緑豊かでやすらぎ感のある芝生は、見ているだけで心も体も落ち着くことができます。
そんな芝生に最近、興味を持っている方は少なくないのではないでしょうか。「気分転換に庭を芝生にしてみたい……!」「子どもやペットのために庭を芝生にしようかな……」など、芝生にしようかなと思ったきっかけはさまざまだと思います。
しかし芝生についてまったく知らないという方もいるでしょう。芝生には日本芝と西洋芝という芝がありますが、今回は日本芝をメインに詳しくご紹介いたします。
日本芝の種類や特徴、芝張りのポイントなどまとめたので今後の参考にしてみてくださいね。
目次
代表的な日本芝の種類と特徴とは
芝生には日本芝と西洋芝があります。日本芝は名前のとおり日本の気候や環境に適した芝生です。日本芝には主に3種類の芝があり、ホームセンターなどでもよく販売されています。
・野芝(のしば)
野芝は日本で多く生え続けていて、主に東北や九州、中国地方の山に繁殖しています。日本芝の中では寒さに強い芝であるため、比較的寒冷地であっても育てることができます。また、寒さ以外にも病害虫や乾燥、踏圧にも強いのが特徴です。芝の成長も遅いため手入れも割と簡単におこなうことができます。
・高麗芝(こうらいしば)
日本芝の中でも高麗芝は広く知られていて親しみのある芝です。日本の気候や環境にあった高麗芝は、東北以南の地域で多く使われています。野芝よりも葉の幅が細いため、芝刈り次第でとても美しい芝生になるのではないでしょうか。
高麗芝は一般家庭ではもちろん、ゴルフ場のグリーンにも多く使われています。
・姫高麗芝(ひめこうらいしば)
高麗芝の中にも種類がありますが、その中でも姫高麗芝は葉の幅が非常に細くなっています。鮮やかな色で葉もやわらかいため、見た目はもちろんですが踏み心地もよさそうです。しかし、姫高麗芝は成長が早く管理も難しいため、うまく手入れができなければ美しい芝生にはならないおそれがあります。
紹介した3つの日本芝は寒さに弱く、冬になると休眠状態に入ります。そのため色は緑色から茶色く変化し、枯れてしまいます。しかし春になればキレイな緑色に戻るため季節の変化を楽しむことができるのが特徴です。
日本芝と西洋芝との違いについて
日本芝と西洋芝、この2種類の芝生にはどのような違いがあるのでしょうか。
芝生には気候における分類があります。「夏芝」と呼ばれる暖地型に分類される芝生と、「冬芝」と呼ばれる寒地型に分類される芝生です。
日本芝のすべては暖地型である「夏芝」に属しているのに対して、西洋芝は「夏芝」と「冬芝」それぞれに属する芝生があります。
西洋芝の主な種類は、夏芝だと「バミューダグラス」や「ティフトン」などが有名で、冬芝は「ベントグラス」や「ケンタッキーブルーグラス」が知られています。
このように、日本芝には夏芝に属する芝生しかないのに対して、西洋芝は夏芝と冬芝の両方があります。そのため住んでいる地域に適した芝生選びが大切になります。
日本芝を張る方法とポイント
ここまでで日本芝について詳しくご紹介いたしました。しかし庭を芝生にするうえで1番気になってしまうことは芝張りについてではないでしょうか。この章では日本芝を張る方法やポイントをご紹介いたします。
まずは芝張りをおこなう時期です。芝張りの時期はとても重要なことなので適した時期にしっかり芝張りをすることが大切になります。
日本芝は冬になると休眠状態になり春になると活動を始めます。そのため活動を始める4月ごろから梅雨に入る前までがおすすめの芝張り時期です。この時期におこなうことで水やりの管理が比較的楽になるのもおすすめの理由の1つです。
では、適した時期がわかったところで、日本芝を張る方法を簡潔にまとめたのでみていきましょう。
①必要な材料や道具を準備する
芝生、目土、元肥、レーキ、竹ぼうきは最低限必要なものです。芝生はできるだけ新鮮なものを選びましょう。レーキや竹ぼうき以外にも、道具はあればあるだけキレイに芝張りができます。
②整地する
整地は芝生の見た目をよくするだけでなく、健康的に育てるためにも大事な作業です。
雑草や小石などは事前に取り除いておき、レーキで土地を約10~20センチ耕して平らにします。
③芝生を張る
基本的に芝生はマット状になっているものが多いです。そのため芝張りはマット状の芝生を並べるだけという作業になります。しかし、芝生の張り方には「全面張り」「目地張り」「市松張り」などさまざまな方法があるため、どの張り方にするか事前に確認をして決めておきましょう。
④目土を入れる
芝張りが完了したら、芝生の上に目土をかぶせます。目土をかぶせることで芝生の定着率がよくなるため、この作業は重要な作業です。目土をかぶせたあとには竹ぼうきで均等に広げていき、芝生の葉先がみえるようにしましょう。その後、スコップの背や木の板などで圧力をかけて全体を固めます。
⑤水やり
ここまで作業が完了したら最後の仕上げに水やりをします。目土が流れてしまわないようにシャワー状にして水をこまかくしましょう。張ったばかりの芝は乾きやすく、目土が白っぽくなります。白っぽくなっているということは乾いている証拠のためしっかり水やりをして栄養を与えてくださいね。
芝をきれいに保つために。その後のお手入れとは
日本芝に限らず、芝生は張ってから日が経つと部分的に枯れたりしてしまいます。また、雑草もどんどん生えてきてしまうためお手入れもしっかりする必要があります。以下のようなことをおこないましょう。
・芝刈り
芝生も生きているためグングン成長します。そのため芝生の状態を維持するためには芝刈りは重要な作業です。芝張りをおこなってから約1か月後に葉の長さを確認して、5センチ以上に育っていれば芝刈りに適した時期になります。半分ほどの長さに刈り込むのがよい長さになります。
・水やり
芝生も植物であるため水やりはしっかりおこないましょう。庭の状況によって多少変わってきますが春は4日に1度、夏は毎日水やりをするのが最適です。
・除草
芝生と同様、雑草もグングン伸びていきます。雑草があることで芝生の栄養が少なくなってしまううえに、害虫が発生するおそれもあります。そのため雑草をみつけたらその都度抜き取るようにしましょう。
・肥料
芝生の元気がなくなってしまう前に定期的に少量の肥料を与えましょう。4月~7月と9月後半は芝生がよく育つ時期であるため、このような時期に与えるのがベストです。
まとめ
芝生には日本芝と西洋芝があります。日本の気候や環境に適した芝生である日本芝は、比較的育てやすいものも多く、よく使われています。
芝張りは4月ごろから梅雨に入る前までにおこなうことがポイントであるため、しっかり頭の中に入れておき作業をしましょう。
芝張りが完了したらそれで満足してはいけません。ここからしっかりとした手入れをおこなって、さらに美しい芝生に育つよう管理をしてくださいね。
「自分での芝張りに不安がある……」「芝生にしたいけど時間がない……」という方は、芝張りのプロに依頼をする手段もあります。経験豊富なプロに依頼をすることで、スピーディーにキレイに芝張りをしてくれることでしょう。
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