毎年自分でお庭の草むしりをしているという人は多いでしょう。草むしりが大変でどうにかならないかと悩んでいるなら、防草シートを敷いてみてはいかがでしょうか。防草シートを敷いてしまえば雑草が生えてこなくなり、毎年の草むしりから解放されます。
このコラムではお庭などに防草シートを施工しようと考えている人のために、防草シートの張り方を解説します。防草シートが効果を発揮するためには、ただ地面に敷けばいいというわけではないのです。このコラムを読めば必要な準備からより効果を高める方法まで、防草シートのポイントがすべてわかります。
目次
防草シートを張る際に使用する主な道具について
防草シートの張り方を解説する前に、まずは防草シートを施工するためにどんなものを用意しておけばいいのかをみておきましょう。道具をそろえ、準備を整えてから施工に取りかかりしょう。
準備する道具
施工に必要な道具には以下のようなものがあります。いずれもホームセンターなどで購入することができるでしょう。
防草シート
当然ながら、まずは防草シートを用意しなければなりません。防草シートにもさまざまなものがありますので、施工する場所や用途などにあわせて最適なものを選びましょう。防草シートは大きく分けると、織布のものと不織布のものとがあります。
織布は布のように繊維を織り込んで作られているのもので、透水性がよいのが特徴です。透水性がよいとシートの上に水がたまらないので、カビなどが発生しにくくなります。不織布は繊維を接着して作られているもので、遮光性に優れています。防草シートは光を遮って雑草の光合成を妨げますので、遮光性が高いほど防草の効果は高いといえるでしょう。
ピン
防草シートを地面に固定するためには防草シート用のピンを打ち込みます。シートがずれたりめくれたりして地面の土が露出すると、防草の効果が弱まってしまうのです。防草シート用のピンには釘のようなものやアルファベットのUの形をしたもの、鉄製のものやプラスチック製のものなど、さまざまな種類があります。
防草シート用テープ・接着剤
複数の防草シートを貼りあわせたり、穴が開いたときにふさいだりするときに使用します。シートにわずかな隙間があるとそこから雑草の種が侵入したり、光が差し込んで雑草が発芽したりすることがあります。それを防ぐために、隙間をテープなどでふさぐのです。
通常のガムテープなどよりも粘着力が高く、コンクリートなどにも接着することが可能なものもあります。破れにくく雨などにも強く作られています。
ハサミ・カッター・ハンマー
防草シートを施工する際には、施工する場所にあわせてシートをカットします。そのときにハサミやカッターが必要です。防草シート専用のハサミやカッターはとくになく、普段使っている布切りバサミなどで十分切ることができます。ハンマーはピンを地面に打ち込むときに使います。こちらも専用のものがあるわけではないので、大工用のハンマーなどで構いません。
除草の道具
防草シートを敷くときには、事前に施工場所の雑草を取り除いておく必要があります。雑草が残っている上から防草シートを敷くと表面がデコボコして、隙間ができてしまうのです。除草は1本ずつ手で抜いていると大変ですので、草刈り機や草刈り用の鎌、草抜きなどがあると便利です。
レーキ・トンボ
防草シートを施工する前に、地面を平らに整地します。地面にデコボコがあるとシートがうねって隙間ができるほか、上を歩いているうちにも隙間が大きくなって雑草が発生しやすくなるのです。整地をするときには、トンボやレーキといった土をならす道具があると効率的です。
作業時の服装
安全な作業には道具だけでなく、服装も大切です。ケガなどがないように、しっかりと準備しておきましょう。
長袖・長ズボン
防草シートを敷くときや、敷く前に除草の作業をするときには、雑草の葉やシートの端などで皮膚が切れてしまうことがあります。なるべく肌が露出しない長袖、長ズボンの服装がよいでしょう。土などで汚れますので、汚れても構わない服が最適です。汚れが気になるのなら、エプロンなどを着用するとよいでしょう。
軍手・長靴
葉やシートで、指を切ってしまうおそれがあります。雑草を素手で触るとかぶれてしまうこともありますので、軍手を着用しましょう。また、地面にはムカデなどの人を噛む害虫が潜んでいるおそれもあります。足元を噛まれないために、長靴を履いておくのがよいでしょう。
帽子・マスク・保護用メガネ
夏場はとくに、屋外で長時間作業していると熱中症になってしまうことがあります。日差しを避けるための帽子を着用しましょう。除草で草刈り機を使うのであれば、飛んでくる草のクズや飛び石から保護するためにメガネやマスクも必要です。
