少し気分が晴れない梅雨の季節に、わたしたちを楽しませてくれる花があります。そう聞いて、多くの人たちが一番に思いつくのが、アジサイではないでしょうか。アジサイが品質改良されたもののひとつに、ハイドランジアと呼ばれるものがあります。
ハイドランジアは、雨にぬれても元気に咲き続ける姿が印象的です。その姿通りに生命力が高い花ですので、自宅で育てるにも適しています。今回は、そんなハイドランジアについてご紹介します。
目次
ハイドランジアは海外で品種改良されたアジサイ
ハイドランジアは、もともと日本原産のアジサイが、ヨーロッパを含む各国で品質改良されたものです。そのため、「西洋アジサイ」とも呼ばれています。改良されてもなお、日本の暑さに耐えることのできる強い花です。
開花の時期は、6月~8月頃の梅雨から真夏にかけてです。色味は、青や紫をよく見かけると思うのですが、他にもピンクなどかわいい見た目のものもります。そして開花のピークを迎えると、だんだんと、最初とは異なる花の色になることもあるのです。これはハイドランジアが大きくなるにつれて、吸収する成分が変わってきたためです。この期間も色の移り変わりを楽しんでみましょう。
また、ハイドランジアは樹高が1.5メートルほどで、低い樹高であることも特徴としてあげられます。そのため、植える場所はさほど気にしなくてよいといえるでしょう。樹高が低いことと、あまり天候に左右されないところ、そして華やかな見た目から自宅で楽しく育てることのできる花だといえます。
ハイドランジアの正しい育て方①植える
まず、園芸店などで苗を購入し、植えてみましょう。きれいなハイドランジアを咲かせるために土づくりは重要です。まずは、鉢植えか地植えのどちらかを選びます。
植えるときのポイント
ハイドランジアの鉢植えや地植えは、開花のピークを避けた9月~11月ごろか、寒さが過ぎた3月~4月ごろがよいとされています。植える場所はほどよく日の当たるところがよく、極端に日陰な場所や反対に日差しが当たりすぎるということがなければ、十分に育ちやすい環境といえるでしょう。
土作りで花の色を強調できる
ハイドランジアにはさまざまな色味のものがあり、その変化は、土壌に含まれるpHと呼ばれる酸度と関係しています。ハイドランジアのアントシアニンという色素と、土壌に含まれるpHが作用して、色味は決まってくるのです。
たとえばハイドランジアの色をピンク色で咲かせたい場合は、アルカリ性を多く含む土壌を作らないといけません。pHの量よりも、アルカリ性を多く含ませればいいのです。そのために、腐葉土を混ぜ合わせ、苦土石灰をあたえましょう。また、青色になる成分とピンク色になる成分があわさったときのハイドランジアは、紫色になります。
では青色のハイドランジアにしたいときは、どのような作業が必要なのでしょうか。pHが多く含まれている土壌で、青色のハイドランジアは酸度無調整のピートモスという用土を新しく混ぜ合わせてください。
ハイドランジアの正しい育て方②手入れをする
ハイドランジアの手入れ方法は、特別難しいことはありません。しかし欠かさずおこなうことが、きれいなハイドランジアを咲かせるポイントといえます。
水のやり方
ハイドランジアを育てるにあたって、大切なのは水やりです。開花の時期である夏はもちろんのこと、あらゆる季節でも土の乾燥には注意です。毎日ハイドランジアを観察し、土が乾いていたら、しっかりと水やりをおこないましょう。
地植えの場合は天候状況に左右されますが、雨で水分を吸収します。そのため水やりは頻繁におこなわなくてもかまいません。しかし、あまりに雨が降らないなど天候が悪いときや、真夏などは土の乾燥が乾燥しているかによって水やりをおこなってください。
肥料のやり方
1年の中で2~3回にわけて、肥料をあたえましょう。その時期により、あたえる肥料は変わっていきます。開花のピークが過ぎた9月~10月頃は、新しい芽が伸びはじめる時期です。元気な芽を育てるために、即効性の肥料をあたえてください。液体肥料がおすすめですが、液体は一度使用したら1週間はあけて使用しましょう。
11~1月頃は、来年の開花にはまだ時間があるので、穏効性のものでよいです。来年もきれいなハイドランジアを咲かせるために、骨粉などの有機質肥料を土によく混ぜ合わせます。肥料をあたえるのも、元気なハイドランジアを育てるにあたって、重要な作業です。
植え替えのやり方
