
ハナミズキはミズキ科ヤマボウシ属の一種で、別名、アメリカヤマボウシといいます。よく曲のタイトルや歌詞などで聞くハナミズキですが、じつは日本原産ではなく、アメリカから渡ってきた植物。
ヤマボウシによくにているハナミズキですが暖かくなる時期になるときれいな花を咲かせることから、庭のシンボルツリーはもちろん、街路樹としても植えられています。
このコラムではそんなハナミズキの剪定や育て方などについてご説明しますので、ぜひご覧ください。
目次
ハナミズキの適した剪定時期
アメリカ原産であるハナミズキは、アメリカ合衆国東海岸からミシシッピ川あたりまで自生している植物で、アメリカでは日本でいう桜のような存在です。
桜前線ならず「ハナミズキ前線」はハナミズキの時期になるとアメリカメディアでも多く報道されるほど。そんな行楽シーズンもあるハナミズキですが、じつはアメリカに送った桜の返礼として日本に贈られてきたのがはじまりといわれています。それから戦争を挟み、日本でもシンボルツリーとしてよく育てられる植物となってきました。
11月~2月の休眠期
寒い時期にハナミズキの剪定をおこないたい場合は休眠時期である11月~2月頃におこないましょう。この時期は葉が落ちているので、密度が少なく、樹形も整えやすくなります。
しかし、休眠時期だからと剪定をし過ぎてしまうと、剪定した場所からばい菌が入ってしまい、木自体にダメージを与えてしまったりしてしまいますので、注意しましょう。
暑い時期の剪定には注意
ハナミズキは縦、横ともに成長しやすい植物なので、こまめな剪定はかかせません。しかし、日差しが強く暑い時期などの剪定は木の成長を妨げてしまう結果になります。
枝などが伸びきっていてどうしても剪定したいという場合は、花が散る時期に少しだけ剪定をおこないましょう。
6月以降の日差しや気温が暑くなる時期の剪定は最悪、木が枯死してしまう場合があるので注意しましょう。
失敗しないハナミズキの枝の剪定方法
落葉樹であるハナミズキは花と葉が完全に散る冬の時期の寒い時期の剪定がおすすめです。しかし剪定時期に剪定するといっても、ただやみくもに枝を切っていいというわけではありません。
以下の方法やポイントを押さえ、適切にハナミズキを剪定していきましょう。
冬に剪定をおこなう場合
強めに剪定をおこなう場合は寒い冬の時期におこなうようにしましょう。しかし、強めの剪定といわれてもどのようにしていけばいいのか分からない人もいるはず。そこで、剪定する場合のコツや手順を簡単にご紹介します。
①まずは主幹を剪定
まずは高さと樹形をある程度決めて主幹を剪定していきましょう。主幹とは木の中心となる幹のことで、枝のなかでも太い部分のものをいいます。ハナミズキは放置しておくと10m以上の大きな木へと成長します。庭にそれほどの木を育てるスペースがない人はとくにこの剪定は欠かせません。
②透かし剪定をおこなう
透かし剪定とは太すぎたり、長すぎたりした枝を間引く、切り戻したりして葉の生い茂る部分などを調整していきます。これをすることで木のボリュームを調整します。
切りすぎると花が咲かなくなるので注意
11月~2月頃におこなっておくべき強めの剪定。ある程度木の密度をなくしたいでしょうが、やりすぎには要注意です。切りすぎてしまうと木からきれいな花が咲かなくなる場合があります。ほどほどに強めの剪定をおこないましょう。
花が散った頃の剪定は弱めにおこなう
花が散る時期(大体5月下旬)におこなう剪定は軽めにおこないましょう。軽めといっても、多少風通しや見栄えを良くするために少しだけ切る程度です。
強く切ってしまうと最悪枯死してしまうでしょう。
癒合剤を使おう
木の剪定をしてしまうと剪定した枝の傷口からばい菌がはいってしまうことがあります。そのばい菌が木が病気にかかってしまう原因を招いてしまうことがあるのです。
そこで便利なのが癒合剤(ゆごうざい)です。癒合剤は木の切り口を保護するための薬剤です。植物に塗っても害がない成分を使っていますので、ぜひ活用してみてください。
癒合剤については、下の別記事で詳しくご紹介していますので、ぜひそちらも参考にしてみてください。
あわせて読みたい
大きな庭木になるハナミズキの育て方