防草シートの張り方その①:下地を整える
準備が整ったら、施工をはじめていきましょう。防草シートはただ敷いてあるだけのようにも見えますが、しっかりと手順を踏んでおこなわなければ、本来の効果を得られません。防草シートの張り方は、施工する場所を整地するところからはじまります。防草シートの土台作りともいえる整地の手順をみてみましょう。
①除草
防草シートを敷く場所は、あらかじめ雑草を取り除いておく必要があります。雑草が残っている状態でその上から防草シートを敷くとシートにデコボコができて、風や日光が入り込む隙間ができやすくなります。隙間があると雑草の種が入り込み、日光が差し込むことで発芽してしまうのです。
除草作業は草刈り機や鎌などの道具や、除草剤などを使うと楽にできます。また、代わりに草刈りをしてくれる業者もあります。
②整地
除草ができたら、地面に埋もれている石をできるだけ取り除きましょう。地面に石が残っていると、防草シートが破れてしまうことがあります。また、整地するときにうまく平らにすることができなかったり、防草シートを固定するピンが打ち込めなくなったりするのです。
石を取り除いたら、トンボやレーキといった道具を使って、地面を平らにならしていきます。必要に応じて、へこんでいる部分に山砂などを足すときれいにならすことができるでしょう。
土が柔らかい場合には、踏み固めるなどして土を締めます。土が柔らかいままだと、上を歩くうちにデコボコができてしまいます。地面がデコボコしていると、上を歩いたときにシートが引っ張られ、ずれたり隙間ができたりする原因になるのです。
防草シートの張り方その②:シートを張っていく
地面をきれいに整地できたら、いよいよ防草シートを張っていきましょう。防草シートの張り方は設置、固定の順です。
①設置
まずは防草シートを施工する場所に一度敷いてみて、サイズがあっているかどうかを確認しましょう。複数の防草シートをつなげて使う場合には隙間をなくすために、互いの端を10cmほど重ねて並べていきます。
②はみ出たシートをカット
地面の形にあわせて、防草シートをハサミなどで切っていきます。シートの端は施工する地面から10cmほどあまる長さに切るのがポイントです。あまりぴったりに切ると、施工するうちに端に隙間ができてしまうことがあります。
防草シートの張り方その③:ピンやテープで固定していく
防草シートを敷くことができたら、それを地面に固定していきましょう。防草シートを固定するには、基本的に防草シート用のピンを使います。防草シートの張り方のなかでも難しい工程ですので、慎重に進めていきましょう。
①ピンを打ち込む
ピンは防草シートの上から貫いて打ち込みます。ハンマーなどを使って、しっかりと最後まで打ち込みましょう。ピンの頭が突き出していると、抜けてシートがずれたり隙間ができたりする原因になります。
ピンはシートの端から、最低でも50cmの間隔で打ち込んでいく必要があります。ピンの数があまり少なすぎると、シートをしっかりと固定することができません。また、複数のシートのつなぎ目部分にもピンを打ち込みましょう。
ピンの打ち方は用途によって変わる
防草シートの上になにも敷かずに施工する場合には、シートが風などでずれやすいので、できるだけたくさんのピンを打ち込む必要があります。一方、砂利や人工芝などを上に敷くという場合には、それらの舗装材が重りになってずれにくいので、ピンは少なめでもいいでしょう。
地盤が柔らかい場所の場合はピンが抜けやすくいので、多めのピンを打ち込んだほうが強く固定できます。また、長めのピンのほうが抜けにくくなります。逆に地盤が硬い場所の場合、太くて丈夫な釘タイプのピンを使うと打ち込みやすいでしょう。
打ち込むときに、地中の石などにぶつかって打ち込めなくなることがあります。そのときには、打つ場所や角度を変えて打ち込んでみましょう。地中には配管などが通っていることもありますので、なにかに引っかかったときに力ずくで打ち込もうとするのは危険です。
配管などが通っているかもしれない場所では、プラスチック製のピンを使うのもいいでしょう。柔らかいプラスチック製のピンは硬いものにぶつかると割れたり変形したりするので、配管などを破損してしまう心配がありません。
②テープで隙間をふさぐ
シート同士のつなぎ目部分に防草シート補修用テープを貼って、隙間をふさいでいきます。ピンを打った場所にはどうしても穴が開き、風などで引っ張られて穴が広がってくることがあります。ピンの上にもテープを貼っておくと、ピンの周りに隙間ができるのを防ぐことができます。
