シャッターを選ぶときには、費用はもちろん、シャッターの種類やその特徴について確認しておきましょう。シャッターはさまざまな種類があり、それぞれ特徴が異なります。そのため、どれを選んだらよいかは重視するポイントによって異なるのです。また、シャッターの取り付け費用は種類ごとに異なります。
この記事では、シャッター取り付けの費用相場・種類やその選び方について詳しく解説していきます。「シャッターを取り付けたい」という方はもちろん、シャッターを取り付けようか迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
目次
シャッターの取り付けにかかる費用の相場とは
シャッター取り付けの費用相場は、手動タイプ・電動タイプのどちらかによって大きく異なります。
そこで、まずは手動シャッター・電動シャッターを取り付ける場合の費用について見ていきましょう。「シャッターを取り付ける予定なので、どれくらい費用がかかるのか知っておきたい」「費用を知ってから取り付けるか決めたい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。なお、ここでは、シャッターの中でも窓に取り付ける場合の費用についてご紹介します。
シャッターを新規で取り付ける費用 | |
手動シャッター | 72,280円 |
電動シャッター | 137,580円 |
※シャッター取り付け業者5社の料金の平均値を出したもの
※2020年8月時点
※掲載料金は消費税を含んでおりません
シャッター取り付けの料金のおもな内訳は、工事費用と本体代となります。また、シャッターを交換する場合は、これに撤去費用がかかります。撤去費用は業者によって異なりますが、5万円程度かかることもあるようです。ただ、既存のシャッターを取りはずさなくても新規のシャッターを付けることが可能な場合もあるので、業者に確認してみましょう。
シャッターの取り付け費用が変動する要因
シャッターの取り付け費用は、以下のような要因で変動することがあるようです。
・シャッターの種類
・シャッターを取り付ける場所(高さ) など
シャッターのサイズが大きくなると、本体代が高くなるため取り付け費用が上がります。また、先ほども申し上げたとおり、シャッター取り付け費用は手動式か電動式かによって異なるほか、材質やシャッターの形状などの種類によって変動するようです。
ほかにも、シャッターを取り付ける場所が2階以上の場合は、足場を組む必要があるため、足場設置のための費用がかかります。このように、シャッターの取り付け費用はさまざまな要因で変動します。もしご自宅にシャッターを取り付ける場合の費用を知りたい方は、業者から見積りを取るとよいでしょう。
また、「シャッターを取り付けようか迷っている」という方は、ここでご紹介した取り付けにかかる費用とあわせて、シャッターを取り付ける利点も知って判断するとよいでしょう。そこで、以下からはシャッターを取り付ける利点についてご紹介します。
なお、「シャッターを交換したい」と思っている方は、不具合によっては自力で解決できる場合もあるので、本当に修理が必要かどうかを確認しておきましょう。
シャッター取り付けの4つの利点とは
窓やガレージへのシャッターの取り付けは、さまざまなメリットがあります。ここでは、シャッターを取り付けるメリットについて4つ見ていきましょう。
【1】防犯対策ができる
最近は物騒な世の中ですよね。泥棒の約6割は窓から侵入しているといった警視庁のデータがあるため、窓の防犯対策はとくに重要だといえます。
防犯対策で重要なのが、泥棒が嫌う、侵入に時間がかかる窓にすることです。シャッターを取り付けておけば、空き巣犯が侵入するためには窓のほかにシャッターを突き破る必要が出てくるため、侵入に時間がかかり、泥棒に侵入をあきらめさせる効果があるのです。
また、窓だけではなくガレージにシャッターを取り付けることも、防犯対策になるでしょう。たとえば、車上荒らしや盗難、落書きなどのいたずらも防ぐことができます。
【2】家を雨風から守ることができる
近年は異常気象ともいわれており、台風や大雨が各地で発生しています。窓やガレージにシャッターを使うことで、強風や飛来物などにより窓が割れたり車が傷ついたりするリスクを回避することができるでしょう。
