美しく、大きな花を咲かせるエンジェルストランペット。名前の通りとても魅力的ですよね。和名は「木立朝鮮朝顔(キダチチョウセンアサガオ)」といい、こちらの名前に聞き覚えのあるかたもいらっしゃるのではないでしょうか。
エンジェルストランペットは育てるために知識が必要な植物で、育てる地域の環境や植え方により手入れの方法が変わります。また、害虫の被害にも遭いやすいといわれているため注意が必要です。
この記事では手入れの方法から害虫対策まで、エンジェルストランペット全体のことについて紹介していきます。美しい花を長く楽しむためにも、ぜひ参考にしてください。
目次
下向きに花が咲く!エンジェルストランペットの特徴をチェック
エンジェルストランペットは、ナス科の熱帯植物です。南アメリカやブラジルに分布しており、日本には江戸時代に入ってきました。
ラッパ型のエキゾチックで美しい花を咲かせます。下向きに咲き、大きさは30cm程ととても大きいです。開花期は5~11月なので長い期間、花を楽しむことができます。色の種類はオレンジ・ピンク・白・黄色などです。
花には甘い香りがあることも特徴です。基本昼間に楽しむことができますが、夜間に香りを出す品種もあるそうです。強い香りを持つ品種として、ブルグマンシア・スアウェオレンスなどがあげられます。
大きさは1~3mの低木の植物ですが、大株に育てると50以上の花を咲かせることがあります。しかし植物全体に、アルカロイド系の幻覚作用のある毒を含んでいるため、取り扱いには注意が必要です。
エンジェルストランペットを育てるときの注意点
美しいエンジェルストランペットを咲かすためには、育て方が重要です。じつは、鉢で育てるか地面で育てるかによって、水をあげる量や期間が変わります。エンジェルストランペットの状態に合わせてご参考にしてみてください。
水のあげ方
エンジェルストランペットは、水をよく吸収するので鉢植えの土は乾燥しやすくなります。特に夏は多くの水が必要となるため、1日に2回は水を与えましょう。水やりのタイミングは土の表面が乾燥したあたりです。
冬場は乾燥気味に保管しましょう。寒さに弱い植物なので、活動が鈍くなります。そのため通常の水の量を与えてしますと吸収しきれず、根腐れを起こしてしまいますので注意が必要です。
夏場は「水切れ」、冬場は「水の与え過ぎ」に気をつけ、土の乾燥具合を小まめに確認しましょう。
地植えの場合、基本的に毎日の水やりは必要ありません。ただし、夏の炎天下や雨の降らない日が続いたら、水を与えてあげましょう。冬場は鉢植えと同様、乾燥気味に保管します。
植えつけや植え替えのやり方
鉢への植え付けは腐葉土・堆肥・赤玉土・肥料などを配合した土をつかいます。使用する鉢は苗木の大きさより一、二回り大きいものです。
生命力が強く、たくさんの根を生やすため、そのままの状態で放っておくと根詰まりを起こしてしまうことがあります。1~2年の間に1回を目安に、成長過程に合わせて鉢を大きくしていくと良いでしょう。最終的には10号以上の鉢の大きさが適切だといわれています。
地植えは、植える場所にあらかじめ腐葉土や肥料を混ぜて土壌を作っておきましょう。風が強くあたらない日だまりを選びます。植え替えをする必要はありません。
剪定や冬越しのやり方は地域によって変わってくる
育つ地域によって手入れの方法が変わります。これらはエンジェルストランペットを長く楽しむにあたり、とても大切なことなのでぜひ参考にしてみてください。
剪定のやり方
温暖で、霜が降りる心配のない地域での剪定は、基本的に主枝の枝分かれしているところから約20㎝上を剪定します。剪定の対象のなる枝は「伸びすぎた枝」と「枯れた枝」です。伸びすぎた枝は開花期が終わった後に剪定します。寒さの影響で、部分的に枯れた枝は春に剪定しましょう。