鉢植えの場合、開花のピークが過ぎた9月~11月に植え替えをおこないます。成長したハイドランジアより、さらに一回り以上大きな鉢を用意してください。ハイドランジアは根をしっかりはやす花なので、根詰まりをおこしやすいです。根っこどうしが絡まり合ってしまうと、しっかりと水分を吸収したりできなくなるため、植え替えは必要な作業といえます。
新しく植え替えをおこなうときに、土に腐葉土を混ぜるとよいでしょう。ハイドランジアの育った根が、しっかり栄養分を取り入れるためです。そのため、しっかりと根と土と密着させて、ハイドランジアが倒れることのないように固く植え付けてください。その後、水やりをして、植え付けが完成です。
病害虫への対処法
ハイドランジアの成長を脅かす、代表的な害虫として、ハダニという虫がいます。ハイドランジアは基本的にはたくましく成長をしてくれる花なのですが、ハダニはハイドランジアが育っていくうえでとても厄介な害虫です。
ハダニは、ちょうどハイドランジアの開花時期に発生することが多いです。ハダニが寄生すると、まず、葉がだんだんと白くなるというサインをだしてきます。そこから栄養を吸い取り、葉や茎を弱らせ、ひどいケースではその葉を枯らすのです。また花弁にも被害が及ぶ可能性があり、せっかく育てたハイドランジアの花弁も枯れてしまうことがあります。
また、ハダニは繁殖能力の高さも特徴としてあげられます。メスが毎日産卵をし、一度寄生すると、あっという間にハダニの数が増えてしまいます。そのため、日ごろから注意し、ハダニを見つけたらすぐ対処する必要なのです。
ハダニは葉の裏に隠れていることが多いので、見つけたらすべて取り除きましょう。予防策としては、ハダニは水に弱い害虫なので、見つけたらじょうろなどで、ハイドランジアに水をたくさんあたえると効果的です。
ハイドランジアの正しい育て方③剪定をする
「開花のピークは過ぎたけれど、この後はどうすればいいんだろう……」と悩まれるかもしれません。今後も型を整えながら、長くきれいなハイドランジアを楽しむために、剪定という作業があります。
開花のピークが過ぎたら、1度目の剪定をおこないます。枝の長さの約3分の1を残した位置で、切り落としましょう。先端の花も一緒に切り落としてしまうわけですが、花は家に飾って、ドライフラワーなどで楽しむのもいいでしょう。
また、冬の季節に2度目の剪定をおこないます。絡み合っている外側の枝などは、全体の型を整えるために切り落としましょう。春がくれば、また新しくハイドランジアが成長を迎えます。ハイドランジアは自由に伸びきってしまうので、整えるために剪定をおこないましょう。
まとめ
とても丈夫で育てやすいハイドランジアは、ほどよく日当たりがよく、水がいきわたる場所に植えるのがよいです。そして、土の成分によってハイドランジアの色は変わってきます。希望の花の色があれば、そのための土作りが必要です。
開花のピークが過ぎても季節ごとの肥料は忘れずあたえましょう。害虫は大敵ですので、普段からハイドランジアの様子を観察することが大切です。水やりは予防策になるばかりか、ハイドランジアにとっても喜ばしいことなので、ぜひおこなってみてください。
そして、最も重要な作業である剪定は、1年に2回おこないます。しかし、育てはじめの時は剪定作業に戸惑ってしまい、なかなか進まないということもあるかもしれません。そんな時は、業者に依頼してみてはいかがでしょうか。ぜひ、きれいなハイドランジアのある生活をおくってみませんか。
剪定を依頼できる業者や料金
依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「剪定」をご覧ください。
\ 完全無料 /
厳選した全国の剪定業者を探せます!
×
関連記事カテゴリ一覧
剪定の記事アクセスランキング
剪定の最新記事
カテゴリ別記事⼀覧
- お庭の手入れ
- 害虫駆除
- 害獣駆除
- 電気工事
- 鍵開け・交換・修理
- 窓ガラス修理・ドアノブ修理
- 家の修理
- バッテリー上がり
- ハウスクリーニング
- ペット火葬・葬儀
- 家電修理
- パソコン修理・ネット回線
- 家具・雑貨の修理
- 外壁・屋根工事
- リフォーム
- 防犯カメラ設置
- 盗聴器・その他調査診断
- 便利屋・代行サービス
- 引越し・配送サービス
- オフィス・店舗向けサービス
- その他