【3】遮光・遮熱などの効果がある
窓シャッターの取り付けに限った利点になりますが、暑い夏の日や日差しの強すぎる日は窓のシャッターを閉めることで遮光・遮熱されますので、部屋が涼しくなります。同時に寒い冬の時期は窓を通じて寒気が伝わってしまいますが、シャッターを設置することで寒気が伝わりにくくなるでしょう。
そして夏でも冬でもシャッターを閉めた状態ですとエアコンが効きやすくなりますので、エコ対策につながります。
【4】防音効果がある
シャッターは、大きな音をおさえてくれます。そのため、窓にシャッターを取り付けておけば「遅くまで寝ていたいけど近所の工事の音がうるさい」といった場合もゆっくり眠ることができるでしょう。また、外の雨風の音が大きな暴風雨の日でも、シャッターを閉めることである程度音を気にならなくすることができるでしょう。
さらに、ガレージを車の置き場所ではなく趣味の空間として使っている場合、シャッターで防音空間にすれば趣味に集中できることでしょう。
雨戸と窓シャッターの違い
窓に取り付けるシャッターと似たようなものに、”雨戸”があります。この記事を読んでいる方の中には、どちらを選ぼうか悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。ここでは、窓シャッターと雨戸の違いについて、防犯性と費用の面からご紹介していきます。
まず、防犯性はシャッターのほうが優れているといわれています。シャッターは、基本的に内側しか開けることができないため、外部からの開閉が難しいといわれているのです。
一方、費用は雨戸のほうが安いといわれています。雨戸の費用が5万円以下で付けられるものが多いのに対し、シャッターの場合は10万円以上の費用がかかることもあるようです。「とにかく安いものが欲しい」という方は、雨戸を選んでもよいかもしれません。
なお、シャッターにはさまざまな種類があります。もしここまで記事を読んで、シャッターを取り付けてみたいと思った方は、シャッターの種類についても確認しておくとよいでしょう。
本当に交換が必要?不具合によっては自力で解決!
長年使用してきたシャッターには、不具合が出てくることもあります。とくに多い症状として、潤滑剤が切れたことによってキーキーと開閉時に音がしたり、シャッターが重く感じたりする場合があります。
ただ、このような症状はシリコンスプレーを使用して自力で解消できる可能性もあります。シリコンスプレーとは素材の表面にシリコンの膜を張って滑りをよくする潤滑剤のひとつです。もしこのような不具合が出てきて交換したいと考えている方は、交換の前にシリコンスプレーでの解消方法を試してみるとよいでしょう。
ここでは、シリコンスプレーの使い方について、簡単にご説明します。
2. シャッターのスラットを下ろします
3. ガイドレールやスプリングにシリコンスプレーを吹き付けます
4. シャッターの開閉をくり返します
5. 垂れてしまったシリコンスプレーをふき取ります
1~5までの作業をおこなったら、作業完了です。シリコンスプレーがあればできる方法なので、ぜひ試してみてください。
シャッターの種類
シャッターと一言でいっても、取り付ける場所や操作方法、材質などによってさまざまな種類があります。そのため、シャッターの種類を知ったうえで適したものを選ぶのがおすすめです。
そこでここからは、「シャッターを新しく取り付けたい」「交換したい」と思った方向けに、シャッターの種類をご紹介します。
取り付ける場所による分類
先述のとおり、シャッターは取り付ける場所によってガレージシャッターと窓シャッターに分けられます。それぞれ、シャッターの形状が異なりますので、以下でご紹介します。
ガレージシャッターの形状
シャッターの形状の特徴 | |
スラット シャッター |
スラットが下から上に持ち上げられるシャッターで、最も一般的なタイプ。 |
グリル シャッター |
パイプ構造のシャッター。 ガレージ内が見えるようになっており、明るく開放的。 |
上部開放 シャッター |
上部だけグリルシャッターになっているシャッター。 内部が見えない構造になっているものの、通気性を確保できる。 |
また、それぞれの形状は、以下のような人におすすめです。
