丸みのあるかわいらしい花を咲かせるボケは、中国原産の植物です。平安時代の初期頃に日本に渡ってきました。庭木だけでなく、盆栽としても楽しまれています。カリンのように香りもよく、せき止めの効果のある果実を実らせるのも魅力の一つです。
この記事では、植え方・育てる環境・剪定・病害虫の対策など、ボケの育て方についてくわしくご説明していきます。これからボケを育てていきたいとお考えの方、庭に植えているボケが上手く育たないとお悩みの方も、ぜひ参考にしてください。
目次
ボケの育て方を知ろう!
ボケの育て方は鉢植えと地植えの植え方によって、あたえる肥料の時期や量、水のやり方が変わります。
ボケを栽培する場所
ボケは一般的に、日光がよくあたる風通しのよい場所に植えます。土壌は、水はけがよく保水性のあるものを好むので、地植えの場合はあらかじめ川砂や腐葉土を混ぜて、土壌をよい状態にしておくと育てやすいです。
鉢植えもまた、屋外の日光がよくあたる場所で管理します。しかし夏など、気温が高くなる時期は、土の乾燥を防ぐため日陰に移動させましょう。
肥料について
使用する肥料は、主に緩効性の化成肥料です。梅雨の時期の使用はできませんが、発酵油粕、骨粉入りの油粕も効果的です。
地植えには開花前の1月~2月、寒い時期にあたえます。果実を採取する場合は9~10月にもあたえてあげましょう。鉢植えの場合は年に3回です。開花後に1回、そして6月・9月~10月・それぞれ1回ずつあたえます。
水やりについて
地植えは時期や天候により、土が乾燥するときに水やりをしましょう。植え付け後土地に定着するまでの2ヶ月間も同様におこないます。特に異常がない場合は自然の雨水だけで育つそうです。
鉢植えは表面の土が乾燥してきたら水をあたえ、水切れがしないようにこまめに確認をしましょう。特に夏場は乾燥しやすいので、鉢底から水が流れ出てくるくらいたっぷりと水をあたえます。
ボケは必要に応じて、植え付けや植え替えをしよう!その方法をご紹介
ボケは成長するとともに、木自体が大きくなるだけではなく、根も同様に増えていきます。地植えの場合、地面に直接植えているため植え替えをおこなう必要はありません。
鉢植えには植え替えが必要です。鉢の中で根が密集してしまい根詰まりという状態になってしまいます。根詰まりになると根が傷んでしまう上、土が水をため込めなくなり土の保水性がなくなります。結果ボケの健康を害することになるので、植え替えが必要となるのです。
植え替えは9月~11月の秋におこないます。なぜ秋なのかというと、新芽より根の成長が早い時期だからです。この時期におこなうことにより、地中に根を強く張った状態で春を迎えることができるので、健やかに成長します。
元気なボケを育てる方法の一つなのできちんと守りましょう。以上の理由により苗木の植え付けも、同様に秋におこなうのが適切です。
新しく使用する鉢の大きさは、元から使っていた鉢の一、二回り大きなものにしましょう。鉢植えからボケを取り出し、根をほぐしていきます。そしてほぐした根を、1/3ハサミで切り落とし、小さくしましょう。
この植え替えの作業を1~3年に1回の間隔でおこないます。しかし、この作業は植物に負担のかかることです。植え替えをした翌年には花が咲かないことがあるので気をつけましょう。
ボケを剪定する時期や方法について
剪定と聞いて枝を切るということまでは誰もがイメージできることです。しかしどの枝をどのようなタイミングで取り除くか、という詳細までご存知の方は、中々いらっしゃらないのではないでしょうか。ボケを育てる方法として剪定は欠かせません。改めて剪定がどのようなものかも兼ねて、確認していきましょう。
剪定は、風通しと幹への日あたりをよくするためにおこないます。風通しがよくなると害虫がつきづらくなり、日あたりがよいとボケの成長が促され健やかに育ちます。また余分な枝も取り除くことにより、偏りなく栄養が行き渡るので、全体がバランスよく育つのに効果的です。
