昔のパソコンといえば「止まるのが当然」でしたが、今では逆に「止まらないのが当たり前」になりつつあります。とくにMacの場合、UNIXベースのOS X(現・macOS)になってからは安定性が増し、そのぶん安心して利用できるようになったといえるでしょう。
しかしいくら安定したからといっても、さまざまな要因でMac内部が不安定になることは少なくありません。とくに怖いのがフリーズ。Macから何も応答がないとさすがに不安になりますし、そもそもやりかけの作業はどうするの、という話につながってくるのです。
無理やり電源を落とす前に一度、アプリケーションの強制終了を試してみてください。フリーズの被害が最小限に抑えられるかもしれません。
今回はMacがフリーズして固まったときの応急的な対策、そしてフリーズが頻発するときの予防策について解説していきます。
目次
Macがフリーズしたとき。どうすればいいの?
Macのカーソルがクリックしても反応しなくなったとき、「どうすればいいの?」と不安になることも多いでしょう。ただMac本体はまだ正常に動いている場合も多いため、あせりは禁物です。
重い処理の可能性。しばらく待ってみる
たとえば壁いっぱいに手元の絵を模写して、といわれたらどのくらいの時間がかかりますか。1万件の書類の束から必要な情報を探し出して、といわれたら。
早くても1時間くらい、場合によっては2~3日かかることも多いでしょう。パソコンもいわれた指示を瞬時に表示するように見えますが、実は処理に時間がかかっています。
【虹色カーソルは処理中の合図】
パソコンのカーソルは、状況に合わせて変化します。とくにMacの場合、丸い円に虹色がくるくる回っているような状態は「パソコンが情報を処理している」という合図なのです。
かつては白と黒の4分の1円が並んだものが交互に入れ替わっていましたが、デザイン的配慮から今の虹色に変わっています。
そのためあせらずにもう少し、パソコンの処理が終わるのを待ってあげましょう。Macは処理が忙しく、ユーザーである私たちに返答を返せていないだけかもしれません。
【処理が中断できるか試してみよう】
Macの性能に対して過大な処理を指示している場合は、中断させることも考えてください。
Command(⌘)+「.」(ピリオド)が処理の中止に割り当てられていることが多く、一度このキーボードショートカットを試してみてもよいでしょう。
アプリケーションを強制終了させる
しばらく様子をみても動いている様子がない場合、アプリケーションの内部でエラーを起こして止まっているおそれがあります。その場合は”アプリケーションの強制終了”を試してみましょう。
なおMac OS 9以前は「疑似マルチタスク」であり、アプリケーションとシステムが深くかかわっていました。そのため強制終了はうまくいかないこともほとんどでしたが、macOSではアプリケーション同士が独立しているため、うまく強制終了させられる場合が大半です。
【Appleメニューからの強制終了】
画面の左上、Mac本体にも付いているリンゴマークのアイコンが”Appleメニュー”です。ここでは、システムに関する内容を扱うようになっています。
そのメニューの中に「強制終了..」という項目があるので、それを開いてみましょう。
動かない場合はデスクトップ背景やウインドウをクリックしてFinderなど別のアプリケーションに切り替えるか、キーボードショートカット「Command(⌘)+option+escキー(Touch Bar搭載機種は表示されているescボタン)」を試してみましょう。
すると今起動しているアプリケーションが出ます。このうち動作を停止しているとみられるアプリケーションは「応答なし」という文字が付いているため、マウスまたはキーボードの矢印キーで選択してください。
強制終了の旨を伝えるダイアログが出てくるため、確認して「強制終了」またはreturnキーを押すと強制終了が可能です。
【Dockメニューからの強制終了】
アプリケーションの切り替えや起動を手軽にする機能がmacOSのDock機能です。これは通常画面下に表示されています。このDockからも強制終了が可能です。
- まずは終了させたいアプリケーションを右クリックしてください。
(1ボタンマウスの場合はcontrolを押しながらクリック、トラックパッドでは左に指を1本置きながらタップ) - するとアプリケーションの動作を決めるメニューが出てくるので、
- optionキーを押しながら”強制終了”を選択しましょう。
なお強制終了をすると「強制終了したアプリケーション」で保存していなかったデータは消えてしまうことが多いです。
(macOSの自動保存機能を利用している場合、オートバックアップ機能がアプリケーションにある場合は例外)
