アンデスの乙女をキレイに咲かせよう。育てる方法と注意点を紹介

2023.11.20

アンデスの乙女をキレイに咲かせよう。育てる方法と注意点を紹介


アンデスの乙女と聞くと、とても可愛らしい響きなので「いったいどんな花なのだろう?」と気になる方も多いのではないでしょうか。

アンデスの乙女は、満開時には黄色い花をたくさんつけてくれます。また、その名前の響きとは裏腹に意外と丈夫で、初心者の方でも育てやすい植物です。

しかし、いくら丈夫で育てやすいといってもいくつか気をつけておきたいポイントがあります。このポイントをしっかりとおさえていないと、可愛らしい黄色い花をなかなか咲かせてくれないでしょう。そこで本コラムでは、アンデスの乙女を育てるときに注意しておきたいことや剪定のコツをご紹介します。

※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。

アンデスの乙女はきれいな花が特徴的

アンデスの乙女は、もともと日本にある植物ではありませんでした。原産国はブラジル中部からアルゼンチン北部で、昭和初期に日本に渡ってきたのです。アンデスの乙女の本来の名前は「ハナセンナ」といい、流通名としてアンデスの乙女と名づけられました。

アンデスの乙女は樹高が2~3mの低木で、マメ科の植物です。マメ科の植物は蝶形の黄色い花をつけることが特徴的ですが、アンデスの乙女も例外ではありません。開花時期は8月~10月で、満開時には3cmほどの可愛らしい黄色い花をたくさん咲かせ、見ている人の心をつかみます。

また、アンデスの乙女の魅力は花だけではありません。アンデスの乙女は夜になると葉を閉じるため、昼とは違った印象を与えてくれるという特徴があるのです。毎日その変化を楽しませてくれるところは、ほかの多くの植物にはなかなかない魅力ではないでしょうか。

黄色い小さな花と名前から繊細なイメージをもちがちなアンデスの乙女ですが、実はほかの植物とくらべて簡単に育てることができます。そのため、植物の栽培に慣れていない方にも人気があるのです。以下で、アンデスの乙女を育てるときに気をつけておきたいポイントを確認していきましょう。

アンデスの乙女は基本的に植え替えしない

アンデスの乙女を育てはじめるときに、もっとも注意しておきたいことは植えつけです。その理由は、アンデスの乙女の根の性質にあります。

アンデスの乙女の根は直根性(ちょっこんせい)です。直根性の植物は太くまっすぐ根を伸ばす性質があるのですが、この根を傷つけてしまうと植物の成長が遅れたり枯れてしまったりするおそれがあります。

そのため、アンデスの乙女を植え替えることはおすすめできません。庭植えする場合は、後から植え替えしなくてもいいように、あらかじめ日の当たる場所に植えるようにしましょう。

ただし、ここで1つ気をつけておきたいことがあります。後ほど詳しくお伝えしますが、アンデスの乙女の耐寒温度は5度前後です。耐寒温度を下回る環境で植物を育てていると、その植物は枯れてしまいます。

暖かい地域にお住いの方を除いて、アンデスの乙女は鉢植えにするようにしましょう。鉢植えにしておけば、気温が5度を下回るような寒い冬の時期だけアンデスの乙女を室内に移動させることができるからです。

しかし、鉢植えにした場合アンデスの乙女が成長するにつれて根詰まりをおこすことが考えられます。このようにどうしても植え替えが必要になった場合は、根を傷つけないように気をつけながら新しい鉢に植え替えましょう。根の周りの土を崩さないようにすれば、根を傷つけずに植え替えることができます。一回り大きな鉢に植え替えれば安心です。

アンデスの乙女は可憐な名前だけど意外と頑丈

植えつけの重要性がわかったところで、アンデスの乙女の育て方をお伝えします。可憐で繊細なイメージのあるアンデスの乙女ですが、丈夫な植物なので、しっかりとポイントをおさえておけば誰でも簡単に育てることができるでしょう。

耐寒性

先ほどお伝えしたとおりですが、アンデスの乙女の耐寒温度は5度前後といわれているため寒さに強い植物です。しかし、寒い地域では冬になると5度を下回ってしまうことがよくあります。そのため、冬の時期だけは室内で育てることが一般的です。

万が一、アンデスの乙女を室内に入れることを忘れてしまって葉に霜がついた場合は、枯れてしまうおそれがあるので十分注意しましょう。

また、アンデスの乙女は日の光を好みます。日陰に置いてしまうと葉が黄色く変色してしまうので、気温だけでなく日当たりにも注意してください。冬は室内で日の当たる場所、春から秋は室外で日の当たる場所で育てれば安心でしょう。

冬にも水がたくさん必要

冬にもたっぷりと水を吸うことが、アンデスの乙女の特徴です。植物の多くは、冬になると水を吸いあげる力が低下します。しかしアンデスの乙女は、冬でも水を吸いあげる力が低下しないため、水切れさせないように注意が必要です。

水切れをおこしていないかどうかは、葉の状態で判断することができます。アンデスの乙女は、水切れをおこすと昼でも葉を閉じるようになるのです。その理由は、「葉を閉じることで水の蒸発を防ぐことができるから」といわれています。

そこで、この現象を目安にして与える水の量を調節するようにしてみてください。基本的には、土が乾いていたら水をたっぷりあげるようにしておけば大丈夫でしょう。

肥料

アンデスの乙女に肥料は必要ありません。その理由は、アンデスの乙女は空気中の窒素を取りこみ、それを栄養にしているからです。これはアンデスの乙女特有のはたらきではなく、マメ科植物共通の窒素固定というはたらきになります。

害虫

アンデスの乙女の脅威となる害虫として、アブラムシには特に注意するようにしましょう。アブラムシの排泄物は、「すす病」をひき起こすおそれがあります。この病気にかかると葉や枝が黒くなってしまうので、注意が必要です。

アブラムシを粘着力の弱いテープにぺたぺたと貼りつけたり、歯ブラシを使ってこすり落としたりと早めに対策するようにししょう。

アンデスの乙女は成長が早いのでしっかり剪定しよう

剪定は、花が咲き終わった10月~11月ごろにおこなうようにしましょう。その理由は、花が咲く前に剪定をおこなってしまうと、咲かせてくれる花の数が少なくなってしまうからです。可愛らしい黄色い花をたくさんつけてもらうためにも、剪定の時期には気をつけておきたいですね。

また、剪定する時期だけでなく剪定する長さにも注意しておきましょう。鉢植えの場合などで、サイズをコンパクトにおさめたい方は、枝を剪定前の3分の1くらいの長さまで切ってください。

「こんなに切ってしまっても大丈夫なのかな」と心配になる方もいるでしょう。しかし、アンデスの乙女は非常に成長が早い植物なので、思い切ってバサバサと枝を切ってしまってもかまいません。しっかりと剪定することで、植物の成長を想定内におさえることができるでしょう。

まとめ

黄色く可愛らしい花を咲かせてくれるのがアンデスの乙女です。可憐な名前からは想像できないほど丈夫な植物で、はじめて植物の栽培をおこなう方でも安心して育てることができます。

ただし、剪定はしっかりとおこなってあげましょう。アンデスの乙女は、ほかの植物とくらべて成長が早いため、放っておくと枝が伸び放題になってしまうのです。いくら可憐なアンデスの乙女でも、枝が多いと本来の美しさを損ねます。

観賞用の植物だからこそ、人が適切に手を加えてあげることで素敵になって楽しみが増えるのではないでしょうか。剪定が不安な方は、一度業者に相談してみてもよいかもしれません。

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