消石灰(水酸化カルシウム)とは、石灰石を加工して作られる粉末です。強いアルカリ性をもつため、酸性の土を中和する際によく使用されます。
実は、しつこく生えてくる雑草対策に消石灰が有効だということはご存知でしょうか。雑草を駆除したいとは思っていても、「除草剤を使うのはなんだか危険そうだし気が引ける」という方も多いと思います。 そんな方に消石灰を使った雑草対策がオススメです。今回は消石灰が持つ土壌に対する効果と雑草対策に消石灰が使えるのかについて紹介します。
消石灰が土壌に与える効果はなに?
今回雑草対策に使う消石灰は水酸化カルシウムの別名で、石灰石に水をかけて保存することで作ります。こんにゃくを固めたり漆喰として使われたりと意外に身近なものですが、土に混ぜて使われることもあります。
では、消石灰が土壌に与える効果はどのようなものかみていきましょう。
病気に強くなる
石灰の混ざった土壌で育った植物は、病原菌が体内に入ったときの抵抗力が強くなります。石灰を十分に摂取していると抗菌物質で菌を寄せ付けにくくなります。
菌を住みにくくする
土壌のアルカリ度を高めることで、病原菌が住みにくい環境を作ることができます。中性や弱アルカリ性の土壌になるとカビの繁殖が抑えられて、細菌や放線菌が増えてしまいます。病原菌となりやすいカビが減ることで植物の病気が減るようです。
丈夫になる
石灰を摂取した植物は細胞壁が強化されるので丈夫になります。また細胞壁が強化されることで、病原菌に細胞壁が分解されにくくなるため、病気を寄せ付けにくくする効果があります。
消石灰は適度に土壌へ混ぜると植物の抵抗力を高め、病気にかかりにくくなるようです。
酸性土壌を好む雑草には効果があります
雨の多い日本の土壌は、酸性よりの性質であると言われています。植物には好みのPh値があり、日本の植物は弱酸性のPh値を好むようです。長い間耕作地などを放置していると、雨に溶け込んだ二酸化炭素によって徐々に酸性度が強い土壌に変化していきます。
このような土地で生えている雑草は高い酸性度を好む雑草です。代表的な例としてはスギナやオオバコがあげられます。こういった雑草対策に消石灰は効果があるようです。
消石灰が混ぜられることで酸性よりの土壌が中和されます。量によっては土壌を中性からアルカリ性へと変化させていきます。土壌をアルカリ性に近づけることで、酸性度が高い土地を好む植物を寄せ付けなくできるようです。
しかし酸性を好む雑草がいなくなったとしても、他の雑草が生育する可能性があるので注意が必要です。
生石灰・苦土石灰との違いは?
生石灰は酸化カルシウムのことで、化学式はCaOです。石灰石に強い熱を加えて生成され、食品の乾燥剤してよく使われています。水をかけると熱くなるので取り扱いには注意が必要です。
この酸化カルシウムに水を加えて作られたものが消石灰です。
苦土石灰はアルカリ成分だけでなく、マグネシウムも入っているものです。石灰石の種類の一つであるドロマイトを粉末にしたもので、すぐには解けないので根を痛めにくく使いやすいようです。主成分の化学式はCaCO3とMgCO3です。
消石灰は取り扱いに注意!
雑草対策に消石灰が有効というお話をしてきましたが、使用にはいくつか注意点があります。小学校でのライン引きにも使われていた消石灰ですが、扱いを間違えると事故を起こしてしまうこともあるのです。
消石灰が皮膚につくと刺激されて炎症を起こすことがあります。また水分と消石灰が混ざることで発熱するので、消石灰が目に入ると失明などの危険もあります。
消石灰を扱うときには保護メガネや保護手袋、マスクを使い長袖を着て露出を少なくしましょう。また、消石灰を選ぶときには、粉末タイプよりも粒上タイプを選んだほうが飛び散りにくく安全です。気が付かないうちに付着している可能性もあるので、使用後にはしっかり手を洗いましょう。
次に、消石灰に付着してしまった場合の対処方法をご紹介します。ただ、これらはあくまで応急処置であり、病院に行くまでの一時的なものです。
目に入ったとき
すぐにきれいな水で念入りに洗い流します。
皮膚についたとき
目と同じくきれいな水でよく洗い流します。
吸い込んだ時
うがいや鼻うがいで呼吸器の消石灰を洗い流します。
飲み込んでしまったとき
うがいなどで口の中を洗い流します。
これらの処置をしたらすぐに病院にいきましょう。
雑草対策は消石灰だけではできません
酸性度の高い土地に生えている雑草対策は消石灰でできたとしても、その他の雑草が育ってしまっては意味がありません。多くの植物は弱酸性を好むので、他の雑草が生育する可能性は高いでしょう。また雨が降ると徐々に酸性に戻ってしまうので、継続して消石灰を土に混ぜる必要があります。
消石灰を使った雑草対策を無駄にしないためにも、新たな雑草が育たないようにしなければなりません。新たな雑草が生えないようにする対策としては、防草シートや砂利を敷くといった方法があります。日光を遮ることで雑草が光合成するのを防ぎ、成長を妨げることができます。
まとめ
消石灰には土壌を酸性からアルカリ性に近づける効果があるので、酸性の土壌を好む雑草対策には消石灰は効果を発揮するでしょう。しかし土壌の性質を変えた結果、別の種類の雑草が生えてきてしまっては意味がありません。防草シートなどで新しい雑草が成長しないように対策をしましょう。
消石灰は肥料以外にも意外と身近なところで使われていますが、取り扱いには注意をしないと危険な側面もあります。使用するときにはしっかり肌や顔を保護しましょう。
もしご自身でうまく雑草駆除ができない場合は、草刈りの業者へ依頼することをオススメします。経験に基づいた有効な駆除方法を提案してくれるでしょう。
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