ユスラウメは剪定と実の間引きが大切!その育て方のポイントとは?

2023.11.20

ユスラウメは剪定と実の間引きが大切!その育て方のポイントとは?

毎年3~4月になるとユスラウメはかわいい花を咲かせ、5月ごろに実をつけます。ユスラウメは花の鑑賞だけでなく、実をジャムや果実酒に加工することもできます。

しかし、庭にあるユスラウメに花や実がつかず悩んでいる人がいるのではないでしょうか。実がならない場合は、ユスラウメの剪定方法や育て方が間違っているかもしれません。

そこで今回は、ユスラウメの剪定方法・育てるポイントなどを詳しく解説していきます。ぜひ、参考にしてみてください。

※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。

かわいらしい実をつけるユスラウメの特徴

ユスラウメの剪定の話に入る前に、ユスラウメとはどのような植物なのか見てみましょう。ユスラウメの原産地は中国や朝鮮半島で、バラ科の落葉樹です。仲間はウメ・アンズ・モモなどで、成長すると木の高さは2~3mくらいになります。

花びらは5枚で、色は白とピンクの2種類です。開花後にサクランボに似た実をつけますが、実の色は赤と白の2種類で、1~2cmほどの大きさに育ちます。

実の味は、甘酸っぱいのが特徴です。また1本の木の中で受粉が完結するため、1本植えるだけで実がなります。そして、苗を植えてから3年ほどで実がなります。

また寒さや暑さに耐える性質をもっているため、日本のどこでも育てることができます。さらに、病気にもかかりにくく簡単に栽培ができるため、木の栽培を初めてする人におすすめです。ただし、湿度が高く日当たりの悪いところを好まないので注意しましょう。

ユスラウメは剪定と実の間引きが大切!その育て方のポイントとは?

剪定は11月~3月。5月には実の間引きを!

ユスラウメの剪定方法には間引き剪定と整枝があります。間引き剪定とは、枝の日当たりをよくするために行う剪定方法のことで、日当たりを悪くしている枝を付け根から切り落とします。整枝とは、その名の通り、枝を切って樹形を整える剪定方法です。

ユスラウメにきれいな花を咲かせ、実づきをよくするためには剪定の時期に注意しなければなりません。落葉樹であるユスラウメの場合、休眠時期である11月~3月に間引き剪定と整枝を行うのがよいといわれています。ユスラウメの活動時期である11月~3月以外の時期に間引き剪定や整枝を行うと、樹液が枝の切り口から流れて樹勢が弱くなるおそれがあるからです。

11月~3月の間に剪定をしたあと、5月になるまで実がつくのを待ちます。ユスラウメは基本的に実つきがよいのですが、多くつきすぎた場合は実を間引くことをオススメします。間引かないと木の養分が実に吸い取られてしまい、元気がなくなってしまうからです。その結果、次の年の実つきが悪くなるおそれがありますので、5月に実を間引くことを忘れないように注意しましょう。

ユスラウメは剪定と実の間引きが大切!その育て方のポイントとは?

ユスラウメの剪定方法

2章でユスラウメを剪定するときは、間引き剪定と整枝をすると述べました。3章では、具体的な剪定方法について間引き剪定を中心に解説いたします。

ユスラウメを間引き剪定するときに対象となる枝は、日当たりを悪くしている枝と、木の成長を妨げる枝です。具体的には以下のようになります。

日当たりを悪くしている枝……混み合っている枝、木の真上に伸びている徒長枝など

日当たりが悪くなると、光合成が活発に行われなくなり、栄養が作られません。栄養がないと木に元気がなくなり、花や実をつけなくなるのです。

木の成長を妨げる枝……古い枝、弱々しい枝、ひこばえなど

古い枝や弱々しい枝は成長する見込みがほとんどありません。それにもかかわらず、残しておくと木の養分を吸い取ってしまい、花や実つきを悪くするのです。

日当たりを悪くする枝と木の成長を妨げる枝を間引き剪定したら、木のてっぺん付近を整枝しましょう。そうすればさらに日当たりがよくなり、木が元気になり花と実つきがよくなりますので、ぜひチャレンジしてみてください。

ユスラウメは剪定と実の間引きが大切!その育て方のポイントとは?

ユスラウメを育てるポイント

ユスラウメは剪定や実の間引き以外に、何に注意して育てるとよいのでしょうか?育てるときに注意するポイントを見ていきましょう。

環境

日当たりがよく、水はけのよい場所に植えて育てます。日当たりが悪いと実がつきにくくなりますし、水はけが悪いと湿気が多くなり、虫が寄生しやすくなるからです。

ユスラウメは剪定と実の間引きが大切!その育て方のポイントとは?

水やり

ユスラウメは湿気が苦手ですので、鉢植えで育てるときは、土が乾ききってから水やりをしましょう。地面に直接植えるときは、水やりは不要です。

肥料

肥料は木が休眠している2~3月に与えるとよいでしょう。木は休眠していると、肥料をほとんど吸収しません。吸収されない肥料は微生物によってゆっくり分解され、春に吸収されやすいかたちになるのです。

肥料はリン酸とカリウムを多く含むものにするとよいでしょう。ただし、窒素を多く含む肥料を与えるときは注意が必要です。窒素が多すぎると実がつきにくくなるからです。また鉢植えで育てる場合は、成長を促進させるために8月くらいに追加で肥料を与えましょう。

病害虫

ユスラウメは、ふくろみ病にかかりやすい傾向があります。ふくろみ病にかかると、葉が折れ曲がって小判のような形になり、緑色を薄くした感じに変色するのです。ふくろみ病を予防するためには、休眠期にあたる11月以降に休眠期防除剤をまくとよいでしょう。

増やし方

中には、育てているユスラウメを増やしたいと考える方もいるでしょう。そのようなときは、ユスラウメを増やすことができる「さし木」がおすすめです。さし木の方法としてはまず、葉を2枚だけ残した状態で枝を約10cmの長さに切ります。切った枝を数時間水につけ、鉢植えに植えましょう。

鉢植えにビニール袋を被せて日かげに置くと、土が乾燥しにくくなり、根が出やすくなります。ただし初心者には難しい技術ですので、さし木で増やしたい人は専門の業者に相談してみることをおすすめします。

まとめ

ユスラウメに花を咲かせ、実つきをよくするには、剪定時期に注意が必要です。休眠時期である11月~3月以外の時期に剪定すると木に元気がなくなり、花が咲かず実もつきにくくなります。

ユスラウメは剪定だけでなく、実を間引くことも大切です。実が多くつきすぎたら間引くことを忘れないようにしましょう。

剪定や実の間引きかたになれてきたら、ユスラウメを育てて増やしてみることを考えてもいいかもしれません。ユスラウメが増えれば、庭の景観もさらに良くなるでしょう。

剪定がうまくできるか不安だったり、ユスラウメが増えなくて悩んだりしているかたは、一度業者に相談してみてはいかがでしょうか。業者に相談すれば、剪定や育て方に関する不安や悩みを短い時間で解決してくれるかもしれません。

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