雑草は地下茎でぐんぐん増えることも!駆除は地中まで徹底的にやろう

2021.4.30

雑草は地下茎でぐんぐん増えることも!駆除は地中まで徹底的にやろう

雑草には、地下茎といって地下に張り巡らされた茎によって繁殖している種類もあります。「何度も抜いているのに雑草が生えてくる」という場合、地下茎を持つ雑草であることが多いのです。

地下茎を持つ雑草は駆除が難しく、地上に見える部分を抜いただけでは再び生えてきてしまいます。そのため、正しい方法を理解する必要があります。そこで、この記事では、地下茎を持つ雑草の駆除の仕方についてご紹介していきます。

雑草駆除が大変な原因!雑草の地下茎について

雑草には、地下茎を伸ばして繁殖していく種類もあります。地下茎とは地中に張り巡らされた茎のことで、下や横へ伸びていき、伸びた先で芽を出して繁殖しています。

そんな雑草は、駆除が大変です。地下茎や根を抜かない限り、駆除することができないからです。「根を引っこ抜いたのに何度も生えてくる」という方は、この地下茎をすべて抜けていない場合が多いのです。

地下茎で増える雑草の一例

地下茎で増える雑草には、さまざまな種類があります。ここからは、雑草の中で地下茎を持つものの一例をご紹介していきます。

スギナ

地下茎で増える雑草の一例
スギナはシダ植物の一種です。スギナというとピンとこない方もいらっしゃるかもしれませんが、春に生えるツクシと同じ植物なのです。正確には、ツクシは「胞子茎」と呼ばれる胞子をつけるための部分で、スギナはその植物全体のことを指します。

スギナは繁殖力が強いのが特徴です。なぜならスギナは地下茎と胞子の2つの方法で繁殖することができるからです。とくに地下茎は10メートルまで伸びたものもあるようで、繁殖力が強い植物です。

スギナを駆除するには、根まで枯らすタイプの除草剤を使うのが有効です。具体的な除草剤の使い方は、後ほどご説明します。

チガヤ

チガヤは白い穂をつけるイネ科の雑草で、道路や空き地など身近な場所にも分布する種類です。チガヤは種子と地下茎の2種類の繁殖方法がありますが、こちらも厄介なのは地下茎です。

地下茎にはたくさんの休眠芽(成長が止まり、休眠状態にある芽)があり、地下茎が伸びると休眠芽から新しい芽が多く出てくるのです。そんなチガヤは、その特徴から駆除が難しい「難防除雑草」といわれています。

難防除雑草といわれるチガヤですが、チガヤと同様、根まで枯らす除草剤を使うことで駆除することができます。具体的な除草剤での駆除方法は、後ほどご説明します。

クローバー

クローバーも種子と地下茎で繁殖する雑草です。公園や学校、空き地など多くの場所で見かけて大変身近な雑草なので、ご存知の方も多いでしょう。クローバーは1つの場所に大量に生えているので、その繁殖力の強さもイメージすることができるのではないでしょうか。

そんなクローバーの地下茎は50センチメートルほどだといわれています。50センチメートルもの地下茎をすべて除去しないとならないため、クローバーは駆除が大変な雑草だといわれているのです。

雑草を地下茎まで駆除する方法

スギナ、チガヤ、クローバーのように地下茎を持つ雑草は、駆除が難しいですが、正しい方法でおこなえば、駆除することができます。そこでここからは、地下茎で繁殖する雑草の駆除方法について見ていきましょう。
雑草を地下茎まで駆除する方法
地下茎で繁殖する雑草を駆除するおすすめの方法は、除草剤を使うことです。除草剤とは雑草を枯らせる薬剤のことで、液剤・粒剤などさまざまな種類があります。そんな除草剤は、用途によって選ぶ除草剤が異なります。

地下茎を持つ種類の場合、雑草にかけると根まで浸透するものがおすすめです。根まで浸透することで、雑草の地下茎まで枯らすことが可能です。根まで浸透する除草剤にもさまざまなものがあるので、一度調べてみるとよいでしょう。

