最近の自動車の鍵は防犯性を高めた「イモビライザー対応」のものも増えています。また、さらに進化して鍵をかばんに入れたままドアの開け閉めやエンジンの始動ができる「スマートキー」を装備した自動車も増えています。
しかしイモビライザーやスマートキー、名前だけは知っていても、なぜ防犯性が高いのかまではわからないかたも多いでしょう。また、合鍵を作ってもらえるか、なくしたときはどうすればいいかなど、不安な点もいろいろ出てくるでしょう。
今回はイモビライザーやスマートキーについて、その仕組みと合鍵作成を中心に見ていきます。
犯罪を防ぐイモビライザー
警察庁の発表した2016年の犯罪情勢によれば、年間を通じて自動車の盗難が少なくとも11,655件起きています。そのうち3割弱は鍵がささったまま、もしくは近くにあって盗難にあったケースですが、残りは鍵を適正に管理していても盗まれています。これは鍵の形を読み取られ、盗難につながったケースが多いと考えられます。
イモビライザーに対応した鍵は差し込むことでエンジンをかけますが、鍵の頭にICチップが埋め込まれており、固有に与えられたIDが一致するかを確かめることで本物の鍵であるかチェックを行っています。そのため鍵を作成するためには鍵穴だけでなく、イモビライザー部分を読み取る必要があります。ただこれは車種やグレードごとに仕組みが異なるため、対応する知識を持っていなければ作成は困難です。
スマートキーの場合も同じように、鍵と車の間で双方向の通信が行われています。そのためイモビライザーの機能を兼ね備えていると考えてよいでしょう。
ヨーロッパでは盗難対策のため、自動車へのイモビライザー搭載は義務化されています。一方日本では義務ではありませんが、既に9割以上の車種で対応しているといわれています。自動車盗難の件数が10年前の3分の1まで減少していることもこの成果でしょう。
なお特定の車種を狙った自動車窃盗の場合イモビカッターと呼ばれる、イモビライザーを何らかの方法で突破する装置が使われるケースもあります。これを聞くと盗難防止の効果を疑ってしまいますが、イモビライザーは車種やグレードによって異なるためイモビカッターも対応したものしか開けられません。そのため一定の効果は見込めるでしょう。
あなたの車にイモビライザーは付いている?
イモビライザーを搭載する自動車は多くなっていますが、特に中古車を購入したときなど、イモビライザーがついているかわからない場合も多いでしょう。
イモビライザー搭載車種の多くはメーター近くに専用の「インジケーターランプ」が取り付けられています。このランプは鍵が挿し込まれていなければ点灯・点滅する仕組みになっているとされています。しかし盗難防止装置の点滅の場合、ランプがない場合もあるのであくまで目安と考えましょう。
またステッカーが貼ってある場合などもあります。どうしてもわからなければ自動車販売店に聞くのが一番確実でしょう。
鍵が全てなくなっても諦めない!
イモビライザーは鍵の作成や複製を困難にすることで防犯性を高めているため、鍵をなくしてしまった場合、特にサブキーなどを作っておらず開ける鍵がない場合はどうすればいいか困るでしょう。しかし対応策はあります。
その自動車を販売したディーラーであれば、鍵の情報も販売記録からたどれる場合があります。鍵には番号が割り振られているため、その情報をもとに鍵の作成が可能なことも少なくありません。
また鍵屋も独自に研究を重ね、イモビライザーに対応した鍵作成や、自動車側の書き換えに対応していることがあります。そのため一度問い合わせてみることが大切です。
もちろん、合鍵より新規の鍵作成のほうが高額の料金になります。紛失の心配があるならば事前に合鍵を作っておくのも1つの手です。ただ一般の鍵とは異なり、合鍵でも自動車への登録が必要になる場合があります。そのため作ってほしい自動車で来店するなどの対応を考えたほうがよいでしょう。
鍵屋に伝えるべき情報
イモビライザー対応の自動車の解錠・鍵作成を鍵屋に依頼する際は、事前に情報を伝えておくことが大切です。
伝えるべき情報はまず、メーカー・車種・年式・グレード・形式といったものです。メーカーや車種によって違うのはもちろんですが、年式やグレードなどによっても細かな違いを設けて防犯性を高めているのがイモビライザーです。事前にこの情報があれば必要な機材が準備できるため、作業がスムーズに進むでしょう。またどうやって鍵が開くかなど、鍵に関する情報をなるべく詳しく伝えることも作業の手助けになります。
加えて、自動車がどんな場所に置いてあるかなども作業の進行のうえでは重要な情報です。わかるならばバッテリーの状態などもあわせて伝えたほうがよいでしょう。
また鍵屋は依頼者が本人であることを確認します。そのため免許証など身分を証明するものを用意しておくとスムーズです。車検証は車内に保管してある場合も多く、鍵紛失時にはただちに見せられない場合もあります。それでもどこにあるかは常日頃から把握しておいたほうがよいでしょう。
鍵屋とディーラー、どちらを頼る?
イモビライザーの鍵の作成や合鍵作成は販売ディーラーだけでなく鍵屋も対応しています。ならばどちらを頼ったほうがよいのでしょうか。
販売ディーラーの長所は純正キーであることです。しかしディーラーで解錠・作成ができるわけではないため、最低でも3日ほどはかかると思っておいたほうがよいでしょう。またディーラー側で初期化ができないため、イモビライザーのユニットを交換するケースもあります。この場合、費用は十万を超えてしまうこともあるかもしれません。加えてディーラーまで自動車を運搬するとその分のレッカー代もかかります。これらの要素を総合すると「思ったよりは安くない」と考えたほうがよさそうです。
鍵屋の場合、作成される鍵は基本的に純正のものではありません。ただ平均で90分以内に到着するといわれ、対応時間は30分ほどのこともあるといいます。また年中無休で対応してくれる業者もあることが強みの1つです。
肝心の車種対応ですが、イモビライザーが付いて鍵の複製が高度な技術になったとはいえ、現在ではほとんどの車種に対応しているとのお話です。またその場でスペアキーを作成できるメリットがあり、ディーラーではユニット交換が必要な例も初期化することで対応するため、比較すると安くなります。
ただ車種などで細かな違いが設けられているため、イモビライザー対応の鍵作成は簡単な作業ではありません。情報を伝え「確実な業者」を選ぶことが費用を抑えるポイントになります。
イモビライザーキースペア作成 | |
項目 | 料金 |
国産車 | 10,000~15,000円 |
国産高級車 | 25,000~50,000円 |
外国車 | 30,000~60,000円 |
まとめ
イモビライザー対応の鍵は防犯性が高いといわれていますが、それだけ鍵屋にとっても作りにくい鍵になります。しかし合鍵製作のプロは独自に研究を進め、イモビライザーの鍵作成にも対応していることがあります。鍵をなくしても慌てず、まずはディーラーや鍵屋に一度連絡を取ってみてください。
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