③シートの端をカット
防草シートをしっかりと固定できたら、地面の端に沿ってシートをカットしていきましょう。地面がコンクリートなどなら、テープや接着剤でコンクリートに接着して隙間をふさげば、より防草効果を高めることができます。
防草シートの効果を高めるためのポイント
防草シートの効果をしっかりと発揮させる1番のポイントは、ていねいに施工することです。防草シートの張り方で重要な除草や下地作りなどをおろそかにして敷いてしまうと、防草効果は半減してしまいます。
確実な施工をしつつ、防草シートの効果をより高める方法は、シートの上にさらに砂利などの舗装材を敷くことです。ピンでしっかり固定していても、台風などの強い風が吹けばピンが外れてずれたりめくれたりしてしまうことがあります。また、劣化などによって破れたり穴が開いたりすることもあるでしょう。
雑草はほんのわずかな隙間からでも芽を出しますので、このような隙間ができないようにすることが必要です。シートの上にさらになにかを敷いて押さえつけることで、シートのずれや芽暮れを防ぐことができます。
また、防草シートは屋外では直射日光や雨風にさらされていますので、どうしても徐々に劣化していきます。砂利などで防草シートを覆っておくことで、ある程度シートの劣化を遅らせることができるでしょう。
広い範囲に防草シートを張る場合は業者に相談してみよう
防草シートの張り方を解説してきましたが、防草シートを張るには事前の除草や整地といった作業が必要だということがおわかりいただけたでしょう。除草や整地の作業は範囲が広くなると大変な重労働です。
また、広い場所に防草シートを施工するには何枚ものシートを貼りあわせ、ピンでそれぞれ固定し、最後にテープで隙間をふさいでいくという作業が必要です。慣れない人にとっては大変な手間のかかる作業です。一度でうまくできるかどうかも不安があるでしょう。
不安がある場合は、草刈り業者を利用する方法があります。草刈り業者に依頼すれば、最初の草刈りの工程がなくて済みます。また、草刈り業者は雑草対策のひとつとして、防草シートの施工にも対応していることがあります。つまり草刈り業者なら、草刈りから整地、防草シートの施工まですべて任せることができるのです。
雑草に詳しい草刈り業者なら、防草シートの効果を高める対策も余念なく実施してくれるでしょう。雑草から解放されたいと考えているのなら、まずは草刈り業者に相談してみてはいかがでしょうか。
防草シートの上に敷けるものについて
防草シートの張り方はわかったし、雑草対策はきっちりしたいけれど、「お庭が殺風景になるのは嫌だ」という人もいるでしょう。そんな場合には、防草シートの上に舗装材を敷いてみましょう。防草シートの上に敷くことが多い舗装材をいくつかご紹介します。
砂利
砂利はポピュラーな舗装材です。上を歩くと音がなるので、防犯の効果があります。また、防草シートがあると砂利の地面への沈み込みを防ぐこともできますので、砂利とは防草シートと非常に相性のよい舗装材だといえます。
砂利の施工方法については、生活110番コラム「庭の砂利の敷き方ずばり教えます|工程はたったの3つです」で詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
人工芝
緑の人工芝はお庭に温かみを与えてくれます。最近では天然芝と見間違えるようなリアル人工芝が多く販売されているのです。子供やペットが遊ぶ場所としても、柔らかい人工芝は最適な舗装材でしょう。
人工芝の施工方法については、生活110番コラム「人工芝をDIYで敷いてみよう!DIYでおこなう手順やきれいに保つコツとは」で詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
まとめ
防草シートにはさまざまな種類がありますので、施工場所や目的によって最適なものを選びましょう。自分で施工する場合にはシートを固定するピンやテープといった道具が必要です。
防草シートの張り方は、下地作りがとても大切です。雑草や石を取り除き、平らに整地してからシートを敷くことでシートが長もちし、防草効果も高めることができます。
自分では施工が難しいと感じたら、草刈り業者を活用してみましょう。業者を探す際には、生活110番を使うと便利です。複数の業者を一度に比較することができ、無料で見積りを請求することも可能です。電話での相談は24時間無料で受け付けていますので、一度相談してみてください。
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