グリルシャッター:開放感や通気性を重視したい方
上部開放シャッター:通気性とプライバシーの両方を確保したい方
窓シャッターの形状
シャッターの形状の特徴 | |
クローズ タイプ |
シャッターを閉めることで窓をしっかり覆ってくれる、よく見られるタイプのシャッター。 |
スリット タイプ |
羽根の間に小さな穴があるシャッターで、シャッターを閉めながら風や光を通すことが可能。 上部や下部などの1部分のみスリット状にできるものも。 |
ブラインドタイプ | 羽根の角度を調整することで開閉でき、そこから風や光を通すことが可能 |
それぞれの形状は、以下のような人におすすめです。
スリットタイプ:シャッターを閉めながら光を通したい方
ブラインドタイプ:シャッターは閉めたままでもときどき光や風を通したい方
操作方法による分類
シャッターには、手動タイプと電動タイプのいずれかをお選びいただく必要があります。手動タイプとは、その名のとおりシャッターを手動で開閉するタイプです。一方、電動タイプとは、自動でシャッターが開閉できるタイプです。それぞれのメリット・デメリットについて以下にまとめました。
メリット | デメリット | |
手動 タイプ |
・価格が安い | ・開閉する手間がかかる (中にはひもを引っ張って開閉するタイプもある) ・電動タイプに比べて静音性が低い |
電動 タイプ |
・リモコンひとつで開閉できる ・静音性が高い ・防犯性が高い ・さまざまな機能がある |
・価格が高い ・故障しやすい |
なお、電動タイプの中には、以下のような機能がついているものがあります。
・シャッターが閉まっている途中に障害物が当たったら動作を停止する
・指定した時間に開閉するタイマー
・シャッターを閉めている最中に何かにあたったら動きが止まる
・シャッターの閉鎖にあわせて自動でロックがかかる
材質による分類
シャッターは、材質によっても大きな差が出てきます。どんな材質があるかも確認しておきましょう。
メリット | デメリット | |
スチール製 ・鉄製 |
・価格が低い | サビに弱いものが多い (※最近ではサビに強くなっているタイプもある) |
アルミ製 | ・さびに強く腐食しにくい ・開閉音が静か |
価格が高い (スチールに比べて1.5倍程度) |
ステンレス製 | ・さびに強く腐食しにくい ・高級感がある ・防火効果も期待できる |
コストが高い (スチールに比べて2倍程度) |
木製 | ・高級感がある | ・メンテナンスが必要 |
よいシャッターの選び方
シャッターには、とてもいろんな種類があります。新しくシャッターを取り付ける際には、迷ってしまうかもしれません。そこで、選ぶときのコツをご紹介しましょう。
シャッターを長持ちさせたい場合
サビに強く、腐食しづらい素材であるステンレス製やアルミ製を選ぶとシャッターをより長く美しく使用できるでしょう。
便利に使いたい場合
リモコンで操作できる電動タイプは、開閉する手間がかからず機能が充実しているため、便利さを求めている方に適しているでしょう。ただし、先述のとおり電動タイプは、配線工事が必要な場合があるので手動タイプよりも費用が高額になる傾向にあります。そのため、価格と機能のバランスを考えながら電動タイプにするか手動タイプにするかを選ぶとよいでしょう。
簡単な工事で済ませたい場合
既存のサッシに取り付け可能なものもあるので、そちらを選ぶとよいでしょう。ちなみに、「手動式シャッターだけど電動シャッターのものに交換したい」という場合は、今ある手動シャッターにモーターを付けて電動化する工事もありますので、検討してみてはいかがでしょうか。
防犯性を重視したい場合
シャッターが閉まるとカギが自動的にかかる自動ロック機能付の電動シャッターを選ぶとよいでしょう。そうすれば、万が一ロックし忘れたときでも安心です。
また、”CPマーク”がついているシャッターを選ぶのもよいでしょう。CPマークとは、空き巣犯などの侵入に対し、5分以上耐えられると認められた製品につけられるマークのことです。空き巣犯は、5分以上時間がかかれば侵入をあきらめるといわれているため、CPマークのついているシャッターを取り付ければより高い防犯性を期待できるでしょう。
安全性も重視したい場合