またMac全体が不安定になることも考えられるため、ほかに編集中のデータは保存してから、再起動をおこなってください。
・それでもダメなら強制再起動
アプリケーションの強制終了をしようとしてもそもそも反応しない場合、システム自体が停止しているおそれが高くなります。このときは”強制再起動”を試す必要があるでしょう。ただしこの場合も保存していない内容が消えてしまう可能性があるほか、システムのファイルを破損させることもあるため「乱用」は禁物です。
強制再起動は次のキーボードショートカットが割り当てられています。
Command(⌘)+control+電源ボタン(Touch Bar搭載機種の場合は右端のTouch ID部分)
それでも動かない場合は最終手段として”電源ボタンを長押し”(Toucg Bar機種の場合は右端のTouch ID部分長押し)をして、Macを電源回路ごと落としてしまう必要が出てきます。ただそのぶんMac自体に負担をかけるので、普段は「Appleメニュー」から「再起動」「システム終了」を選んでくださいね。
Macが頻繁に固まる。そのときの対策は
Macが頻繁に固まるような場合はシステムに何らかの問題が発生していることが考えられます。Macには自分で問題を解決するための機能が備わっているため、修理を依頼する前に試してみてください。
一度セーフモードで起動してみよう
システムが起動する最小限のファイルだけを読み込むモードを「セーフモード」といいます。
このセーフモード自体はWindowsにもあるのですが、macOSでは簡易的な修復機能”First Aid”が自動的に起動してシステムの入ったストレージの問題を検査し、必要なら修復するのです。
このFirst Aid自体は「ディスクユーティリティー」というMac標準のソフトウェアに入っています。ただし、システムの入っているディスクの検査は時間がかかる・その作業でフリーズするおそれも大きいことから、セーフモード起動時におこなうのが無難でしょう。
なおセーフモードは起動時に「Shift」キーを押しっぱなしにすることで切り替え可能です。
起動ディスクの修復を別途おこなってみる
セーフモード起動時の修復で問題が解決しないときは、一度「macOS復元」のシステムで起動させて別途修復をおこなってみましょう。
起動時に「Command(⌘)+R」を押し続けることでmacOSユーティリティーが表示されます。そこからディスクユーティリティーを選び、First Aidの修復・検査を試してみてください。
SMCコントローラをリセットしてみよう
”SMCコントローラ”は、電源供給や内蔵のセンサー(温度・落下など)を管理する部分です。この部分が不安定な場合、システムが重くなりフリーズにつながることがあるため、一度この部分をリセットしてみましょう。
このリセット方法は発売された時期などによって異なるため、注意が必要です。
【2017年12月以降発売のモデルの場合】
2017年12月発売のiMac Pro、および2018年にバージョンアップがおこなわれたMacbook Proなどの機種についてはT2セキュリティチップが新たに搭載されています。このチップにSMCコントローラの制御機能も統合されたため、”電源を切った後、電源ボタン(もしくはTouch ID部分)を10秒間長押しする”にリセット方法が変更になっています。
なおこれでも問題が解決しない場合は、それ以前と共通した対処方法に移行してください。
【2017年12月以前のノート型でバッテリーが取り外せない場合】
最近のノート型Macはバッテリーが簡単に取り外せないよう中に組み込まれていることから、専用のショートカットが設けられています。
・SMCリセット方法
キーボード左側のShift+control+optionを押しながら電源ボタン(もしくはTouch ID部分)を10秒間押す
ただし2018年以降のモデルの場合、Shiftキーは”右側”を押す必要があるので注意してください。また電源ボタンを押す時間も”7秒程度”に短縮されています。
【2017年12月以前のデスクトップ型、およびバッテリーが取り外せるノート型の場合】
これらは一度電源ケーブルやバッテリーを外し、パソコン本体への電源供給を止めてください。その後電源ボタンを5秒間長押しすることでリセットすることができます。
NVRAM(PRAM)をリセットしてみよう
”NVRAM”は、起動時に必要な情報を記憶しておく場所です。フリーズの原因に直接つながることは少ないですが念のため、ここもリセットしてみましょう。
・NVRAMのリセット方法
電源を入れた後すぐに「Command(⌘)+option+P+R」を押し続ける
その後、
- 起動音がなる機種は、2回目の音で離す
- 2017年12月以降の機種は起動時のAppleロゴが2回表示され、消えた後で離す
