スズメノテッポウに適した除草剤や正しい駆除方法を知りましょう。スズメノテッポウは抵抗性があり、除草剤を使用していても効果が出なくなることがあります。そのままスズメノテッポウを放置していても、なくなることはないです。そのため、しっかりとスズメノテッポウを除草・防除することで、安心して作物を収穫できるようになるでしょう。
今回は、スズメノテッポウの除草剤や駆除方法について紹介します。スズメノテッポウについてお困りの方はぜひ読んでみてください。
目次
スズメノテッポウに除草剤が効かないこともある!
スズメノテッポウは除草剤が効かないことがあります。その理由とスズメノテッポウの特徴についてみていきましょう。
スズメノテッポウとは?
スズメノテッポウとはイネ科の雑草のことです。穂の形をスズメを撃つ際に使用する鉄砲に見立て、「雀の鉄砲(スズメノテッポウ)」と呼ばれるようになったといわれています。
葉の長さは、5㎝から15㎝くらいで柔らかいです。高さは20㎝から40㎝くらいまで生長し、秋に発生して、春から夏にかけて開花します。
スズメノテッポウに除草剤が効かない
スズメノテッポウは除草剤が効かないといわれます。以前はスズメノテッポウに除草剤を使用しても効果がありました。しかし、スズメノテッポウが除草剤に対して抵抗性を手に入れたことで、効果がなくなるケースが出てきたのです。このようなスズメノテッポウは、抵抗性スズメノテッポウと呼ばれます。
そのため、以前は除草剤が効いていたけど、最近スズメノテッポウに除草剤が効かなくなっているという場合は、抵抗性スズメノテッポウが生えている可能性が高いでしょう。次からは、抵抗性スズメノテッポウに効果の期待できる除草剤の成分を紹介していきます。
抵抗性スズメノテッポウに効果の期待できる除草剤
抵抗性に効果が高いとされる除草剤は、成分が重要になります。ここでは、抵抗性スズメノテッポウの駆除に効果が期待できる成分の一部紹介します。
ジフルフェニカン
1年中生えている草に有効とされています。植物に必要なカロチノイドの生成を防ぐことによって、葉緑素を分解します。
プロスルホカルブ
茎や葉から生長点に薬剤が浸透して、細胞分裂を阻害します。
リニュロン
リニュロンとは尿素系の除草剤で、根から吸収され葉に蓄積します。光合成を阻害することで枯らします。日本では、水田除草剤として使用されるものに含まれていることが多いです。
フルフェナセット
フルフェナセットは、1年中生えているイネ科の雑草駆除に有効な酸アミド系除草剤です。細胞分裂を阻害することで枯らします。
成分に違いはありますが、スズメノテッポウに効果がある薬剤は、ほとんどのものが生長を阻害して枯らせます。除草剤選びの際の参考にしてみてください。
スズメノテッポウから水田・畑地を守る防除方法
ここでは、スズメノテッポウを防除する方法を紹介します。適切な駆除方法で、水田や畑地を守りましょう。
手順1:出芽したスズメノテッポウを枯らす
出芽しているスズメノテッポウは、非選択性除草剤を使用して枯らしましょう。非選択性除草剤とは、除草剤を撒いた範囲の雑草などをすべて枯らす薬剤です。もうひとつ、選択性除草剤といって、特定の植物のみを枯らす薬剤がありますが、スズメノテッポウには非選択性除草剤がよいです。
非選択性除草剤を使用すると、スズメノテッポウの種子が少なくなるといわれています。出芽できる深さにある種子を減らすようにしましょう。種子があると次の年も発生する可能性があります。
手順2:スズメノテッポウが出芽できない環境にする
スズメノテッポウが出芽できない環境にするためには、なるべく早い時期に防除することが大切です。スズメノテッポウは、開花するのが春ごろなので、そのまえに防除するようにしましょう。
手順3:対策除草剤を撒いておく
除草剤には、粒剤と液剤のものがあります。除草剤を撒いておくことによって、スズメノテッポウを生えにくくすることができます。効果が長く続く薬剤は粒状のほうがおすすめです。成分が一定期間とどまるものが多いからです。
すぐに効果があらわれるものを使用したいという場合は、液剤を使用するのがよいです。用途にあわせて選びましょう。
スズメノテッポウを除草・防除する上での注意点
スズメノテッポウを除草する際は、注意しなければならないことがあります。スズメノテッポウの種類や作物によって気をつけることがあるので、参考にしてください。
水田型と畑地型の違い
スズメノテッポウは、畑地型と水田型の2種類にわけられます。畑地型は、1つの植物が異なる植物のめしべに受粉する他家受粉し、大きさは小型です。一方、水田型は、1つの植物が同じ植物のめしべに受粉する自家受粉をし、畑地型と比較して大きいです。
また、このふたつは発芽する環境が違います。水田型は秋ごろ水がなくなってから発芽します。夏には、水がある影響で、発芽することはできません。水がなくなったから一斉に発芽するので、そのころに除草・防除しましょう。
一方、畑地型も秋ごろに発芽します。1日の温度に差があると発芽しやすくなるといわれています。
水稲と大豆で防除のタイミングの違い
水稲や大豆の収穫後に麦作をする場合、防除のタイミングに気をつける必要があります。水稲は収穫したあとすぐに浅く畑地を耕しましょう。この作業をすることでスズメノテッポウの量を減らすことができます。そのため、水稲の収穫時期を考慮して畑地を耕しましょう。深さは5㎝くらいが目安です。
大豆は水稲と違い、収穫後すぐに畑地を耕さず、刈株はそのままにしておきましょう。種をまくまえに非選択性除草剤を使用してください。収穫しているころには、すでにスズメノテッポウが発生していることが多いからです。
業者への相談や依頼も検討しておく
自分だけで解決しようとしても、どうしようもなかったとき、そのまま放置していたら作物がうまく育たず、収穫できなくなるかもしれません。そういった最悪の事態を避けるためにも、除草のプロの力を借りることも検討しておくと安心です。
プロの業者であれば、効果的にスズメノテッポウを駆除してくれるでしょう。また、自分で作業する必要がないので、手間を省くことができます。
まとめ
今回は、スズメノテッポウについて紹介してきました。スズメノテッポウは除草剤が効かなくなる抵抗性を持っています。そのため、以前は除草剤が効いていたけど、最近は聞かなくなったという場合は、抵抗性スズメノテッポウが生えているかもしれません。
抵抗性スズメノテッポウに効果が期待されている成分は、ジフルフェニカンやプロスルホカルブなどです。薬剤には、粒剤や液剤があるので、用途にあわせて使用しましょう。水稲や大豆の収穫後に麦作をする場合、防除のタイミングに気をつけてください。
自分でスズメノテッポウを駆除するのは大変という方は、業者に依頼することをおすすめします。業者であれば、適切な方法でスズメノテッポウを駆除してくれるでしょう。その際は、ぜひ弊社にご相談ください。弊社は全国の草刈り業者と提携しています。スズメノテッポウを駆除することができる最適な業者をご紹介いたします。
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