクはPCに内蔵されている補助記憶装置です。ハードディスクが不調、故障してしまうと、PCが正常に作動しなくなることがあります。
寿命が来ているのであれば取り替えるなどの対処を取りましょう。
その他にも……。
・充電不足
・アプリ、ドライバの不具合
・メモリ不足
このような原因が考えられます。
熱暴走を防ぐことでCPUの寿命を延ばす
熱暴走はCPUの故障の原因になりえます。またCPUだけでなく、さまざまなパソコントラブルの原因となるのが熱暴走です。熱暴走の原因はさきほどからご紹介している通り、ほこりや汚れなどによって、熱の逃げ道がなくなってしまうことなどが挙げられます。
通常、CPUの耐久可能年数は10年~20年とされていますが、雑に扱ってしまうと5年で壊れたり、1年で壊れたりしてしまうことでしょう。
熱暴走を防ぐ方法は、パソコンの掃除を定期的におこない、ファンなどに溜まるほこりを取り除くことです。こうすることで、熱暴走をする機会を減らし、掃除をしていないパソコンより、寿命を延ばすことができるのです。
自分でファンの掃除をおこなう場合
ファンの掃除は基本的にパソコンを解体しておこなう必要があります。もし、ファンの掃除をしたい場合はパソコン修理業者に依頼するといいでしょう。しかし、パソコンの掃除くらい、自分でできるのであれば、自分でしたいと思われる人もいらっしゃいます。
そんな人向けにファンの掃除方法を簡単にご説明します。しかし、素人がパソコンを解体して掃除を行う行為はときに、パソコンを故障させてしまう結果にもなりえます。
もし、パソコンを自分で掃除したい人は万が一、故障してしまうことを覚悟したうえで自己責任で行ってくださいね。
・用意するもの
・エアダスター
・除電できるハケ
・ドライバー
・綿棒
・ウェットティッシュ
・静電気対策用の手袋
やり方
①パソコンのコンセントを含む周辺機器をすべて抜き、電源を切る
②静電気を除去、対策をしたうえでパソコンの外側のホコリをハケで落としていく
※静電気を除去したうえでおこなわないと、マザーボードなどが故障してしまう場合あり
③解体をおこないファンに溜まったほこりを取り除く
※このとき、マザーボードや基盤付近は触らないように、注意する
④ほこりを取り除いたら基盤などに触れないようにパソコンを元の状態へ組みなおす
CPUが故障していたときは業者に依頼?自分で直す?
もし、自分で掃除ができない、壊さないか心配な人はパソコン修理業者にお願いして修理してもらうといいでしょう。また、本当にCPUが故障している場合はCPUを交換するなどの対策が必要になります。
パソコン修理業者に依頼する場合の費用は以下の通りです。
CPU交換:約30,000円~
内部掃除:約3,000円~
点検:約10,000円~
メンテナンスサービス:約10,000円~
オプションをつけるとこの費用より高くなりますが、満足がいくものへと仕上げてもらえることでしょう。また、点検作業やメンテナンスが苦手な人は修理業者によっては請け負ってくれることもありますので、一度利用を検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
パソコンは日常的に使う人はとくに、パソコンが正常に起動しない、フリーズを頻繁にしてしまうといったトラブルは困ってしまいますよね。
こういった症状はCPUの故障とにていますが、そもそも、最近のCPUは優秀なので、壊れるといった事例が少ないようです。しかし、まったく壊れないかといえば頷くことはできませんし、高熱を持ってしまったがゆえに壊れてしまうこともあります。
CPUが壊れることが少ないですが、気をつけておくに越したことはありません。前兆や故障サインを見逃さずに、もし、これらの症状が発見したら、一度、パソコン修理業者にみてもらうといいでしょう。
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