生命力が強い雑草を枯らすには、酢が有効とされています。なぜなら、酢の酸性成分は、植物を枯らすことができるからです。また、酢は人体に悪影響が少ないため、子供やペットがいる家の庭でも安心して使用できます。
そこで、今回は除草剤を酢から作る方法についてご紹介します。酢を使った除草方法を知ることで、安全に除草できるかもしれません。
酢の除草効果と安全性について
酢に含まれる酸性の成分は、植物を枯らすのに効果的とされています。なぜなら、植物は強い酸性やアルカリ性を吸収すると、内部から弱って枯れることが多いからです。そのため、酸性成分の濃い酢を土壌までしみ込ませることで、雑草を根から枯らす効果が期待できるでしょう。
また、酢やクエン酸液のような酸性の強い液体は、葉に当たっただけでも部分的に枯死させることがあるといわれています。高濃度の酸は葉の細胞を壊すため、液体の当たった部分は1日前後で弱ることが多いのです。酸性を利用した除草方法は、効き目が出るのが早い傾向にあるため、即効性を求める人にはおすすめの方法です。
また、植物に大きなダメージを与える酢ですが、動物への害は少ないため、子供やペットのいる家の庭でも安心して使用できます。除草剤の酢は、キッチンにある食用酢でも使えるため、毒になるリスクが低いのです。
ただし、使用後は酢の臭いが強いため、近隣住人にとっては迷惑になる場合もあります。そのため、散布する前には、あらかじめ近隣へ確認をとっておくのがおすすめです。
除草剤を酢から作る方法
酢の除草剤は、家にあるもので簡単に作ることができます。除草剤を酢で作るときは、あらかじめスプレーボトルと洗剤を用意し、下記の手順で作業を進めていきましょう。
1.スプレーボトルに酢を入れる
酢はそのままでも問題ありませんが、お湯や水で半分に薄めて使う場合もあります。酢の臭いは、お湯や水で割ることによって薄くなるのです。きつい臭いが苦手な場合や、広範囲に散布する場合は、お湯や水で薄めるという手もあるでしょう。
2.酢の中に洗剤を小さじ1杯混ぜる
酢だけでは葉っぱに付きにくいため、洗剤を混ぜます。洗剤を混ぜると液体が粘着質になるため、より長く、酢の成分を付着させることができるのです。食器用洗剤や洗濯洗剤、手洗い用洗剤でも有効とされているので、家にある洗剤を活用できるでしょう。
3.枯らしたい雑草にまんべんなくかける
散布するときは、雨の日や風の強い日などをさけておこないます。なぜなら、雨水に当たることで、付着させた酢が流れ落ち、希釈されてしまうからです。また、風が強いとスプレー散布をした際に、ミスト状になった酢が飛ばされることもあります。そのため、散布をするなら晴れた日におこなうのが適切でしょう。
除草剤として酢を使うデメリット
除草剤を酢で作った場合、散布後に庭のインテリアやコンクリートに悪影響が出るおそれがあります。なぜなら、ガーデニング用インテリアには金属製の製品もあり、酸を浴びるとサビが付くことがあるからです。
サビは鉄と水と酸が結びついてできるので、酢が金属製品にかかるとサビ汚れが付いてしまいます。そのため、酢の除草剤を散布する際は、散布箇所の近くに金属製のインテリアなどがある場合は移動させておきましょう。
コンクリートの場合も同様で、酢を浴びると汚れたり、欠損や亀裂の原因になったりすることがあります。コンクリートに含まれるカルシウムは、酸と結びつくことで汚れ、壊れやすくなるのです。そのため、できるだけ周囲のコンクリートにかからないよう、風が弱い日に散布しましょう。
また、広範囲で除草をする場合は、酢の消費量が多くなります。除草する箇所が多いと散布量も増えるため、そのぶんコストがかかるのです。そのため、酢だけで足りない場合は、家にある別の材料で代用してみるのもいいでしょう。
除草剤を酢以外のもので代用するには
除草剤を酢以外のもので作る場合は、重曹やお湯、塩などで代用することが可能です。使用する材料によって効果も違うので、目的に合わせて使い分けましょう。以下では、除草に使える素材と効果についてご説明します。
重曹
重曹は、水に溶かして散布することで除草ができます。なぜなら、重曹に含まれるナトリウムは、植物を弱らせたり成長を遅らせたりする効果があるからです。そのため、定期的に散布することで、雑草が広がるのをおさえるのに向いています。しかし、土に浸透しにくいため、雑草をすぐ根絶やしにするのは難しいでしょう。
熱湯
熱湯を直接かけることで、雑草に大きなダメージを与えるという手もあります。根まで枯らすことは難しいですが、地表に出ている雑草を早く枯らすことは可能です。見えている雑草をすぐに枯らすには効果的なので、即効性を求める人にはおすすめの方法といえます。
塩
植物を根絶やしにするなら、塩が効果的とされています。塩は土に浸透しやすいうえ、吸収されると植物の根を傷つけるため、根から枯死させるのに有効なのです。
ただし、除草後に庭花や芝生を植える予定があるなら、塩を使う方法はおすすめできません。なぜなら、塩は除草後も土の中に残り続けるため、新しく植物を植えても枯れるおそれがあるからです。そのため、除草後に植物を植える場合は、散布箇所の土を取り除き、新しい土を入れましょう。
まとめ
酢の酸性成分を雑草に吸収させたり、付着させたりすることで枯らすことができます。そのため、除草剤は酢で作ることができるのです。洗剤と混ぜて散布することで酢の成分が落ちにくくなり、より効果が発揮できるでしょう。
ただし、酢は地面に浸透しにくいため、深く根を張る雑草の場合は、また生えてくるおそれがあります。そのため、定期的に酢を散布して、駆除をおこなった方がよいでしょう。
しかし、広い庭をもっていたり、雑草の量が多かったりする場合は、自力での駆除が大変かもしれません。自力での除草が難しいと感じたら、業者に雑草の駆除を依頼してみましょう。専用の機械や知識のある業者に任せることで、自力で作業をおこなうよりも的確に除草ができます。
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