剪定は年に2回、春と秋冬におこないます。春は4~5月、秋冬は10~12月ごろがおすすめです。春は伸びすぎた枝を剪定し、咲き終わった花がらを取り除きます。枝に芽がついている場合は2~3個残しておきましょう。剪定をすることで、枝全体をめぐる栄養を残した芽に集中させることで、新しい枝を伸ばします。
秋冬の剪定は、葉が落ちる時期です。花芽が生えてくる時期なので、枯れ枝や伸びすぎた枝を剪定し花芽に栄養を集中させ、花をきれいに咲かせる手助けをします。剪定をする際に花芽が落ちてしまうこともあるので、気をつけてください。花芽のない枝は、春の剪定と同様に芽を2~3個残して切り落とします。
ボケを育てるときは病害虫に気をつけよう!被害と対処方法について
ボケを育てるために、病害虫の対策は欠かせません。病害虫に加害されてしまうと、ボケの健康状態だけでなく見栄えも悪くなります。盆栽など鑑賞することをお考えの方は、なおさら放っておくことができない問題です。健やかなボケを育てる方法として参考にしてください。
根頭癌腫病(こんとうがんしゅびょう)
植物の地際にコブができる病気です。土壌に潜む細菌により発症します。症状が出た株は、全体が汚染されている可能性が高いため、周囲の土もいっしょに処分します。同じ場所には植えず、別の清潔な土壌に植え替えましょう。
うどんこ病
白いカビが生える病気で、春から秋にかけて発生します。葉に症状が現れる病気ですが、ひどくなると全体に広がり白っぽくなります。葉がカビで覆われることで光合成を遮り、植物の成長を妨げます。
うどんこ病の治療には薬剤を使用します。全体にムラなくおこない、特に根元はしっかりと散布しましょう。葉や枝が密集しないように、適度に剪定や間引きをして風通しを良くするのも効果的です。
赤星病(あかぼしびょう)
ボケを含むバラ科の植物にかかりやすい病気です。サビ病菌に感染すると発症します。感染すると葉の表面に橙色の斑点が入り、裏側に胞子を飛ばす病斑ができるのが特徴です。発症すると葉から次第に枯れていき、株も弱くなります。
対策方法は症状が現れた葉を切り落とすか、殺菌剤を散布します。予防方法は、ボケと同様に赤星病にかかりやすいビャクシン類の植物に近づけないことです。植える場所の周辺にないか、注意をしましょう。
害虫
ボケを加害する害虫は、植物の栄養を吸い取り加害する吸汁性害虫です。被害にあいやすい害虫には、アブラムシ・カイガラムシ・ハダニ・グンバイムシなどがいます。
アブラムシは新芽やつぼみを加害し、針のような口を差し込んで栄養を吸い取り加害します。ウイルスを運び込むことがあるので厄介です。カイガラムシは枝に集まりやすく、排泄物に病原菌が発生し病気になりやすくなってしまいます。
グンバイムシは、葉裏に潜むので見つけにくい害虫です。栄養を吸い取られた葉には白い点の模様が現れて、カイガラムシと同様、排泄物により病原菌やウイルスにかかりやすくなります。ハダニは葉全体を加害し、葉を傷つけて植物の成長を遅らせます。
これらの害虫の対策は、それぞれの害虫に合った殺虫剤や農薬を使用するのが効果的です。薬品を使用したくない場合、あらかじめ木酢液で予防することをおすすめします。規定の濃度に薄めた木酢液を、植物に散布することで害虫を寄せ付けなくなります。ほかにも、散布することで植物の成長を促し、土壌を活性化させる効果があります。
まとめ
ボケの花を楽しむためには、ボケの育て方をきちんとおこない、元気に育てることが大切です。元気に育ったボケは、花だけでなく果実も実らせ、私たちを楽しませてくれるでしょう。しかし、その時々の植物の状態により、管理や作業が不十分・不適切になってしまうことがあります。なかでも剪定の作業は、経験がないと難しい作業です。
一度剪定すると元には戻せないだけでなく、どのタイミングで枝を剪定するのか、この枝は不要なモノなのかと、判断が悩ましい点があります。経験がない方や不安な方は、一度業者に相談することをおすすめします。
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