少しだけご紹介しましたが、ハナミズキは剪定せずに放置しておけば10m以上の大木になることがあります。横にも大きく広がるため、剪定せずに放置しておけば、自分の家の敷地外に枝が出てしまい、ご近所トラブルに発展してしまうことも。
また木の密度も増してしまうため、害虫がついてしまったり、病気にかかってしまうこともあります。寿命も桜と似ており80年と非常に長く、どんな大きさに育てるかなどの育成計画はたてておきましょう。
「自分で管理できるくらいの大きさに育てたい」そんな人は以下を参考にしてみてくださいね。
ハナミズキを植える場所
ハナミズキは日当たりがよく少し乾燥した場所で育てるようにしましょう。また、ハナミズキは西日が得意ではありません。西日が当たらない半日陰で育てるのもベストです。
水は地面が乾けば与える程度で
ハナミズキは水はけがいい土を好みますので、過度な水やりは必要ありません。しかし、夏の熱い時期などは地面が乾燥しやすいため、適度に水を与えましょう。
鉢植えの場合は土が乾いたら与える容量で水やりをおこなうといいですね。
ハナミズキが好む土の配合
ハナミズキは水はけがいい土を好むため、赤玉土小粒7:腐葉土3の配合を目安に用土を作りましょう。成長途中のハナミズキはたくさんの栄養を必要とするため、定期的に追肥をおこないます。
庭にもよるけど3~4mくらいが理想
庭にすこしスペースの余裕がある。少し大きめに樹木を育てたい人は3~4mくらいに大きさを調整するといいでしょう。横に伸びやすい植物なため、きれいに丁寧にメンテナンスをおこなえば、伸びと幅があるすてきな樹木になるでしょう。
病気や害虫に注意
花が散った後の次の成長に入るころにうどんこ病という植物の病気を発生しやすいハナミズキ。この病気が発生すればうまく光合成ができなくなってしまいます。対処法としては、うどんこ病を発症した葉を切り、水溶系の殺菌剤などを撒きましょう。
また、害虫ではコウモリガなどに注意が必要です。見かけ次第即刻駆除しましょう。
虫が苦手、きれいにメンテナンスをできる自信がないという人は剪定のプロに剪定を依頼しましょう。業者にもよりますがハナミズキの剪定であれば、「剪定110番」では3,400円から剪定をおこなってくれますよ。
業者によって費用が違ってくるので、詳しい費用が気になる人は見積もりを依頼しましょう。
種類によって特徴の異なるハナミズキ
アメリカから桜の返礼として贈られてきたのがハナミズキ。今やさまざまな種類が販売されています。最後にハナミズキの種類にはどんなものがあるのかみていきましょう。
自分が好きな形や色の種類を植えれば、ハナミズキの剪定やお世話も断然楽しくなるかもしれませんよ。
チェロキーチーフ
ハナミズキの品種の中でも古く、最も多い種類となります。花付きが良く、大きく赤い花を付けます。
レッドジャイアント
赤い花を咲かせる赤花系のハナミズキで、葉の色が鮮やかで花付きも良好の品種です。
クラウドナイン
白花系のハナミズキの中でも名前が知られている品種で、広弁の大輪種です。
ステラピンク
ハナミズキの近縁種であるヤマボウシと交配させた品種です。極端な寒さや暑さにやや弱いハナミズキでしたが、このステラピンクはヤマボウシの側面があるため、乾燥や寒さに強い特徴があります。色は薄いピンクのものが多いです。
まとめ
ハナミズキはアメリカ原産の植物で、日本でいう桜のような存在として知られています。日本が贈った桜の返礼としてハナミズキが日本へ送られてきたのが、日本へ渡ってきたはじまりとされているのです。
最大で10m以上にまで成長するハナミズキは、こまめな剪定をして自分の庭に合うサイズに育てなければいけません。また寿命が80年と長いため、計画的に育成することが大切でしょう。
ハナミズキの剪定にお困りの人は一度、剪定のプロに相談してみてくださいね。
迅速・丁寧に受付対応!
庭木1本からお任せください!
※対応エリアや加盟店によって変わります
庭木が健康に成長するためにかかせないのが剪定です。剪定のプロがお庭や植木の状態を詳しくお調べし、プロの目から見て一番効率の良い最高の剪定方法をご提案します。
- 『生活110番』では、
お住いの地域で人気のプロを探せます - お庭・樹園、どんな木でも対応。落ち葉、枝、雑草など剪定後の処理もいたします!
-
- 剪定
- 4,000円~/本(税込)
剪定業者を検索
厳選した全国の剪定業者を探せます!