小さいお子さんがいるご家庭では、シャッターが閉まっているときに障害物に当たると自動に停止する機能がある電動シャッターだと安心でしょう。
見た目やデザインを重視したい場合
シャッターの色は5~6種類ほどあるので、それぞれのご自宅に合った色を選べば統一感のある外観になるでしょう。ただ、住宅に合わせた色を選ぶことも大切ですが、あえて住宅の家と逆の色を選んで取り付けることで先進的なおしゃれな雰囲気を出すこともできます。ご自身の好みとご自宅の色を考慮しながら、色を決めてみてください。
また、それぞれの色のイメージを考えることで、よりイメージに合った外観にすることができるでしょう。そこでここでは、代表的な色やそのイメージをについて見てみましょう。
ホワイト系のシャッター:清潔感が自慢の住宅に、女性らしさや家庭的な雰囲気を出したい場合におすすめします。
ブラウン系のシャッター:自然の象徴のひとつである木の雰囲気を出したい場合、和風の住宅やレンガを基盤とした住宅におすすめです。
シンプルに違和感のないようにしたい場合
厚みのあるシャッターを閉めると、窓やガレージが重く見えてしまいます。そこで、スリムなシャッターにすれば、すっきりシンプルに見せることができるでしょう。
小窓や出窓に設置したい場合
小窓や出窓用のシャッターもありますので、そちらのシャッターを選ぶとよいでしょう。
環境保全に取り組みたい場合
太陽光で発電した電力で操作をする電動タイプがありますので、自然環境を大切にしたい方は検討してみてはいかがでしょうか。
シャッターの取り付けはDIYでできる?
シャッターを取り付けたい方の中には、「DIYで取り付けられないか」と思う方もいらっしゃるかもしれません。確かにシャッターの取り付けは、DIYでできる可能性もありますが、やめておいたほうがよいでしょう。
シャッターを取り付けるためには、採寸を正確におこなう必要がありますが、ミリ単位で細かく測定しなければなりません。さらに、専門的な道具を使う必要もあるため、不慣れな方には難しいのです。
シャッターの取り付けは、プロである業者に依頼したほうがよいでしょう。ただ、「業者に依頼しようと思ったけど、業者がたくさんありすぎてどこに依頼したらよいかわからない……」という方もいらっしゃるかもしれません。そこで、以下からは業者の選び方について見ていきましょう。
シャッターの取り付け業者の選び方
ここでは、業者選びの中でとくに意識したいことについて、3つご紹介します。以下の内容を業者選びにお役立てください。
複数業者から相見積りを取ろう
多くの業者から見積りを取れば、それらの費用を比較することができます。その結果、安く施工してくれる業者を見つけることができるかもしれません。
ちなみに、業者の中には見積りのみなら無料で対応してくれるところもあります。そうした業者を選べば、見積り費用を気にする必要がなくなるため、より多くの業者から見積りを取ることができるでしょう。
実績の多さを確認しよう
業者の実績が多さを確認することは、業者の信頼度や技術力を見極めるのに有効です。実績が多いということは、それだけ多くの人から選ばれているということになるので、信頼できる可能性が高いのです。
また、実績が多い業者ほど多くの施工経験を積んでいるので、技術力が高いといえるでしょう。一度、業者のホームページなどで実績を確認してみることをおすすめします。
アフターフォローの有無を確認しよう
作業をおこなった後に「シャッターに不具合が起きてしまった」ということもあるかもしれません。万が一不具合が起きたときでも、アフターフォローがある業者であれば対応してもらうことが可能です。
アフターフォローの内容や期間は業者によって異なるので、アフターフォローの有無とあわせて内容や期間を確認し、充実している業者を選ぶとよいでしょう。
まとめ
シャッターにはさまざまな種類があり、シャッターの費用は選ぶシャッターによって大きく変わってきます。そのため、納得してシャッターを選ぶためには、機能やデザインとあわせて費用を確認しておくとよいでしょう。
もし、シャッター選びに迷ったり、シャッター修理で困ったりしたことがありましたら、当サイトをご活用ください。きっと、お役に立てるかと思います。
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