- そのほかの場合は20秒程度押し続けてから離す
アプリケーションやツールに問題がないかチェックしよう
通常の使用ではMacのフリーズが起こらない場合、システムではなく使っているアプリケーションやツールに不具合があることも考えられます。
とくに
- そのアプリケーションやツールを使っているときだけフリーズする
- 特定の操作をおこなうとフリーズする
という場合は、不具合の可能性が高いといえるでしょう。またmacOS側の更新によって予想外の動作を引き起こしていることも。
こういった不具合を解決するにはアプリケーションの製作側が問題を把握し、それに対する修正をおこなわなければなりません。メーカーや製作者本人が開設しているwebページを確認し、必要に応じて問題の内容を伝えてください。
場合によっては、すでに修正用のファイルが配布されていることもあります。
ハードウェアの問題もチェック
Macには、本体のメモリやドライブなどハードウェアの問題を検出する”Apple Diagnostics(Apple Hardware Test)”という機能が搭載されています。Mac本体に問題がないか確認するためにも、一度検査してみることが大切でしょう。
Apple Diagnosticsを利用する場合は次の手順で準備をし、起動させましょう。
- Mac本体に電源コード、キーボード、マウス、ディスプレイ、LANケーブル(有線LAN接続の場合)をつなぎ、それ以外の機器を取り外す。
- Macの電源を入れ、「D」キーを押しっぱなしにする(インターネットに接続できる場合は「option+D」)。
- 言語の選択画面が出たらキーを離す。
- 言語を選択する。
- 検査が自動で実行され、検査結果が出る。
ハードウェアの問題が見つかった場合は、Appleの修理サービスやパソコン修理のプロに相談し、適切な処置をおこなってください。
iMacは自分でメモリ交換可能な場合も
Macのメモリは本体を分解しないと手が届かない場所にある.ことも多く、自分での交換は何度が高いといえます。しかし一部のiMacは本体の裏側や下側にアクセスする部分が設けられており、交換可能な設計になっています。
ただしメモリは静電気などでも故障が発生するおそれがあるため、自分での交換は自己責任となります。メモリ自体高価な部品であることから、不安がある場合はパソコン修理のプロに相談し、適切なアドバイスを受けるようにしましょう。
それでもダメなら一度macOSを復元・再インストールする
問題が解決しない場合は一度macOSを正常なときまで戻す「復元」、もしくは再インストールし「初期状態に戻す」ことも大切です。なお「復元」には別途これまでのデータを「Time Machine」という機能を使い、外付けハードディスクもしくはNASなどに自動バックアップする設定にしておく必要があるでしょう。
復元や再インストールするにはCommand(⌘)+Rを押しながらパソコンを起動し、macOSユーティリティーを起動させてください。なおデータが消去されるおそれもあることから、最低限消えては困るデータは事前にバックアップを取っておく必要があります。
直らない・原因が分からない方はプロに依頼しよう
ここまでご紹介してきた方法でも直らない.、もしくは原因が分からない.という方は、修理をプロに任せる、というのも得策です。とくにパソコン内部の問題などは、不用意に触って失敗してしまうと取り返しが付かなくなってしまうこともあります。
ちょっとした交換や対処だけで済むようなトラブルでも、知識がない状態で下手に触って状況を悪化させてしまえば、かえって余計にお金がかかってしまうことも。
Macのトラブルが起きてしまった場合は、まずプロの目で原因を見極めてもらい、その上でその後の対処を考える、というのも効率的。自分で直せなさそうであれば、修理もやってもらえるとスムーズです。
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まとめ
Macがフリーズしてしまうと進めていた作業が一時的であれ止まってしまいます。場合によってはその作業内容が消えてしまうこともあるため、フリーズが発生したときはできれば原因を解決しておきたいもの。セーフモードやそのほかMacに搭載されたさまざまな機能を利用し、ふたたび同じ原因で止まらないようにしておきましょう。
しかしフリーズの原因によっては自分ではなかなか解決できない・分からないことも少なくありません。とくにハードウェアが問題の原因と考えられる場合などは、修理や交換などプロの技術で適切な処置をおこなってもらうとよいでしょう。
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