
自然樹形が魅力的なマツ科の針葉樹・『ヒマラヤスギ』。しかし庭や敷地で生育するとなると、どうしても剪定をしなければなりません。ヒマラヤスギは大きな木ですので、「どこをどう切ったらいいんだろう……」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
そんなヒマラヤスギの剪定方法は、どんな樹形にしたいかによって変わります。たとえば樹形をコンパクトにまとめたい場合と、玉散らしのような特殊な樹形に仕立てたい場合では、それに合わせた技術が変わってくるのです。
このコラムでは、そんなヒマラヤスギの剪定方法はもちろん、時期や育て方についてもくわしく解説していきます!
目次
ヒマラヤスギの剪定時期|春・秋の剪定がベスト!
ヒマラヤスギの剪定時期は、春先~夏前もしくは秋にするのがベストです。なぜならこの時期に剪定しておけば、受けたダメージの回復も早いから。とはいえヒマラヤスギは剪定や刈り込みに強く、どのタイミングで剪定しても大きな影響はないとされています。
そんなヒマラヤスギでも、真夏の剪定はあまりオススメできません。強い剪定を真夏のような厳しい気候の時期にしてしまうと、木へのダメージが大きく最悪枯れる、ということもあるのです。
ヒマラヤスギの剪定に取り掛かる前には、まずこの時期が間違っていないか確認するようにしておきましょう!
ヒマラヤスギを『強剪定』・『散らし剪定』で仕立てる方法
ヒマラヤスギの剪定方法には、大きく分けて以下の2種類があります。
・強剪定(透かし剪定):葉や枝を多く切り落としたり、数を減らしたりする剪定
・散らし剪定:枝や葉を刈り込んで、樹形の見栄えをよくする剪定
ここでは、それぞれの剪定方法におけるポイントについてくわしく解説していきましょう。
ヒマラヤスギを『強剪定』する方法・ポイント
ヒマラヤスギの強剪定は年に1~2回ほど、しっかり刈り込みます。ヒマラヤスギは剪定に強い木ですが、とはいえすべての葉や枝を切り落として丸坊主にするような剪定をすれば枯れてしまうことにもつながります。
大切なのは、不要な枝を均等に間引きつつ、樹形をイメージして切り戻すこと。この不要な枝とは、主に『忌み枝』が挙げられます
・徒長枝(幹から出ている上に伸びすぎた枝)
・垂直に伸びてしまっている枝
・ほかの枝に絡んだり、交差したりしている枝
・幹から直接伸びている小枝
・枯れた枝
など
はじめはこのような美観を乱す枝から順に、木全体を透かすように剪定していきます。これがおわったら、三角形など理想の樹形をイメージしつつ、各枝をざっくり切り戻していきましょう。
+α、剪定・刈り込みによって落ちた葉や枝はほかの枝に引っ掛かりやすいので、しっかり叩き落としておくことが大切です。
ただし、ヒマラヤスギは大きな木ですので、剪定をする際には十分お気をつけください。数十mのサイズになっている場合や、少しでも不安のある方は、無理せず剪定業者に依頼することをオススメします。
ヒマラヤスギを『散らし剪定』する方法・ポイント
散らし剪定は年に2回ほど、主に春・秋におこないます。より美しい樹形にこだわる方は春から秋にかけて間隔が空くので、夏に入る前にも1度この散らし剪定をしておきましょう。
木を散らしたり、刈り込んだりして仕立てる方法には上記のイラストのような種類があります。中でもヒマラヤスギの剪定では、『玉散らし』の形に仕立てられるのがポピュラーです。
これは上記のような不要枝を間引きつつ、枝から多く生えた葉を刈り込んで玉のようにする方法のこと。剪定の際は細い枝を根元から切り取りつつ、全体の樹形のバランスをみながら刈り込んでいきます。玉のサイズに合わせて片手持ちの剪定ばさみと両手持ちの剪定ばさみを使い分けると、さらに作業がしやすくなるでしょう。
とはいえ、ヒマラヤスギを1からきれいな真ん丸の球状に刈り込むにはそれなりの技術がいります。また危険な高所作業にもなりますので、少しでも不安・難しそうだと思う方は業者に依頼して仕立ててもらいましょう。
ヒマラヤスギの剪定を自分でやるのはかなり危険?