除草剤は、風の強い日を避けておこないましょう。風の強い日におこなうと、除草剤が風で飛ばされてほかの植物にかかってしまうおそれがあります。除草剤が飛ばされ、近隣で育てている植物にかかってしまって、植物を枯らせてしまうようなご近所トラブルになるおそれもあるので、風のない日におこなうのがおすすめです。

また、除草剤は説明書きのとおりに使いましょう。除草剤の中には希釈して使うものもありますが、規定の濃度を守らないと効果があまりでないおそれもあります。ほかにも説明書きに注意事項等が書いてある場合は、それに従って除草剤をまいてください。

根まで抜かないほうがいいって本当?

雑草を駆除したい方の中には、「根まで抜かないほうがよいと聞いた」という方もいらっしゃるかもしれません。そのため、根を抜かないように草を刈っているという方も多いでしょう。

確かに、雑草を根から抜くと土が固まりやすくなり、根の張りが強い雑草が発生するおそれがあるため、さらに駆除が大変になってしまうおそれがあります。そのような理由から、雑草は根まで抜かないほうがよいともいわれているのです。

しかし、種類によっては雑草を根まで抜いたほうがよいものもあります。そのひとつが地下茎で繁殖する雑草です。地下茎で繁殖する雑草は、地下茎を伸ばした先で芽を出すので、地下茎を取り除かないと根絶することができません。そのため、地下茎の雑草を抜くときには、根まで抜くことが大事なのです。

雑草の地下茎を駆除した後は予防もしよう

除草剤などによって雑草を駆除した後は、再び生えてこないように予防をおこなうとよいでしょう。おすすめの予防方法は、防草シートを敷く方法です。正しく敷くことで、防草効果を期待できます。

ただし、防草シートの種類によっては、地下茎で繁殖する雑草に効果のないものもあります。具体的には、「織布タイプ」は効果がありません。防草効果が期待できるのは、「不織布タイプ」の防草シートです。

この2種類は、繊維の折り方が異なります。織布タイプは繊維同士の間に隙間ができやすい構造となっており、地下茎で繁殖する雑草が防草シートを突き破ってしまうおそれがあるのです。一方、不織布タイプは繊維が高密度で折られているため、雑草によって突き破られにくいのです。そのため、地下茎で繁殖する雑草を予防する際の防草シートは、不織布タイプを選ぶとよいでしょう。

ここまで、地下茎で繁殖する雑草の駆除・予防についてお伝えしてきました。「雑草の地下茎の駆除や予防を自分でおこなうのが大変そうだな」と思った方もいらっしゃるかもしれません。また、「すでにこれらの方法を試したけど雑草が生えてしまった」という方もいらっしゃるかもしれません。
雑草の地下茎を駆除した後は予防もしよう
そういった方は、草刈りを請け負っている業者に雑草の駆除を依頼することをおすすめします。雑草の駆除は正しい方法でおこなわないと本来の効果が発揮できずに、雑草を駆除・予防することができないおそれがあります。

そうならないためにも、雑草の駆除・予防が自分では難しいという方は、草刈り業者に駆除を依頼するとよいでしょう。

まとめ

雑草には、地下茎と呼ばれる地下の中にある茎によって繁殖する種類もあります。地下茎を伸ばして繁殖する種類の雑草は、上部だけ抜いただけでは再び生えてしまうため、根まで駆除する必要があります。

地下茎で繁殖する雑草は、根まで浸透する除草剤を使うことで駆除することができます。雑草を除去した後は、防草シートなどのアイテムで予防しましょう。

このとき、駆除・予防は自分でおこなう方法もありますが、業者に依頼する方法もあります。もし、「駆除や予防をしたのに効果がなかった」「自分でおこなえる自信がない」という方は、草刈り業者に雑草の駆除を依頼してみるとよいでしょう。

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