
ご自宅の庭や玄関先のちょっとした隙間などによく現れるのが、雑草です。道端や空き地、さらには田んぼなどにも雑草は生えてしまいます。そんな雑草たちは、除草剤を使ったり引っこ抜いたりして、なるべくなくそうとするのが当たり前ですよね。
ところが、畑に生えた雑草は、根から引き抜くのが必ずしもよいとは限らないのです。なんと、雑草が畑で植えている植物によい影響を与えてくれることもあります。
なぜ畑の雑草は引き抜かないほうがよいのか、またその雑草がどのような役割を果たすのか見ていきましょう。植物にとって畑がよい環境となるように、整備していきましょう。
畑の雑草は根っこを残して刈る
庭先や空き地などの雑草は、根っこから抜いてしまうことも多いですよね。さらには、根から死なせてしまう除草剤を活用することも多いものです。
しかし、畑においては少し異なります。畑の雑草のポイントは、根っこを残して刈ること、そして生えている雑草のすべてを刈ってしまわないことです。こうすることで、畑に植えている植物によい影響を与えることができます。
そのためには、雑草の生え際付近を刈ることが大切です。この部分を刈ることで、ほとんどの雑草はそこから葉を生やさなくなります。
植物自体が再生しないまま残された根は、やがて土のなかで腐っていきます。根が腐ることで、土のなかの微生物が活性化し、その微生物が水や空気の通り道を作ってくれるのです。微生物によってできた水や空気の通り道によって、植えている植物への栄養もよくいきわたるようになります。雑草が頻繁に生える地域では、畑を耕す作業をせず、このように雑草を根元で刈り取ることで水や空気の通り道を確保しているといいます。
もうひとつ、生えている雑草をすべて刈ってしまわないようにしましょう。育てている植物に、害虫がついてしまうのを防ぐ意味があります。雑草を全部刈り取ってしまって、育てている植物のみにするとその畑にやってきた害虫は野菜しか狙わなくなります。そのため、雑草を少し残しておくことで、雑草に畑の栄養をそこまで取られることなく、害虫対策もできてしまうのです。
畑に雑草を生やさないための土づくり
畑の雑草は、植えている植物によい影響を与えられるとはいえ、たくさんの雑草が生えてしまっては大変ですよね。多少の雑草が生えたら根を残して刈ることで有効に活用できますが、雑草だらけでは困ってしまいます。
まずは、畑に雑草がなるべく生えにくくするようにする必要があります。雑草をなるべく生やさないようにするには、土壌を改善することが重要なのです。
畑に雑草が生える原因として、畑の土の酸性化が進んでいることが挙げられます。酸性化が進むと、強い種類の雑草が生えやすくなり、より厄介になってしまうのです。
また、除草剤をまくことで土が酸性化するといわれています。除草剤は、まくと生えている土は枯れますが、その後土が酸性化し、より強い雑草が生えるようになってしまうのです。
畑に雑草が生えないようにするには、玄米アミノ酸ぼかしをまいたり、乳酸菌もみがらぼかしと石灰を2:1の割合でまいたりするとよいでしょう。そうすることで、生えている雑草の3分の1程度は減るといいます。
刈り取った雑草で雑草対策
畑においては、生えている雑草だけでなく、刈り取った雑草も有効に活用することができます。雑草を刈った際に、生え際付近で刈った葉の部分は、雑草対策にも使うことができるのです。
雑草対策には、さまざまな薬剤も販売されていますが、それらの薬剤は畑に植えているものに影響を与える可能性もありますよ。より安心して雑草対策をしたいという方には、雑草を活用することをおすすめします。
刈り取った雑草の草部分を、マルチシートのように活用する方法があります。マルチシートとは、生えている植物に対して主に3つの役割を果たします。ひとつめは、日陰を作ることで雑草対策をすること、2つ目は夏に土の水分が蒸発しにくくする保湿、3つ目は冬に保温する役割です。
雑草は、根の部分さえ刈り取っていれば、上からかぶせる雑草が新たに生えることはありません。上にかぶせた雑草が再び成長させたくないかたは、一度雑草を乾燥させてから活用してもよいでしょう。畑の雑草は、いろいろと利用することで、植えている植物にもよい影響を与えてくれるのです。
除草剤を使うときは農地用のものを選ぼう
あまりに畑に雑草が多く生えてしまっている場合、一度除草剤を使用することもおすすめします。しかし、除草剤を使用する際には、いくつか注意するべき項目があります。
除草剤には、さまざまな種類があり、散布する場所に合ったものを使用しないと、植えている植物に影響をきたす可能性もあります。畑の雑草対策には、必ず「農地用」を選ぶようにしましょう。
また、農地用のほぼすべてに、「選択性」という記載があると思います。選択性とは、農作物に影響を与えにくい除草剤であることを示しています。念のため、細かな記載もしっかりと確認しておきましょう。
雑草の量がひどい場合は、一度除草剤を活用し、全体の雑草の量を減らしましょう。また、除草剤をまいた後は、土壌改善をおこなうことも大切です。雑草が生えやすい環境にしてしまわないように、配慮してあげましょう。
まとめ
雑草はどうしても悪者扱いされてしまいがちですが、畑の雑草は必ずしも悪者ではありません。畑に雑草が生えた場合は、その量に応じてある程度の雑草は抜き取らずに、根元付近で刈り取りましょう。
土のなかに残った根は、やがて腐り、微生物を活発に活動させたり、水の通りをよくしたりとさまざまな役割を果たしてくれるのです。また、そもそも雑草をあまり生やさないようにするには、土壌改善もすると効果的です。
さらに、刈り取った雑草も有効に活用することができます。刈り取った雑草は、マルチシート代わりとして使うことができ、雑草対策や保湿、保温対策にもなるのです。畑の雑草は、うまく利用してよりよい畑を作りましょう。
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