ねむの木の育て方まとめました!花を咲かせるには10年かかることも

2023.11.20

ねむの木の育て方まとめました!花を咲かせるには10年かかることも

ねむの木はマメ科の植物で、全長10m近くになる木です。薄いピンク色のおしべが無数に生える変わった花を咲かせる植物で、盆栽にされることもあるほど人気も高いです。

ねむの木は、夜になると葉が閉じます。このような特徴を持つため「眠むの木」ともいわれていますが、正しい漢字は「合歓の木」が正しいとされています。合歓には、中国において夫婦円満を願うという意味も含んでいるとのことです。

今回はそんな面白い特徴を持ったねむの木の育て方から、花をつけるのに気をつけなければならないことまで幅広くまとめました。これから植えてみようと思った人や興味を持った人の参考になれば幸いです。

※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。

ねむの木の育て方

ねむの木は乾燥するような地域でなければ、土の栄養がほとんど無くともたくましく育つ植物です。しかし、傷ついた箇所から再度根や枝が生えることがあまりなく、剪定や植え替えなどには弱いです。また、根が傷つくことを嫌うので、植木にするのはオススメしません。可能なら地植えがよいでしょう。

ねむの木は日当たりのよい場所を好み、水を多く欲します。土が乾いてからたっぷりあげるとよいでしょう。ただし、水びたしにするのは根腐れのもとになるので避けてください。

ねむの木の育て方には、盆栽として育てるものもあります。このような場合は、全体を小さく維持するために剪定は必要不可欠です。

盆栽のようなコンパクトな鉢では枝が強く育ちにくいため、枝が折れないよう針金かけをし、形や高さを整える必要があります。針金かけとは、アルミ線や銅銭などで盆栽の枝を巻いて固定し、樹形を整える作業のことです。針金かけは木が弱くなりすぎず、成長をさまたげない5~6月や9~10月に行うとよいでしょう。

また、ねむの木を増やしたい場合は、枝を使って挿し木をするという方法があります。ただし、ねむの木は根や枝を傷つけると新しく芽を出しにくく、育ちにくいため、挿し木が難しいといわれます。できるかぎり、種から育てるとよいでしょう。

ねむの木の育て方まとめました!花を咲かせるには10年かかることも

剪定してねむの木の形を整えよう

ねむの木は剪定箇所から新しい芽がなかなか生えてこないため、剪定に強い木ではありません。しかしそのぶん、形を整えるのは容易です。風通しを悪くするような枝や不自然な枝は、見つけ次第切り落とすとよいでしょう。

剪定後は新しく芽が生えて来にくく傷口が埋まるのが遅いので、ねむの木の育て方として盆栽というかたちをとっている方は、特に注意が必要です。剪定した箇所からは雑菌が入りやすく、木が弱ったり枯れたりする原因にもなってしまうため、剪定後は癒合剤などで傷口を保護するとよいでしょう。自分で剪定するのが不安であれば、業者に頼るのがおすすめです。

ねむの木を育てるときは病気と害虫に要注意

ねむの木は基本的には病気や害虫に強く、特別に珍しい害虫などは発生しませんが、葉が広範囲に広がるため風通しを悪くしがちです。そのため、カイガラムシが発生しやすいのがねむの木です。上手なねむの木の育て方を覚えるには、カイガラムシの対処法を把握することも大切です。

カイガラムシは風通しが悪い樹木に発生し、樹木にしがみついて樹液を吸います。一匹や二匹なら大きな被害になることは少ないですが、大量に発生することがあり、木が弱ったり枯れたりする原因ともなります。

また、カイガラムシが発生することによってすす病といわれる病気になることもあります。すす病はカイガラムシなどの虫のふんが枝葉に付着し、カビとなって葉の色が黒く見える病気です。すす病になるとカビによって光合成ができなくなってしまうので、カイガラムシの被害とあわせて被害が大きくなってしまいます。

カイガラムシの駆除は、殺虫剤ではカラやロウなどに遮られて効果が薄いため、直接ヘラなどで引きはがすことが有効です。6月ごろに幼虫が這い出てきますが、幼虫の段階でならばカラやロウなどに覆われていないので、この頃は殺虫剤が非常に有効です。

また、カイガラムシがいなくなればすす病は進行しません。そのため、原因となるカイガラムシを取り除いてから対処するといいでしょう。すす病は殺菌作用のある薬剤や竹酢液、拭き取りや剪定でも対処できます。

花を咲かせるにはとき間がかかる

ねむの木の特徴として、植えてから開花までのあいだがとても長いことがあげられます。育て始めてから10年ものあいだ開花しないことさえあるので、「ねむの木の育て方が間違っていたのでは……?」と思っている方でも根気よく待ってみてください。

今では、あまり大きくならず、種から植えても3年ぐらいで咲く「一才ネム」という品種のねむの木があります。手っ取り早く花を楽しみたい方は、そちらの品種を育ててみてもいいでしょう。

まとめ

ねむの木は、水気のあるところなら土の栄養が少なくとも育ってくれる植物でもありますが、根や枝を傷つけられることに弱い植物です。そのため、植え替えは慎重に行いましょう。盆栽のように小さな鉢植えでは何度も植え替えが必要なので、特に注意してください。

また、ねむの木は病気に強いため、枯れるような原因となるのは、根が傷ついていたり適切な量の水やりがされていなかったりということが考えられます。カイガラムシのような害虫が見当たらないのであれば、水のやり方を見直してみてください。

一度根付けば、ねむの木は育て方の難しい植物ではありません。植え始めてから花が咲かない期間がとても長いですが、これから育てる人は根気よく育ててください。その分きれいな花を咲かせるので、花が咲いたときの感動も大きくなるはずです。

ただし、ねむの木は剪定に弱いため、形を整えたり剪定後の傷口の扱いに不安がある方は、剪定業者に相談してみることをおすすめします。

剪定を依頼できる業者や料金

依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「剪定」をご覧ください。

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