積雪地帯などの寒い地域では、冬越しをするまえに切り戻し剪定をします。鉢植えは株元から1m未満、地植えは約30㎝の高さで切り戻しをします。冬越しのための準備でもあるのでしっかりとおこなうことが必要です。
冬越しのやり方
熱帯植物ですが耐寒性もある植物なので、0℃程の気温まで耐えることができます。そのため、日本では関東より西側の暖かい地域では冬越しが可能といわれています。その他の地域では寒さを凌げる場所に保管しましょう。
温かい地域での鉢植えは、軒下など風や霜などを避けられる場所に保管します。寒い地域では寒冷紗(かんれいしゃ)などで覆い、防寒対策をしましょう。
地植えは藁などを敷いて防寒します。また、冬になるまえに株を鉢に植え替え、鉢植えと同様の対策をします。春にまた地植えをする必要があり手間がかかりますが、花のつきがよくなるのでおすすめです。
夏越しのやり方
熱帯植物のエンジェルストランペットですが、ほとんどは高山に自生しているため、意外にも暑さに弱い植物です。高温多湿な日本でも注意しなければなりません。さらに温暖な西日本では暑さ対策の夏越し(なごし)をおこなう必要があります。
鉢植えは日陰に移動させ、涼しい場所で保管します。可能であれば地植えも、日陰か日光が常時あたらない場所を選び、4~6月の間に植え替えをしましょう。西日本や日陰に移動することが困難な場合は、日よけが必要です。
成長期間なので肥料を与えるのを忘れないようにしましょう。水やりも忘れてはいけません。あまりにも暑いと開花期間の夏でも花が咲かないことがあります。状況に応じて適切に対処しましょう。
エンジェルストランペットには害虫が発生しやすい
大きい花が咲くエンジェルストランペットですが、せっかく咲いた花に害虫が湧いてしまっては台無しになってしまいます。そうならないためにも、害虫への対策もしっかりおこないましょう。
ハダニ類への対策
乾燥した環境を好むハダニは、梅雨明けから秋にかけて活動します。活発になるのは夏場などの暑い時期です。約0.5㎜の虫で、被害を受けた植物には白っぽい斑点や傷跡がつきます。
効果的に駆除をするには殺虫剤を使用するのがおすすめです。定期的に使用するとことで被害を最小限に抑えます。ハダニが殺虫剤に対する免疫を持たないように、ときどき使用する薬剤を変えるとよいでしょう。
殺虫剤の使用を避けたい場合、葉水(はみず)という霧吹きで水をかける予防法が効果的です。こまめにおこなう必要がありますが、気軽にできる予防法としておすすめです。
ヨトウムシへの対策
ヨトウムシはヨトウガという蛾の幼虫です。春~秋にかけて発生します。ヨトウムシへの対策は駆除をするより、予防をする方が効果があります。ここで予防にあてはまるのが「卵の除去」です。
卵の除去ですが、卵は葉の裏側に密集した状態で産卵されるため、注意深く探せば見つけることができます。産卵された葉ごとを取り除き、ヨトウムシの発生を防ぎましょう。
ヨトウムシが発生してしまった場合、駆除には殺虫剤をつかうことがおすすめです。夜行性で昼間は地中にいることが多いため、植物の株元にまくタイプが多いです。
まとめ
エンジェルストランペットは適切な手入れや対策をすることで、長く楽しむことができます。しかし、大きさが1~3mにもなるエンジェルストランペットの剪定の作業はなかなか大変なものです。特に初心者の方には、枝を切るポイントやタイミングを判断するのは難しいのではないのでしょうか。
せっかく害虫対策をしきれいに残したとしても、適切な剪定をしなければ冬越しはできず、次の年の春に花を楽しむことはできません。美しい花を長く楽しむためにも、剪定について一度業者に相談してみてはいかがでしょうか。ご自身の手入れ方法の見直しの機会にもなるかもしれません。
剪定を依頼できる業者や料金
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