ここまでヒマラヤスギの剪定方法について解説してきましたが、これを自分でやるのはあまりオススメできません。なぜなら、DIYでのヒマラヤスギの剪定には、以下のようなリスクがあるからです。
・転落事故
ヒマラヤスギは数十mにもなる巨木です。業者でも場合によってはゴンドラを使ったり命綱を付けたりしておこなう作業ですので、剪定中にもしうっかり転落すればひとたまりもありません。仮に2~3mの木であっても、足を踏み外したことによる不意の転落は大けがにつながります。
またヒマラヤスギそのものの高さを小さくしたい場合は『芯止め』という、幹ごと伐採する作業が必要になります。これはかなり難易度が高く、かつ落とした枝や幹が家や人に当たれば大変なことになるため、絶対に無理におこなってはいけません。
・害虫による被害
ヒマラヤスギの剪定で意外と多いのが、この害虫の被害。ヒマラヤスギのような大きな木には毛虫などはもちろん、春~秋には最悪蜂の巣があります。剪定など、木に近づいた際に巣を刺激してしまい、刺されてしまったという事故は意外と多いのです。
このようなリスクからも、ヒマラヤスギの剪定は基本的に業者に依頼することをオススメします。次章ではそんなヒマラヤスギの剪定費用について解説していくので、ぜひ参考にしてください。
ヒマラヤスギの剪定依頼にかかる費用相場
ヒマラヤスギの剪定にかかる費用は、どのぐらいの高さまで成長しているかによって変動します。
3~5m:約6,000円~
5~7m:約1万5千円~
7m以上:要相談
※1本につき
ただしヒマラヤスギの剪定費用に関しては、現場状況によって難易度が変わるため一概に何円、とはいい切れません。また、ヒマラヤスギの高さによってはゴンドラなどを必要とすることもあり、この場合は追加料金がかかります。
そのため具体的な費用が気になる場合は一度、植木屋さんや剪定業者の人に現地に来てもらい、費用の見積りを出してもらうと安心ですね。
※
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豆知識:お庭のヒマラヤスギを健康に育てるコツ
健康にヒマラヤスギを育てるには、剪定はもちろんそれ以外の環境も整えなければいけません。ここではそんな、ヒマラヤスギに適した環境について、分かりやすくご紹介していきます。
〇日光
日陰でも大きな問題はありませんが、よく日の当たる場所のほうが活発に成長します。庭に植える際には、1日中建物の陰にならないような日当たりのいい場所に植えるとよいでしょう。
〇土
ヒマラヤスギはそこまで土質にこだわらず、どんな土でも基本的にはよく成長します。しいていえば水はけがよく、そこまで湿っていない土のほうが望ましいでしょう。
〇肥料
肥料を与える際は、有機性の肥料(油粕や米ぬかなど)を株元に埋めておきましょう。与える時期は冬(2月ごろ)が望ましいです。
〇水やり
庭に植えてからしばらくたつヒマラヤスギには、あえて水をやる必要はありません。雨水による給水だけでも十分です。
ただし、鉢植えから植え付けて1~2年のヒマラヤスギはまだ根が弱いので、しっかり水をやりましょう。タイミングとしては、土が乾いたときに水を与えるとよいですね。
〇害虫
病気にはかかりにくいヒマラヤスギですが、ときに『マツカレハ』や『ハマキムシ』といった害虫が住み着くことも。この害虫は葉や幹を食害してしまうので、見つけ次第駆除しなければなりません。
駆除方法としては見つけたらピンセットなどで捕殺するか、薬剤をまくか、といったやり方があります。この薬剤は主に「スミチオン」など、人体に無害なものを使うのが一般的ですが、大木の消毒ともなると少々難易度が高いため、これもまた剪定業者や植木屋に依頼することをオススメします。
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まとめ
ヒマラヤスギの剪定時期は、春と秋がベストです。散らし剪定なら場合によっては夏前にも剪定することがありますが、真夏・真冬は木が枯れてしまうおそれもありますので、とくに強い剪定をするのはやめておきましょう。
とはいえ、ヒマラヤスギの剪定はかなり難易度が高め。高所作業になることから、危険性も大きくなっています。そのため基本的には業者に依頼し、キレイに整えてもらうことをオススメします。
そんなヒマラヤスギの剪定費用は、おおよそ3,000円~1万5千円/1本。ただし7mを超えるような大木の場合は、要見積りになるケースが大半です。またこの費用も実際の現場状況次第で大きく変わるので、まずは一度見積りから依頼してみてはいかがでしょうか。
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もちろん見積りだけのご依頼も可能。見積りに納得して、依頼を決めるまではいつでもキャンセルOKですのでご安心ください。
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